日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

緑の効能

2013年04月30日 | 生活・ニュース
           

 緑色をした沿線の景色のなかを同じ色の上りのジーゼル車が鉄橋を渡る。この鉄橋を渡り終えると、山あいの沿線風景から抜け街らしい家並みがふた駅先の終点まで続く。カターン コトーンという単調な音の繰り返しが、のんびりした付近の景色に吸い込まれていくのはこの鉄橋まで。眺めているとふと思い出した。

 「疲れたときには遠くの山を眺めろ。山の緑は心や体の疲れをいやし、目の疲れも治してくれる」こんな内容の疲れ解消法、誰に教わったか分からないがなんとなく覚えしている。もしかしたら、祖父母あたりかもしれない。散歩の途中で聞き覚えの「山を見る」を実行することもある。

 「緑のシャワーを浴びながら……」「緑に癒やされる」など聞いたり読んだり、自分も使っているかもしれない。緑のシャワーなんて目に見えるはずがない。それでも使われるということは緑色になにか秘密があるような気がする。緑色をひと口に言い表すと「寒色系だが寒い冷たいなどは感じないで、さわやかさを感じる」となる。これ以上が書けたらエッセイストになれるのだろう。

 目にしている緑は木や森などの自然界の色、そこに安心を感じるのではないだろうかと思う。緑から連想として出てくる言葉、爽やか、若々しい、植物、野菜、環境、やすらぎ、安全、公園、稲田、新鮮、考えたらまだ浮かぶだろうが、気持ちよく感じる言葉が並んだ。緑が人に与える因子、科学的にそうした発見があるかもしれない。
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錦帯橋上の絵巻

2013年04月29日 | 地域
           

 「錦帯橋まつり」は春のイベントの締めくくり。毎年4月29日で今年は数えて36回目、絶好の行楽日和で人出は4万人という。例年、旧藩主感謝祭をスタートに錦帯橋周辺では、掘り出し市、宇野千代ロマンポイントラリー、吹奏楽演奏など多彩なイベントが行われる。時代着物行列の出発地点では、大勢のカメラ愛好者の求めに応じポーズを決める人も多い。

 そんな中で1番の人気は、山口県無形民俗文化財指定の南条踊り、市内に保存会が3団体あるという奴道中、そのしんがりは大名行列、岩国小学校から吉香公園までおよそ2キロの道を3時間あまりのかけて練り歩く。

 その見せ場は、何といっても名勝・錦帯橋を渡る姿、そこだけ眺めると時代絵巻の表現どおり絵にも写真にもなる。プロにアマ、報道のカメラの数は想像もつかない。大名行列の静に対し初めの2つは動で錦帯橋を渡る。南条踊りは戦国の時代、吉川元春が南条の端城攻め落とした時代から伝承されて、今は小学生が演ずる。

 奴道中は大名の荷物道具類を担いで行列をなした。派手な先導に続いて黒の地味な装いにカラフルなまわしを巻いて毛槍が進む。掛け声とともに空へ毛槍を投げる、向き合った奴がそれを受け止め何事もなかったようにまた静々と進む。

 基地の町らしく米兵も武士や腰元に扮していつのころからか大名行列に加わる。藩主のころの吉家公が見られたらどんなに驚かれることだろう。いや、3万石を大きく飛躍させた藩主の先見性から、この国際化大名行列は予見通りと喜んでおられるかもしれない、と勝手に思う。
 
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サイカチのドラマ 

2013年04月28日 | この木
           

 名勝・錦帯橋近くの吉香公園には各種・大小の樹木が数多くある。そんな木のいくつかは、種類や名前、特徴や用途を説明板が教えてくれる。その中の1本。錦帯橋を横山側へ渡ると県指定有形文化財香川家長屋門がある。岩国藩五家老の一つである香川家の正門で1693(元禄6)年に香川正恒によって建立された。この門を過ぎたところが公園の入り口。その入り口に1本の大樹が立っている。

 「サイカチ(まめ科) 別名をカワラフジノキという。落葉高木で、高さ15m、幹径1mに達するが、この木は約直径120cmもあって、これだけの大木は珍しい。葉は食用に、豆果はサポニンを含み薬用になり、トゲは利尿剤・解毒剤として利用される」、これは説明書きの全文。木の大きさに比べ説明版は小さくて見落としそうになる。読み終わって「そうなの」と見上げると幹の途中から何十本もの小枝がさわやかな緑の葉を付けて伸びている。

 サイカチの木は「不老の木」と呼ばれ、樹齢を重ねるごとに根が地中深く伸び、支根が網の様に広がり土砂をしっかり抱き込むことから、大洪水の際も堤の決壊を防いできたといわれる。天正年間、丹波亀山城築城の際に当時の城主・明智光秀は、保津川の氾濫で堤防が崩れるのを防ぐ目的で植栽した。樹齢400年以上といわれれる巨木が今も残るという。

 横に伸びる枝は八方に広がり、枝に生える新葉は食用にもなり、天明の飢饉の時は村人たちの命をつないだという史実も亀山には残っている、と書かれている。1本のサイカチだが掘り起こせば何かドラマがありそうに思える。もしや、錦川の氾濫を防ぐために植栽され、時には飢饉から生き延びる助けになったかも、雄姿はそんな想像を容易にさせる。

 サイカチという名は「災難に勝つ」や「再び勝つ」など幸先のよい木という意味で名づけられたという。古人が生活に欠かせない樹木と位置付けた意味合いを納得させる樹名に頷く。
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賑わっていた

2013年04月27日 | 町かど
           

 まだ、西岩国地区が市の中心機能を担うころの話。臥龍橋から椎尾神社までは小学校のころの通学路の一部。この道を臥龍橋通りと呼んでいた。米に煙草、菓子に楽器、呉服に文房具、靴に傘、肉に魚、板金に自転車、惣菜に漬物、野菜に果物……、臥龍橋通りに交叉する通りを含め、日常生活に必要な店すべてが軒を連ねていた。

 そのころの道幅は、オート三輪車が通れば歩きをやめて道を譲る、雨降りには傘があるので店の軒下へ避けるくらい狭い通学路だった。昨今の世相からだと大きな社会問題になっているだろう。当時、こうした状況を危険と気付いた人はいなかったと思う。逆に、このような日々の行動が「譲り合う」「身を守る」という気持ちを自然に身につけることになったのではと、今は思う。通学路で車の絡む事故などで注意喚起されたことは記憶にない。

 その通りが、昭和30年代中ごろ、「いったい何が通るの」と思うほど拡張された。広くて安全、社会人になっていたが拡幅をそう喜んだ。それを機にお店の構えが近代風に変わる。それまでの店の味が薄くなり、あるいは消えていった。やがて大型店がこの商店街の一角にに進出、便利さをうけ人の流れが変わる。さらに車社会の発展を受けて郊外により大型の店舗が開店する。それは、かっての商店街すべてが1店舗に収まっている。

 陽気な陽ざしの降り注ぐ昼下がり臥龍橋通りを見渡しながら、繁盛していたころの古い町並みを思い出す。長く続いた商店街のポイントシールが終わった。終わる理由は聞いていないが、通りの様子から運営の厳しさは容易に思いつく。シャッターが下り、解体され櫛状になった通りの家並み、それでも賑わいを戻そうと尽力されるグループがある。積み重ねの成果が花開くことを願いながら折り込みチラシの眺める。

 
 
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10000歩

2013年04月26日 | 生活・ニュース
          

 「フレスタモールカジル岩国」が今日からオープンした。広告で「家族みんなで楽しめるショッピングモール岩国に登場」「地域に、人にやさしい施設を目指し、みんなが楽しく、みんなにやさしくをコンセプトにする」と挨拶されている。ところでショッピングモールとはなに、と悪いくせがでる。最も分かりやすかった説明は「小中規模の小売店を多数誘致した大型商業施設」。そういえば地域で名前の知られた店舗が17店、中には世界に名をはせている店もあり、市内で最大の商業施設だろう。

 混雑を予想し散歩を兼ねて歩いて開店の様子を見に出かけた。人出は多かったが予想した大混雑ではなかった。ただ、飲食店では順番待ちの人が今か今かと覗き込む様子はいずこも同じ。本当は開店模様を見に出かけたのではなく、その場所は定年まで勤めた会社の社宅跡地、その様変わりを見たいという気持ちだった。

 社宅売却を報道で知ったのは一昨年の秋、社宅解体と整地が昨年の2月に始まった。石油化学発祥の地に建った戸数は計108、テニスコートや広場もあり、社員の人気は高く入居倍率も高い数値だった。在京のOBから「寂しい」気持ちのメールが届いた。それから1年余、商業施設がオープンした。かっての社宅をうかがわせる小石の一つもない変わりように、時代の移り変わりを強く感じた。

 往復で歩数は約10000歩、普通の歩きで片道40分ほど、国道2号線沿いの歩道を進んだ。普段と違うコースだが道沿いで格別の収穫はなかった。交通の便はよい、駐車場も広い、17店で品数も豊富、となると市内の商圏が変わるのでは、各店をのぞき見してそれを強く感じた。初買い物、それは記すほどのことではない。
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耕作放棄 

2013年04月25日 | ウオーキング 散歩
           

 この時期なのに、「寒の戻り」が気象予報士の口から聞かれる日があるものの、日中は身に沁みる寒さは遠のいた。それにつれ、冬の間は避けていた川ぞいや風の強い散歩コースにも足を向け始めた。どのコースも緑が輝いている。

 何か月ぶりかに川沿いの道を歩いた。中洲は枯れススキに覆われている。その下には雑草や小木などが茂り、そこで小鳥の鳴き声がそこここから聞こえる。川の対岸、淵になっているあたりに紅白のブイが何個か見える。何年も見慣れた風景への闖入物、新しい工事でも始まるのだろうか。

 この道沿い、河川敷だが多くの人が野菜作りを楽しんでおられる。耕作地はジャガイモが芽を出している。収穫途中の玉ねぎ、ネギ、ソラマメなどが陽ざしを受けている。そんな一角に、雑草に覆われた荒れた畑が増えていた。その一つ、キャベツ畑の人に「いれば持って帰って」と声をかけられた畑も、種類はわからないが未収穫のまま放置さた野菜を雑草が覆っている。

 そのキャベツを勧めてくれた人は「娘婿が転勤になり作っても持っていく先が無くなった」と嘆いておられた。それが原因で耕作放棄された、と勝手に解釈した。娘やその婿へのかわいさや思いやりを、今はどう表しておられるのだろう、素性も知らない人の心中を思っていた。

 
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そんなに高いの

2013年04月24日 | 生活・ニュース
           

 
 近くの小学校の校庭のヒマラヤスギに卵形の白い球果を見つけたのは2009年7月だった。初めてのことなのでネットでいろいろ調べた。9月になると白が茶色に変わり始めた。冬になると球果は松ぼっくりとなって落ち、それはバラの花形に変身することをネットで学んでいた。

 よく年の1月になって校庭にその松ぼっくりが散乱しているのを見た。その時、児童等は校庭の掃除中でゴミとして集めようとしていた。断って、持ち合わせていたポリ袋に入るだけ持ち帰った。ある会合にいくつか持参したら「珍しい、茶色のバラ」と驚いた人もあり、珍しい物なのだと知った。

 小さな陶芸展で飾りとして何十個か置いところ、欲しいという希望者があり持ち帰って貰った。そんなこんで100個以上あったが、今は直径6センチほどの物が5個残っている。残りの数を数えたのは、この松ぼっくりの「シーダローズが売買されている」という書き込みを読んだから。調べてみると1個500円から800円の値が付いている。値段もさることながら、こんなものは無料・無償で欲しい人に渡すもの、と思っていたので、驚いた。

 校庭のその木、翌年は球果の数が少なく、茶色のバラは拾えなかった。その次の年、学校設備の建て替えでその木は取り除かれた。クレーンでつりあげられながら樹上から順に切ららていく。段々と背が低くなり、根っこは掘り出され幹とともにどこかへ運ばれた。

 児童らの授業や運動会、あぞび時間の元気は騒々しさなどそこから見える学校のすべてを養分にして伸び、学校を見守ってきたであろう1本、それを支えていた根っこの穴の大きさに納得したことを思い出す。

 高さは30メートルにもなるというヒマラヤスギ。再び校庭で見ることは出来ないが、あの三角錐の常緑針葉高木の樹形は思い出せる。
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「ん」

2013年04月23日 | この木
           

 大きなすり鉢の上辺を思わせるよう半円の道、そこから底に向かって荒れた段々畑が続く。その最上段のほとりに枯れた1本の木がある。「この木なんの木……」というCMを思い出したが、枯れた木の名前をうかがわせる物は見えない。表皮はすっかり剥げ落ちて幹は白くなっている。どうしてこんな姿になったかは分からないがその風貌から、これまで過ごしてきたであろう歳月を感じる。

 離れて眺めると、緑の草をキャンバスに自然が描いた文字、「ん」に見える。

 「ん」という字は「あいうえお」の最後で仮名のひとつ、「しりとり遊び」で使うと負けになる。「いろは歌」にはないとされるが「……ゑひもせす」の後に「ん」をくっつけて覚えたのはどうしてだろう。「ん」は「京」とする言い方もあるとか、京の方に歴史があるようだ。

 こんな人間の辞書的な理屈はこの老木には何の意味もない。社会構造の変化により若年層の市街地への流出につれ中山間地の過疎化と高齢化は急速に進む。その結果としての耕作地や里山の荒廃、こんな故郷を幾千夜に渡り眺め続けてきたこの1本の老木の思いを、話せるものならゆっくり聞いてみたい。少しでも回復できる策があるならそれも学びたい。

 かって、街への水源として、食料供給地として、その誇りをもって村の住民が長く守り受け継いできた集落の崩壊はあまりにもあっけない。そこには、保持するすべを施すこともなく、また「かっての勤め」を顧みることもしないままほうむり去った。今、多少の後悔の念から段々畑にも策が講じられようとしているが、その成果が見れるのはいつのことか。「こんな社会は許せ『』」。老木のそんな怒りが聞こえる。
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ボタンは見ごろ

2013年04月22日 | 地域
                      

 名勝・錦帯橋畔と吉香公園の桜は例年より早く開花、いつもなら入学式のころに咲き誇る姿が今年は見られなかった。ここ岩国だけでなく桜の名所といわれる行楽地では早咲きの桜にその下での花見の宴の予定を変えた人も多かったとか。と思うと、東北などでは今月の中旬の花見の季節に雪が舞ったという。計り知れない自然のわがままに惑わされる。

 すっかり桜の姿が消えた吉香公園は、今、モミジの新緑シャワーが降り注いでいる。少し動けば汗ばむような陽ざしに上着を手にしている人も多い。傑作は種類の異なるソフトクリームを両手に持って食べ歩く女性。歳は聞かなかったが、両手を掲げてカメラにポーズをとる様子は恥ずかしさなどもう無いわ、という姿に笑いがおこる。

 徴古館前庭のボタン、開花が一気に進んだ。例年だとGWの前半に咲きそろい見ごろになるのに、桜に見習ったのかこちらも早咲きで、今がみごろ。雨が降らなければいいがと気がかり。撮る人・描く人と鑑賞の方法はいくつもあるようだ。徴古館周囲のつつじは蕾が膨らみ咲き始め、こちらはGWを待ちかねている。

 陽気に誘われたのか、弁当を広げ昼食を楽しむグループや家族連れも多く、みやげ物店も混雑していて結構な人出だ。来週のGWの入りは錦帯橋祭り、大名行列などの昔絵巻が城下町を練り歩く。これが終わると錦帯橋は夏のシーズンに衣替えする。今年はどんな新しい賑わいが策されるのか楽しみだ。 

 

 
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取材記事 2

2013年04月21日 | 自費出版
             
 自費出版について毎日新聞社の取材を受けていました。先日、同紙のローカル面に載りました。長文ですが記念として載せておきます。

   こつこつと投稿結実  新聞掲載100編記念に「随筆集」

 岩国市錦見の片山清勝さん( 72)が随筆集「日々のことを徒然に」を自費出版した。新聞などに採用された投稿が1 00編に達したのを記念し、1冊にまとめたという。第1作は20 06年9月の毎日新聞「はがき随筆」への初投稿だった。以来6年半の作品を掲載順に編集した。「小さな自分史」にとどまらず、郷土の歴史や世相の移り変わりを映している。

 片山さんは同市出身。岩国工高卒業後、石油化学大手の地元工場に就職。会社員時代の前半は工場の現場で働き、後半は人事担当を務めた。2000年の定年退職後は、地域の人々にパソコンを教えるNPO団体などで活動している。 

 投稿のきっかけは、パソコンを使った検索だった。エッセー同好会の新発足を知り入会。初めて作品を仕上げた。随筆集の巻頭を飾るのは、「新間」デビュー作の「彼岸花のころ」。真っ赤な花の咲く季節、就職試験の不採用の結果を告げに、受験生の高校を訪ねる際の重い気持ちを252文字で表現した。文章にして発表することで「心の中のわだかまりが解け、胸のつかえが軽くなったような気がした」。

 以来、月2、3本ほどを毎日新聞「はがき随筆」「男の気持ち」や、中国新聞「広場」、朝日新聞「声」などへ寄せている。11年6月「はがき随筆」に掲載された「ひと葉の旅」は年間の毎日賞に輝いた。

 「もう一つの戦争体験」では、広島での被爆を嘆くことなく50代で死亡した父の思い出をつづった。大腸がんの手術で入院中に迎えた70歳の誕生日には、戦後間もなく、家族の誕生日をかまぼこを添えて祝ってくれた母をしのぶ「誕生日」を書いた。「味の色」は、妻が結婚から40年以上、手元に置いてきたレシピ帳の色変わりに家族の歴史を重ねている。

 家族への思いとともに、郷土の歴史や変わる世相を伝えている。「台風一過の通学」は、錦帯橋が流失した翌年、下流の橋も流されて小舟で集団登校した小学校の思い出を回想。「節分のまじない」は、節分の夜に年の数の豆を包んだ紙を四辻に置いて願掛けした風習を追憶している。

 「日々の暮らしを飾らず、易しい言葉で書き続けました」と片山さん。
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