「美濃屋」のあられを買いに行く

2022-01-14 00:00:19 | あじ
神奈川で、「煎餅・あられ」で有名なのは川崎市の鹿島田という町だが、横浜市でも有名なあられがある。それが「美濃屋」なのだが、前々から疑問に感じていたことがあった。ということで、昨年末に自宅から車で10分強のところにある美濃屋の工場直売店に行ってみた。



店舗は工場の敷地の一角にあり、相当数のお客が入っていて、コロナ禍の折り、駐車場で顧客の絶える瞬間を待ってから、店内に突入。多種の賞品の中からザラメのあられと特売のおかきとカレー味おかきを購入。もう一つの目的が、正月の特製餅だが、3000円と書かれていることを確認。



ザラメはビニール袋に詰められ、なんと袋の上の方を束ねて結んである。中華街の店頭で買う肉まんみたいだ。



きちんと小皿に盛り付けると、ぐっと香り立つわけだ。一般に売られている製品よりも硬く、奥歯でかみ砕く感じが心地よい。


ところで、前々から抱いていた「美濃屋の謎」だが、「みのや本店」という和菓子屋があり伊勢佐木町に店舗がある。美濃屋の直売店も同じく関内にある。同じなのか、異なるのか。

調べ始めて驚いたのは、問題はもっと広かったこと。

まず、「みのや本店」はまったく別の和菓子店。明治43年に岐阜県出身の方が横浜で開業。その末裔の方が現在、「モダンな和菓子を追求」しているとのこと。

では、「美濃屋あられ」はどうかというと、創業は大正10年。岐阜県から横浜に移住した小森家の四男である小森盤之進という大層立派な名前の方が興したことになっている。四男ということだが、兄弟で運営していたようだ(詳細不明)。ただし戦時下で事業は停止となる。そして戦後復興した、となれば簡単なのだが、昭和33年に、上大岡の方で同業を営業していた創業時の兄弟の中の長男の会社と合併したということになっているそうだ。

しかも、創業時の二男は、現在は美濃屋あられ製造本舗として本牧の方で事業展開し直売店も営業しているということである。

三男はどうなったのかとか、岐阜県は和菓子作りが有名なのかとか、盤之進という名前は囲碁将棋の棋士のような名前だとか未解決の謎が増えるばかりだ。