加齢のせいだろうか、17年前の消費増税時の覚えは定かに思い出せない。その時に経済活動は下降したと報じられ、今回の増税についても同じ予測が専門家という人らの発言となっている。デフレ脱却というキャッチフレーズに合わせての施策を受けて「経済は上向いている」という。示される数値と生活実感からくる景気の回復はまだ一致していない。それを感じるのはいつだろうか。
消費税だけでなく電気ガスに社会保険料関係も上がる。また、一部ではベアも復活した。一方、下がるのは4月からの年金支給額、受け取りは2カ月後になるが、これは世の動向に追従していない。選挙のための特例扱いがここにきて増税と年金減額と重複しで効いてくる。先の先、将来を読める人物はいなかったようだ。ちょっと心もとない気がする。
消費増税を知ってか知らずか桜は満開へ向けて勢いづいている。錦帯橋畔の桜は開花の日から6日目の今日、満開になった。河原の駐車場はバスや自家用車がずらり、増税前の花見でにぎわっていた。
立ち寄った事務所での会話。「ガソリン満タンにしましたか」、「しました、あなたは」、「終業後に満タンにして帰ります」。明日からは消費増税と環境税合わせてリッター5円以上の価格上昇になる。満タン給油で1回200円近くの支出増だ。生活用品の買い置きと同じく、ガソリン給油も欠かせないが、買い置きは無理。生活から車が切り離せない高齢の年金生活者には応える金額になる。「4月から給油した日は缶ビールを飲まない」そう言って笑わせた人の話がいよいよ現実になる。