金総書記関連記事を読むと

2008-09-14 00:00:18 | 市民A
奇妙なもので、金総書記が重病との報道が世界を駆け巡っていても、おそらく当の北朝鮮国内では、ほんの少数の人間しか、その事実を知らないだろうということ。もっとも、情報リークはアリの一穴から始まるのが常だから、1ヶ月程度で全土に知れ渡る可能性もある。つまり、北朝鮮国内への影響が、大きいのか小さいのかについて見極めるには、ある時間の単位が必要なのだろう。

そして、いくつかの同じような情報の中に、奇妙な記事を発見した。

「金総書記影武者説」紹介=英メディア
9月10日18時57分配信 時事通信

【ロンドン10日時事】北朝鮮の金正日労働党総書記(66)の重病説が世界を駆け巡る中で、英国のメディアは「金総書記は既に死んでおり、現在は影武者が使われている」との重村智計・早稲田大学教授の説にも言及している。

英各紙の記事は、米国や韓国で報じられた重病説の転電だが、9日夜のBBC放送は「日本の学者の中には金総書記が既に死んでいるとの説がある」と伝えた。また10日付のタイムズ紙やインディペンデント紙は、重村教授が新著で「金総書記は2003年に糖尿病で死去し、それ以降、北朝鮮指導部は影武者を使っている」との説を唱えたと紹介した。

テレビによく登場する重村先生が、そういう事実を掴んでいたのか知らなかったが、2003年以降、微妙に性格が変わっているということも指摘されているようだ。

影武者説は従来から、「影1号」から「影3号」までいるとか、よく言われていたし、本人だけじゃなく「おやじ」の方にもその疑惑があったようだ。影武者というのは、日本では古来から聞く話で、クロサワ映画にもなった武田信玄、関が原で死んだともされる徳川家康にもその例がある。純粋な影武者ではないが、二・二六事件の時に、岡田首相に似ているということで、身替わりの犠牲になった警備隊の松尾伝蔵大佐の例もある。

仮に、重村説が正しいとすると、今回の脳卒中(けいれん?)は、身替わりの「影1号」が病気になったのか、あるいは、もう「影」の出番は終わりで、国際的にバレる前に清算しておこうという陰謀、ということになる。仮に中枢グループにそういう清算的な思考法があるとすると、拉致被害者のことも心配になる。

あるいは、単に「影1号」が病気になったため、「影2号」の出番になり、トレーニング中なのかもしれない。


ここで、話を、前述のクロサワ映画の「影武者」に転回すると、武田信玄没後、その死を秘すため、盗賊の死刑囚が信玄を演じることになる。

最初は、まったく小者であったのに、地位と名前が彼に貫禄と大将の叡知を与え、ほぼ信玄並みの機能を満たすことになる。そうなると面白くないのは、正統な後継者である武田勝頼。勝頼の手勢は実戦には弱く、合戦では、いつもニセ信玄の助けを必要とするのだが、信玄が生前に設定した秘匿期間が過ぎるや、タイマー発動を狙う。ある時、ニセ信玄の体に、川中島で謙信に斬られた時の刀傷が消滅していることが側近に見破られ、ついにゲームオーバー。

ニセ信玄は、そのまま口封じは免れたものの、足軽の身分となり、戦場の修羅場に自ら突入していくのである。

さて、日経NETは、政府筋として、次のように報道する。

「金総書記、決裁は金オク氏を通じて」 日本の外務省幹部

日本の外務省幹部は11日、北朝鮮の金正日総書記の病状に関連して「今は金オク氏しか近寄れないし、決裁も取れないようだ」と述べ、総書記が発病後、金オク氏を通じて意思決定をしているとの見方を示した。金オク氏は総書記の個人秘書だった女性で、現在は「事実上の夫人」として一緒に暮らしているとみられる。金オク氏の政策決定への関与の大きさは、同氏が後継者選びにも発言力を有していることを示しているとの見方もある。

影っぽい話である。

一方、左半身不随になっている、との報道もある。右脳側に障害があると、左半身に影響が出るといわれる。右脳は論理性ではなく、図形認識とか直感性に関係するといわれるのだが、日本と米国と中国とか大きさとか位置関係とか間違えて危険な指示が出たりしないように、願いたいものである。

個人的には、後継者は、現在休職中の元上級公務員である「盧武鉉さん」が適当ではないかと推薦しておきたい。