鎌倉大仏をついに拝観

2022-02-24 00:00:22 | 美術館・博物館・工芸品
木下大サーカスの公演を湘南深沢駅近くのオープンスペースの巨大テントで楽しんだ後、そのまま帰るのはもったいないような気がしていて、色々と地図で調べていると、鎌倉大仏のある長谷が近いことがわかってきた。しかし、歩く距離でもない。通常考えると、モノレールで大船に戻り、JRで鎌倉に行き、江ノ電で長谷に行き、内陸に向かって10分位歩く。結局、5角形の4辺を移動することになる。

ところが、1時間位格闘していると、京急バスが1本でつながっていることが見えてきた。テントの近くにある「大船工場前」というバス停から「大仏前」を通って鎌倉駅まで長い距離を走るバスがあり、1日数本しかないが、サーカスの当日の一回目公演が終わってから9分後に、そのバスが来る。あらかじめ、サーカスのテントに入る前に、実測すると最短5分で到達することがわかる。いずれにしてもギリギリだ。

実際には、バス停に到着した時刻はバスの1分前だったが、案の定、交通渋滞地域なので5分遅れてバスが来る。

数年前に鎌倉に行った時には、由比ヶ浜、鎌倉文学館、長谷観音と順調に歩いて大仏には到着したのだが、修復工事中で境内のリスを鑑賞するにとどまった。

今年1月に観た「八十日間世界一周」というジュール・ベルヌ原作の映画でも英国人ご一同様が横浜港に入港後、大仏前の広場に遊びに行くことになっていた。幕末前後の時代で、すでに外国人が街中を歩いていて、大仏の横には演舞小屋があることになっていた。もっとも映画では横浜から大仏まで歩いてすぐという感じだ。

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それで、日本の大仏と言えば、奈良の東大寺の大仏と鎌倉の高徳院の大仏が双璧だが、鎌倉大仏の特徴は「建物がない」ということ。さらに特徴の一つは、「大仏そのものの大補修がない」ということで、オリジナル感が高いということ。さらに、「建造に至る理由などの歴史的な経緯が不明」ということ。不明とはいえ、1252年に作り始められて、当初は大仏殿があったのは確かだそうだ。その後、津波をはじめとする数多くの災害にもめげず、雨の日も雪の日も一枚の僧衣を着続けているわけだ。

見る角度が異なれば、表情が異なるともいわれる。11メートルの高さと言われるが、海が見えるのだろうか。おそらく完成当時は海からもよく見えたのでないだろうか。仁徳天皇陵が沖合の外国船に巨大さ(つまり大和朝廷の力)の誇示だったという説もあるのだから、鎌倉大仏も鎌倉幕府の力の誇示ではなかったかということも頭をよぎったが、裏付けはなし。完成当初は建物の中だったし。