ゼロ・グラヴィティ(2013年 映画)

2022-01-11 00:00:34 | 映画・演劇・Video
以前、SF映画なら、これ!と教えてくれた人がいて、今頃ながら鑑賞。限りなく大画面で見るべき映画を21インチサイズで見る。

これ以上のサイズだったら、めまいが再発しただろう。

主演はサンドラ・ブロック。1994年に『スピード』で一躍有名になったが、ある意味では本作はSFでありながら『スピード』と同じようなエスケープ物。逃げ出す対象がバスから宇宙ステーションに変わった。

自分的には、SFというよりエスケープといった方がいいのではないかと思う。と書くと、「本映画はサンドラ・ブロックのために作られた作品です」というように聞こえそうだが、実際はまったく違っていて、完成するまでに紆余曲折を経ている。

もともと、映画の構想は3年前からあって、アルフォンソ・キュアロン監督が着々と準備を進めていたが、最初はユニバーサルの制作予定が行き詰まり、ワーナーに変わる。最初の主演に予定はアンジェリーナ・ジョリー。次に名前が出てきたのがマリオン・コティヤール、次はスカーレット・ヨハンソン、さらにナタリー・ポートマン、そしてサンドラ・ブロックにたどり着く。

こういっては身も蓋もないが、5人の女優の生年はアンジー(1975年)、コティヤール(1975年)、ヨハンソン(1984年)、ポートマン(1981年)、サンドラ・ブロック(1964年)。上下20年の差だ。しかもどうやって撮影したかわからないが、無重力空間でアクロバット運動が多発。

なにしろ宇宙ステーションの船外活動中に宇宙ゴミの大量拡散事件があって母船が損傷。脱出してなんとかたどり着いたロシアのソユーズも火災、さらに逃げ込んだ中国の人工衛星は地球への落下軌道にあった。最後は海に沈んだカプセルからTシャツとショートパンツで脱出。ボディラインまで求められる。

公開時には49歳だったわけだ。演じた科学者の劇中の年齢は40歳。つまり、二人目までの主演候補の年齢と同じなのだ。『スピード』の時は30歳。エスケープの女王は大変だ。