1999年の夏に、桶川駅前で当時、短大生の女性が以前からストーカー行為をされた男性に殺害されるという事件が発生したことは、テレビでも報道され、衝撃的な事件として扱われました。
当時、こうしたストーカー行為に対して、地元の警察に通報しても、個人的な関わり合いでのことに関しては、警察は動けないと無視されたように扱われ、結局、殺害されたことになりました。
当時は、こうしたストーカーに関して取り締まる法律がなかったことが原因でもありました。
翌年の2000年に当時の法務大臣が知り合いでもあったので、動物の保護(愛護法)とストーカーを規制する法律(ストーカー規制法)の制定依頼をしました。10月に臨時国会が開かれて、同年の12月から施行された経緯があります。
私が、動物たちの保護や若い女性をストーカーから守ることを目的に法務大臣にお願いしたものです。
法律の改正後はストーカー行為も減りつつありますが、逆に最近増加しているのが「ネットストーカー行為」をすね人たちが増えています。
ネットストーカーとは、位置情報をなどを得て、女性の居場所を特定したりして、ストーカー行為をするというものです。
最近、高校生の男性が東京から福岡県まで出かけて、高校生女子とその母を襲ったというニュースに衝撃を受けました。
何故、犯人の高校生は福岡の自宅が分かったかですが、最近、仲の良い友達同士で「位置情報アプリ」などをインストールし合うと、相手の移動や場所が特定できるというものです。
本来は、親子などで災害時や非常事態時に、どこにいるのか、通話が繋がらなくても、居場所が確認できれば無事だと確認できるものなのですが、ところが使われ方は、友人同士が待ち合わせする時や、恋人同士がこのアプリを使っているようです。
正しい使い方をしないで、彼女が浮気していないか?どこに出掛けたのかなど知るために、意図的に位置情報アプリをインストール人たちが多いものです。
このアプリは、無料で簡単にダウンロード出来ることも問題だと思います。
福岡での高校生女子とその母親がナイフで刺され、怪我で済みましたが、当の犯人の高校生男子は、福岡でレンタル自転車を借りたようで、自宅から逃げる時に、踏切で電車と衝突し、即死だったようです。自殺と思われています。
東京と福岡の距離ではインターネットでの交流、現に出会い系サイトで知り合ったようです。
何か、トラブルがあったのか分かりませんが、別れ話なのか知りませんが、ネットで知り合った相手に「強い憎しみ」を覚え、殺害しようとする行為は異常な心理です。
また、ネットでの暴言、中傷、時には脅迫などこれらも一種のネットストーカー行為です。
私もある方から、誹謗中傷され、私と関わり合いのある人たちに片っ端から電話やメールで、私と関わるなとか、とんでもない奴だから注意してなどと警告してきたそうです。全ては、誹謗中傷した相手が、私に対して「嫉妬や妬み」から来るものでした。
あまり酷いことをするようなら、名誉棄損、営業妨害などで訴えると告げると直ぐに止めました。
こうした段階なら、良いのですが、怒りがエスカレートすると「殺意」の感情になることが最も怖いことです。
人とのコミュニケーションが希薄になっている現在、こうしてネットでの交流が増えることによる弊害とも言える「ネットストーカー」が急増しているということを私は 危惧しています。皆様におかれましても、仲が良い知り合いだからと位置情報などのアプリは共用しない、インストールしないなどの用心も必要であるということです。
センスプロデュース研究所、葛西行彦