バリ島で駆け足(2)

2011-08-22 00:00:07 | たび
バリ島の名産を言えば、コーヒーかもしれない。島の中央には高原があり、段々畑でコメの三期作が行われる一方、コーヒー豆が栽培される。

実は、コーヒーの木について誤解していたりして・・

コーヒー工場を見学にいったわけだ。

tree


まず、コーヒーの木を撮影しようとしたら、係の人に笑われる。横に生えている巨木を写そうとしてしまった。もっと小さな木だった。なんとなく、日本でも生垣にでもなりそうなサイズである。よくみると緑色の実がなっている。茶色とか赤い実がなるのかと思っていた。

neko


そして、猫が金網の檻の中にいた。嫌な予感がする。

案の定、ジャコウネコだった。最高級コーヒーと言われるコピ・ルアックの製造工程の中で最も重要な役割を果たす生物である。

ジャコウネコは大変な美食家で、野生では山中に棲んでいて、美味となった果実しか食べないわけだ。その中でも好物がコーヒーの実ということだそうだ。コーヒーの木の中でも美味の豆だけを選んで食べる。そして、タネの周りの果肉を腸内で消化した残りを糞として排泄するのだが、その中に、選ばれたタネが残るわけだ。しかも美食家の腸内の消火液が若干しみこんでいる。

ただし、本物の野生のジャコウネコによるものと、飼育されたジャコウネコでは、舌が違うそうだ。舌が違うとどんな豆でも食べてしまいそうだが大丈夫だろうか。

自宅で飼って、豆を食べさせようかと一瞬、頭をよぎるが、餌代を払えそうもない。

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糞と一緒に取り出した乾燥した豆を手にとって匂いを嗅ぐが、なんとなくそれっぽく臭い。手にも匂いが付いたような気がする。

factory


工場の室内に入ると、豆をローストしている匂いが漂う。バリコーヒーにはメスとオスがあり、オスは3%しかないそうで、ピーナッツみたいに二つに割れるのがメスで、オスは一つ粒だそうだ。スターバックス(米国)にも、この一つ粒が出荷されているそうだ。

taste


そして、恐怖の試飲が待っていたわけだ。いくつかの種類のコーヒーを試飲して、その場でコーヒーをお土産として買うわけだ。だから見学料が無料なのだろう。そして、何番目かに登場したのが、ジャコウネコのわけだ。やはりそういう匂いである。もっともそのコーヒー(コピ・ルアック)だが、大変に高価であるため、「高いから」といって買わずにパスすることが可能なわけだ。

つづく