センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

ストレスにより脳が萎縮

2006-12-29 00:07:14 | 感覚
ストレスにより脳細胞が萎縮し、免疫システムの老化が早まるということを示した研究が、ニューオーリンズで開催の米国精神医学会(APA)年次集会で報告された。
米ロックフェラー大学(ニューヨーク)神経内分泌学研究所のBruce McEwen博士らの研究によると、ラットに繰り返しストレスを与えると、脳のニューロン(神経細胞)の萎縮を示す徴候が認められたという。過去の研究で、ストレスによって脳海馬の神経細胞が萎縮し記憶力が障害されること、意思決定や注意力に関わる前頭前皮質と呼ばれる部位でも萎縮が起きることが明らかにされていた。今回の研究では、ストレスを与えられたラットは、餌の場所が変わったときに同じ手掛かりを別の方法で利用する能力(知的柔軟性)が失われたという。
McEwen博士は、これはストレスホルモンが脳を作り変え、別のものに変化させることを意味すると説明している。ストレスを与えられた脳は、不安が大きくなり、注意力、学習能力、記憶力などが低下する。しかし、脳は回復力が極めて高いため、心理療法、認知行動療法および薬剤を組み合わせることにより正常な状態に近づけることができるという。また、脳の損傷は時間の経過によっても癒やされ、運動にも極めて大きな効果があることが明らかになってきている。
この集会で発表された別の研究では、ストレスが免疫システムを破壊することも示された。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の精神分析医Elissa Epel氏によると、ストレスによって細胞内の染色体末端部のDNAが短くなり、適切に働かなくなるという。この部分のDNAは、靴ひもの先端のほつれを防止するプラスチックキャップのような役割をもつ。
健康な女性を対象とした研究の結果、心理的ストレスがこの末端部の短縮に関わり、免疫システムの老化を早めることがわかった。この問題への対処法は、「十分な睡眠、活動的であること、健康的な食生活など、慢性疾患の予防法としてすでに知られていることを守ることだ」とEpel氏は述べている。日経アメリカ健康最前線ニュースより引用、
以前にも私がストレスによる脳細胞の萎縮と身体的影響について説明したことがあるが、では、なぜ、ストレスが脳細胞の萎縮に関係するかについて説明致します。
米国立衛生研究所の研究チームの見解から説明致します。
私達の脳にストレスが加わると、副腎と呼ばれる組織から「コルチコステロイド」というホルモンが放出され、自律神経に左右し、血糖値を上げるなど、生体防衛能力を高める。が、このコルチコステロイドホルモンが実はニューロン産生を抑えているのだ。
マウスで副腎を摘出すると、年齢に関わらず、新生ニューロンの数は3倍以上に跳ね上がった。
マウスでの実験結果から推移すると、適度な刺激があり、ストレスの少ない環境が、ニューロンを増産「可塑性」させる条件ということになる。
好奇心を持ち、趣味やボランティアなど、前向きに暮らして居るお年寄りが若々しく見えるのも、ニューロンの増産能力が高まっているからかも知れない。
私の仮説では、脳の活性化が病気までも深く関わっていると説いている。それは、内臓と脳が神経細胞によって繋がっており、脳の視床下部が自律神経を左右しているのだ。極度のストレスや(不安要素)が加わると、ヒトの脳内では「ノルアドレナリン」が分泌され、脅え、恐怖感に感じます。これらの強いストレスが長引いたりすると、脳の細胞に悪影響を与え、精神障害、人格障害などに疾患する可能性も高くなるのです。
以前にも、日本人はストレスに弱い遺伝子を体内に持っている民族であると指摘したが、S遺伝子という日本人の何と98.3%という、日本人の殆どのヒトが持っている遺伝子である。だから8年連続3万人を超える自殺者を出しているのだ。このようなケースは世界中を捜しても日本人だけである。
これらを鑑み、ストレスと上手く付き合い、ストレスから逃げず、ストレスを忘れるぐらい夢中になる「前向きな姿勢、取り組み」が重要なのである。
私だけとか、自信がない、どうしようと「心配事ばかり思考すると真っ先に脳細胞がダメージを受ける」だから、好奇心を持って、前向きに考え、どうにかなるさという「楽観的な考え方も必要」なのである。
本年最後の文書になりますが、本年中、私のブログを読んで頂いた方々に感謝を申し上げます。有り難う御座いました。来年も悩んでいる方々のお役に立てればと思います。宜しくお願い致します。
良いお年をお迎え下さい。
来年2007年、生涯学習からのご連絡です。
学級名、平成19年度神奈川区生涯学習講座、「まだまだ青春だ、セカンドライフ」と題して、講座を行います。
実施日時、平成19年2月25日(日)午前10:00~午後15:50分まで、
会場、神奈川区役所別館大会議場、
募集人員、50名、募集期間、平成19年1月4日(木)~2月16日(金)
応募方法、ハガキ、FAX、電話、応募多数の場合は抽選になります。
申込先、神奈川区役所地域振興課、
私が講師を致しますのは、10:00~12:00までの平成19年度初回講座になります。学習内容は「いつまでも脳を元気に! 認知症なんて飛んでいけ」というテーマで講演致します。
私は、2006年度は研究などに専念していた関係もあり、講演会を控えさせて頂いておりましたが、来年度以降は積極的に参加して行きたいと考えています。皆様の地域にも参加して行きたいと考えております。
どうぞ、興味のある方は申し込みして頂ければ幸いです。
神奈川区役所の詳しい場所、電話、FAX等はホームページで検索して頂ければと思います。皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り致します。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、


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笑い声が脳をくすぐる

2006-12-27 08:47:21 | 感覚、五感
笑いの感覚の有無は関係なし ユーモアのセンスは誰の脳にもある。
【12月12日】笑い声があなたを微笑ませたり笑わせたりする可能性があると、英国の研究者らが報告している。
「『笑えば人は共に笑う(laugh and the whole world laughs with you)』という諺は間違いなく本当のようである」と、Sophie Scott, PhDはニュースリリースで述べている。Scott博士はロンドン大学ユニバーシティー・カレッジの認知神経科学研究所の教授である。
Scott博士らは、人間が笑い声を聞くと、微笑や笑いをコントロールする脳領域が活性化する、と述べている。
研究者らは、良好な聴力を有する20名の健康な人々(平均年齢:32歳)にヘッドホンを通して笑い声を聞かせた。
笑い声を聞いている間、被験者は機能的磁気共鳴画像(fMRI)を用いた脳スキャンを受けた。
脳スキャンによって、微笑んだり笑ったりするときに使う顔面筋をコントロールする脳領域の活性を調べた。
簡単に言うと、笑い声が脳を刺激し、笑ったり微笑んだりする準備をさせた。
被験者の脳スキャンは、人々が歓声を上げているテープを聞いたときには同様の活性を示したが、恐怖または嫌悪による叫び声を聞いた後はそうではなかった。
これらの知見から、他者の好ましい感情を脳がどのように反映するかを説明できるだろう。
「我々が通常、笑い声や歓声のような好ましい感情に遭遇するのは、家族とコメディ番組を見ている時や友人とフットボールを見ている時のように、集団の中である」と、Scott博士は述べる。
「脳において自動的に我々に微笑んだり笑ったりする準備をさせるこの反応が、他者の行動を反映する方法となり、我々が社会的に相互に影響し合う手助けをする」と、同博士は述べている。
「そのことが、集団内の個人同士の強い結びつきを築く際に重要な役割を果たす可能性がある」と、Scott博士は付け加えた。
本研究は『Journal of Neuroscience』12月13日号で発表されることになっている。日経アメリカ健康最前線ニュースより引用、
ヒトの笑いは「快感」と深い関わりがある。不快は逆にストレスになり、脳には嫌な行為で嫌いである
ヒトの脳の特徴の一つに「快感、楽しい、楽だ」が好きで、「辛い、不快、楽しくない」が嫌いなのだ。
つまり、快感がヒトの脳を刺激し、活性化させるのだ。以前に私が漫才や落語が脳を活性化させると指摘したが、声に出して笑ったりすることは「幸福感、達成感」など快感に繋がっている。
現に、認知症に疾患すると笑顔が消え、益々、認識障害が現れるのです。
笑いが脳に与える影響は、自律神経の働きを活発にし、「免疫力」病気と闘う細胞を活発らさせる働きを促すのである。
私の仮説では、ヒトの多くの病気の原因も大抵「脳の働きが関わっていると考えている」つまり、ストレスによって、自律神経の働き低下、免疫力の低下に繋がると考えている。
「病は気から」という諺があるように免疫学の重要性をと説いている諺だが、病気と闘う前向きな心が大切であるのだ。
笑いはこれらストレスの緩和、改善の一番の薬でもあるのです。
笑いに関する諺は沢山ある。私の好きな諺は「笑う角に福来たる」である。
現在はストレス社会であり、ストレスから逃げ出すことは無理に近い、だからストレスと上手く付き合う、処理することが重要である。
趣味に夢中になるとか好き事をして過ごす等も良いだろう。
日本人はストレスに弱い民族でもある。また、特殊な遺伝子(ストレス遺伝子)とも言われる遺伝子を持っている。
専門的には「S遺伝子」を日本人の何と98.3%もの人達が持っている。だから神経質で傷つきやすい「ハートを持っている」と言えるのだ。
だから、人口比での自殺率が世界でNO1なのです。
8年連続3万人を超えている。その傾向は益々増加しているのだ。
いじめでの自殺もそうである。これらの人格形成は丁度「ガラスの塔のように脆いのである」。
私が提唱しているのは、「笑顔」、心から笑うことで「嫌なことや不快なこと」などに対して免疫をつけることが大切であると提言している。
子供達にとって「いじめは極度のストレスなのだ」日本人は先ほどからストレスに弱い民族だと提言しているが、脳を鍛錬することでストレスに強く、免疫をつけることが可能になるのだ。
日本の子供達に私は「五感体験の希薄」、「実体験の不足」に警告を発している。
学びも遊びもデジタル化し、脳の認知も視覚優位で画面など平面的な感覚で認知する環境にある。この平面的感覚はバーチャルな世界であり、立体視していない。
だから、心から笑ったり、怒ったり、泣いたりする自己表現なども不足している。
これらは五感情報の偏りにより、脳の思考までも異変が生じている。また、感覚にも異変が起こっている。
日本の学校に「五感教育」「五感の授業」の大切さ、重要性を私は説いている。心から素直に笑わない、笑えない子供達が急増している。
だから、脳の興奮状態が長く続き、理性の働きが鈍いので、すぐに切れやすい、暴力的、落ち着きがない等の行動も脳の正常化、思考の正常化に繋がらないのだ。
やはり、ヒトの脳には「笑いは脳の一番のご褒美なのである」。
私達大人や高齢者の方々も一人きりになったり、一人家に篭もってしまうと笑顔や笑い声が出ない、聞こえなくなるのは脳の極端な衰えに繋がるのです。
現に元気なおばさん達を見習って欲しい。電車の中でも町中でも仲間が集まると大声で笑っている。これこそが元気のもと、脳の元気のもとなのです。
今年も残り少なくなりましたが、テレビの特番や漫才などでも結構です。家族団らんでも良いですから、辛いことも嫌なことも忘れて笑いましょう。微笑んでも良いのです。
これらの行為が「自己の脳を活性化させているのです」。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、



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魚食の効用はリスクを上回る!

2006-12-26 02:15:07 | 感覚、五感
魚類摂取には、汚染物質などによるリスクを大きく上回る健康面での効果があることが、2つの研究で明らかにされた。米ハーバード大学(マサチューセッツ州)による研究は、米国医師会誌「JAMA」10月18日号に掲載、もう一方の米国医学研究所(IOM)助成による研究は、IOM報告書「Seafood Choices: Balancing Benefits and Risks」で発表された。 サバ、サケ、イワシといった脂肪分の多い魚に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などのオメガ-3脂肪酸は、胎児や乳幼児、小児での神経系の発達を助け、成人ではコレステロール値を下げ、心疾患を予防する働きがある。しかし魚類には、メチル水銀などの工業毒が含まれるという負の側面もある。
ハーバード大学の研究からは、脂肪の多い魚なら、週1~2回摂取するだけでも死亡率が17%低下し、冠動脈疾患による死亡率は36%低下することがわかった。心疾患予防には、サケを週1回、6オンス(約170g)食べるだけでも十分で、魚油サプリメント(栄養補助食品)で代用も可という。しかし、オオサワラ、サメ、メカジキ、アマダイなど水銀含有率の高い魚は、妊婦は避けるようにとのこと。IOMでは、妊婦および12歳未満の小児は、この4種類を除く魚介類を週に12オンス(約340g)以上摂取するよう推奨している。
しかしこの量は、体の小さい小児では水銀過剰摂取につながるという批判もある。また同じ魚料理でも、脂肪の少ないタラなどを不健康な油で揚げた出来合いの魚フライでは、魚食の利点が打ち消されるばかりか、かえって悪影響をもたらすという。サケの缶詰は、原料がオメガ‐3脂肪酸含有率の高い野生サケであることが多く、経済的にも賢い選択だという。
米国心臓協会(AHA)では、心疾患患者で1日1,000mg、健康な人で1日500~1,000mgのオメガ3-脂肪酸摂取を推奨している。3.5オンス(約100g)当たりに含まれるオメガ-3脂肪酸は、イワシのオイル漬けで約3,300mg、サバ2,500mg、ニシン1,600mg、サケ1,200mg、カワマス500mg、エビやヒラメで300mg。サプリメントの場合、「魚油1,200mg」と表示されていてもEPAやDHAの含有量は20%程度のことが多いので注意が必要とのこと。
以前私がブログで人の脳細胞(ニューロンネットワーク)の再生に欠かせない原料が魚に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などのオメガ-3脂肪酸が効果的であることを紹介した。
今回は冠動脈疾患による死亡率は36%低下という報告である。
特にイワシの缶詰類にはこのEPAやDHAが普通の魚の1.7倍多く含まれている。だから私は週に1~2度、一度に一缶食べる。
また、週に2~3度は魚料理を食べている。だから私は体脂肪率も10%台と低いのも、それほど運動していなくても太らないのは魚を食べているからと確信している。以前に皮膚年齢を測定して貰ったら、40代後半の私が20代後半と判定され、関係者は驚いておりました。
私は男性の中年親父だが、膚は自慢ではないが綺麗である。
以前、大手の化粧品会社で講演したとき、人の肌の美しさについての内容で話したことがある。そこで、肉食中心から魚や野菜、ゼラチンなどの摂取などに心がけ、膚の清潔感を保つこと、睡眠不足にならないことを提唱した。
これらは魚を多く食べているからと自負している。魚のDHAなどの中和脂肪酸は牛肉などの脂と違って、人間の体内に溜まらず残らない、逆に脂肪を燃焼してくれる食材でもある。
私はここ20年間、牛肉は口にしていない、牛丼は10数年前に食べた程度である。肉類は「鳥と豚肉」だけである。それも週に一回か二回程度である。やはり、主には魚を食べている。多いときには朝食と夕食など一日に二度食べることもある。
魚が好きなことも関係しているが、何より、食べる量にも関係する。満腹まで食べる傾向がある現在、私のように腹八分の食事は少し物足りなく、辛いかも知れない。
この食事方法が身体の体調維持や健康脳に繋がることを私は提唱している。肉類より魚類を食べることが脳の細胞の死滅を緩和してくれる原料であり、血管系を柔軟にしてくれる効果もあるのです。また、魚類の食後にお茶がより、脳を活性化、血液や血管までも丈夫にし、しなやかにしてくれるのだ。
やはり、日本人の体内には「和食が一番適しているのだ」、だが、最近、欧米化の食事内容に変化し、その分、腸の長さや内臓は日本型であるから、消化器官がそもそも欧米人とは違うのだが、食事内容が変化しているので内臓や吸収システムに変化が及び、身体に異変が招じる。よって病気に疾患し易くなるのです。
今一度、皆様の毎日の食事内容、食材などを見直す良い機会だと私から警告致します。食は生きるために食べるか、死ぬ為に食べるか両極端名ものであることを提唱致します。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、




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五感力を身につける!

2006-12-22 00:15:05 | 感覚、五感
ヒトの五感は加齢と共に劣って行きます。これは人の脳細胞の死滅に関係している。
ヒトの脳細胞は20歳を過ぎた頃から毎日10万以上の数で脳細胞が死滅して行きます。ですが、人の脳細胞の数は140億以上あるため、将来の間では数パーセントの死滅なので心配は要らない。
但し、私のように中年以降になると人の名前がすんなり出で来ない、思い出せないなどの感覚的衰えを実感します。
また、初期老眼から近くのものが見えにくい、聴覚でも高周波1.700hz程度の高周波は全く聞こえません。こられの音域は10代の若者達が聞き取れる音である。
このように各感覚器官は加齢と共に衰えて行くが、決して衰えたからと諦めることはない。
加齢を重ねる(経験)は、五感力には必要なことなのである。
若いうちは身体も脳も若いので、五感を意識せず活用している。とくに現在は視覚優位の感覚が重要視され、他の感覚が疎かにされている傾向が強い。
我々人間は視覚的生き物である。何と視覚から80%もの情報を脳に送っている。
ところが現在の子供達や若者達を観察していると視覚優位の感覚に異変が生じている。
例えば、子供達にキャッチボールやその場飛び、片足立ちなどの運動性にも異変が生じている。やはり、生活環境や遊び環境が左右しているのだろう。
キャッチボールをしていても、グローブでボールを捕らえることが出来ず、顔に当たってしまうとか、走って転んでも反射的に手が着けず、顔を打ってしまう子供達など運動性や思考までもが異変が起こっている。
その主な原因は、五感力の欠如なのだ。外で走り回ったり、五感を刺激する環境が希薄なため、脳が刺激されないのである。
遊びも、室内でテレビゲームやゲーム機で遊び、学びもパソコンや図鑑で認知することが多い。友達や仲間の会話も携帯電話のメールなどの画面を眺める時間に多くを費やしている。
一日中、家庭内ではテレビが映っていて、益々視覚だけが酷使されている環境である。テレビニュースやドラマでは残酷なシーンが誰でも簡単にすぐに目に入る。これらのシーンや映像は「平面的でバーチャル」である。
現実化を視覚で捉えることが希薄な子供達、このような感覚では五感力は育たないし、脳も活性化、正常化もしないのである。
やはり、「立体的に物事を理解」することが重要なのである。
臭い匂い、甘い匂いなどの嗅覚、冷たい感覚、柔らかな感触、固い感触の触覚、苦い、酸っぱい、辛いなどの味覚、野鳥の鳴き声、風が樹木を揺らす音などの聴覚刺激など色々な外的情報を五感というアンテナで捉えることである。
この五感アンテナから送られたインプット情報は脳内に「記憶され、その情報源や内容を計算、判断し決定する、そしてアウトプット(行動)」するのである。
この一連の脳内での思考が五感力によって正常に保たれているのである。
ところが、現在の子供達が色々な犯罪やいじめをしたり、ヒトの命を意図も簡単に射止めてしまう感覚は、これらの一連の脳内の思考の狂いでもあり、異変でもある。
いくら子供達に何回もヒトの命の大切さを大人が説いても理解されないのである。彼ら、彼女らにはヒトの命や労り、思いやりなどの心は理解されないのである。それは、テレビやパソコンなどの画面上で理解しているからである。
つまり、子供達の多くがヒトの死はバーチャルであり、人の命はリセットが利くと勘違いしている子供達すら存在するのである。
これらの感覚に陥った子供達が成人に成長し、五感力が欠如したまま、社会に出れば、思わぬ行動を起こしたり、事件に結びついたりする。
最近では25歳の青年が「王子様と呼べと自分の部屋に軟禁した少女を脅かし」首輪を付けさせ、実行した犯人はまさしく、現在が生み出したバーチャル犯罪の最たるものである。この青年のことは、私は良く知っている。
子供の頃から地元では裕福な家庭に育ち、一人子だったので親が甘やかし、なに不自由なく育っていた家庭環境だった。母親の死後この青年の人格に異変が現れたのだ、マザコンの傾向が強かった犯人は、母親の死後人格が異変し、ゲームの世界観を現実の世界観で試したかったのである。
現に、アダルトアニメゲームソフトのなかに「王様ゲーム」というゲームソフトが何本もあったというのである。これらはまさしく「五感力の欠如の現れであり」視覚優位、つまり、この青年の脳の中では「すべて平面的な認知」であり、バーチャルブレイン(仮想現実脳)なのである。
常に感覚は瞑想的で仮想的な思考なのであると予想される。このような人格形成は現在の子供達の多くに見られる傾向である。
最近も中学生グループがホームレスを襲い、金銭を奪っていたのだ。その金額何千円にもならないのだ。ホームレスの中には怪我や死亡者まで発生している。
意図も簡単にゲーム感覚で人を殺せるのかと首を傾げたくなるが、これが現実である。家庭の躾や学校教育指導だけではこれらは改善しない。ましてや日本の文部科学省の指導でも決して解決できる問題ではない。
有識者、犯罪心理学、私のような研究者など組織団体で取り組まなければならない非常事態の問題でもあるから政府は真剣取り組んで欲しい。
私は、すべてとは言わないが五感力の欠如が生み出した思考の変化なのだと考えている。視覚ですべてを理解したと勘違いしている子供達が実に多いことに私は危惧している。今後、私は五感力を学校教育や教育改革の一環として日本に提唱したいと考えている。
五感力を身につけることは子供達に限らず我々大人でも必要である。高齢者になれば身体的な衰えや脳の衰えも実感する。この五感力を身につける簡単な方法は「好奇心を持つも、感受性を高める」ことである。
五感力を身につけるには、視覚以外の感覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚を意識的に鍛錬や研磨を行うことに重点をおきます。
これらの感覚を鍛錬することは仕事や学校の勉強、高齢者の方々の感覚回復のために役立つものです。
五感を鍛錬し続けますと「超感覚が身につくのです」。
超感覚とは、とくに優れた感覚であり、仕事関係では「巧みの技」として活かされ、多くの人達から尊敬もされます。
私はこの超感覚を医療の最前線で活かせないかと構想している。視覚優位の診断方法から「五感診断」の見直しである。
とくに「嗅覚診断」や「触覚診断」に医療の未来を見出そうとして考えている。
我々人間は病気に疾患すると独特の体臭を発生させます。例えば犬が、飼い主が癌などに疾患するとその癌の匂いを感じ取ることが出来、異変を飼い主に知らせるということがあります。
これらからヒントを得て、乳癌検査に匂い変化で初期発見が出来れば、従来のマンモグラフィー画像検査では痛みも伴い、苦痛である。
これらを改善してくれるのが「臭気装置」である。これらの装置は近年中に実用化されるだろう!
このような多義に渡る業種や私達の脳の活性化にも五感力は重要な課題である。
今後も私は、ヒトの五感の重要性を提唱し続けてまいります。
ヒトが人として生きて行くために、五感力は必要であり、大切な感覚なのであることをご理解頂ければ幸いである。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、



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天才と凡人の違いは脳の成熟パターンにあり

2006-12-21 00:15:25 | 感覚、五感
知能の高い子どもと平均的な子どもとの差は、脳の大きさではなく、発達過程での脳の変化に関連していることが示唆された。この研究は米国立精神保健研究所(NIMH)小児精神医学科のPhilip Shaw博士らによるもので、英科学誌「Nature」3月30日号に掲載された。
Shaw氏らは、健康な4―29歳、約300人を対象に、脳スキャンを利用して幼児期から青年期にかけてさまざまな時点での大脳皮質の厚さを分析した。さらにIQテストを行い、知能が「非常に高い」「高い」「平均」という3つの群に分類した。この結果、年齢が上がるに従って最終的にはみな大脳皮質の厚さが減少したが、そのパターンは各群の間で差がみられたという。
「非常に高い」群では男女ともに最初は比較的皮質が薄く、速いペースで厚さを増していき、11歳前後でピークに達した後、青年期の早い段階で急速に薄くなった。これに対し「平均」群では、皮質の厚さが子ども時代全体を通じて一定の速さでゆっくりと減少するパターンと、最初わずかに増大して7歳~8歳でピークに達した後、一定速度で減少するパターンの2種類がみられた。知能が「高い」群では、ほかの2群の中間的なパターンが認められたが、どちらかといえば「平均」群に近かった。性差はみられなかった。
この結果から、Shaw氏らは、知能はある年齢での大脳皮質の量ではなく、子ども時代から青年期にかけての大脳皮質の成育パターンに関連すると結論づけた。「知恵がよく回る子どもは大脳皮質も活発である」という。
大脳皮質の変化が意味するところは不明だが、脳の成熟過程では、使われていない脳細胞やニューロン(神経細胞)、神経回路が削除され思春期により効率のよい脳になるといわれている。大脳皮質が薄くなる理由はこれで説明できるかもしれないと、Shaw氏は述べている。
[2006年3月29日/HealthDayNews
日経米国医療ニュースより引用、
人の脳には「大脳新皮質という、脳の回りを2mm状の細胞があり」この脳細胞にコラムという、円錐状の細胞が何百万個も並んでいる。
この脳細胞が「長期記憶」に関わっている。
短期記憶などの瞬間的記憶は人の「海馬」という脳部が関わっている。
天才的な子供と普通の子供では、この記憶や脳細胞の成長の早さに関係しているようだ。
米国立精神保健研究所(NIMH)小児精神医学科のPhilip Shaw博士は幼児期から青年期にかけてさまざまな時点での大脳皮質の厚さを分析し、さらにIQテストを行い、知能が「非常に高い」「高い」「平均」という3つの群に分類した。
博士は脳スキャンを活用して、大脳皮質の厚さ分析したのだ。結果、知能が非常に高かった子供はこの大脳皮質の細胞が早いうちから発達し、普通の子供達と違った発達パターンを示していることを見つけ出したのだ。
このことから天才的な子供は早いうちから大脳新皮質が発達し、長期記憶などの能力が高まっていると予想できる。
だから、IQも高く、知能も高いのだ。
では、天才はどのようにして生まれるかは未知数であり、3歳までに英才教育すれば誰でも天才になれるとは言えないのである。
持って生まれた特性や環境、遺伝などの要素もあり、限られた人達だけに備わった能力といえるだろう!
但し、私達大人でも努力次第では、天才的な「脳力」を発揮させることも可能である。それは(強い好奇心)と「やる気」である。すぐに諦めてしまわず、脳を鍛錬することである。
例えば、円周率の計算を何桁暗記できるかの競技で世界記録(ギネス記録)を持っている人物は日本人で、それも50歳を過ぎた男性なのだ。その数字の数は5万4千桁を超えている。では、なぜこのように暗記できるのでしょうか、それには特殊な能力も必要なければ、天才的な記憶も必要ありません。
コツのようなものが必要なのです。私達が普通に短時間に暗記できる桁数は「7桁」なのです。ですから一週間は7日間、電話番号も局番なしで7桁である。
他にも7桁を使用したものは沢山ある。
先ほどの男性が何万桁もの数字を暗記するのには「ストーリー方」という、物語風にして数字を暗記することで可能しているのです。また、強い好奇心と記録を創ろうとする努力の賜物なのである。
私共は人の「脳力」の隠れた分野を研究したいと考え、来年以降北関東に医療施設を構想しているが、その施設のなかに「生命科学研究所」を設立し、本格的にヒトの脳の研究、脳力の研究を行いたいと考えている。
これらの研究から、ヒトの脳は未知の世界であり、小宇宙ともいえる分野なのです。実は、ヒトの脳は他の臓器と違い、分からないことが多い分野でもあるのです。現に私達は自己の脳力の30%も使っていないという研究発表もあります。それだけに何処まで自分の脳が活かされ、鍛錬されているかで誰でも驚異的な能力を発揮することは可能である。
私共の研究課題は「ヒトの脳の神秘的な脳力」の研究、病までも脳がコントロールしていると言っても過言ではない。現に「病は気から」というように末期癌の患者さんが奇跡的な回復をした実例もある。
脳卒中や脳梗塞での後遺症のリハビリにも実は、この脳の刺激情報と脳力によって成果に関わってくるのである。
「やる気」つまり頑張りがヒトの脳の能力を引き出し、自律神経や免疫力など病に対する抵抗力までも左右しているのである。
まだまだ謎めいたヒトの脳は、実は研究はこれからだとも言えるのである。
だから、皆様も自分の隠された(神秘)の脳力を発揮し、鍛錬すれば「スーパーセンス」超五感力まで発揮することが可能になるのです。
自分が得意とする分野や才能を伸ばすもの実は「脳の一部の力」を引き出すだけなのです。これらの才能や能力を引き出す力こそ、あなたの「好奇心なのです」。
私は年だから、体が動けないからとすぐに諦めず、屈せず手が動けば指先を使い、言葉が話せれば言葉を使い、自己の五感と脳を鍛錬することである。
そのことで、脳は活性化し、正常化する。そして五感の鍛錬によって「スーパーセンス」が身に付くのである。五感力については次回のブログで詳しく紹介致します。最後に「好奇心こそ、脳を活性化させるのである」。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、


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成人の7人に1人が人格障害

2006-12-20 09:40:55 | 感覚
米国では、研究者の予想を上回る勢いで人格障害が増加していることが、精神医学誌「Journal of Clinical Psychiatry 」7月号に掲載された研究で明らかになった。それによると成人7人にほぼ1人、すなわち成人人口の15%にあたる3100万人が何らかの人格障害に罹患しており、このうち約半数が強迫性人格障害であり、また少数派ながら他人に対して異常なまでの不信感を抱く妄想性人格障害が相当数にのぼっている。
筆頭研究者で、国立アルコール乱用・依存症研究所(NIAAA)疫学生物測定学研究所長のBridget Grant氏は「人口全体の代表例となる米国の成人43,000人と直接インタビューを実施しており、10種類の人格障害うち7種類の罹患状況をみた全国調査としては最大規模のものである」と述べている。人格障害の定義には、精神衛生状態の診断に有用な米国精神医学会(APA)の「精神障害の診断と統計の手引き(DSM-IV)」を用いた。
Grant氏によると、最も多かったのが強迫性人格障害であり、成人1640万人(成人人口の約8%)が罹患していた。同氏は「強迫性人格障害者は、ルールやスケジュールに気をとられがちで、完璧性を求める。また締まりやである点と強迫性人格とは関連性があり、お金への執着心が強い傾向にある」と指摘する。
このほか、妄想性人格障害が900万人以上(同4.4%)、反社会性人格障害がほぼ800万人(3.6%)、統合失調症質人格障害が650万人(3.1%)、回避性人格障害がほぼ500万人(2.4%)、演技性人格障害が約400万人(1.8%)、依存性人格障害が100万人(0.5%)であり、複数の人格障害を有する人もみられた。
さらに別の精神医学誌「Archives of General Psychiatry」 8月号でGrant氏は、人格障害者がアルコールおよび薬物の乱用を起こしやすいと報告。また、上に挙げた人格障害は治療可能であるため、今回の調査結果が、これら人格障害の罹患を危惧する人が医師に相談するきっかけになることを期待している。
日経米国発ニュースより引用、
日本での現状は、半年以上通院や入院などで人格障害と疑われている人は日本の企業の2%程度といわれている。
例えば、全社員数が1000人の企業とすると20名前後は通院や病院通いをしている勘定になる。
極度のストレスや職場環境においてはこの数も増加している。
また、最近において若者達を中心に増加傾向にある。女性に多い傾向では「パニック障害」「適応障害」「強迫性人格障害」など多くの障害に悩まされている人達が実に多いことに驚く、また、日本では本格的な治療や病院側の認知度やカウンセリングを行う専門医の不足などの現状もあり、セラピーがあまり行われていないのである。
人格障害は「脳の病」でもあるので、薬で簡単に治せるようなものではない。医学的治療と本人とのカウンセリングなど長時間に渡って治療する方法が欧米ではとられているが、日本の傾向として、男性は仕事の悩みや人間関係などで極度のストレスから人格障害に疾患する人達が急増している。逆に女性は「不安、恐怖、焦りなど」精神性の障害から疾患する人達が増えている。女性はPTSDと診断されることが多い。
例えば、サリン事件の電車に乗り合わせていた人やJRでの脱線事故などの恐怖やエレベータ事故での閉じこめられた体験などによって極度の不安を感じたりすると人格障害に陥りやすい。
とくに日本人は「気質としてストレスに弱い遺伝子を持っている」この遺伝子こそS遺伝子という、日本人の何と98.6%もの人達が持っている遺伝子である。私のブログの中の「ストレスと脳の関係」で詳しく紹介しておりますので、ご参照下さい。
私の仮説ではあるが、なぜ、日本人はストレスに弱いかというと、その昔、室町時代やその以前から日本列島は「黒船など他国から」攻められる(島国)である。何時、何時他国から攻められるか不安でいっぱいだったと思う。蒙古人の襲来の不安など多くを体験してきた日本人の先祖、現在の私達の遺伝子まで受け伝えられ私達の身体の遺伝子の中に残っている。この遺伝子が極度のストレスや不安、恐怖体験などで蘇るのだと私は考えている。
現在に至っては、若者達は子供のこ頃から遊びも集団生活も限られた空間でしかない。家族や学校のクラスメートとのコミュニケーションであり、狭い範囲である。ましてや現在の子供達や若者達を観ていると自分の言葉で話すという行為が希薄である。友達や仲間との会話もすぐに携帯電話のメールやパソコンでのチャットなど「文字的会話」である。
これでは、他人との交流や対話は難しい。ましてや初対面の人とは会話も出来ない。結果、極度のストレス「対人恐怖」などや人間関係で悩み苦しみ、よって(人格障害)などに疾患するのである。
やはり、実体験不足や五感からの情報の偏りによって「思考」「判断」など(免疫が低下するのである)。所謂、理性の働きが鈍くなり、興奮した状態の脳を抑制出来なくなり、思わぬ行動を起こしたりするのである。
人の脳内では外的情報(五感情報)をインプット(記憶)、その情報が何であるか計算、判断し、決定します。そしてアウトプット(行動)するのです。ですが、人格障害に陥ると判断と決定が誤ってしまい、思わぬ行動を起こすことになるのです。つまり、脳を正常化させることが重要であり、人格障害を未然に防ぐ方法でも有るのです。
私が提唱しているのは、子供の頃から辛いことも楽しいことも、嫌なことも実体験すると言うことです。現在の子供達の知識は「視覚優位」携帯電話やパソコンなどの画面を眺める時間が長いため、認知も「平面的認知」です。学校の勉強も教科書や図鑑、パソコンで理解してしまいます。立体的に物事を理解していないのです。ここに問題が生じる。つまり、脳の思考性に異変が生じるのです。ストレスの免疫力も低下し、人から少しでも悪口を言われたり、怒られたらすぐに悩んでしまう人達が大勢居ます。普段から大人に怒られたりする経験が希薄だから免疫が無いのです。いくら言葉で命は大切、頑張れと言っても子供達には理解されないのです。やはり、五感体験を積み重ね、体で感じて「心で理解」することです。
最後に、日本での精神障害や人格障害での人口に占める割合は2.170.000人であり、総人口比1.73%、予備軍も含めると現在300万人近い人達が疑われております。その数は近年急上昇である。
一刻も早い心理カウンセラーを増員する必要性がある。
私共はこれらを鑑み、近年中に北関東に医学部のなかに「心理学部」を増設し、本格的な心理学の生徒を育成したいと構想している。
そうでなければ、益々日本は立ち後れるし、手遅れに成るかも知れないという危機感を私は持っている。日本政府にもこれらの理解を求め賛同して頂けることを望みたい。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、


コメント (5)
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トマトジュースが糖尿病患者の血液凝固能を低下

2006-12-19 11:47:22 | 感覚
糖尿病患者では血小板の粘稠性が高く血栓が生じやすいために、アテローム性動脈硬化症や心臓発作、脳卒中などの心血管障害リスクが上昇している。米国医師会誌「JAMA」の8月18日号に掲載された研究では、トマトジュースが2型糖尿病患者の血液を希釈して凝固能を低下させ、このような致死性の障害の回避に役立つことが明らかになった。 研究者らは、凝固障害の既往歴がない43歳から82歳までの男性14人、女性6人の2型糖尿病患者を対象に、3週間にわたって250mlのトマトジュースまたはプラセボ飲料を毎日摂取する群のいずれかに割り付けた。試験開始時および終了時に血液サンプルを採取して分析したところ、終了時の血小板凝集はトマトジュース摂取群で有意に少なかったが、プラセボ群では変化が認められなかった。
が、トマトの種の周囲にある黄色いゼリー状の液体から単離されたP3と称する物質に抗凝固作用が見出されている。米ニューヨーク大学医学部の医学臨床准教授Stuart Weiss博士は、トマトジュースは酸性であるため過度の摂取で胃の調子が悪くなりかねないことを指摘し、血糖コントロールに依存している糖尿病患者に対しては少量で十分、との考えを示している。
今回の研究報告者の一人でニューカッスル大学(オーストラリア)の栄養および食餌療法学准教授Manohar L. Garg氏によると、この知見がより大規模な研究によって確証された場合には、喫煙者、長距離の航空旅客(深部静脈血栓症)など凝固傾向の強い人にも役立つ可能性がある。しかし、2型糖尿病患者の食餌療法プランとしてトマトジュースを推奨するにはまずメカニズムの解明が必要である。
日経米国医療ニュースより引用、
以前にもトマトジュース類が血液さらさら効果があると某テレビ番組でも紹介されていたが、いくらトマトジュースが血液をさらさらにしてくれるからと言って、何杯もトマトジュースを飲むことには注意が必要である。
トマトジュースは酸性の飲み物であり、飲み過ぎでは胃腸に悪影響を与えるのだ。
適量を毎日飲み続けてこそ効果があるのだ、トマトジュースを飲んだからすぐに効果が現れ、血液がさらさらに成るとも思えない。
つまり、持続は力なりである。
エコノミー症候群(深部血栓症)などの疾患予防には、水分補給として役立ちそうである。
出来れば「塩分控えめや無塩」が理想である。何より、定期的にトマトを食べる方が効果は高いのだが、毎日トマトを食べるのには抵抗もある。
とくに現在売られている多くのトマトは野菜と果物の中間的な味がする。
私が子供の頃、もぎたての熟したトマトは野菜本来の臭さと青白い種が多くあり、美味しかった。現在のトマトは「桃太郎」という品種は甘い果物のような味がする。もはや野菜果物という感じである。
私が子供の頃は夏場井戸水に冷やして、おやつ代わりに食べていた。
本当に美味しかったし、健康的な食べ物なのである。
何より、私の好みの食べ方は、瓶詰めのブルドックソースを冷えたトマトにかけて食べると風味も増し美味しかった思い出がある。
最近は、トマトを食べるより、トマトジュースを飲む機会が増えている。
やはり、簡単に飲めて栄養を補給出来るのだが、残念ながらジュースだと、70%以上もの栄養価がオシッコとして流れてしまうのである。
やはり、トマトを味わいながら食べて咀嚼しながら栄養素を補給するのが理想的ではあるが、毎日食べるとなると抵抗がある。
毎日となるとやはり、トマトジュースの方が継続できるし、簡単にカリウムなども摂取出来る。
現在の食品の中には多くの塩分(ナトリウム)が使用されている。
取り過ぎた塩分を排出してくれるのがカリウムである。
カリウムはバナナやプルーンなどに多く含まれ、トマトジュースより、野菜ジュースの方が多くカリウムも含まれている。
これらトマトジュースの栄養価に加え、リコピンなどの成分が血液をさらさらにしてくれる効果があると言われているが、トマトジュースが血小板凝集を阻止する詳しいメカニズムは不明である。
健康を題材にしたテレビ番組などは、トマトジュースが本当に血液をさらさらにして効果が抜群のように取り上げているが、実は科学的根拠に欠けており、すぐに効果が現れるものではない。
今後の本格的な研究や医学的な証拠も必要となるだろう。
確かに言えることは「飲まないよりは、飲んだ方が良いと言える」。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、




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「愛のホルモン」で夫婦間ストレスが減少

2006-12-18 09:32:40 | 感覚
「love hormone(愛のホルモン)」と呼ばれるオキシトシンに、夫婦げんかを鎮める効果があるという。オキシトシンは、人間関係や他人との心理的境界を健全に保つ能力に関係があると考えられているが、緊迫した状況でのストレスを軽減させるはたらきもあることが示され、ピッツバーグで開催された国際神経内分泌学会で報告された。
米エモリー大学(ジョージア州)精神学行動科学のBeate Ditzen氏らは、50組のカップルのうち半数にはオキシトシンの含まれる鼻腔スプレー薬を投与し、残りにプラセボ(偽薬)を投与した後、それぞれの抱える未解決の問題について模擬的に口論をさせた。唾液中のコルチゾル(ストレスの多い条件下で増大するホルモン)の濃度が測定され、カップルは自分たちの関係を評価するアンケートに回答した。
この結果、オキシトシン群では、プラセボ群に比べコルチゾル濃度に有意な減少がみられたという。さらにオキシトシン群の夫婦は、マイナスの感情もプラスの感情も素直に表現することができた。「心理学的見地からいえば、これはまさに争いを解決しようとする行動」だとDitzen氏は述べている。
オキシトシンは脳で産生され下垂体から分泌されるホルモンで、人を信じる能力や互いをいたわる能力に関わりがあるとされている。昨年(2005年)秋に実施された日本と米国による共同研究では、オキシトシンを与えずに育てた雌マウスが仔マウスの世話をしないことがわかっている。このホルモンが、自閉症など一部の精神障害の治療にも有用である可能性を指摘する専門家もいる。
今回の会議で発表された別の研究では、テストステロンやコルチゾルなどのホルモンがスポーツの「本拠地効果」の一端を担う可能性も示された。カナダのアイスホッケーチームを対象に試合前後のホルモン濃度を測定した結果、本拠地の試合では遠征試合に比べテストステロンおよびコルチゾルの濃度がいずれも高く、領地を守ろうとする意識とストレスがともに大きいことがわかったという。
日経米国医療ニュースより引用、
以前、私のブログでも紹介したが、腹八分のお腹が少し空腹だと感じた位が身体の疲れややる気が起こるものである。
これらに影響しているのが脳内物質の一種の「オキシトシン」なのである。やる気の物質とも言われ、スポーツ選手の所謂ハングリー精神の基にもなる物質である。
今回の研究は、このオキシトシン物質が夫婦間のストレスを低減するという研究報告である。以前にも、この物質が夫婦間のセックスに関わっていることは知られていた。私はこの物質を「仲直り物質」と名付けていたことがある。
オキシトシン物質は、人の脳の下垂体から分泌されるホルモンで、人が人を労ることや思いやりなどの感情に関わっている。
最近、人に対する思いやりや労る心が欠如しているのも、脳生理学的に説明するとこのオキシトシン物質が減少していることとも関係しているようだ。
親が子供を虐待したり、夫が妻に対する暴力などこれらの行為は脳の病でもあり、私はオキシトシン物質の減少により、引き起こされる行動だと仮説を立てている。よって、オキシトシン物質の投与によって改善が見られる可能性はあると考えている。
臨床試験を行わなければ成らず、今後の研究課題でもある。
私共は来年以降に北関東に医療施設や研究所(生命科学研究所)を構想しているが、この施設で本格的に人の脳、脳内物質の変化がもたらすヒトへの影響など研究したいと考えている。
今後、私のブログでは米国医療ニュースから面白いと思った題材や研究を取り上げ紹介したいと思う。
いつも最後までご愛読頂き感謝申し上げます。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、



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パニック障害に嗅覚刺激の効用!

2006-12-06 22:50:59 | 感覚
パニック障害は(自律神経失調症)と診断されている。
主な症状は息苦しい、心拍が早くなる。冷や汗をかき、めまいがする等の症状が現れます。
私の知人の妹さんは閉所恐怖症などから乗り物に乗ると「パニック障害」を起こすのです。
以前にも私が偶然に電車の中でパニック障害の女性に遭遇し、息苦しくなり、呼吸も荒く、心拍数も上昇し、冷や汗をかいてしまい発作的な症状が現れました。側に居た私は、車両に居た乗客から紙袋を持っている人が居ないか尋ね、中年の女性が持参していたので貰い受け、その女性に炭酸ガス、自分の息を口から吐かせ、そして鼻から吸わせて何度か繰り返させた。数分後には呼吸の乱れが収まり、同時に心拍数も正常に戻った。
周りの乗客はパニック発作と気付かず驚いていた。
本人から話を聞くと電車などの人込みの中でパニック発作が起きやすいというものでした。
私は空いている時間帯の通勤にして貰い、時差通勤を勧めた。
私の知り合いの妹さんは、旦那さんが乗り合わせた地下鉄でサリン事件が発生し、旦那さんは何も無かったのだが、その後トラウマになり、ストレスなど重なり「パニック障害」自律神経失調症と診断されたのです。
現在は少しは改善の兆しがあるが、車など一人では乗れない。
パニック障害などは周りの人達に病気に対する理解度が薄く、子供達の中にはいじめなどに合うこともある。
若い女性に多く、わがままや身勝手と思われがちだが、決してそうではない。
この苦しみは本人でなければ分からないだろう!
私は知人の妹さんに「そんなに頑張らなくてもいいんだよ」と声を掛けた。
例えば、本人にもっと気を強く持って頑張るんだよなどと、声を掛けるとプレッシャーになり、余計にストレスを感じてしまう。
私はパニック障害の改善に「アロマテラピー」を推進している。
ヒトの嗅覚は他の感覚と違い、直接脳に刺激が送られ、情報が伝わる。
原始的な感覚でもあるので、この感覚を刺激することで安らぎや「心地よさ」、ストレス改善などに効果がある。
以前、この方法で改善した女性を知っているが、これも個人差はあります。
この嗅覚刺激は、男性より女性に効果は大きいものである。それは、嗅覚細胞が男性より女性の方が多いからである。
ここで、アロマテラピーの改善作用と精神状態、エッセンシャルオイル(精油)
の関係を書き込みたいと思います。
改善作用、エッセンシャルオイル、精神状態、
幸福感→クラリセイージ、ジャスミン、ローズ、リンデン、精神状態→無感情、自信喪失、気分の落ち込み、
心身のリラクゼーション→ゼラニウム、ローズウッド、フランキンセンス、
ベルガモット、精神状態→情緒不安定、憂鬱、
強壮、自信回復→サンダルウッド、バチュリー、ジャスミン、イランイラン、クラリセージ、精神状態→気持ちの内向、情緒的な低下、
心身のリフレッシュ、気分転換→サイプレス、ジュニバー、ティーテリー、
レモングラス、精神状態→無気力、精神疲労、倦怠感、
心身のバランス回復→カモミール、ネロリ、マージョラム、ラベンダー、
オレンジ、精神状態→怒り、緊張、不眠、イライラ、
記憶力、集中力のアップ→ペパーミント、レモン、ローズマリー、ユーカリ、
ニアウリ、精神状態→勉強疲れ、集中力低下、記憶力低下など
他に私は「森林浴」を推進している。森林に入るとさわやかな空気と匂いを感じる。
これは植物の花や葉っぱ、枝、幹から発散される精油中の匂い物質によるものである。これらは「フィトンチッド」フィトンとは植物、チッドとは殺すという意味がある。
ヒバなどの樹木に含まれる「植物油」成分のひとつであるヒノキチオール、松の精油の主成分ピネン、テルピネオールなどの総称である。
植物は害虫やバクテリアから自身を守るために「防虫性、抗菌性のある物質を発散しているのである」。他に植物の葉は青葉アルデヒド、青葉アルコールという物質を発散させており、これらの総称「テルペン」をヒトが嗅覚から吸い込むと気分が爽快になり「心までもが落ち着く」精神の活動レベルに影響し、自律神経に働き、脳へと刺激が送られ脳の活発な活動によって自律神経の正常化、ストレスなどの症状改善に繋がるものです。
これらを私共は(自然治癒力)と呼んでいる。これらの能力によって免疫力が高まり、精神活動にも良い影響を与え、改善にも繋がるものです。
それだけ、ヒトの嗅覚刺激は精神活動に重要な課題であり、本能的な感覚を刺激することで少しでも苦しんでいる人達の手助けになればと私は考え、今回のブログの題材に取り上げました。
これらをお読みの方でパニック障害に悩まされている方はアロマテラピーと森林浴の両方を取り入れながら、リラックス状態を作り、まずは食欲増進と不眠などの悩みを改善できれば自ずと改善や直る可能性は高くなります。
時間がかかってもゆっくり改善することも大切である。また、家族や周りの人達も本人の苦しみを理解して欲しいと思います。
私は頑張ってとは申しません。頑張らなくてもよいのです。薬に頼らず心(脳)を癒す方法、心を穏やかにする方法を考えてみてください。
そして、嗅覚を刺激し、脳を刺激して下さい。アロマテラピーは何時でも簡単に行える方法です。一度試してみてください。
効果が上がった人が居られましたらコメントを頂ければ幸いと思います。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、

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疲れている人は体内のクエン酸が不足気味!

2006-12-05 22:27:20 | 感覚
「クエン酸は、レモンなどかんきつ類の酸味成分として知られていますが、私たちが食べ物からとり込んだ糖質から、ATP(アデノシン3リン酸)というエ ネルギーをつくりだす過程(TCA回路=クエン酸回路)で、重要なはたらきをする有機酸(人体をはじめ生物の生命活動の中で産出される有用な酸)の1つで す。クエン酸自体がTCA回路の中で産生されています」と日本医科大学第二内科教授の飯野靖彦氏。
口から入った糖質は、胃で吸収され、小腸でブドウ糖(グルコース)に分解されて、体内に吸収されます。肝臓に運ばれたグルコースはグリコーゲンと して貯蔵され、それ以外のグルコースは、血流に乗って体内の個々の細胞に運ばれていきます。細胞に入ったグルコースは、酵素によってピルビン酸に、続いて アセチルCoAに分解されます。こうしてつくられたアセチルCoAが、オキザロ酢酸と結びついてクエン酸を生成し、TCA回路へと入ります。
「クエン酸はTCA回路の中で、次々と変化をくり返し、その過程でエネルギーがつくりだされていきます。しかし、このTCA回路が機能するためには酸素が不可欠です」(飯野氏)
酸素が不足すると、TCA回路のはたらきが低下し、ピルビン酸から、アセチルCoAの代わりに疲労物質の乳酸がつくられてしまいます。これが肩こりなど疲労の原因になるのです。
「細胞内の酸素不足は、からだを十分に動かさないことや精神的なストレスなどによって引きおこされる」と飯野氏は指摘します。疲れている人は、酸素不足で体内のクエン酸が減っている可能性がありそうです。
ネット医療新聞より引用、
我が家では、お酢の消費量が普通の家庭の3倍は消費している。
いつも通販で6本入りケースを年間5ケースから6ケース、つまり30本から40本は消費している。
おひたしやほうれん草、海草サラダ、ラーメンにまでお酢を入れている。
また、生ラッキョをお酢に漬けて毎日3個程度食べている。仕事などで疲れたときや激しい運動をした後に食べると効果が高い。
翌日に疲れが残らず、血液もサラサラである。但し、幾ら体に良いからといって多めに摂取しても良いわけではない。
クエン酸といえば「レモン」をまず思い浮かべるだろうが、私が高校生の頃、クラブで疲れたからといってレモンを10個食べたら、一日中口の中が酸っぱく、舌も白く荒れてしまった。あまりクエン酸を取りすぎると口の周りが荒れて白くなるのである。また、胃酸過多になり、胃腸までもが悪くなるのである。
レモンをこんなに食べるヒトは居ないと思うが、この季節はレモンに蜂蜜を入れた飲み物が最適である。レモネードなどお勧めである。
喉に優しく風邪予防にもなり、同時に疲れもとれる。
なにより体が暖まりお子様にはお勧めの飲み物である。
なにより、添加物や保存剤など入っていない、自然な飲み物であり、健康的な飲み物である。
私は子供の頃から蜂蜜を入れた飲み物を飲まされ、病気知らずで50年は過ぎた。
レモンなどの柑橘系のクエン酸やお酢、ラッキヨなど自然で健康的な食品をとりたいものである。「医食同源」という中国では古くからの諺があり、体に良い食べ物を摂取していると病気知らず、病院いらずといわれている。
この考え方は「漢方の薬膳料理」として活用されている。
日本にも素晴らしい医食同源の食事がある。それは「和食」である。昔からおふくろの味が健康維持に重要な食事だったのだ。
だが、現在は加工食品やインスタント類がお袋の味であり、ハンバーグなど食事内容も欧米化している。
だが、日本人の身体とくに内臓は「欧米型の食事に適していない」のである。
だから、色々な病気に疾患する体質に変化してきている。
だから私は日本古来の「和食」を見直し、重要性を提唱している。
私の子供の頃は質素な食事内容だが、理にかなった健康食だったのだ。
お新香に味噌汁(自家製味噌)、ご飯、魚中心でほうれん草これも自家製であり、豊富な野菜と大豆、納豆や味噌汁と煮豆など豆類も豊富に食卓に並んでいた。
これらの食事が現在最も必要な食材だと私は感じている。
ぜひ、皆様も和食の良さを見直し、和食中心の食事に改善されたら如何でしょうか。五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、

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人間の五感は極限のセンサーだ!

2006-12-04 22:38:52 | 感覚、五感
12月2日19時からテレビ朝日「超感覚、ヒューマンミステリー、人体は極限のセンサーだ」という番組が2時間の特番で紹介された。
番組の内容は「ヒトの五感」の極限世界である。
アフリカの人達が何処くらい目が良いのかというと、視力測定では7.0以上という人達である。
視力7.0とは、私達が視力検査で行っている、2.0を30m以上離れて見えるほどであるから如何に優れているか理解できる。
他に、番組の中では盲目の人達が「エコローション」能力を身に付け杖無しで歩けるだけでなく、スポーツまでも楽しんでいる人が居られます。
エコローションとはコオモリやイルカがクリック音という反響音を利用して物の形や場所を認識する能力である。
この能力を人間が身につけたのである。
試しに口を半開きにし、シュッという音を発して目を閉じて手のひらを顔や口の前で動かしてみて下さい。音の変化を感じるはずである。これがエコローションなのである。
番組で紹介された盲目の若者はこのエコローション能力をコオモリやイルカのように使い、物の高さ、大きさ、形まで理解しているのである。
これが極限のセンサーなのである。
私達ヒトは「視覚の生き物である」、現に、五感の内でも視覚から80%もの情報を脳に送っているのである。
如何に視覚に頼っているかが理解できる。
※聴覚は加齢と共に衰える感覚でもあります。とくに高周波という高い音に対して鈍感になります。
人は20Hz~20.000Hzまでの範囲で聞こえますが、60歳以上になると20Hz~10.000Hz(ヘルツ)と10歳代の半分の範囲になるのです。
この状態が耳が遠くなったと実感するのです。これは脳細胞や聴覚細胞の死滅に関わっているのです。
音楽家、とくに指揮者は演奏家の1オクターブ間違った演奏や音を見逃さないのである。普通の人達が聞こえなかったほんの少しの音の違いを聴覚で感じることが出来るのです。
バッハなどの作曲家の頭蓋骨は変形するほどの違いがある。それは、聴覚野、耳の側にあたるのだが、この脳部が異状に発達し、盛り上がっているのである。
聴覚野の部分は皺も溝も深く盛り上がっているので頭の形まで変形しているのである。これも人の「適応性」である。
ブログの中で芸術家と音楽家の脳という題で紹介しておりますので、ご参照下さい。
※触覚には、「圧覚」「冷覚」「温覚」「痛覚」「内臓感覚」があります。
圧覚に関しては普通私達は1000/1mmの凹凸を感じることが出来ますが、職人の人達の中には10.000/1mmの極限の凹凸を感じる感覚の持ち主がおられます。
これらも日々の鍛錬の賜物なのである。
ヒトは痛みに敏感な生き物でもある。それは本能的な感覚であり、自分の身を守る「危険回避能力」なのです。
痛みの神経は全身に存在し、末梢神経を介して脳に伝えられます。その速度は400kmと新幹線より速いスピードで伝わるのです。
ヒトの痛みは様々あり、複雑でもある。痛みの一部に内臓のゴロゴロ感、胃の痛みなど「内臓感覚」という痛みがある。これも触覚なのである。
※ヒトの嗅覚は普通私達は2000種類程度の匂いを嗅ぎ分けることが出来ますが、香水の調香師は日々の鍛錬で普通の人達5倍もの匂いを判別できるのである。
これらは職人芸とも言える才能でもある。
ヒトの嗅覚は他の感覚と違い直接脳に刺激が送られるのである。
ヒトの嗅覚は腐敗やアンモニア、亜硫酸ガスなどとくに敏感に感じるのです。
これも危険回避の能力の結果でもあります。
また、嗅覚は味覚との「共通感覚」があり、私達が毎日食べる食事が美味しく感じるのは、この匂いに関係しているのである。
※ヒトの味覚は「甘味」「苦味」「酸っぱい」「辛味」「旨み」を味蕾細胞で感じるのです。ヒトの味覚は「甘味」は生きるために必要なエネルギーがある食べ物であり、塩味は体液の濃度を恒常的に保てる食べ物、逆に酸味は腐っている食べ物のシグナル、苦味は毒が含まれている食べ物のシグナルなのである。
だから、酸味や苦味は少量で敏感に感じるのである。
これら味覚を鍛錬する方法はまず、嗅覚を鍛錬することである。
食事でもすぐに食べるのでなく、よく食材の匂い、料理の匂いを嗅ぎわけることである。また、味蕾の細胞の原料になるZn(亜鉛)を積極的に摂取することでもある。
これらヒトの五感を題材にあげたが、これらヒトの五感はヒトが人として生抜くために重要な感覚なのです。
また、ヒトの脳の活性化のためにも大切な要素なのです。
ヒトの五感は「脳に情報を送るアンテナでもあり、センサー」なのです。
このアナログ的なセンサーは5チャンネルあり、このチャンネルを通して脳に情報を脳に送っています。ですが現代人は「視覚優位」、視覚に頼り過ぎているため、他の感覚が疎かにされている。
ヒトの脳内では五感から入力された情報を「計算」「判断」「決定」そして出力「行動」します。五感情報の偏りによってこれらの一連の思考に異変が起こっている。だから子供達や若者達が判断を誤ったり、行動に異変が起こり、暴力や犯罪などの行動に繋がるのです。
つまり、ヒトの脳内で「理性」興奮状態の抑制能力が欠如している、これらの理性も私は五感の偏り現象と提唱している。
だから、五感というセンサーをフルに活用し、鍛錬することで脳が鍛錬され、活性化し、正常化するのです。。
私達ヒトは「脳の生き物」「脳が巨大化した生き物」なのです。
現在のように便利な道具、ハイテクな道具で溢れており、遊びもデジタル製品であり、自ずと自己の脳もデジタル化している。
私はあえてローテクな環境に身を置くことを推進している。その環境とは自然が理想的である。自然は人の五感と脳を刺激する情報が沢山あります。
野鳥の鳴き声、樹木の匂い、木肌のごつごつ感、自然の恵み(味覚)、四季の花々の色や匂いなど多くの情報が日々変化している。これらの変化に対して敏感になることで五感は鍛錬されるのです。そして何より「極限のセンサー」として研磨されるのです。
皆様も自己の五感を再認識し、脳に刺激を送られることで人間が人間らしい感覚を取り戻すことが可能なのです。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、

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