センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

ヒトの脳の発達過程、(胎児~思春期)、

2006-03-30 22:14:55 | 感覚
父親の遺伝子を持つ精子と、母親の遺伝子を持つ卵子との出会いから私達の一生が始まる。心を生み出す脳も、両親から受け継いだ遺伝子のプログラムに基づいて形成される。
脳の発生は、卵子が受精して3週間経つと、長さ2mmほどの「神経管」が、胚(はい)の中に出来る。この神経管が脳の起源である。
「受精後7週」、身長2cmの胎児は、脊椎の神経細胞はすべて完成し、首や体の屈曲、手足の屈伸運動が現れる。大脳では神経細胞が分化し始める。
「10週目」、身長7cmに胎児は成長し、神経細胞が手足の末端まで伸び、胎児は子宮内で活発に運動するようになる。大脳、中脳、小脳、延髄に脳は分かれ始める。
「20週目」、脳幹や脊髄を中心に、神経細胞の軸策に「髄鞘」(ずいしょう)が出来はじめる。脳機能の整備が始まる。
「30週目」、身長45cmに達した胎児は、視神経や脳幹、脊髄から大脳に向かう軸策にも髄鞘化が始まる。中耳が出来上がり、外界の音が聞こえる(聴覚)の体制が出来上がる。
光が脳に伝えられるようになる。
「37週目」、身長50cmとなり、大脳皮質の皺が増えて、大脳内部の軸策(ニューロン)
にも、髄鞘化が始まる。やがて脳の活動も一時的に抑制され、出産を待つのである。
いよいよ、ヒトが外界にデビューである。
生まれたばかりの赤ちゃんの脳は、「約400g」あり、成人の約4分の1である。
これが1歳で900gとなり、3歳で1000gとなり、成人の80%程度まで発達する。
140億個とされている、脳細胞の数は我々成人とほぼ同じである。
但し、脳細胞の数は成人とほぼ同じでありながら、成人と同じ行動や活動が出来ないのは、神経細胞の発達が未熟で、十分な学習や体験などされないというものがある。
また、五感の発達も未熟で、脳に刺激情報が記憶や伝達も不足しているので我々成人とは細胞の数が同じでも、行動となると大違いなのです。
次に、赤ちゃんから思春期までの、神経と脳の発達について説明致します。
※(新生児から3ヶ月頃まで)、延髄~橋の神経発達、
母親の乳首を探し、乳を飲むなどの反応がみられる。生まれたばかりの赤ちゃんの神経発達は延髄や橋の一部で、反射的な行動が主である。新生児にだけみられる反射を「原始反射」という、例えば赤ちゃんが空腹になると乳首を探し乳を飲むのは、この反射行為である。
※(4ヶ月頃から2~5歳頃まで)、中脳の神経発達、
寝返り、四つん這い、お座りが可能になる。
神経発達が中脳レベルに達すると、「原始反射」は徐々に消え、「立ち直り反射」が出てくる。7~12ヶ月頃に顕著にみられる。2歳~5歳にかけて消えていく。神経発達が中脳レベルに達すると、「寝返り」「四つん這い」「お座り」手を伸ばして掴むことができる。また、母親の顔が分かるようになる。
※(6ヶ月頃~成人)、大脳の神経発達、つかまり立ち、歩行、複雑な行動や活動が可能になる。
大脳皮質の神経発達が始まり、体のバランスをとって姿勢を保つ「平衡感覚」の能力が養われる。つかまり立ち、伝い歩き、歩行、さらに複雑な行動もできるようになって行く。人間の基本的動作に関係する部位の髄鞘化は、3歳頃までに完成する。
6歳頃までに基本的動作が出来るようになり、大脳の髄鞘化は20歳頃まで進行する。
※乳児期
「笑う」「泣く」などの感情表現は、順に追って発達として行く。
「笑う」行為は、「快」の感情表現で、生後間もない赤ちゃんは、母親が見つめると、じっと見返し、話しかけると口を開いたり、あくびをしたりする。
生後2週間ぐらいまでに微笑みが始まる。
また、「泣く」という行為は、「不快」の感情表現で、悲しいというよりは、不快感(空腹)やさびしさの表現手段である。
生後1ヶ月以内の赤ちゃんが泣くときには、涙を流すことはない。
※幼児期
3歳ぐらいまでに成人の80%位まで完成したヒトの脳は、言語中枢の発達により、女児ではとくに顕著に言葉の発達が表れる。
また、男女の脳の違いがはっきりしてくる、遊びの質も変化し始める、男の子は、動く物に興味を持ち、車や飛行機、ロケットなどスピード感のあるものに興味を持つようになる。逆に女の子は、室内遊びでの「ままごと」や「人形遊び」お医者さんごっこなどを好むのである。
私が、幼稚園で男女10名に「好きな物」を絵に描いて貰った実験では、男の子は、やはり、ロケットや漫画のキャラクター、自動車などスピード感のある絵を描き、あまり人物は登場しない。また、単色使いが多い特徴がある。逆に女の子は、自分やお友達を中心に、お花畑、樹木やペットが居て、雲や太陽などあり、色彩的に豊かである。平面的(2次元)的な絵を描くのである。男の子は「立体的」なものを描く傾向にあるのです。
この好みの違いは、脳梁という、右脳と左脳をジョイントしている脳部に関係しているのです。男性より、女性の方がこの脳梁の細胞が1.5倍ほど多く、左脳と右脳の両方を使って言葉を使い、感情を表現するので、女性の方がおしゃべりで、コミュニケーションに優れている。男性は、空間認知に優れており、理論的である。
※思春期、
思春期になると、休止状態にあった精巣や卵巣が活発に働き、性ホルモンの分泌により、男性は精巣から男性ホルモン「アンドロゲン」が分泌され、女性では、卵巣から女性ホルモンの「エストロゲン」が分泌されます。
これらのホルモンの影響によって、男性は体毛の発生や声変わり、女性では乳房が大きく成り、体の性別化を促す。性ホルモンは、身体だけでなく、「脳と心」の働きまでも、子供の頃とは違ってくる。だから、この思春期時に心の変化が表れ、「反抗期」などと表現される時期なのです。所謂、生物界で言われる、大人への脱皮の時期と言えるでしょう。
思春期の性ホルモンが作用する脳の場所は「大脳辺縁系」と「視床下部」と呼ばれる部分にあるのです。胎児期の脳は、すべて女性型であるが、男性では胎児期のある時期に、自己の精巣から分泌されるアンドロゲンが、大脳辺縁系-視床下部の一部を男性型に変化させるのである。
思春期にみられる男性の攻撃性は、大脳辺縁系の「扁桃体」感情を司るや「視床下部」の腹内側部などを男性ホルモンのアンドロゲンが刺激されることと関係している。攻撃性は扁桃体や視床下部が「恐れ」や「怒り」を造る「ノルアドレナリン」の脳内物質によって生み出される動機に繋がるのである。
最近では、子供達が取っ組み合いのケンカをしないし、遊び方も変化してきている。室内遊びのゲームの行う時間も多く、上手く、怒りの感情をコントロールすることが出来ない子供達が急増している。だから、大脳辺縁系、視床下部のコントロールしている「前頭葉」の発達が不足しているし、遅延しているのである。
前頭連合野の発達の不足から「キレやすく」「怒り」をコントロールすることが出来ず、キレて、多くの事件や強迫事件を起こす中学生が圧倒的に男性が多いのは、前頭連合野を鍛錬する実体験不足から来ていると私は提唱している。
女性の脳は元々女性型である。精巣を持たない女性の脳は、胎児期に大脳辺縁系、視床下部での神経回路の変化は起きず、女性型になる。女性特有の働きを示す、例えば、視床下部に直接作用して少食になり、体脂肪から「レプチン」という摂食抑制ホルモンを分泌することによっても、食欲を低下させると考えられている。
また、性ホルモンが活発に分泌される時期なので、夏場汗をかいて、顔を不潔にしていると「ニキビや吹き出物」も出やすい時期でもあるのです。これらの症状も性ホルモンによる影響からです。
このように、大人と子供の丁度、中間的な時期である「思春期」は、身体の健康維持と健康脳に重要な時期でもあります。また、心の傷や心のゆがみも起こりやすい時期でもあるのです。
心の傷やゆがみは、酷い痛み、恐怖や不安が繰り返されるとヒトの脳では、心の傷となります。そして不安定な愛着や脳の発達の歪みが生じるのです。その最たるものが「虐待」です。幼児期から虐待された脳では、驚き、怒り、絶望感、無力感などに襲われ、トラウマに成ってしまいます。緊張や不安などの極限状態の情動反応を起こすのです。
この長期の緊張や不安の情動反応は「コルチゾール」という、ストレスホルモンの分泌を促し、脳の構造や機能(心)の発達に悪影響を与えるのです。
つまり、子供を持つ親は、自分の子供に対して、「愛情」と「愛着」を持ち、優しい言葉で話しかけることです。特に乳児期には、抱っこ「触覚的」刺激によって、情緒が安定し、脳の発達を促すのです。このように当たり前と考えられている行為が、最近の母親では不足している傾向になります。このような体験の不足は、乳児が成長し、思春期に成長した子供達の脳に深く記憶されているのです。
幼児期には、野外に連れ出し、興味の有る物に触れさせ、見せ、聞かせ、触らせ、嗅がせ、時には味わせという、五感体験がヒトの脳を安定させ、発達を促し、ヒトの脳が発達して行くのです。これらの体験が何れ色々な能力として発揮されることに繋がるのです。この能力こそ「潜在能力」なのです。
ぜひ、お子様の居られる方々にこの文書を読んで頂くことをお勧め致します。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、
参考文書、文献(ニュートン)脳と心のしくみ、






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心の教育啓発「育てていこう自分の心」

2006-03-14 21:39:08 | 感覚、五感
まず、子供達の教育啓発は、現在のような暗記教育から実体験を重視し、学校での勉強との融合によって実施することが重要と考えている。
例えば、「生命の尊さ」を理解させるのには、いくら学校教育で教科書を使用しても理解されない、現に、私が何年も体験している、野外体験をさせることで、詳しい説明や指導は必要ない。まず、子供達に残酷と思えるシーンや野鳥などの生き物を通して、「生き物感覚」を理解してもらうことで、生き物に対して、哀れみや労わりの感覚になります。それが、環境教育と生命教育と繋がり、人や生き物に対して「優しい感覚」感情が生まれるのです。
現在のように、学校教育でも、特に家庭内では、視覚優位の感覚になっております。
ここに問題があると私は「提唱」しております。
朝、目覚めれば、テレビは映っているし、学校や家庭での宿題もコンピュータやインターネットで調べ、理解します。この認知は「平面的な感覚」であり、立体視できない感覚が脳の低下、ひいては「学力の低下」に繋がっているのです。
やはり、コンピュータなどの便利な道具を使いこなすという、事前教育を実施ししなかった日本の教育も見直しが必要です。アメリカの情報教育は、低年齢から実施されているが、日本のようにコンピュータ操作に多くの時間を有することはない、それより、事前教育に時間をかけている。例えば、自分が調べたい物を絵に描かせ、粘土細工をしながら、形で表現して、その後、コンピュータで細かなことを理解して行く、だから、認知も立体的であり、本質が理解できる。日本のようにすぐに、コンピュータや図鑑などで調べるから、本質が深く理解されない、また、雑学として記憶されるから、大人に成長すると忘れてしまっている。社会に出ても、適応できず本人は、人とのコミュニケーションや人間関係などに悩み苦しむ、これらの感覚に陥ると引き篭もりやニートと言われる人達が急増しているのは、この社会力の欠如と人との関わりが出来ない感覚にあるからです。友人同士との会話も携帯電話やメールなどであり、このようなは感覚では、人の顔と顔を合わせる会話が出来ない。人の顔の表情が読めないし、伝わってこない。このように子供達や若者達では、五感からの情報が希薄なため、感情の抑制や欲求の抑制などが働かず、「理性」という感覚が働かないのである。
この理性の働きは、人の脳内物質に関係しておりますが、ギャバやセロトニンという、理性に関わっている、脳内伝達物質は、原体験などの五感体験が重要なのである。
現在のように、便利な道具や生活環境では、子供達や若者達の五感からの刺激が偏り、視覚優位になり、触った感じ、匂い、聞いた感じ、味わいなどの感覚が脳の活性化により、正常化するのです。
私共は、政府が推進している、学校教育での「食育」も提唱しております。
食材の大切さや食事の重要性を提唱するだけではありません。
食事「味覚」は、成長段階にある子供達の精神安定や身体の健康維持に大切であり、最も重要なのが、脳の刺激情報であります。
現在のようにフォークとナイフ、スプーンで昼食を食べるのでなく、日本の食文化の「箸」で食べることが重要なのです。箸で滑る食材や小さな食材を箸で食べることで、指の細やかな動作が要求されます。私共の、脳波実験では、スプーンで食べる時と箸で食事をした時では、脳の活動に大きな差がありました。やはり、昔から日本の食文化である、箸文化を見直す必要性がここにあります。
上の図は、箸を使用したときの脳の活動領域、逆にスプーンでは、前頭葉の一部と味覚野が刺激されているだけである。
また、ゆっくり、楽しみながら食事をすることは、顎を強化し、脳に刺激を送ります。現在の子供達のように多くの小学生が「ばっかり食べ」という行為があります、それは、最初、ご飯だけ食べ、ご飯を食べ終ったら、次におかずだけ食べるという行為です。ですから、「口内調味」が出来ず、酸っぱいもの、辛いものなど少ししか食べられず残してしまう結果になるのです。
私達は、ご飯とおかずを一緒に食べることで「中和」します。ですから、微妙な味加減、ご飯の美味しさを理解できるのです。食事も学力も同じように上辺だけになっているのが、現在の学童達です。
食事以外にも、運動性能力の低下が怪訝されております。主な原因は、野外活動の不足があります。逆に室内遊びや快適な環境で生活していますから、自律神経の働きも鈍く、免疫力も低下します。これらの症状が、「やる気や元気」の基なのですが、この能力が低下していますから、学力にも影響しているのです。すべては、脳がコントロールしているからです。運動能力の低下も脳の低下の現れでもあります。
ある武蔵野市の小学校で平衡感覚について実験を行ったが、10名の生徒に実施した検査では、半数以上は、60歳代の平衡感覚でした。やはり、走ったり、野外で遊ぶ体験不足が考えられます。現在のように公園で遊ぶと知らない人から声を掛けられると怖いとかで遊ばせない親も増えています。
ですから、私は、現在の子供達に不足している「洞察力」を身につけさせることも重要と考えています。洞察力こそ、良い人と悪い人とを見分ける能力であり、学校での勉強でも集中力や洞察力などが後に、学力の向上ややる気などに繋がるのです。
やはり、「心の教育啓発」は、この体験型教育の実施、高齢者の人達の世話体験でも良いし、話し相手になって上げる、これは非常に高齢者のリハビリにも成りますし、子供達のコミュニケーション能力にも繋がります。現に、多くの時間を体験した子供の中には、将来、看護士や養護士になりたいと考えている子供達もおられます。
これらの体験学習と学校の学習によって、結びつき本物の学力に繋がるのです。
但し、これらを理解して指導する先生が少ないし、若い先生の指導も考えなければならない問題もあります。何より、親側が理解をしなければならない問題でもあります。
躾まで学校の先生に託す風潮もあり、決して先生は万能ではありません。
また、いくら教育のプロであっても、学校の授業は指導できても、「心の教育啓発」は無理だと感じております。そこで、総合的学習の時間やグリンスクールなどの時間を活用して、地域の知識を借りて、また、体験者の人達の力を借りて学童に指導して貰うことを私共は提案しております。
現に、私は、何校も指導しております。本来ならば、これらの指導は親子で一緒に実施すると効果が高いのです。
ですから、私は、PTAさんの前で話す機会を増やしております。
このように「心の教育啓発」には、指導マニアルもなければ、答えもありません。
指導する側の創意工夫「創造性」が要求されるからです。
私達は、これらの創造的な指導のお手伝いをしているだけであります。
そのため、有識者、学者、体験者なども含め、予算も組み、組織団体として専門に取り組まなければ成らない問題でもあります。そうしなければ、中途半端になり、児童生徒を過剰に刺激するだけに成ってしまうことが怪訝されます。
私共は、社会貢献を目的に活動しております。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、

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バーチャルブレイン(VirtualBrain)の危険性!

2006-03-11 09:30:03 | 感覚、五感
バーチャルブレインとは、私が造った俗語である。仮想現実の世界を現実の世界にクロスオーバーさせ、空想や瞑想などの思考になり、仮想現実の世界を現実の世界に持ち込むなど、実行することを意味します。現在、多くの子供達や若者達にこの思考的な脳に陥っている人達が急増しています。この問題は、日本だけに限らずアメリカでも問題化されています。
これらの感覚に陥る主な原因はゲーム依存症「ゲーム中毒」にあります。
現在のゲームは3D画像と5.1チャンネル音源というリアルティーを追求しているものが多いのです。最近、大手のゲームメーカーから発売されたゲーム機の多くは、映像もリアルできれいですが、それだけにこのバーチャルブレインに陥り易い。
イラク戦争にアメリカ軍は、若い兵士に戦争ゲームというシュミレーションゲームを開発した。映像はもちろんリアルであり、戦闘機や戦車などの操縦席は実戦のものと同じようになっている。機関銃も同じタイプのものだが、違う点は、ゲームコントローラーというボタンを押すという行為だけである。もちろん敵を倒す(殺す)という目的のために開発されたゲームソフトである。なぜ、アメリカ軍はこのようなゲームソフトを開発したかというと、軍隊の訓練では実際に人を機関銃で撃って相手を殺す訓練はできません。
そこで、リアルなゲームで相手を殺すという体験をしておくのです。
ゲーム体験ながら実際の戦場に行けば、兵士は躊躇なく敵を殺すのです。
アメリカ軍は、若い兵士を殺人ロボット化しようとしているのです。
ここまでは、何ら問題がないように思えますが、この戦争ソフトを子供達が遊べるようにそのまま市販され、アメリカでは人気ゲームソフトになっています。
単なる子供の遊び道具といえません。アメリカ軍はなぜ一般に公開して販売しているかというと、子供達がいずれ大人に成長したときに、ゲーム感覚で培ってきた殺人というイメージを軍隊で体験して欲しいと考えているのです。(入隊目的)、ですから、子供達の中には実際に戦場で人を殺してみたい(動機)の感覚になります。
また、ゲーム感覚では物足りず、実際の現実で試したくもなります。
ここに問題があるのです。いわゆる、これがバーチャルブレインなのです。
殺人ゲームは現在、流血シーンや虐待シーンまで登場するものがあります。
ですから、イラクでの戦場でイラク兵に向かって、大声を出しながらアメリカ兵が撃ち殺し、倒した相手に向かって「ビンゴー」と叫びながらゲーム感覚で相手を倒すのです。
そこには、殺戮という「快感」を感じるようになるのでしょう。
現に、ゲーム感覚に成りきれないアメリカ兵は、戦場で「パニック障害」を起し、多くの若者が自ら命を落とす(自殺)するという問題が社会問題にもなっています。
また、アメリカ兵の中には、精神的な症状から見方を撃ち殺すという事件も多発しています。それは、やはり、疑似体験と実際の戦場という体験のギャプの違いにあります。
多くの若者は、お金のために始めて戦場に行って、人を始めて機関銃で実際に撃って殺すのです。
そこには、ゲーム感覚の世界ではありません。ベテランの兵士であれば、実際の戦場を理解し、怖さも同時に体験します。
ところが、若い兵士の多くは、イクラの戦場が初体験なのです。最初はゲーム感覚で人を殺すという感覚に何も感じないでしょう。それは、私が提唱している「ゲーム感覚」の落とし穴なのです。何ヶ月もイラクの戦場に居ると、目の前に残酷な殺戮シーンが繰り返され、シュミレーションゲームとの違いを若い兵士は感じてきます。
多くの若い兵士に「パニック障害」もこのような環境から生まれます。
そこで、アメリカ軍は、プロの兵士を民間の警備会社に依頼します。その方が人件費や教育面などの費用、時間の短縮や死亡時の保証金など関係ないので益々依頼の数が増えています。護衛が本来の業務なのですが、現実には戦闘行為が目的の警備社員もおります。日本の自衛隊でも、訓練にシュミレーションゲームを一部取り入れていますが、時間など少ないので兵士には、あまり影響がないようですが、これが、実際の戦場になれば、日本の兵士の多くは、相手を撃つより、相手に先に撃たれてしまう。
それは、躊躇うという感覚が生じるからです。中には、自衛隊の訓練では物の足りず、外国部隊に入隊して、実際の戦闘に関わっている兵士がおりますが、まだまだ数は少ないようです。
このように、現在は、企業や軍事施設などでシュミレーションゲームというマニアルを用意し、訓練させます。正しい教育や指導がなされていれば良いのですが、アメリカ軍ように相手を殺すという、それも戸惑いもなく殺傷させるという感覚を「洗脳」させるのです。現にこの洗脳によってイラク戦争から帰還したアメリカ兵が、アメリカ本土に帰り国内で市民を銃撃したニュースがテレビで世界中に流れ、私はショックを感じた。
このような事件が、アメリカの子供達の間にも起こるであろうと私は「警告」を発している、それは、日本のように銃に対する規制が厳しくないから、州によっては規制も曖昧であり、学校で銃の乱射事件が多発するのです。私は、これらの少年や少女に銃の乱射事件の裏には、ゲーム感覚があると提言している。
ゲーム中毒になった少年達の脳では、仮想現実の世界観を現実の世界に持ち込む、また、銃撃するという感覚をゲームの中でなく、実際の世界で試したい、実行したいと思考した時、最も怖いのです。これがバーチャルブレインなのです。
なぜ、バーチャルブレインが危険かというと、とくにゲーム中毒の脳内では、絶えず、興奮状態にあります。ヒトの脳内では、興奮状態では「アドレナリン」という物質が分泌され、攻撃的に成り易いのです。普通でしたら、これら興奮状態にある脳内では、「理性」という働をして興奮状態を宥め、抑制させる働きをします。この働きは「セロトニン」という、脳内物質が分泌され、興奮状態の脳を抑制させます。
ところが、ゲーム中毒やバーチャルブレインの感覚では、セロトニンという物質の分泌が極端に低下します。
ゲーム中のヒトの脳では、最初、ゲーム内容を理解しようと「前頭野」が刺激され活発に活動しますが、ゲームに慣れてくると今度は、後頭葉の「視覚野」が刺激されます。一部、ボタンを動かすなど運動性「体性感覚野」が刺激されますが、何度も同じゲームを行うと、極端に視覚野だけが刺激されるのです。ここに問題があるのです。ゲーム一面をクリアーすると達成感という「快感」が生じます。
そのときの人の脳内では「βエンドルフェン」という快感物質が分泌され、ハイな気分になれます。ヒトの脳の快感はご褒美のようなもので、次の場面をクリアーしたいと欲求します。この繰り返し感覚がつまり、「ゲームにのめり込む」中毒になるのです。
エンドルフェンは、脳内麻薬の一種で、快感という感情を生み出し、ハイな気分になり気持ちよくなるのです。
この感覚こそ、ゲーム感覚を現実の世界に持ち込んだとき「危険」なのです。
戦争ゲームを幼い頃から毎日何時間もこのようなゲームをしているとゲーム中毒になり、ゲームの世界(仮想現実)を現実の世界に持ち込み、思考し、行動することが危険なのです。これが、バーチャルブレインの危険性なのです。
どうしたら、このような感覚を防ぐことができるか?
私が提言していることに、視覚優位の感覚からヒトの五感を刺激することで、このようなバーチャルブレインにならないようにすることが可能になるのです。
それは、ゲームの時間を規制して行わせることも重要です。また、ゲーム機メーカーやゲームソフトメーカーに子供の感覚に強い影響を与える内容のゲームを政府が規制をかけることも重要なのです。
日本でも、今後、これらは大問題にもなるはずです。それは、アダルトアニメソフトや殺戮を繰り返すゲーム内容など、低年齢の子供達でも誰でも簡単に購入でき、ゲーム感覚の中だけでなく、現実の世界で試すという感覚が今後、世界的に問題になると私は「警告」致します。
家庭内での教育も大切です。親が子供にゲーム内容を確認せず買い与え、ゲームをしている時間も把握せず、楽しんでいそうだから良いだろうと思ってしまう。
これこそが、バーチャルブレインに陥る感覚になっているのです。
これらを防ぐのには、まず、視覚優位の感覚ではなく、他の感覚、「触覚」「嗅覚」「味覚」「聴覚」などから外的刺激情報を脳に送ることが重要です。
視覚も、ゲームやパソコン情報は、平面的であり、立体的な感覚になりません。
てすから、アメリカ兵がゲームでいくらシュミレーションしても平面的感覚で戦いますから、精神に異常を来たすのです。立体的感覚は、やはり、現実の世界で体験することが一番なのです。
他に、自然や野外などで、野鳥の鳴き声で音源の方向を探る「聴覚」樹木や青葉の匂いの違いを感じる「嗅覚」、樹木の樹皮に触る、落ち葉の上を歩くとフワフワした柔らかさを足元に感じる「皮膚感覚」「触覚」、木の実など自然の味を感じる「味覚」などの外的刺激が脳を活性化し、精神の安定や現実の世界を確認できるのです。
これらの体験をせず、コンピュータの画面で理解するとバーチャルブレインになる可能性が高くなります。
ヒトの五感で最も優位にされるのが「視覚」です。人は80%もの外的刺激情報を脳に送っているのです。このことから平面的な感覚で脳に刺激を送ることでバーチャルブレインは発生するのです。やはり、立体的に認知しなければなりません。
例えば、コンピュータ場面で見たリンゴは、赤く美味しそうですが、そこには、丸みも無く、匂いもありません。やはり、実際のリンゴを見て食べたいと実感するのです。
バーチャルブレインの思考にならないためには、ゲームを行ったり、コンピュータ画面を長時間眺めたりせず、できる限り野外に出て多くの人たちと交流することである。室内に閉じ篭りがちな子供達にこの傾向が見られるデーターもあります。
日本においても、最近、少女を監禁する青年たちが急増しています。これも、子供の頃のゲームによる脳の中毒が原因と考えられます。24歳の男性は、少女に首輪をさせペットのように部屋に監禁していたのである。動機は、ハーレムを造りたかったというものである。なぜこのような思考になったのか、つまり、バーチャルブレインが起した実際の例である。それは、アダルトアニメゲームソフトの中に少女に首輪をかけて監禁するシーンがゲーム内容の中で行われているのである。
その青年は、現実の世界で実行したかったのだ、私がなぜ、バーチャルブレインが危険と提唱しているかご理解頂けたかと思います。
また、十数年前には、ジャンボジェット機がハイジャックされた。動機はジャンボ機を普段からコンピュータゲームで飛ばしているので、実際のジャンボ機を飛ばせると思い込み、パイロットに要求した。もちろんパイロットは断ったが、興奮状態の犯人は、持っていたナイフで切りつけパイロットを死亡させる事件も発生している。
この頃から私が提唱している「バーチャルブレイン」が原因と思われる事件が若者や子供を中心に急増している。
身体の異常や体調が悪いときには、医師がいるが、精神などに異常を感じれば「精神科医」がいる。但し、感覚の異常などに対してのドクターはあまり知られていない。
つまり、バーチャルブレインを治すドクターが必要なのである。
私は、「感覚医」sensesドクターとしての役割を果たしたいと考えている。
日本に限らず、アメリカでもこのような少年や子供達による事件は多発する可能性は高いのです。それは、ハイテクな道具に依存してしまう感覚、便利で快適な環境にあります。五感を研磨する機会や環境が希薄なため、益々バーチャルブレイン的な思考の子供達や若者は今後急増傾向にあるということを最後に警告いたします。
これらの{バーチャルブレイン}をアメリカでも提唱したいと考えている。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、
URL: http://happytown.orahoo.com/fivesenses/

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食事は箸を使って食べる!(味覚)、(触覚)を鍛錬する!

2006-03-01 21:09:08 | 感覚、五感
日本の食文化に箸で食事をするという行為がある、箸は、最初、大型の嘴の長い野鳥(ダイサギ)などの野鳥が、魚を捕らえるときに長い嘴で魚を挟むことからヒントを得て発明されたと言われている。
だから、野鳥の嘴を「ハシ」という。嘴の先が広がっているカモがいる、このカモを「ハシビロガモ」と呼ばれている。
鳥の嘴=ハシ=箸になったのである。
現在において、小学校などの昼食時には、今でも、私達が何十年前に使用していた、スプーンの先にフォークが付いたような物で食べているが、これでは、ヒトの脳は刺激されることはない。
箸で食事を食べることは、実は、脳に良い刺激を与えるのである。フォークとナイフで食べると、指先の動きを使わず、手の動きだけですむ。
逆に箸は、微妙な指加減を必要とする。だから、子供達の脳に良い刺激となり、また、指先の器用な子供達に成長するのである。
一度、大学生に同じ内容の食事をナイフとフォークを使用した時と、箸を使用したときの脳波(血流の変化)によって脳の刺激を測定したことがある。
最初、ナイフとフォークを使用して、食事をした時の脳の血流は前頭野の一部と味覚野が刺激されているだけで、さほど赤く表示された場所が少ないことが分かった。
逆に、箸を使用して食べた場合は、運動野=筋肉の動きを司る、感覚野(体性感覚野)=触覚などの感覚を統合する。また、前頭葉=思考、判断、行動の決定、脳の司令塔的役割を担う。これらの脳部が刺激されるのである。 (上の図参照)、
このように、はっきりと箸を使用したときの方が、脳を使って食事をしていることになるのです。
特に、箸で食事をした場合、細かな物、例えば、豆やコンニャクなどのツルツルした物を箸で挟むことは難しいものです。器用さと指の細やかな動きを必要とします。
現在の多くの子供達では、非常に難しい行為でもあります。
スプーンなら簡単に豆や柔らかな食材など簡単に食べられます。
ですから、フォークやスプーンを使用して食事をさせている家庭も多いと思います。これでは、子供達の触覚や味覚が育たないのです。やはり、幼い頃から箸を使用させ、細かな指先の動かし方、正しい箸の使い方など指導して欲しいと思います。
よく、子供達や若者達に見かけられる「丸掴み」という、箸やナイフも同様で、指で挟むのでなく、手で握るというものです。
また、箸は、手の大きさに合わせた物を選ぶことも必要です。
子供の手に大人用の箸を持たせたりすると、上手く箸が使えずイライラしたりします。
まず、箸をしっかり選んで上げることです。
正しい、箸の選び方は、最初、握り具合(触覚)、太さと重さ、何より、手の大きさに合わせることです。ここで、箸と掌の大きさを合わせる方法を教え致します。
まず、両手(親指と人差し指を合わせる)で軽く三角形を造り、親指をその箸の下の方に合わせ、人差し指から5cm位長い箸を選ぶと手にしっくりします。
男性の大人でしたら、しっかりした太めの箸を選び、女性なら少し細めの物を選んで下さい。また、子供は、成長が早いので、本来ならば、成長に合わせて、箸を選択することをお勧めします。
このように、デパートなどの箸売り場を御覧になれば、多くの種類があることに気が付くはずです。
箸を買うときには、お子さんもご一緒に売り場に行って、しっかりと手に持たせ、掌に合ったものをお買い求め下さい。
このことによって、器用に箸を使うことが出来、指先が器用になり、そして、脳が活性化するのです。箸を使用したときと、フォークを使用したときでは、同じ料理でも箸を使った方が美味しいと応えている実験結果があります。
それは、口元に持ってくる動作、金属が唇に触る感覚と木などの自然の素材が唇に触る感覚の違いで味に変化が出るのです。
また、箸を手で握るのでなく、指で正しく握るという訓練をすることで、指先が器用に動き、脳も活発に活動するのです。
現在のように、簡単な食べ方や正しい食事法、多くの子供達に「ばっかり食べ」という行為が注目されている、ばっかり食べとは、最初、ご飯だけ食べ、ご飯が食べ終われば、次におかずだけ食べるものです。ですから、酸っぱい物、辛い物など少ししか食べられず残してしまいます。ご飯とおかずと一緒に食べることで「口内調味」という、食べながら「中和」することが出来ないので、微妙な味の変化や微栄養素の摂取が出来なくなり、味覚異常など身体に少なからず影響してくるのです。
小学校の給食時間を見学したことがあるが、多くの子供達にばっかり食べの傾向が見られます。
手は「外に飛び出した脳、第二の脳」と言われ、非常に重要なものなのです。
例えば、頭の中(脳)で考えたことを表現できない子供達や若者達が急増しております。
言葉だけの表現では伝わらないことを私達は、手で表現することもあります。
この動作が現在の子供達や若者達が出来ないのです。
ですから、芸術や美術では非常に重要な事柄なのです。
例えば、医師でもそうです。いくら専門的知識が高くても、外科を目指す医師であれば、手の表現力(手技技術)が重要なのです。
家庭でも、注意しながら観察してみて下さい。そして、箸と正しい食事の仕方を指導して下さい。
そのことによって、子供達の脳と五感が発達するのです。
五感の発達はつまり、脳の活性化でもあるのです。学校の勉強だけが学ぶことではありません。家庭内でも躾やマナーを教えることで「社会力」が身に付くのです。
現在において、多くの子供達や若者達にこの社会力が低下しております。電車の中でも高齢者が目の前に立っていても、眠ったふりして座ったままの若者や電車の床に直接座っている人達などこの社会力の低下が顕著に出でいます。
子供の頃から、箸を使用することは、日本の食文化を知る早道でもあるし、何より、手や指が器用に動き(触覚)が刺激され、同時に脳も活性化されます、頭の回転や判断力、集中力を養うなどの結果に繋がるのです。
私共、五感教育研究所は、全国の学校に箸での食事の見直しを推進し「食育」を勧めて参ります。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、室長、高橋良寿、






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