「君といつまでも」はいない若大将

2011-07-12 00:00:50 | たび
飛鳥Ⅱは日本郵船が誇る豪華客船である。



1年中、稼ぎまくっていて、夏の間は日本周辺を航行し、秋から冬になると、韓国をはじめ、アジアクルーズを始め、来年4月から7月までは、世界一周クルーズである。料金のことなど書くとヤボではあるが世界一周3ヶ月間の費用は、ベーシックな客室であるステートで430万円。ロイヤルスイートでは2200万円である。もっともこれは二人一室料金なので、ロイヤルスイートを一人で使用すると、4400万円が必要である。

そして、おカネもないしヒマもとれないという人(正確に言うと、おカネまたはヒマのない人)のために用意されたのが夏の日本近海ツアー。その一つが、二泊三日(本当は41時間だが)の「若大将クルーズ」。横浜を出て、伊豆大島のそばを通り過ぎ、伊豆半島の向こうの駿河湾を一回りし、Uターンして横浜に帰ってくるコースである。



そして、若大将クルーズといえば加山雄三氏である。なんと横浜生まれの彼は、飛鳥Ⅱの名誉船長だそうだ。

このツアーに参加した場合の特典は、加山雄三スペシャルコンサートを観ることができること、加山船長による船内放送を聴くことができること。直筆サイン入り乗船証明書が手に入ること。若大将シリーズの映画観賞会があること。オリジナルレシピカクテル(有料)を飲むことができる、といったところである。

それで、二泊三日の料金はと言えば、ベーシックタイプで13万8千円ということだそうだ。それくらいなら、払えないわけじゃないのだけど、払おうとも思えないので、ここに書くだけにとどまるのだろうか。


付け加えると、7月30日に乗船し、31日の夜にスペシャルコンサートが行われ、『きみといつまでも』などを熱唱するも、翌日はサヨナラということになる。


ところで、若大将といっても既に73歳である。さらに、飛鳥Ⅱも竣工から21年経過。たぶん、乗客も年配者なのだろう。日本の未来は何色なのだろうか。