センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

心理臨床士、採用実態!

2009-03-19 19:04:27 | 感覚
3/2(月)朝日新聞「私の視点」より引用。
心理臨床,不安定な採用実態の改善を(渕上朝恵)。
心理臨床に就いて10年,不登校,発達障害に悩む親子との面接や学校,病院との連携など相談業務は年々増え,かつ深刻化している。虐待をせざるを得ない孤独感を訴える親,手首を切るしか生きる実感がないとももらす子。
傷ついた心を解きほぐし,人間本来の限界へ羽ばたく力を再び揺り動かすには,並大抵でない時間とエネルギーが必要とされる。その作業の手助けをするが臨床心理士である。臨床心理士(以下心理士)は国家資格ではない。それにも関らず,ハードルは高く,全国にある指定大学院修了が条件,資格取得後も諸学会などでの研修義務があり,日々の技能の向上が求められる。
半面,心理士の採用形態の不安定さは知られていない。多くの心理士が非常勤,臨時職員として週に1~3日,複数の職場を掛け持ちしている。
私(渕上)は東京のある教育相談室に臨時職の心理相談員として勤務してきた。
正規職員よる高い専門性を要求されるのに,わしの職場には常勤職員はいない。時給制,採用任期は6ヵ月,半年ごとに契約更新する。他の二つの職場を合計しても年収250万円にも満たない。いつ打ち切られ使い捨てにされるか分からない専門職のワーキングプアーである。
社会保険や雇用保険はない。前述した雇用環境は心理士の生活の不安定さにつながり,それはクライエントとの面接にも影響しかねない。
不安定な雇用体制下で心理学士を働かせることは相談業務,サービスの質の低下を招き,ひいては援助を受ける市民にしわ寄せがいくことを雇用者である行政は真摯に受けたとめたことがあるだろうか?
市民とは不登校や引きこもりに悩む親子,在日外国人,一般家庭,障害者など何らかの支援を必要とする人々である。安定した雇用環境下で腰を落ち着かせて面接をしたい。しかし体制不備の現状に憤りと無気力感を感じる日々であった。
また長年待遇改善を求める動きを結集できなかった心理士側にも課題はないだろうか,昨年末から年明けにかけて「派遣村」に象徴された市民の側から社会変容を求めるアクションがあった。このようなエネルギーこそが職業柄「聞き役」「受容的であること」を必要とされ,面接室という狭い世界に閉ざされがちな心理士に求められるのではないか。
今後は心理士も更に視野を広げ,これまで以上に結束して行政や社会に訴えていく必要とする多くの市民のためにも,行政と心理士が交渉し,心理士の国家資格化と不安定な待遇の改善が急務であろう。

私はこの記事を読みながら,とても残念で仕方がないのである。私の知人の女性も,幼児心理学士を目指し,2年前に夜間部の大学院で修士課程を得ながら,先ほどの渕上朝恵さんのように雇用条件は決して良くない。彼女も非常勤で時間制,つまりアルバイトと同様の待遇なのです。
私は彼女にいち早く,私どもの仕事を手伝ってほしいと願っている。
何とか私共の会社を企業らしくし,彼女の出番を作ってあげたいと考えております。
現在のように教育現場,医療現場,企業でもうつ病対策など心理士(カウンセラー)の業務依頼は増加傾向にあり,専門的知識をもった人たちが人材不足でもある。これらを改善するのには,私は何より全国の心理士の人たちを「国家認定」させ,雇用の不安定さを改善し,待遇改善に取り組むことが急務である。
と日本政府にもメールではあるが,最近,ご提案申しあげました。
直接首相官邸にメールを差し上げました。
本当にこのままでは,日本での心理臨床士の人材不足は勿論,今後心理臨床士を目指す若い人たちが雇用の不安から敬遠することが加速的に人材不足を招きかねないのである。
心理士(カウンセラー)を求めている。現場は沢山あるのに,人材不足では話にならないし,今後が本当に心配でもある。これらを日本政府は真剣に取り組み,改善をしなげはならないだろう。
私は今後も,ブログでもテレビでも色々な手段を活用し,改善を求めて参ります。それから私どもは心理臨床士を陰ながら応援して参ります。



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