将棋ソフトの棋譜読み上げ

2008-09-27 00:00:22 | しょうぎ
最近、クルマを運転していた時、ラジオで道路情報を聞いていると、高速道路の渋滞情報を読み上げる女性の発音に、僅かな違和感を感じた。

○○ランプから○キロ地点で故障車のため、○○から○○までの間、○分かかります。

といった内容だったと思うが、なんとなく、一つ一つの文節のつなぎのところが、日本人らしくないので、「東アジア系を使ってコストダウンしているのだろうか」と思っていたのだが、そのうち気がつく。

人工音声。

おそらく、文節ごとにコードが決まっていて、組み合わせて文章を作って、つぎはぎだらけで発音しているのだろう。


そこで、将棋ソフトの話だが、ほとんどのソフトに「棋譜読み上げ機能」がついている。

もちろん、設定を変えれば声が変わるが、例えば、将棋ソフト「東大将棋シリーズ」では女流棋士が読み上げるようになっていて、「せんて、ななろくふ」「ごて、ごーよんふ」「つみました」とかの声が流れる。以前のバージョンを調べると、碓井涼子(現千葉涼子)さんと安食さんの二人の声を選べるようになっていて、その後2005年に発売された東大将棋8では、その二人の他、島井さんと鈴木環那さんの4人に増えている。

さすがに、最近発売された、東大将棋「無双」では、鈴木さん一人になったようだ。4人分のギャラは払いすぎと思ったのだろうか。あるいは、もっともソフト向けの声質だったのだろうか。個人的には、嫌いな女性の声としては、マラソン中継の時に解説者として喋り続けるMさんがいる(声質が嫌いなのじゃないかもしれないが)。東大将棋の声を出したままにして、タイトル戦の棋譜を盤上で手早く並べたりすると、安食さんの棋譜読み上げの方が後追いになり、増田明美的「喋り続け状態」になる。

ところで、実際には、この鈴木さんの声を棋譜読み上げに使用するためには、もともと「先手、4三銀左引く成らず」とか複雑な組み合わせにも対応しなければならないので、ずいぶん面倒ではないだろうか。「先手」「4」「三」「銀」「左」「引く」「成らず」とか6種類の発音をあらかじめ決めておいて、その音声をさらに鈴木的に変換ということだろうか。

あれこれ、カーナビ的な話ではあるが、そのうち、「定跡を間違えました」とか「待った、してください」とか「投了してください」とか「もう、これで終わりにしましょう」とか、


実際に、棋譜読み上げは、プロ棋士でもテレビ将棋とか公開将棋とかでしか体験しないのだろうから、アマチュアが実戦で経験するには、将棋ソフトで遊ぶ時ぐらいなのだろう。



さて、9月13日出題問題の解答。

▲4三竜 △同馬 ▲8三飛 △7四玉 ▲4三飛成 △9二歩 ▲8三角 △7五玉 ▲7三竜まで9手詰。

同様の図で、初手に銀頭に飛車を打ち捨てて、質駒を作ってから銀を打って7手詰という、やや有名な作があるのだが、角で追い出して9手詰というのを考えてみた。

5手目の▲4三飛成では、不成でもいいのだが、これを四段目で作るには、さらにやっかいになる。



さて、今週の問題は、結構、即興作。

全体に「光る一手がない」という感じだが、とある手筋を逆算式に延ばしてみた。

玉を広いほうに追い出すと、今回は捕まらない。

わかった、と思われた方は、コメント欄に最終手と手数をいただければ、正誤判断。