ゴンチャロフさん

2008-09-21 00:00:20 | あじ
最近、神戸に所用を作ることに成功。さっそく西日本攻略の糸口とするため、出かける。しかし、折からの台風13号の影響で、いくつかのプランは台無し。さらに、猛烈に暑い。東京方面は秋なのに、数日間滞在した西日本は毎日30度以上だし、湿気もただごとじゃない。なにしろ、暑いのは苦手で、殺虫剤を吸い込んだゴキブリみたいに足と頭の動きが鈍くなる。



それで、しばらく前から気になっていた神戸の洋菓子店、「ゴンチャロフ(Goncharoff)」と遭遇する。さっそく、冷房の効いた三宮のビル内店舗でランチのハーブチキンとトマトのドリアを食べ、デザートのアイスクリームにありつく。もちろん自家製のアイスクリームで、舌先に若干の氷片を感じる。付け合せはウェハウスではなく、カステラ地の小片。そんなものかな。

生チョコレートの有名なお店で、ミルク、スイート。ブランデイの三種、各種一粒117円と奇妙な単価である。

この店の由来をみると、ゴンチャロフ氏は、ロシア革命から逃げるように日本に来て、1923年(大正12年)に神戸に店を開いた、とされている。当初はドリアではなくボルシチを出していたのだろうか。

しかし、1923年の神戸といえば、実は以前、弊ブログで取りあげた「カール・ユーハイム」と関係大ありである。第一次大戦のどさくさに中国青島のドイツ居留区から強制連行されたユーハイム一家は、銀座で修行したあと、自前のドイツ料理店(バウムクーヘンあり)を横浜関内にオープン。しかし、1年も経たないうちに関東大震災の洗礼を浴び、無一文で神戸に脱出。そこで第二のカール・ユーハイム物語が始まる。

ということは、ほぼ同時期に、ユーハイムとゴンチャロフが料理&洋菓子対決をしていたことになる。というか、わかったのは、そこまでである。案外、ドイツ人はロシア人を軽蔑しているから、仲が悪かった可能性もある。しかし、チョコレートはスイスじゃなかったかな?

そのうち、ゴンちゃんのことは、また。