センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

脳脊髄液減少症とはどのような病気か  

2006-10-27 21:41:39 | 感覚
脳脊髄液が増えて脳の中心にある脳室が拡大し歩行障害、尿失禁、痴呆症状を呈し、たまった脳脊髄液を手術で腹腔に導くことにより劇的に症状が改善する正常圧 水頭症という病気は比較的知られています。反対に脳脊髄液が減少することにより様々な症状を呈する脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)は殆ど知られていませ ん。この病気が初めて報告されたのは1938年のことですが長いあいだ注目されずにいました。いまから15年くらい前に脳MRIで診断できるようになって から症例の報告が多くなりました。しかしながらきわめて稀な病気と認識されています。現在知られているのは特発性低髄液圧症候群といって明らかな原因なし に立っているか座っていると激しい頭痛がして横になると改善し、腰椎穿刺で髄液圧を測定すると正常より低く、造影脳MRIを行うと脳を包んでいる硬膜が肥 厚していることが特徴です。これまでの報告は比較的急性期(発症して1ヶ月以内)が多いのですが慢性期の脳髄液減少症ははるかに多く、上に述べた3つの特 徴がそろわないことが多いので見逃されている患者さんの数は膨大です。交通事故の後遺症ことに鞭打ち後遺症で苦しんでいる患者さんは数十万人に上ると推定 されますが脳脊髄液減少症が多くふくまれていることがわかってきました。約7割の患者さんは適切な治療で症状が改善し仕事や日常生活が何とかできるように 回復しています。また慢性疲労症候群や線維筋痛症といった難治性の病気と関連があることもわかってきました。しかしこの疾患はまだ解明されていない部分が 多く今後の研究により病態解明や治療法が進歩すると思われます。以下これまでにわかっていることを述べます。
■どのような症状を呈するか脳脊髄液減少症の症状はきわめて多彩です。いわゆる不定愁訴がそれに相当します。いくつかの症状群に分けてみると、第一に痛みです。初期には起立性頭痛が特 徴的です。起きていると頭痛が強く横になると治まる。ただし慢性期になると横になっても頭痛が治まらないことがしばしばです。頭痛の性質はさまざまで片頭 痛タイプであったり緊張型頭痛であったり三叉神経痛様であったりします。多くは鎮痛剤の効果が乏しいようです。頭痛以外にも頚部痛、背部痛、腰痛、手足の 痛みなどまさに痛みのデパートです。多くの患者さんは頚部、肩、背部の筋肉が石のように硬くなっています。
第二に脳神経症状です。もっとも症状が出やすいのは聴覚に関連した症状です。耳鳴り、聴覚過敏、めまい、ふらつきなどでメニエール病や特発性難聴と診断 された患者さんも多くみられます。つぎに目に関連した症状です。ピントが合わない、光がまぶしい、視野に黒い点や光が飛ぶ、視力が急に低下した、物が2重に見えるなどの症状です。そのほか三叉神経が障害されると顔面痛、しびれ、歯痛、顎関節症になることがあります。顔面神経が障害されると能面のように無表 情になる、顔面痙攣、唾液や涙が出にくいなどの症状がでます。そのほか嚥下障害、声が出にくい、味覚・嗅覚異常もみられます。
第三に自律神経症状です。自律神経のひとつである迷走神経は脳神経の一部ですがあえてここで述べます。微熱、体温調整障害、動悸、呼吸困難、胃腸障害、頻尿などの症状がでます。特に胃腸症状は迷走神経の機能異常が原因で胃食道逆流症、頑固な便秘が多くみられこれらの症状は治療阻害因子でもあり治療はしば しば難渋します。いわゆる更年期障害に症状が一致するのでそのように診断されることがしばしばです。
第四に高次脳機能障害があります。脳挫傷の後遺症としての高次脳機能障害ほど症状は強くないのですが、仕事や家庭生活を営むうえで大変不自由します。記憶障害の特徴はなにげなく話をした内容をわすれてしまうとか読んだ本の内容を覚えられないので読書ができないとか、忘れ物が多くなるなどです。ひどくなる とメモを取るまもなく数秒前のことを忘れてしまうこともあります。このほかに思考力、集中力が極度に低下してスムーズに仕事ができなくなることがありま す。いつも頭がボーとしてもももやがかかっているようだと訴えます、うつや無気力もよく見られる症状です。精神科や心療内科で治療を受けている患者さんがたくさんおられます。髄液が減少すると脳の機能とくに海馬や脳梁の機能が落ちるのだろうと推測しています。
第五に極度の倦怠感、易疲労感、睡眠障害、免疫異常により風邪をひきやすくなる、アトピーの悪化、内分泌機能異常として性欲低下、月経異常、子宮内膜症の悪化などの症状がでます。脳脊髄液減少症はひとつの症状のみを訴える患者さんは少なく、いくつかの症状が組み合わされるのが大部分です。見た目にはどこも悪くなさそうなので気のせいとかなまけ病とか言われることが多いのですが一旦この病気にかかると深刻です。まわりの人に理解してもらえない苦しみは病気の苦しみを倍増させます。
これらの症状にはある特徴がみられます。一つは天候に左右されることです。ことに気圧の変化に応じて症状が変化します。雨の降る前や台風の接近により頭痛、めまい、吐き気、だるさなどが悪化する傾向があります。体をおこしていると症状が悪化し横になると軽快する傾向もみられます。二つ目は脱水で症状が悪化することです。十分な水分が摂れないときや下痢、発熱時のような脱水状態で症状が悪化することが多く見られます。
■どうして脳脊髄液が減少するのか脳脊髄液が減少するメカニズムは3つ考えられます。ひとつは髄液の産生低下です。熱が高くなり十分に水分を補給しないと脱水状態になり脱水になると髄液産生 が低下します。極端に水分を取らない患者さんで典型的な髄液減少症状を呈し、脳MRIでも髄液減少所見がみられ、1日1500mlの水分をとるようにした ら3ヶ月ですっかり症状がよくなった方がおられました。つぎに過剰な髄液吸収です。実際にこのようなことが起こっているのかはっきり確かめたことはありま せん。多くは髄液の漏出です。RI脳槽シンチで髄液の漏れを見ることができます。治療により漏れがとまることから脊髄レベルで髄液が漏れることは確かで す。転倒して頭部を打撲しその後脳のクモ膜に裂け目ができて髄液が硬膜下に貯留することはよくみられます。脊髄レベルでも鞭打ち症のように比較的軽微は外 傷でクモ膜に裂け目ができることは容易に想像できます。
鞭打ちの場合は一時的に髄液圧が急上昇し圧が津波のように下方に伝わって腰椎の神経根にもっとも強い圧がかかりクモ膜が裂けると考えられます。解剖学的 神経根の部分でクモ膜と硬膜の間が疎な場合は神経根の硬膜末端から髄液が漏れるのではないかと考えています。この点に関しては今後の研究の成果を待ちたい と思いますがいずれにせよ髄液が硬膜外に漏れるのはまちがいないようです。漏れを引き起こす原因としては交通外傷、スポーツ外傷、転倒転落、出産などがあげられます。
インターネット「脳髄液減少症」より抜粋引用、
脳髄液減少症患者は全国で30万人以上が症状に悩まされている。めまい、吐き気、特にひどい頭痛など多くの症状に悩まされている。
脳髄液減少症の主な原因は、全体の70%以上が交通事故による鞭打ち症による脳髄液減少である。
人の脳は脳髄液に満たされて少し浮いている状態である。これが少しでも減少したり、漏れ出したら、めまい、頭痛と時には、視覚も見えにくくなる。
現在では、医療機関の認識も低く、治療も確立されていない。雄一「ブラットパッド」治療という、脊髄液や脳髄液の漏れ出している場所に血液を注入し、血液の凝固作用によって漏れを食い止める方法である。
これも決して患者さんすべてに効果がある訳ではない。3割程度の患者さんには効果がないことがわかっている。
また、保険対象外治療なので、一回の治療に30万円前後の治療費が患者さんたちは負担をしなければならない。これを何度か定期的に行うことは治療費の工面も大変な負担になる。
そこで、厚生省などに保険対象治療としての認可を求めているが、当の厚生省は、日本医師会の見解を求めている。医師会では、医師各自の治療認識の違いや、治療する側の病院の数不足など、また、ガイドラインが作成されていないので、当分の間時間もかかり、ガイドラインが決まれば、そこで「病気の認知」が可能となる。
現在、30万人にも人にも及ぶ、患者さん達が悩まされている「難病」にも関わらず、厚生省や日本医師会はのんびりしている。
また、病院スタッフの病気に対する認識不足もあり、多くの患者が交通事故の後遺症や鞭打ち症と簡単に診断されてしまう。
ところが、脳髄液減少症と診断されると今度は治療ができないと医師から告げられ、何件も病院をたらい回しされることになるのである。
今のままの推移で行くと、5年後には、35万人、10年後には40万人を超え、そして15年後には50万人にも及ぶ「脳髄液減少症」の患者が増加し、症状に悩まされることになるだろう!
私共はこれらを鑑み、来年以降に北関東で構想している、医療施設でこの脳髄液減少症の新たな治療法や保険対応治療など多くの患者さんが苦しんでいる現状を見逃すわけには参りません。
私でできることなら、全力で取り組み、もしかしたら明日には貴方達が交通事故に遭遇してこの脳髄液減少症に疾患するかも知れないのです。
一日も早い医療関係での認知と法的な面での改善を強く望むものです。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、




コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

脳細胞にもあてはまる「使わない刀は錆びる」

2006-10-26 20:35:50 | 感覚
脳細胞にもあてはまる「使わない刀は錆びる」
頻繁な精神的刺激がアルツハイマー病リスクの低下につながる
【2月1日】認知を刺激する活動に頻繁に参加することがアルツハイマー病(AD)リスクの低下につながるとの研究報告が、『JAMA』 2月13日号に掲載された。
「われわれは、この『使わない刀は錆びる』という格言に従って記憶を維持する方法について、常に質問され る」と米国立加齢研究所(NIA)アルツハイマー病センタープログラムのアシスタントディレクターを務めるElisabeth Koss, PhDはニュースリリースで述べている。「本研究は、認知活動の増加およびアルツハイマー病リスクの低下に関するある概念が存在するという重要な新しい証 拠を提供している」ラッシュ・プレズビテリアン聖ルカ医療センター(シカゴ)のRobert S. Wilson, PhDらは、現在進行中の加齢およびADに関する研究であるReligious Orders Study(修道会研究)に参加している約40グループからリクルートした、65歳以上の修道女、司祭および修道士801名を対象に研究を行った。参加者 は、研究開始時において臨床的に痴呆と診断されておらず、年1回の臨床評価および脳剖検を受けることに同意した。
研究開始時に、テレビを見る、ラジオを聞く、新聞、雑誌または本を読む、ゲームをする、パズルを解く、および博物館を見学するなど、情報処理に関係する7つの一般的な活動への参加頻度に関して、参加者を5ポイントスケールで評価した。
1994年1月から2001年7月までに、研究開始時から平均4.5年間の追跡期間中に評価が行なわれ、各参加者は約5回の認知評価を受け、111名がADと判定された。
ADを発症する相対危険度は、認知活動頻度の合成尺度が1ポイント上昇する毎に33%低下した。研究開始時の認知活動が10%パータイルの位置にあった参 加者と比較して、研究開始時の認知活動の頻度が50%パータイルの位置にあった参加者のADリスクは28%低く、90%パータイルの位置にあった参加者の ADリスクは47%低かった。
「これらの結果は、高齢者における頻繁な認知活動がAD発症リスクの低下と関連することを示唆している」と著者らは述べている。
「さらなる研究で、認知活動がADリスクを低下させることがより解明され、またその理由も明らかされるだろう」とKoss博士は述べる。
2002年2月19日、医療ニュースより引用、
日本には、多くの諺がある。「使わない刀は錆びる」「宝の持ち腐れ」など人の脳に関わる諺は多い。「三つ子の魂百までも」という諺などは脳生理学から来ている諺である。
先ほどのように使わない刀は錆びるは脳細胞に当てはまる。人の脳の特徴に20歳を過ぎた頃から毎日10万という数の脳細胞が死滅して行く、ところが一生の間では、全体の4%程度の死滅だからたいしたことは無いように思えるが、記憶力や主に記憶の引き出し(思い出し)能力が低下するので、記憶力や脳の低下を実感することになるのです。
脳細胞が死滅するとは脳細胞は使わなければ、また、刺激を脳に送らなければ、瘠せて剥がれ落ちるといった表現が合うのだが、ニューロンネットワークを繋いでいる、樹状突起が死滅して行くと、髄鞘が瘠せて剥がれ落ちることにより、伝達の速度や情報量は低下し、よって記憶力や引き出しの能力が低下するので、益々ニューロンネットワークは、情報の伝達が鈍くなり、記憶力や思い出しの能力が低下するのである。
これが使わなければ刀が錆びるといわれる由縁である。
人の脳の特徴に悪いことばかりではない、確かに20歳を過ぎた頃から毎日の10万という数の脳細胞が死滅するが、五感をフルに活用することで、脳に五感から多くの情報をインプット(記憶)させることで脳細胞は甦る脳力をもっている。
この脳力を「可塑性」という、樹状突起を伸ばし、脳を鍛錬することで髄鞘を太くし、伝達速度や情報量を増やすことが可能になるのです。
脳細胞が錆びるという現象は、丁度電線のカバーが剥がれ、ショートしたような状態になり、伝達が悪くなるのです。
刺激を送らなければ脳細胞はすぐに瘠せて剥がれ落ちるのです。この状態が錆びるということです。
ですから、五感をフルに活用し、五感から脳に情報をインプットすることです。特に、視覚以外の感覚から情報を送ることです。人の脳は五感からの情報を「計算」「判断」「決定」しアウトプット(行動)するのです。この一連の計算や判断、決定を瞬時の内に行うのが人の脳の役割です。ところが、普段から脳に刺激を送らなければ、脳細胞が錆びてしまい、計算、判断、決定も鈍り、誤った判断や行動になることが起こるのです。
例えば、健康のために定期的な運動をしましょうとありますが、これは実は脳の活性化に関係しているのです。「健康脳」のために運動が良いわけなのです。
身体を動かしたり、手先を器用に動かすことは何より脳に刺激を送り、活性化に繋がるのです。現に、脳卒中などでの後遺症のリハビリの第一歩は手足の運動から始まる。とくに指や手の運動から開始することが多いのも脳の刺激に関係している。
このように人の脳は使わなければ錆びるし、新鮮な酸素や栄養素も必要とする臓器である。なんと身体の酸素の内40%、栄養素も20%も必要とする最もエネルギーを消費している臓器なのです。
すべては脳で始まり、脳で終わると言っても過言ではない。
身体や見かけが若い方は実は「脳が若い」と言えるのである。脳が老けると身体の姿勢や思考や創造性まで老けるのです。脳の錆びは身体の錆でもあることを私から提唱致します。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

緑茶が脳に対して驚くべき効果を発揮する可能性

2006-10-25 21:03:14 | 感覚
1日2杯以上飲めば頭の冴えを保つのに役立つという試験結果
【2月17日】緑茶をよく飲む高齢者は飲まない人に比べて頭が冴えている可能性がある。この知見は『American Journal of Clinical Nutrition』2月1日号に掲載された日本の試験に基づいている。
この試験は、年齢70歳以上の日本人約1,000人を対象としたものであった。被験者は、記憶、見当識、命令遂行能力、注意からなる意識状態の試験を受け、また緑茶等の飲料をどの程度の頻度で飲むかを研究者に申告した。
上記の試験スコアに基づいた場合、緑茶を最も多く飲むと申告した群では、認知障害を示す割合が最も低かったと栗山進一, MD, PhDらは記述している。
栗山博士は、東北大学医学部(日本、仙台)社会医学講座公衆衛生学分野に勤務している。
どのくらいの緑茶が有効か?
栗山博士の試験では、1日2杯以上緑茶を飲むことは、認知障害のリスクが最も低いことと相関した。
1杯の緑茶を飲む回数が週3回以下の人と比較した場合、1日2杯以上緑茶を飲む人では試験スコアが認知障害範囲である割合が54%低かった。
これよりも緑茶を飲む回数が低い場合でも結果はそれほど悪くはなく、1杯の緑茶を週4-6回飲む人では、1杯の緑茶を飲む回数が週3回以下の人に比べ認知障害を示す割合が38%低かった。
コーヒー、紅茶、ウーロン茶では同じ結果は認められなかった。緑茶は日本では一般的な飲料である。参加者10人中7に以上が緑茶を1日に2杯以上飲むと報告した。
*茶葉の知識
本試験では緑茶が高齢者の頭脳の冴えの原因であることは証明されていない。
研究者らは試験のためにお茶の飲み方を変えるようにはせず、その代わりに認知能力試験のスコアと茶の摂取習慣を調査した。
データは1回のみ収集されたため、参加者の茶の摂取習慣が生涯続いているものかどうか、また試験スコアが経時的に変化したかどうかは不明である。
栗山博士らは、認知障害に関連する因子として糖尿病、喫煙、高年齢等を考慮した。また、身体活動、社会とのつながり、魚および野菜および摂取状況、自己申告による全体的な健康状態など意義がある可能性がある習慣について調整した。
上記のすべての因子について考慮した後でも、依然として高度の緑茶の摂取は認知障害のリスクが低いことに関連があったことを研究者らは示している。
*次の段階
「われわれの知る限り、この試験は、緑茶の摂取とヒトの認知機能との関係を検討した最初の試験である」と栗山博士らは記述している。
緑茶に含まれる天然化合物、特にEGCG(エピガロカテキン-3-ガレート)という化学物質が動物における脳疾患の実験において有望であることが示されていると同博士らは指摘している。
しかし、緑茶に含まれる他の成分が脳に役立っている可能性もあると研究者らは記述している。
例えば、日本人はしばしば緑茶を飲みながら社交する。社交的であることは脳に良いことである可能性があると栗山博士らは指摘している。
さらに、健康な人は緑茶を飲む割合が高いのかもしれないと同博士らは付言している。もしそうであるなら、健康状態がよいので脳も健康である、ということであるかもしれない。
2006年2月2日、医療ニュースより引用、
今月13日のブログで毎日5杯、緑茶で長寿・・・脳梗塞の死亡率が大幅低下という内容で紹介したが、今回は脳の活性化に良い飲み物であるという説である。
確かに循環器系の疾患予防にお茶に効果があることは研究でわかっている。
緑茶は血液の流れを良くし、血栓予防やとくに脳の毛細血管などの梗塞の予防に効果があると同時に、脳細胞の活性化にも関わっているようである。
緑茶にはコーヒーほどではないが、カフェインも含まれている。カフェインは脳を覚醒し、眠気防止などの効果がある。
カフェインの摂りすぎは良くないが、緑茶を一日に3杯以上は全くと言ってもよいほど無関係といえよう。
また、日本人はとくに高齢者の人達が緑茶を飲むときには、人との会話や来客したときの「もてなし」として「緑茶」を何杯か飲ませる。
そして、会話が進み笑いも同時に発生する。このような効果のほうが具体的には脳の活性化に良い効果を生んでいるのだと思う。
ただ、健康のために一人で緑茶を飲むより、仲の良い友達や話し相手と一緒に飲む緑茶は美味しいし、何より、脳の活性化に繋がっている。また、人の脳の活性化に重要な「鍵」は「笑い」である。人の笑いは快感に繋がり、幸福感や楽しさなどの思考になっている。この思考が大切なのである。
現に、健康で笑いながらの食事や緑茶はとても美味しく感じる。同じ料理と緑茶を飲んでも、元気が無いときや落ち込んでいるときには「美味しく感じない」
人の味覚はこのように「感情」によっても左右される感覚である。また、このように感情は脳の活性化にも左右しているのである。
だから、前向きな生き方や思考、笑いなどの快感は人の脳への御褒美のようなものである。そのためには「健康体と健康脳」が重要である。
良く言われる諺に「病は気から」という言葉は、この脳生理学から来ている諺でもある。ストレスを溜めずに、前向きに思考し、笑いと対話など人生を楽しむという考え方はもっとも脳を活性化される良い方法であることを私から提唱致します。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレーが脳の老化を予防

2006-10-24 21:43:31 | 感覚
香辛料が脳細胞を保護し、アルツハイマー病を予防する可能性
【4月19日】低用量のカレーはアルツハイマー病から脳を保護しうるということが、少なくともラットでは認められている。この知見をヒトに対してどのように適応するかはまだ明らかになっていない。
新しい研究により、料理用香辛料が実際に健康に良い働きをするというエビデンスが追加された。例えば、2型糖尿病患者や高コレステロール患者においてシナモンは血糖やコレステロールの血中濃度を改善しうることが示されている。チョウジ、ゲッケイジュ、ターメリックも糖尿病の改善に有望であることが明らかに なっている。
香辛料は血流中のフリーラジカルの傷害作用から細胞や組織、また動脈を、保護するものとみられる。フリーラジカルは細胞が損傷される細胞過程の副産物である。脳におけるこの種の細胞損傷がアルツハイマー病にもつながるというエビデンスも増えている。
カレーに関するこの新規知見は、米国生理学会(APS)年次科学会議(ワシントン)で発表される。
脳とカレー
クミンまたはカレーとしても知られているクルクミンはフェノールを多く含む天然香辛料であり、フェノールはフリーラジカルによる細胞損傷を予防しうる強力な 酸化防止剤である。クルクミンはウコン根茎の抽出物であり、この中にはカレー特有の黄色い色素が含まれている、と同研究を行ったカタニア大学(イタリア) のClaudia Colombrita, PhDは記している。
カレーは、ヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)として知られている酵素を誘発する。HO-1は、心疾患、糖尿病、アルツハイマー病などの様々な疾患の基礎となる炎症や組織損傷を引き起こすフリーラジカルから細 胞を保護する酵素である、とColombrita博士は述べている。
同研究では、ラット脳を種々の濃度のカレーに暴露し、 24時間後にその細胞を分析した。その結果、HO-1と他の2種の保護的酵素が検出された。しかし、高濃度のカレーでは、かなりの細胞損傷が引き起こされ、保護的蛋白質HO-1の増加は認められなかった、とColombrita博士は報告している。
同研究の結果には期待がもてそうだが、アルツハイマー病に対する保護作用のあるカレー濃度を明らかにするには、さらに多くの研究が必要である。
参考文献
Colombrita, C. American Physiological Society. WebMD Medical News: "Cinnamon Helps Type 2 Diabetes."
専門医療ニュースより引用、
カレーの香辛料は以前から食欲増進や疲労回復に効果があることは知られていた。
カレーの香辛料として使われるウコン(ターメリック)に含まれる成分(クルクミン)と、玉ねぎに含まれる成分(ケルセチン)は、ヒトの結腸ポリープに効果があることが示された。
このように、カレーは昔から健康維持の食事とされている。私も夏場の食欲が無いときや体が疲れたと思ったときにはカレーを良く食べる。それも可也な辛口である。
汗だくになりながら食べるカレーも美味しいものである。
子供の頃に私の田舎のお袋が作ってくれたシーフードカレーは本当に美味しかった思い出がある。帆立貝に烏賊や魚、アワビも豊富に入っていたシーフードカレーである。今考えるとなんと贅沢なカレーだったと思う。
インドでは何種類ものカレー粉(香辛料)を使い、独特な風味をかもし出している。つまり、インドではカレーは健康食であり、薬膳料理的な食べ物なのである。
最近の研究ではカレーの香辛料が脳細胞の傷害作用から細胞や組織、また動脈を、保護するものとみられる。
また、カレーには玉ねぎなどを使用するため、ケルセチン(玉ねぎに含まれる抗酸化剤)がカレーの香辛料のクルクミンという、物質がヒトの結腸ポリープに効果があることが米国Johns Hopkins大学医学部消化器病部門のFrancis M. Giardiello氏と、同大学およびPuerto Rico大学医学部に在籍するMarcia Cruz-Correa氏によって解明されている。
このように、一週間に一回ほどカレーを食べることは、脳細胞の保護と結腸ポリープに効果がありそうである。
他に、食欲増進によって、脳の視床下部にも良い影響を与え、発汗作用や自律神経に左右し、健康維持も可能になる食物である。
但し、なるべくはカレーの香辛料はインスタントのカレールーではなく、カレーと香辛料を体調に合わせることで「薬膳料理」にもなるのです。
また、カレーは数少ない、嗅覚を刺激する食べ物である。カレーの匂いは強烈で遠くからでも匂ってくる。
この嗅覚刺激も重要なのである。脳の疲れの改善や脳の癒し効果もあります。
カレーを食べときバジルなどの香辛料が入っているととてもよい香りが残る。
皆様も、好みの香辛料をカレールーと混ぜて食べて見て下さい。きっとカレーのイメージが変わるはずである。
これら以外にも、体調に合わせて調味すると薬膳料理となり、食欲不振、内臓の調整、血行不順や二日酔いの食事などの役割を担い、弱った内臓の回復や血行の促進に役立つ食事です。
皆様も、週に一度以上はカレーを食べましょう。健康維持と脳の活性化に役立つ食事だからです。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

音楽レッスンは子供の脳の発達を促進

2006-10-04 21:49:48 | 感覚、五感
(音楽を学んだ低年齢小児は記憶能力が高まる)。
Jennifer Warner
WebMD Medical News Reviewed By Louise Chang, MD
【9月20日】低年齢の小児における音楽レッスンは脳の発達を促進し、記憶能力を向上させる可能性がある。
低年齢小児は、音楽の訓練を受けると、1年の訓練期間に、聞こえてきた音楽に対する脳の反応が変わるだけでなく、記憶力も改善する可能性があることが認められた。「1年間音楽を勉強した小児は音楽を勉強しなかった小児より音楽を聴く技能が向上するということは、さほど意外なことではないだろう」と研究者のLaurel Trainor氏はニュースリリースで述べている。
「他方で、音楽のレッスンを受けた小児は、読み書き能力、言語性記憶、視空間処理、算数、IQなどの音楽以外の能力と相関する一般的記憶能力が音楽のレッスンを受けない小児より向上するということは非常に興味深い」とMcMaster大学(カナダ、ハミルトン)の心理学・神経科学・行動学の教授であるTrainor氏は述べている。
今後の研究でこれらの結果が確認されれば、親にとって音楽家のタマゴにかかる騒音などに耐える良い理由になる可能性がある。
※音楽は幼い脳を養う
『Brain』で発表された同研究では、4-6歳の小児12例を対象に、1年間にわたり音楽などの脳の開発手段に対する脳の反応を比較した。
研究の開始時点で、小児の半数がSuzuki音楽スクールに入学し、残りの半数は学校外で音楽レッスンを受けなかった。
その結果、1年間の研究期間中に両群間に発達の差が認められた。
予想通り、音楽レッスンを受けた小児は音楽レッスンを受けなかった小児より、メロディー、ハーモニー、およびリズム処理に大きな向上が認められた。さらに、音楽の訓練を受けた小児の方が、注意および音識別に関わる脳の部位において、バイオリンの音に対する脳の反応が大きかった。
しかし、同研究では、音楽レッスンを受けた小児の方が、数桁の数字を聞いて、それを覚えておき、繰り返すという非音楽的な一般的記憶検査の向上の度合いも大きかったことが認められている。
「これは音楽訓練を受けた低年齢小児と同訓練を受けなかった低年齢小児における脳の反応の変化が1年の訓練期間の後に異なることを示した最初の研究である。こうした変化は音楽訓練に伴ってみられる認知機能向上と関連する可能性がある」とTrainor氏は述べている。
医療ニュースより引用、
以前から子供達や幼い子供達に音楽や楽器に触るなどの行為は、五感を刺激し、脳が活性化することが知られている。
私達人が、音楽を聴いたり、楽器の音色を聞くという感覚は「聴覚野」を刺激し、人の脳に癒しや、快感などの感情を生み出します。
聴覚を刺激することで、他の脳の部分も同時に刺激され、記憶力アップや音楽以外の能力の向上に繋がるのです。
また、「五感療法」という、私共が推進している。補助療法はヒトの五感を刺激することで、ヒトの脳を活性化させ、自律神経の働きを促進し、免疫力を高めることが目的でもあります。
五感療法には音楽療法という、楽器に触ったり、演奏したり、音楽を聴くことでアルツハイマーの改善や適応障害などの改善策として現在、病院や高齢者施設で実施されております。
子供達に聴覚刺激がなぜ重要かというと、私達大人は20歳を過ぎた頃から脳細胞(ニューロンネットワーク)が毎日10万という数の脳細胞が死滅して行きますが、子供達の脳では、ニューロンネットワークが五感情報によって発達し、脳細胞が太く、伝達速度も速くなる特徴があるからです。
私達大人では、「概念」というフィルターが存在し、この概念によって自己に必要な情報やそうでない情報など選択し、脳に情報を送っています。
ですが、子供達や幼児は、この概念のフィルターも薄く、五感からの情報を脳に多く送っており、五感からの刺激が重要なのです。
ところが、現在は視覚優位の刺激情報で溢れ、益々視覚優位の感覚に陥っています。ですから、思わぬ障害も生じています。思考的な障害では、平面的感覚(2次元)で認知し、立体的(3次元)の感覚になりません。所謂、バーチャルリアルティーの感覚に陥りやすいのです。運動性の障害では、転んでも反射的に手が着けず、顔を打ってしまう子供達やキャッチボールをしても、グローブで捕らえることができず、顔に当ててしまう子供達など、異変が生じております。
運動性の障害の改善は、野外での運動不足が考えられる。五感で体験した運動性は、脳の活性化、脳の正常化に繋がり、子供達の運動神経までも左右するのです。
思考性の障害の改善は、パソコンや携帯電話、テレビ、ゲームなどの画面を視聴する時間にも関係している。幼い頃からこれらの画面を眺めている時間が長ければ、長いほど平面的感覚に陥る可能性が高くなる。
現に、少年や少女の犯罪を起こしている人達の多くは、バーチャルブレインという、感覚に陥った人達が特徴のある犯罪を起こす傾向がある。また、最近増加傾向にあります。
最近では、女子中学生が薬に興味を持ち、タウリンという、ネズミ駆除に使用される薬物を持ち歩き、また、小動物に投与して、観察していた。小動物では物足りず、自分の母親にタウリンを食事に混ぜ、経過を観察していたのである。少女が警察の調書に現実と非現実が「ごちゃまぜ」だったと表現している。
まさしく、バーチャルブレインの感覚なのである。これらの例は一例であり、今後増加する可能性は高い。
これらの感覚を抑止するのが、五感の重要性である。五感をフルに活用することで、これらの感覚に陥る可能性を抑制できるのです。
視覚以外の感覚を鍛錬し、嗅覚、聴覚、味覚、触覚を刺激することで脳に多くの情報が送られ、脳の活性化、脳の正常化に繋がるのです。
子供の頃から「五感教育」が必要であると私は提唱しておりますが、ただ体験教育を実施するのではなりません。五感と脳の関係、五感の重要性を説いているものです。
これからも日本国内に「五感教育」の重要性を提唱して参ります。
五感教育研究所、主席研究所、荒木行彦、





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする