「タタ」

2011-08-16 00:00:49 | 市民A
tada超お手軽ネタで恐縮だが、あるファイナンス関係の女性アドバイザーの方から送られる書類に、いつもその人の自筆で苗字が書かれているのだが、「タタ田」さんというらしい。が、決して、「たたた」さんというわけじゃなく、「タタ」は「多」ということらしい。

「神」を「ネ申」と表示するのと同じなのかな。

たぶん帰国子女だと思っている。

怪雑誌「酒とつまみ」

2011-08-15 00:00:07 | 書評
神戸海文堂書店で購入したミニ雑誌「酒とつまみ第13号」を読んでみると、なんとも怪しい記事が並ぶ。何しろ、出版元は(株)酒とつまみ。編集部がある。出版社なのだろうか。あるいは酒販問屋の余興か。一冊381円というのが、なんかやる気を感じないのかやる気なのか。

saketotumami


まず、「妄想酒場」というコーナー。

酒飲みたちが集まって、仮想飲み屋を語るのだが、今回は、カウンターの向こうに、小雪が立って、ハイボールを作っていただけるという趣向だ。

小雪さんとあーだこーだと煽情的な会話を楽しむのだが、あまり趣味じゃないので、深読みしないで、「ふ~ん」とう感じで次へ進むと、・・

あるドキュメンタリー紀行家のヨッパライエッセイ。どうもミャンマーの危ない農村を長期取材中に、薬中になりそうになって、その代わりにアルコールに逃避したようなことが書かれている。ヤバイ、ヤバイという感じで、次へ。

「胃と肝臓を労わる養生つまみ」は、まあ、こんなところか。「労わる」を「いたわる」と読むことを識る。「傷わる」と思っていた。

「山手線一周ガード下銘酊マラソン」は、特にガード下感があるわけでもないような気がする。むしろ、居酒屋にとってはガード下というのは出店のゴールデンポジションなのではないかと、ちょっと考える。

フィリピンパブの遊び方のコツ(実践すると破滅すると思うけど)とか短編小説「朝帰り」とか、要するに、この雑誌は、とある方向への想像力が豊かな人向けなのだろうと感じた次第である。夜の世界を大脳感覚ではなく皮膚感覚で楽しむ人には、ちょっとズレているかもしれない。

ただし、本誌で拾える川柳は、なかなか秀逸かもしれない。

酔いつぶれ 凍死の記事を 夢にみる
産んだなら 何を飲もうか 妄想し


(別の雑誌からの転載だが)

我と来て暮らせやビザのないオナゴ

本句は、小林一茶の「我と来て遊べや親のない雀」なのだろう。

一茶の「これがまあつひの栖か雪五尺(これがまあ、ついのすみかかゆきごしゃく)」をとって返して、つぎの返句を直ちに思いつく。
これがまあ、ついの棲み家か四畳半

GLOBAL NEW ART

2011-08-14 00:00:43 | 美術館・博物館・工芸品
新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で開催中の「GLOBAL NEW ART」。

misumi0


個人コレクション展でもある。精密機器のミスミグループが所有するミスミアートコレクションから。相当量である。

ミスミ社長が現代美術のコレクションを始めたのは、1990年の頃だそうだ。ヒース・へリングの作品を見て、何かひらめいたそうだ。キース・ヘリングがエイズで夭折したのも1990年。ニューヨークで追悼展でも観たのかもしれない。

nn


その後、現代美術を買いまくっているそうだが、コレクターの趣味をして所有するのはいいのだが、倉庫に保管しただけで公開しない人も多いが、時々、オークションに出したり、買い増したりしてほしいものだ。もちろん、今回のような展覧会もいい。

会場の中にソファーセットがあるので、思わず座りそうになったが、ニューヨークでは、そのソファーにはミスミ社長が座り、四方の壁にこれらの美術品を掛けているそうだ。いい趣味だ。

現代美術も、見慣れてくると楽しいものである。

私にとっての最難解7手詰

2011-08-13 00:00:29 | しょうぎ
一般に、難解と言われる詰将棋ではなく、解き慣れた人なら数秒で仕掛けがわかると思われる図が、私にとっての最難解7手詰である。

詰将棋の本を始めて開いた時に、いきなり現れたのである。

『名人大山康晴詰将棋200題』。

金園社でシリーズで発行していたようだ。確か、父親が書棚からなにげに一冊渡してくれたもの。小学高学年だったか中学の時だったか、いずれにしても将棋を始めた初期の頃。

本当のことをいうと、この一作があったから詰将棋にはまった、とも言える。

nn


問題は簡単で、飛車を打った後、横に動いて成り、空王手をする。根元の角を取られた後、王の頭に歩を打つと、一応詰むが、それが打ち歩詰めになる。

もちろん3手目に「成り」ではなく「不成り」とすればいいのだが、その手を知らなかったわけだ。打ち歩詰めが反則であることを知らなければ、5手詰めで悩まないのだが、あいにく知っていたわけだ。

そして、約1週間、この問題を考えたわけだ。それくらい考えると、詰将棋を解く上のいくつかの思考法がわかってくるわけだ。王手をかけるすべての手を読む「しらみつぶし法」とか、持ち駒の枚数から、駒を動かす手と駒を打つ手、駒を取る手の配分を知ることとか。

でも「不成り」には、なかなか到達せず。早い話が、このページの裏側に答えが書かれているわけだ。

結局、答えを見ることなく、約1週間で「不成り」の手筋に到達。

まあ、当時は若かったから、未知の物を探り出すことができたわけだ。今じゃ無理だ。ちょっと考えて諦めて、パソコンに打ち込んで解かせてしまう。

ところで、大山康晴作の詰将棋について、大部分は清水是晏四段の作である、と断定していた専門家がいたのだが、もはや確認することができなくなってしまった。別に、どうでもいいのだが。
さて、7月30日の問題の解答。

b12


29te

まで29手詰

整理整頓問題。自分はあまり気にしないが、詰将棋解答ファンの中にはキレイ好きな人が多いので、こういうのもいいかも。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。

0813


比較的あっさりとして、ジョギング感覚の200メートル走みたいな感じだ。もちろん道を間違えるとマラソンみたいになるけど。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。

神戸税関広報展示室

2011-08-12 00:00:17 | 美術館・博物館・工芸品
少し前に、横浜税関の展示資料室に行った後、調べてみると、神戸税関の展示室では、「ブツ」を直接触れるという情報があた。これは行かねばならない、と思い込んで三宮から、熱気のこもる地下道、照り返しのきつい歩道、及び日差しの強い横断歩道橋を踏破して、税関前に辿りつく。

kobezeikan1


入門証を記入し、館内に。館内撮影は、あ、うんで、ということらしい。

で、横浜とどちらがいいというのは、なかなか言い難いのは、少しだけ展示の方向性が違うように思う。どちらかというと、神戸の方が一般的。博物館的というか、体系的というか。

横浜の場合は、かなり、薬物の密輸に的をしぼっていて、展示内容もはげしいように思える。なんとなく、現場に踏み込んで山積みのMDMAを押収したところ、というようなコンセプトなのだろうか。

神戸の場合は、薬物系もあるのだが、ワシントン条約とか、偽ブランドとか知的財産権とかそういうものが多い。

kobezeikan2


なにしろ、ライオンのはく製が怖い。やはり、はく製でも怖い物は怖い。そして、触れるのはライオンでもなくピストルでもなく、コピー商品だった。たとえば、ルイ・ヴィトンのバッグは本物と偽物が並べてあって、手にとって比較できるようになっている。が、展示品は、偽物といっても細かな仕上げが悪い物ばかりなので、触らなくても、あるいは比較しなくても真贋の見分けがつく。

kobezeikan3


また、密輸品の隠し場所を大公開しているのは、こういう場所には隠してはいけない、ということなのだろう。

そして、気になったのが、この神戸税関の開設されるにいたった経緯である。安政の五カ国条約の「税則」5通が並べられている。日米通商修好条約の税則などだ。

kobezeikan4


特に説明はないのだが、本物なのだろうか。あるいはコピー商品?

ガラスケースの中に入っていて、手で触れないので真偽不明である。

鉄人はちょっと怖い顔

2011-08-11 00:00:28 | 美術館・博物館・工芸品
神戸の新名所。長田区にある若松公園に2009年に完成した「鉄人28号」。

そんなもの見てどうなるのと言えばそれまでだが、百聞は一見にしかず、といえばそれまでだが、かなり大きく感じる。もちろん奈良や鎌倉の大仏ほど、どっしりとはしていない。立っている。が、残念ながら、動いたりはしない。あることもなければ、空も飛ばない。何を考えているのか、表情からはわからない。

tetsujin3


もともと、鉄人28号は、帝国陸軍が開発していたロボットで、ラジコンを使って動くことになっている。だから、ラジコンを悪人が手に入れると、かなり凶悪ロボットとなり、逆に心の正しい少年が使うと正義の味方となる。

だから、鉄人は、「軍隊そのものだ」とも言える。

そして、鉄人28号と言えばライバルは『鉄腕アトム』ということになる。アトムはかなり人間型ロボットなので、やたらに人間を裏切らないし、ラジコンがなくても勝手にパトロールをしてくれる。


ところで、アトムと鉄人だが、動力源を比べてみる。アトムは超不人気になった原子力発電。小型の原子炉を持っているのだろう。原潜と同じだ。高速空間移動するとき、うっかり落としたりしたら大災害になる。

tetsujin1


一方、鉄人だが、体が大きいので、本来は、こちらの方が原子炉に向いている。いや、原子炉の後片付けに向いている。壊れた原子炉や建屋を担いで、そのまま宇宙空間にポイッと捨ててくればいい。

実際には、普段、地上で暴れまわる電源はバッテリーで、空を飛ぶときは背中に背負ったジェットエンジンをふかすのだろう(だから宇宙には行けない)体のどこかにジェット燃料を給油するはず。

tetsujin2


そして、頭部。スキンヘッドである。セット不要。一方、アトムだが、あの奇妙な縄文時代人のような二本角ヘアーについて、最近の香港映画「アトムhttp://blog.livedoor.jp/ota416/archives/51882210.html(アストロ・ボーイ)」の中で、アトムが人間の子だと思っている女の子に質問され、「ジェルでセットしている」と答えている。

ウソをついたのだろうか。

鉄人28号はウソはつかない。(料理の鉄人とは違う)

海文堂書店へ

2011-08-10 00:00:02 | 書評
神戸シリーズ第二弾は、元町にある「海文堂書店」。

本好きの書店員が運営していることがよくわかる書店である。東京でいえば、西新橋にある書原だろうか。この海文堂も東京日比谷の飯野ビルに支店があったが、飯野ビルの再開発で、東京から撤退中である。

kaibundo


元々は、船舶関係の出版社だったらしく、名前の「海文堂」からもそれが偲ばれる。ただ、今さら海洋冒険小説の時代でもなく、書店としての生き残りに苦闘中のようだ。

現在は中小出版社の応援に力を入れているようで、結局、当日、4冊を購入。

 海軍電信兵戦記 大澤明彦著 光人社
 海賊の掟    山田吉彦  新潮社
 雑誌 「ほんまにvol.11」
 雑誌 「酒とつまみ 第13号」

二階には複数の古本屋が店を並べているという話だったが、大いにがっかりの規模だった。

なお、雑誌「ほんまにvol.11」では、『10年後も本屋でメシが食えるのか』特集が組まれている。

サッカー観戦無料のなぜ?

2011-08-09 00:00:16 | 市民A
少し前に神戸に行っていた。神戸には何回か行っているのでメインの名所は詳しいので、今回は、その他の話題。

kobe1


まず、地下鉄駅に女子サッカーのポスターが。例の沢選手の所属するチーム「INAC」の本拠地が神戸である。

しかしよくわからないのが日程。7月24日のジェフユナイテッドの試合の次が11月6日の日テレ・ペレーザ戦。4カ月も先かと思えば、その下に7月31日の岡山湯郷戦となっている。まさか来年の7月31日じゃないし・・

kobe2


よくポスターを観察すると、わずかに謎が解ける。7月24日と11月6日の試合は有料試合だが、7月31日は無料試合になっているようだ。プロの試合なのにタダ。

そして、7月24日の試合には、1万7812名が詰めかけ、さらに31日の試合は、2万人以上の観客になったそうだ。無料だから正確な人数の把握ができないのだろう。


INAC神戸対岡山湯郷戦に2万人以上の観客…先週の最多観客動員数を更新

SOCCER KING 7月31日(日)17時30分配信

31日に行われたなでしこリーグのINAC神戸対岡山湯郷戦に、2万人以上の観客が集まり、先週のINAC神戸対千葉戦で樹立した女子リーグの最多観客動員数1万7812人を更新した。

試合は日本代表MF宮間あや擁する岡山湯郷が先制し、INACが開幕7戦目にして初の失点を喫するものの、韓国代表MFチ・ソヨンの2得点などで逆転し、INACが3-1で勝利。無傷の7連勝で首位をキープしている。岡山湯郷は今季初の黒星となった。


では、なぜ、「無料試合」なんてなるのだろう。

これについて、朝日新聞7月30日版で「なでしこ活況、進むか有料化」という記事があった。

どうも会場使用料の制度にカギがあるようだ。例えば、神戸ユニバーの場合、メーンスタンド開放で無料試合をすると、使用料は7万6千円だが、有料試合だと営利目的と言うことで使用料が3倍になる。さらにチケットを販売すると人件費もかさむし、ナイター設備を使うと、1時間で最大16万8千円が上乗せになる。もしかすると、スタジアムも公益法人になっているのだろうか。

しかも、昨季の1試合平均は、「わずか912人」だったわけだ。

リーグでは2013年には全試合有料化を方針に掲げているそうだが、2011年現在、全72試合のうち42試合は無料試合になっている。

優勝の経済効果は1兆円とか計算した研究所もあるようだが、もっと身近な損益分析も行ってほしいものだ。

なお、8月19日には、なでしこVSリーグ選抜の試合が国立で組まれているそうだ。ロンドン五輪予選のための強化試合ということ。平日開催でナイターになるそうだ。地上波で生中継される。もちろんデジタルテレビを買ってない人は、見ることができない。行くしかない。料金は不明だ。

人は権力を握ると何をするか

2011-08-08 00:00:14 | 書評
文春文庫版で『人は権力を握ると何をするか』を読む。

別に、辞めそうで辞めない菅直人氏のことを考えたわけじゃない。ただ、市民運動家が権力を握ると、態度が急変して、世にも厭らしい男になり、昔の友達も一人ずついなくなり、権力の回りには、自分と同類項ばありが集まるようになる。

kenryoku


歴史を紐解くと、いわゆる暴君というのが、権力を握って最悪になるケースなのである。

例えば、信長。坊主を家族や住民もろとも、バーベキューにした。その数、数千人。則天武皇、イワン雷帝、ヘンリー8世、ルイ14世

それと斎藤道三はかなりの無法者だった。無神論。目的のためには何千人殺してもいいと思っている。

しかし、色々な類例を比較して、菅総理に最も似ているのは、松永久秀だろう。宣教師にも「強欲」と言われ国際的悪人である、最後は日本史に有名な茶釜である「平蜘蛛」に爆薬を詰め、火を放って爆死した。

菅直人。まさか原発もろとも爆死はしないだろう。

大英博物館 古代ギリシア展

2011-08-07 00:00:19 | 美術館・博物館・工芸品
西洋美術館で開催中の『大英博物館 古代ギリシア展』。

昨年から、ギリシア神話の勉強などしていて、運良く(?)古代ギリシア展が開催され、行かないわけはない。それも大英博物館である。

greece1


ただ、展覧会の名前が英語で「BODY」だったり、展覧会のシンボルが円盤投げの選手像だったりして、ちょっと筋肉にコンプレックスを感じる身としては、トレーニングをしてから行った方がいいのではないかとか迷っているうちに、夏の暑さが到来し、暑い中のトレーニングは危険だ、と決めつけて、トレーニングしないでそのまま美術館に行く。

思えば、古代オリンピックが裸で競技を行ったから、勝利者をたたえる全身像もヌードになり、男の裸体に似合うのは女性の裸体というようになり、ギリシア彫刻は、男も女も神様も人間もみんなヌードになりたがる。

しかし、展覧会で知ったのだが、現在、美術品として残っているものの多くは、ギリシア時代のオリジナルではなく、ローマン・コピーといって、ローマ人がオリジナルのギリシア製を模して何体もコピーを彫ったものが多いということ。だからこそ、多くの作品が残されていて、さらに、それらでも相当古い。この円盤投げもローマン・コピーである。

なにか、ギリシアを吸収合併して巨大化したローマが、失われたギリシア文明にあこがれるという図式は、50年ほど先に、J国やK国を吸収したC国が北京の日本料理店でKOBEビーフを骨付き焼肉で食べるようなものだろうか。

greece2


それで、円盤投げの青年は、ローマ時代に生き返ったコピーだが、全能の神、ゼウスの小像はオリジナルのブロンズ製。この小さなゼウスだが、ひとたび怒ると、雷を好きなところに落下させ、ただちに冥界送りにする。冥界には怖い神(ハデス)が待ち構えている。さらに稀代の女好きで、神様だけじゃなく人間や動物ともイタシテしまう。妻(ヘラ)が癇癪を起して、さらに危険になるのも無理からぬところだ。

そういえば、先週末、自宅のそばに落雷があり、4時間半も停電し、軽損害が発生したが、神の怒りだったのだろうか。停電の中、必死の思いでインターネットをつないだのだが、停電情報はどこにも見つけられなかった。なにしろ、十数軒だけの停電だったわけだ。インターネットではなく、T電力に電話をかける方が先だった。

greece3


そして、美の神、アフロディティ。別名ビーナス。美しすぎる神である。理性的な美女神であるアテネとは異なり、美しく、かつ浮気性である。マリリン・モンローみたいだ。欠点と言えば、いつも立っていることが多く横になることは少ないし、肉体派の男をすぐにからかうこと。オリンピック競技の優勝者なんてすぐに捕まえてしまう。

「あなた、右腕がなくてトイレが不便なので、いつもパンツを履いてないの?」
「いや、そんなに見られると、ちっちゃくなっちゃいますよ」

greecenike


そして、現代に生き返ったナイキ。これもギリシア神話有名人物。ナイキじゃなく「ニケ」と呼ぶのが本当。羽根が生えている。ナイキのゴルフボールを使っているが、よくコース外に飛んでいってなくなってしまう。気まぐれボール。ゴルフショップでの中古ボールのシェアNo.1だ。

会場には、ソクラテスの像もあるのだが、人類史上最初の大思想家といっていいだろうか。

気難しい顔で、頭髪薄く、やや小太り。優秀な弟子を多くもっていたのだが、本当に優秀な弟子は風采の上がらない気難しいおやじに愛想をつかして逃げ出してしまったかもしれないわけだ。

7手詰の難解作について

2011-08-06 00:00:50 | しょうぎ
7手詰は、あまり作っていない。どうも、新しい筋とか見つけるのが大変だし、ちょっとした問題を作っても、すぐ、類似作とか同一作とかなることが多い。

詰将棋専門誌である詰将棋パラダイスに投稿を続けているが、実は、最初に入賞した作品は、その20年ほど前に同一作がある、と指摘され、入賞取り消しの上、「盗作疑惑」をかけられて、大変不愉快な気分になった。最近では、自分の過去の公開作品に似ていると、自作盗作疑惑までかけられることになる。

一方、詰将棋パラダイスの方も、特に「7手詰」の応募が少ないと発表している。2011年6月号に3月号に自作の軽作7手詰めが入賞した感想を短編担当者の方が記しているが、「この種の(軽い)作風かと思いきや、氏のブログを拝見すると違う趣の作品も紹介されることもあるので、・・・小学校(7手詰以下コーナー)向けの意欲作を期待したい。」となっている。

まあ、難解な7手詰が不足している原因は色々あるだろうが、個人的には、小学校入賞をはずした場合、「幼稚園」で発表してもらってもいいと思っているのだが、少し前から、幼稚園の投稿ルールが、タテヨコ6×6の枠に入るようにとなり、そのため盤上を全部使う作品が乏しくなってきているのではないだろうか。

ところで、ネット上に超難解7手詰という特集を見つけた。

近々、長時間、座席に座りっぱなしになる機会があるため、これらの図式をコピーしてもっていくことにし、難解7手詰みの勉強をしてみようかと思うわけだ。


さて、7月23日出題作の解答。

a12


▲2七金 △1五玉 ▲1六金 △同玉 ▲2七銀 △1五玉 ▲2六銀 △同玉 ▲3六馬 △1七玉 ▲1八金 △1六玉 ▲2七金 △1五玉 ▲2六金 △1四玉 ▲2四金 △同玉 ▲3五馬 △1四玉 ▲1三桂成 △同歩 ▲2五馬まで23手詰

動く将棋盤はこちら


今週の問題。思わず、長く、色々なことを考えてしまう。

0806


わかったと思われた方はコメント欄に最終手と手数を記していただければ正誤判断。

元気ずしにAKB

2011-08-05 00:00:29 | あじ
先日、地方都市に行った時、あいにく午後2時のアポなのに1時前に到着する。鉄道が不便な場所なので、バスセンターである。残念ながら、ゆっくりと地元の寿司屋に腰を据えて地魚をつまみに酒盛りを始める時間はない。

といって、バスセンターの回りにあるのは、チェーン店とかばかり。「○亀製麺」とか「ココ○カレー」とか「○ら寿司」とか「○スト」。スーパーのフードコーナーのたこ焼きとか。

帯に短し襷にも短し。今にも雨が降りそうなので、最も歩かないという選択肢を最重要ポイントとし、「元気ずし」に入る。ぐるぐる寿司である。

ただ、あまりぐるぐるしていなくて、注文するようだ。

地元産の貝が安いので注文すると、口に合わなかった。イカはかなりいけている。ツブ貝はそこそこだな、とか思っていると、目の前に縁の赤い派手な一皿が通過する。

akb


つい手を伸ばすと、「AKB盛り」と書かれている。なんとなく、北陸の温泉地に実存するという噂の現代名「人魚盛り」を思い出してしまう。

で、なんでAKBかというと「(A)あまえび」「(K)かつを」「(B)びんちょう」の三種盛りということだそうだ。168円。48円だともっと嬉しい。

チェーンの名前のように、食べて元気になろうということなのだろう。なかなかいいネタを使っているようで、元気がでてくるのだが、ちょっと元気の種類が違うような気がする。

その後、タクシーに乗るが、運転手さんから「やっぱり、寿司はいいネタを食わないと、回転すしなんか食えないねえ」と言われる。見られていたのだろうか。さっきの元気は、あっさり消えさった。

アリに襲われるオクラ

2011-08-04 00:00:22 | 市民A
まず、ゴーヤ。急に伸び出す。黄色の可憐な花が咲く。本当のことを言うと、ゴーヤの花は、淡い黄色も、薄く小さな花びらも美しい、沖縄の薄味な料理も好きなのだが、嫌いな人も多い。ただ、このままゴーヤカーテンができるとは、まったく思えない。実利を捨て、早起きして花の観賞に徹したいと思う。

goyahana


そして、ナス。なんだか実がなっていた。まあ、当たり前かな。これからどんどんできるような予感がない。なにしろ、相当な天候不順である。秋ナスにでも期待かな。

nasu


goyaそれと、オクラはかなり立派になったのだが、最大の問題は、蕾にアリが群がること。まだ花になっていないのに、猛烈なアリ攻撃を受けている。結果、花が咲かない。アリを退治するために酢を薄めて噴射してみると、あっという間に蟻は消え去ったのだが、翌日になったら、また黒山である。花には蝶や蜂が群がるものと思っていたが、アリである。さらにいうと、出番が早過ぎる。まだ花が咲いていないように思う(本当はマイクロサイズの花が咲いているのかもしれない)。

アリを退治するにはどうすればいいか、名案が浮かばない。天敵はアリクイだが、今さら飼うわけにはいかない。アリクイを飼うためには、アリを育てないといけないし、そのためにオクラを植えなければならなくなる。電力不足を補うために原発を作りはじめ、原発をつくるためにヤラセ質問したり、一部地区にカネをばらまくようなことになるのと同じだ。

ところで、こんなに働き者のアリだが、前々から疑問を持っていることがある。イソップ童話の「アリとキリギリス」。曲解されているのは、冬を前にして、秋に集めた食物を蓄えに回すアリと、目の前の食べ物を食べるだけで刹那的に遊び呆けるキリギリスを比較し、冬の寒さで野垂れ死ぬのはどちらか、ということになっている。

しかし、本来、キリギリスは遊び呆けているわけじゃなく、「音楽の才能を磨くことに夢中になっている」わけだ。つまり、食べることと、芸術を天秤にかけているわけだ。例えば、モーツアルト。野垂れ死んだわけだ。人生最後の作品群である交響曲40番、41番、レクイエム。食い物と交換するには惜し過ぎるのではないだろうか。

一方、アリの蓄財。しかし、アリの蓄財は、熊の冬眠ではないわけだ。すべてが女王蟻への貢物である。上司へ貢ぐ半面、裏声で「上を向いて歩こう」を唄うゴマすり社員(役員)と同じだ。

もちろん、カネを儲けながら、さらにこっそり薬物に頼りながら音楽活動を続けた音楽家も多いのだが、脱税だけはいけない。

レコーディング

2011-08-03 00:00:42 | 音楽(クラシック音楽他)
以前から何度も書いていて、恐縮だが、ジャズシンガーに転進した丸山みゆきさんのブログを読んでいると、7月18日に「レコーディング」というエントリがアップされている。

その中で、

ちゃんとしたレコーディングは
なんと実に18年ぶり?!Σ(゜д゜lll)

感覚としては
数年ぶりなんだけど(@_@。

とのこと。

また、7月26日のエントリ「Jazz Square GROOVY」の中には、

なんとですね!(@_@。
東京から駆けつけてくださった
お客様がいらっしゃいました!

しかも今回2回目です。
上手く表現できなかったかもしれないけど
ホントに嬉しかった!

前回は去年の9月のライブに
花束と私のFirst Alubmを持参して。
 ・
 ・


 >上手く表現できなかったかもしれないけど、ホントに嬉しかった!

「過去と現在」という人間だれにでもある混乱は、もっと、ずっと先になって統一感覚に達するはず。


ところで、私は横浜人なので、上記東京のお客様じゃないのだが、あまりジャズボーカルの聴き方がわかってないので、まず、もうほんの少しあれこれ聴きこんでみようかな。


それと、音楽でも始めようかとか邪念が・・(聴く方じゃなくて、騒音を発生する方で)

各種楽器の価格表とか作ってみようかな。(自分のノド、ゼロ円とか)

本当は、ベルリオーズの幻想交響曲の第5楽章に登場する「地獄の鐘」を打ち鳴らしてみたいのだが、・・・

零戦の系譜図(野原茂著)

2011-08-02 00:00:01 | 書評
「ゼロ戦」については、あらゆる角度から様々な立場の方が、出版をしている。そういう意味では、またさらに一冊増えた、ということなのかもしれないと著者の野原氏は書き、比較的特定の主張には偏らないようになっている。

zerosen1


あえて言えば、第二次大戦の戦局の趨勢と零戦の立場がリンクしているようになっていて、零戦史を追うことが、すなわち日本の敗戦に向かう過程とパラレルになっているように感じる。そういう意味だと、大きな活躍を期待されながら、その威力を発揮しきれなかった戦艦群とは異なり、零戦には、成功の歴史があり、頂点があり、そして苦戦の時代が訪れるという、まさに戦史を総括的に語れるわけである。惜しむらくは、紙数が足りなかったか。文庫版の宿命で、ビジュアル化すれば、写真が増え、記事が減る。

まず、零戦の誕生だが、三菱重工の入社5年目堀越二郎技師が中心だった。28歳。昭和8年頃からチームを作って海軍にプランを提出。当時少将だった山本五十六の「航空自立計画」に沿った形で検討が進められた。それで、三菱重工と中島飛行機の二社が競い合った結果、昭和11年、零戦の原型と言える九六式艦上戦闘機が誕生する。

そして、日本は昭和12年に始まる日中事変に突入する。ソ連、中国に対しては無敵だったそうだ。

海軍はさらに、後継機として厳しい条件を三菱に要求。思えば、そのあたりにその先の未来が予測されたのかもしれない。

まず、小型エンジン。900馬力強のエンジンで、空力と軽量化で稼働性能を引き出さないといけない。日産リーフみたいだ。

結果として、高性能を絞り出すために、防弾装置や機体強度の限界など相応の弱点を持つことになる。

zerosen2


そして、零戦が最大の威力を見せたのが、真珠湾攻撃。基本的には、零戦の設計のかなりの部分は、空母への艦載機となるべくサイズの設計だった。一機でも多く空母に乗せられるように考えられていた。

そして、その後、中国本土や南洋の島々では簡易滑走路から離発着を繰り返すことになる。だから、当初は無敵を誇った零戦も米軍にその弱点を知られるようになってからは、苦戦を強いられるようになる。なにしろ、一機種に頼り過ぎてしまった。そして昭和18年、天敵グラマンF6Fヘルキャットの出現で、一機に制空権を失っていったようだ。

そして、終戦直前には、カミカゼとなる。

戦後、残された機体も次々に廃棄されれ、現在、唯一飛行可能な零戦1機はカリフォルニア州チノにある私設航空博物館「プレーンズ・オブ・フェイム」が所有しているとのことである。