朝、戸をあけると流れ込む風は少し気持ちいい。しかし日中の暑さは感じるが木陰に入ると汗が引いていく。ある月刊誌に「秋を探しにでかけよう」と大きなタイトルが載っていた。それは9月号だが8月初めの発行。ひと月以上もはやい発行だから、時節に合わないのは仕方ない、暑さに紛れそんなことも思ったが、雑誌の先取りはさすがと、ふと感じる冷気に誘われそう思う。
朝の4時半、この間までの東の空は、夏日が照りつけるのを予感させるような真っ青な夜明けだった。その夜明け、夏の終わりが近づくと静かな東の空に変わる。8月は終わり、暦からの贈りもので子どもらの夏休みは2日長い。宿題は済んだかな、今朝もラジオ体操へ行く子らの元気な声を聞きながらちょっと心配をした。
例年より遮光ネットを増やし、冷たいお茶を飲み、庭の仕事は午前中に済ませ、日なかは直射光を出来るだけ避ける、そんなことで夫婦とも熱中症とは縁の無い夏をすごした。残暑は厳しい、もう少し気を抜かないでおこう。気持ちかもしれないが、何年か続く夏限定の自家製ゴーヤジュースも効果があった。
まもなく50代半ばで亡くなった父の命日。涼しいうちにと墓掃除を済ませた。賑わっていた2週間ほど前のお盆の様子はなく、あれから続く暑さに花入れの水枯れが多く見られ、墓守の高齢化を実感する。そういう我が家もいつどうなるか分からない。掃除の終わるころ日差しも強くなってきたが、あのジリジリとした暑さではない。しかし暑かろう、とタップリの水を残し墓を後にした。