センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

護衛する能力!

2022-07-20 01:00:30 | 警護

日本は、昔から安全な国とされており、そうした背景とは逆に現在は、事件や事故が毎日のように起きています。中でも殺人事件や無差別殺人など、日本では考えられない事件が多くなっています。

そうした中での今回の元総理の暗殺事件は、関係者からすると想定外の事件として扱われるだろう!

欧米諸国、特にアメリカは銃社会のため、過去にもケネディ大統領暗殺事件以降に、警護の重要性が指摘され、見直された経緯があります。この事件以降にアメリカで生まれたのがSP警護である。

SP(英語:Security police)セキュリティポリスである。

日本では、SPは、警視庁警備部課で、用心警護任務に専従する警察官を刺す呼称である。

1975年(昭和50年)、元総理大臣佐藤栄作国民葬会場において内閣総理大臣三木武夫が大日本愛国党の党員に殴られ負傷した事件(三木武夫相殴打事件)がきっかけで創立された。

こうした経緯から、日本では現役の大臣、特に総理大臣には多くのSPと警護が付き安全確保に努めています。

ところが、現役から離れる。特に元大臣などには、SPが付かないことがあり、民間の警護会社に依頼して、警護して貰うこともある。民間の警護では、ピストルなどの携帯が出来ないために、警棒などを所持して護衛します。

 

今回の選挙戦、演説中の警護は、予期せぬ(想定外)の出来事だと思われますが、未然に防げたのだと思われる映像を見れば分かります。

SPの人数の問題ではなく、警護の仕方、危険を未然に防ぐことや察して守るなどのことが欠如していました。それは、SPが選挙戦応援演説を聞いている観衆だけの方を向いて、全員が一列に並び警護するなんて、本来あり得ません。

アメリカのSPは要人を囲むように「360度警戒」をします。また、遠くから射撃されないように常に無線でやり取りしながら万全な警戒当たります。例え元大統領でも関係なく、万全な警護に尽くします。

今回の演説場所は地方の駅のロータリーでした。駅前広場には100人を超す人たちが集まっていました。これらが正面ということになります。

では、背後は道路を挟んでいましたが数人以上の人たちがスマホなどで撮影していました。ところが、一人だけ大きなカバンをクロスがけした男性が、周りをキョロ、キョロと気にするように見渡していました。見るからに落ち着きなく、怪しい動きをしていました。つまり、SPの背後(隙)をついて、3mの近距離から手作りの銃で二発発砲し、左首下と左側の背中の辺りに命中し、頸動脈を直撃したのでほぼ即死状態でした。

犯人の周りにいた人も、実は、犯人が観衆の人と違う行動やSPの警護の手薄に違和感を覚えた人も居られました。

つまり、背後の警備が手薄、今回の警備の最大の問題点がここにあります。アメリカのSPのように360度、時には、上空までも警戒するという徹底ぶりです。ですから、普段から異常な音、臭い、異常な動きをする人を一早く探すために厳しい訓練をしているそうです。

私も以前に、自衛隊に自己防衛の指導員として指導したこともあります。

一早く、危険を察知し、それを回避することで、自己だけではなく、他人も巻き沿いにならない防衛が出来るのです。

つまり、「洞察力、観察力」を鍛えること、異常な音、臭い、何時もと違う動きや人が居たら、疑ってかかる。決して、大丈夫だろうと思考しない。「危ないかも知れない」と疑ってかかれば、僅かな違いで見つけ出し、演説中に多くの人がスマホの撮影している時に、大きなカバンから、スマホ以外を取り出すところを確認し、怪しいと思ったら、その人に近寄り、または、走って阻止したら、助けられるし、暗殺を未然に防げたものです。

背後を一人でも気にし、異常な動き、行動している男性を一早く気づいたならば、防げたのだと思うと残念でなりません。

今後、警視庁に全国のSP(セキュリティポリス)の再研修とアメリカ式の訓練を実施するために、本場アメリカからSP講師を呼んで指導を受けて欲しいと思い、警視庁にメールで依頼を致しました。

センスプロデュース研究所、葛西行彦


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