真意不明のまま

2022-01-06 00:00:12 | 市民A
北新地のメンタルクリニックに放火し、25人目の犠牲者になった男、拡大自殺という行為のようだ。アルコール依存症から抜け出せないのは院長のせいだ、と思い込んでいたようだ。

一般に拡大自殺は、自分が困窮したのは世間の人間全部が悪いと思い込むことが原因と言われる。その裏には、世間の中で自分だけがすべて正しいという考えにとりつかれているからとも言われる。

考えすぎる人がなりがちと思われがちだが、実際には考えの浅い人がなりがちと言われる。正しい考え方ができないわけだ。

ともあれ、殺人事件の場合、殺人という行為だけで重罪である。江戸時代だったら火炙りの刑になるわけだ。火炙りというと柱に縛り付けて薪を積み重ねて一気に骨まで焼いてしまうように思われがちだが、実際には薪ではなく菰(こも)、つまりむしろのような燃えやすい乾燥した藁で体全体を包んでから火をつけるのが作法になっていた。つまり全身を外側からじわっと焼いて、黒焦げになった遺体は長くその場所にさらされ、鳥獣の餌食になっていたようだ。東海道の江戸の入口、今の平和島のあたりに、火炙りにするための礎石が残っている。

そして、ガソリンのことだが、例えばアメリカでは同様の事件は銃の乱射という形で具現化する。そもそもガソリンは危険で、目的を果たさないうちに爆発したり爆燃したりする可能性がある。銃の乱射は、とりあえず銃を撃ち続けることはできる。最後は撃ち殺されるのだが。

日本では銃器の管理は厳重なので、マシンガン的な武器はまず手に入らない。一発ずつ撃つのだから大量殺人は難しい。

つまり、日本ではガソリンがマシンガンと同様の最強の武器であるわけだ。

そして、ガソリンの容器販売はザルの如し。

今回の容疑者は、バイク用として購入したそうだが、実際にはバイクは使っていなかった。銃器で言えば、銃がないのに弾丸が買えるようなことになっている。だいたいバイクにはガソリンタンクがあるわけで、なくなったらガソリンスタンドに行けばいい。ガソリンスタンドのない場所に行くと困るという論があるが、それは四輪でも同じ。辺鄙なところに行くならこまめに給油すればいいだけだ。

それから、芝刈り機とか農機とか小型のエンジンを使う器具だが、すべて銃器と同じように登録すべきだ。それから屋外調理器具としてのガソリンコンロ。だいたい輸入品だが、そもそもかなり危険だ。調理を行うことで発生する熱を使ってガソリンを気化する方式だ。ちょっとした漏洩で大惨事となる。広々としたアメリカのキャンプ地なら大事件にはならないが、日本はすべて狭い。いずれにしても購入者の申告書を集めるのではなく、使う器具を特定して使用量と器具の稼働を「ガソリン受払記録帳」のようなもので管理すべきだ。

それと、もう一つ、以前からガソリン泥棒というのがいて、給油口の蓋をこじ開けて、クルマの中からガソリンを抜き取る行為が行われている。逆流できないようなバルブの装備が必要なのかもしれない。