私達ヒトの五感は、視覚が優位の感覚で80%以上を視覚から得て脳に情報を送っている。
但し、私達ヒトの眼は物を見ているのでなく、光を通して脳で認知しているのである。
実はヒトの眼は像が逆さまで脳が修正して色や形、奥行き、素材までも理解しているのだ。
また、物の認知にも時間差が生じている。0.5秒ほど時間が掛かっている。
ヒトの五感の認知にはそのヒトの体験や経験、記憶などに大きく左右している。
これらは感覚(五感)の鋭さとなって現れる。
例えば、美味しい食べ物を見ても食べたいと思うヒト、その料理が嫌いならば見たくもないはずである。
だから、同じ景色や物を見ていても、ヒトは同じ風景、物を見ているとは限らないのである。
先ほどのように個人差もあるのです。好奇心や好き、嫌いの感情などで見ている事柄が違ってくるのである。勿論脳の認知も違っているのである。
現代人は特にこの視覚が優先され、五感の内でも90%位まで視覚優位の感覚に成っているのである。
賞味期限の問題でも同様に見た目の数字(日数)を信じてしまい、その物の匂いや触った感覚などの感覚が疎かにされている。
私がある小学校で五感と脳の認知についてPTAさん達に講演したときに、ある小学4年生の女児の母親からこんな質問をされたことを思い出す。
私の娘が、台所に置き忘れた腐ったリンゴを食べて気持ち悪くなり、吐いてしまったという経験談でした。
そして、私の娘は「味覚障害」が有るのではないと心配ですという内容の質問です。
覚障害ではないが、腐ったリンゴを見たこともなければ、触ったこともない。勿論、匂いも嗅いだことがないはずです。
つまり、腐ったリンゴがどのような物のなか脳が理解(認知)出来ないで居る。
記憶にないのです。
私達は「危険回避能力」が本能的に働くのですが、最近の子供達や若者にはこの危険回避能力、本能的感覚が欠如し始めております。
実体験不足、認識不足や生活習慣の欧米化など様々な要素が考えられます。
私達ヒトの嗅覚は他の感覚、味覚、触覚、視覚、聴覚と違って、本能的感覚であり、生きて行く上で腐敗や毒性などを嗅ぎ分ける鼻(嗅覚)が身に付いておりますが、視覚優位の現在の感覚では、この嗅覚も若くして衰えているのです。
ヒトの嗅覚だけは直接匂い刺激が脳に送られ「大脳辺緑系」に伝えられ、匂いの情報をキャッチします。
他の四感は「大脳新皮質」という人類で最も新しい脳部で認知されるのです。
つまり、体験記憶などの記憶から引き出し、比較するのです。
見た物や触った感じ、聞いた物など、時には感情を司る「扁桃体」で認知することもあります。
触った感じが気持ち悪い、嫌な音だなどと感じるときに感情が起こります。
この扁桃体はすももの形に似ているのでこのような名前が付きました。
また、私達の記憶には「海馬」シーホース、海の馬と漢字で書きますが、これは「タツノオトシゴ」に似ているのでこのような名前に成ったのです。
海馬は主に短期記憶や瞬間記憶を司っており、電話番号の暗記、ヒトの名前を記憶したりする時に活用されます。
この海馬には記憶が1週間~10日間ほど記憶され、その記憶の中でも最重要課題の物が「大脳新皮質」に記憶され、長い期間(長期間)記憶されるのです。
これらが思い出などに繋がるのです。
ヒトの記憶については私のブログ内で詳しく説明しております。ご参照して下さい。
嗅覚は味覚との「共通感覚」と言われ、料理が美味しいとヒトの味覚が感じるのは、匂い刺激が相乗効果となって料理が美味しいとか、不味いとか感じるのです。現に風邪をひいて鼻が詰まった状態でご飯を食べると美味しくないと感じるのは、体調の悪さより、鼻が詰まって匂いを感じないからです。
私のように嗅覚が鋭いと時には、夏場ヒトの体臭や悪臭などで具合が悪くなることもあります。
これらの感覚こそ「本能的感覚」から来る現象なのです。
私のブログでも紹介している日本の小学生の半数近くに「味覚障害」が疑われると提言している。
それは、身体的な栄養素不足と味覚刺激不足などが考えられるのです。
の達、食の欧米化によって味覚の細胞(味蕾)の栄養素「亜鉛」が不足していることから味覚障害が生じます。
味蕾細胞は新陳代謝する細胞で一度失われた味蕾細胞は再生しません。ですから亜鉛によって新たな味蕾細胞を造りださなければならないのです。
味覚障害の恐ろしいところは、自覚症状が曖昧なことです。ハッキリとした症状がないため、気づかないことがあります。
最近、料理が美味しく感じないとか、薄味が分かりにくいなどの自覚は多少あっても痛みもなければ、重い症状も現れません。
また、子供達が味覚障害に疾患するとヒトの脳の栄養不足にも関わってきます。
つまり、快感出来ないのです。私達が料理を食べて美味しかった。満腹に成ったと自覚します。
ヒトが料理を食べて美味しいと感じるのは快感ですから脳内には「ドーパミン物質が分泌されます」。但し、味覚障害に疾患するとこのドーパミン物質が分泌できないので、快感出来ず、笑い顔が出来ず、常にイライラ状態で脳も興奮状態が抑制出来なくなる可能性もあります。
すぐに切れやすく、興奮しやすい脳になる可能性も高いのです。
味覚障害で詳しく説明しております。
このように私達ヒトの五感は日々の鍛錬で鍛えられ、正常を保てるのです。
また、酷使されている感覚から衰えます。現に老眼は早いヒトでは40歳代の後半から始まります。
ですから、これら五感を鍛錬すれば衰え方を緩やかに出来るのです。
つまり、五感を鍛錬することはヒトの脳の鍛錬でも有るのです。
脳の活性化にも繋がるのです。
「ヒトの五感と脳は深い関わり合いがあります」。
皆様も自己の五感を意識し、今からでも遅くありません。五感を総動員し、脳を鍛錬しましょう!
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦
但し、私達ヒトの眼は物を見ているのでなく、光を通して脳で認知しているのである。
実はヒトの眼は像が逆さまで脳が修正して色や形、奥行き、素材までも理解しているのだ。
また、物の認知にも時間差が生じている。0.5秒ほど時間が掛かっている。
ヒトの五感の認知にはそのヒトの体験や経験、記憶などに大きく左右している。
これらは感覚(五感)の鋭さとなって現れる。
例えば、美味しい食べ物を見ても食べたいと思うヒト、その料理が嫌いならば見たくもないはずである。
だから、同じ景色や物を見ていても、ヒトは同じ風景、物を見ているとは限らないのである。
先ほどのように個人差もあるのです。好奇心や好き、嫌いの感情などで見ている事柄が違ってくるのである。勿論脳の認知も違っているのである。
現代人は特にこの視覚が優先され、五感の内でも90%位まで視覚優位の感覚に成っているのである。
賞味期限の問題でも同様に見た目の数字(日数)を信じてしまい、その物の匂いや触った感覚などの感覚が疎かにされている。
私がある小学校で五感と脳の認知についてPTAさん達に講演したときに、ある小学4年生の女児の母親からこんな質問をされたことを思い出す。
私の娘が、台所に置き忘れた腐ったリンゴを食べて気持ち悪くなり、吐いてしまったという経験談でした。
そして、私の娘は「味覚障害」が有るのではないと心配ですという内容の質問です。
覚障害ではないが、腐ったリンゴを見たこともなければ、触ったこともない。勿論、匂いも嗅いだことがないはずです。
つまり、腐ったリンゴがどのような物のなか脳が理解(認知)出来ないで居る。
記憶にないのです。
私達は「危険回避能力」が本能的に働くのですが、最近の子供達や若者にはこの危険回避能力、本能的感覚が欠如し始めております。
実体験不足、認識不足や生活習慣の欧米化など様々な要素が考えられます。
私達ヒトの嗅覚は他の感覚、味覚、触覚、視覚、聴覚と違って、本能的感覚であり、生きて行く上で腐敗や毒性などを嗅ぎ分ける鼻(嗅覚)が身に付いておりますが、視覚優位の現在の感覚では、この嗅覚も若くして衰えているのです。
ヒトの嗅覚だけは直接匂い刺激が脳に送られ「大脳辺緑系」に伝えられ、匂いの情報をキャッチします。
他の四感は「大脳新皮質」という人類で最も新しい脳部で認知されるのです。
つまり、体験記憶などの記憶から引き出し、比較するのです。
見た物や触った感じ、聞いた物など、時には感情を司る「扁桃体」で認知することもあります。
触った感じが気持ち悪い、嫌な音だなどと感じるときに感情が起こります。
この扁桃体はすももの形に似ているのでこのような名前が付きました。
また、私達の記憶には「海馬」シーホース、海の馬と漢字で書きますが、これは「タツノオトシゴ」に似ているのでこのような名前に成ったのです。
海馬は主に短期記憶や瞬間記憶を司っており、電話番号の暗記、ヒトの名前を記憶したりする時に活用されます。
この海馬には記憶が1週間~10日間ほど記憶され、その記憶の中でも最重要課題の物が「大脳新皮質」に記憶され、長い期間(長期間)記憶されるのです。
これらが思い出などに繋がるのです。
ヒトの記憶については私のブログ内で詳しく説明しております。ご参照して下さい。
嗅覚は味覚との「共通感覚」と言われ、料理が美味しいとヒトの味覚が感じるのは、匂い刺激が相乗効果となって料理が美味しいとか、不味いとか感じるのです。現に風邪をひいて鼻が詰まった状態でご飯を食べると美味しくないと感じるのは、体調の悪さより、鼻が詰まって匂いを感じないからです。
私のように嗅覚が鋭いと時には、夏場ヒトの体臭や悪臭などで具合が悪くなることもあります。
これらの感覚こそ「本能的感覚」から来る現象なのです。
私のブログでも紹介している日本の小学生の半数近くに「味覚障害」が疑われると提言している。
それは、身体的な栄養素不足と味覚刺激不足などが考えられるのです。
の達、食の欧米化によって味覚の細胞(味蕾)の栄養素「亜鉛」が不足していることから味覚障害が生じます。
味蕾細胞は新陳代謝する細胞で一度失われた味蕾細胞は再生しません。ですから亜鉛によって新たな味蕾細胞を造りださなければならないのです。
味覚障害の恐ろしいところは、自覚症状が曖昧なことです。ハッキリとした症状がないため、気づかないことがあります。
最近、料理が美味しく感じないとか、薄味が分かりにくいなどの自覚は多少あっても痛みもなければ、重い症状も現れません。
また、子供達が味覚障害に疾患するとヒトの脳の栄養不足にも関わってきます。
つまり、快感出来ないのです。私達が料理を食べて美味しかった。満腹に成ったと自覚します。
ヒトが料理を食べて美味しいと感じるのは快感ですから脳内には「ドーパミン物質が分泌されます」。但し、味覚障害に疾患するとこのドーパミン物質が分泌できないので、快感出来ず、笑い顔が出来ず、常にイライラ状態で脳も興奮状態が抑制出来なくなる可能性もあります。
すぐに切れやすく、興奮しやすい脳になる可能性も高いのです。
味覚障害で詳しく説明しております。
このように私達ヒトの五感は日々の鍛錬で鍛えられ、正常を保てるのです。
また、酷使されている感覚から衰えます。現に老眼は早いヒトでは40歳代の後半から始まります。
ですから、これら五感を鍛錬すれば衰え方を緩やかに出来るのです。
つまり、五感を鍛錬することはヒトの脳の鍛錬でも有るのです。
脳の活性化にも繋がるのです。
「ヒトの五感と脳は深い関わり合いがあります」。
皆様も自己の五感を意識し、今からでも遅くありません。五感を総動員し、脳を鍛錬しましょう!
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦