高速鉄道追突脱線落下事故

2011-07-27 00:00:31 | 市民A
言ってはなんだが、中国で起きたマネッコ新幹線の事故だが、欧米ではあまり報道されていない。日本の報道も、「やはり・・」という主旨が多いし、中国での報道だって「やはり・・・」という感じが漂う。

積極的事故原因の分析をするには情報がなさすぎて、しかも車両を穴に埋めるということで、話にならない。

しかし、大雑把にいえば、落雷で止まった車両があって、後続列車がブレーキをかけたものの止まり切らずに約120キロ程度で停車中の先行車両にぶつかったらしい。追突したということでいえば、前の列車の情報が後ろの列車に伝わらなかったということである。

日本的システムであれば、少なくても三重以上の追突防御策がこうじられていて、すべての策をすり抜けて事故が起きる可能性について、かなり少ない可能性になっている。たとえば、目視が第一段階だとすると、ATS装置があって、さらに緊急時には、系統の全列車が同時に止まるシステムとかだ。自宅近くの東急だって、経営姿勢は暴走気味だが、列車だけは同時に全部止まる。。

中国の事故を見て感じるのは、元々安全システムというより中央制御システムが脆弱で、さらに安全対策が二重や三重になっているわけでもないのだろうということだ。


実際、鉄道史と鉄道事故史とは表裏一体のものだった。

1830年9月15日イギリスで起きた死亡事故では、鉄道敷設の功労者である代議士が死亡したのだが、一方、その日は世界初の公式開業日だった。乗客も、運転手も慣れていなかったようである。日本でも創設期には、脱線とか正面衝突とかよく起こっているが、幸い、速度が出ていないのなら事故は大きくならない。

その後、しばらくすると、ハード的な事故が増えてくる。1879年のイギリス・テー長鉄橋崩壊事故では78人が死亡。

その後、列車の速度が上がると、事故の衝撃度もより増加し、数十人、百人の単位で大惨事が起こるようになる。その後、日本では、在来線の特急でいくつかの事故が起き、その都度安全対策が追加されるようになる。

つまり、第一段階の低レベルな事故から、第二段階では在来型特急による事故と対策に代わっていき、その次の第三ステップとしてさらに安全度を高めた高速鉄道による安全システムという順を踏んだ進歩があるわけだ。

中国の場合、第一段階から、第二段階をすっ飛ばしていきなり第三段階に進もうとした結果、当たり前のことができてなかったのだろうと思うわけだ。

それと、たぶん、たいした事故じゃない、と思っているのかもしれない。