迷路を突破するには

2005-05-07 14:58:11 | 市民A
efd5bd88.jpg地下鉄(東京メトロ)車内の広告で、迷路本「右脳を鍛える大人のための迷路」と「左脳を鍛える大人のための迷路」各650円の2冊が、それぞれ例題1題とともに掲示されていた。右脳迷路は3秒、左脳迷路は5秒で解けた。あまり簡単なので本を購入する気にならないのは、元来、私がかなりの右脳派だからだろう。一方、論理ゲームは大の苦手だ、「Aさんは3人姉妹の何番目かなのだが、長女には5人のこどもがいて、次女はこどもは一人だが犬を3匹飼っていて、三女は弁護士だが離婚してこどものうち二人はアメリカにすんでいて・・さて、犯人は誰だろう?」とかいうクイズだ。1題に1日考えてもできない。それと、こどもの頃からトランプの神経衰弱が苦手だ。結局、記憶系はまったくできない。その都度、考える方が実用的なので論理ゲームは不得意で、迷路は得意ということになる。

そして、迷路のコツはといえば、出口から逆に道を探すことだ。
卑怯とか言うなかれ。そういうものだ。世間はカラい。

では、なぜ出口から迷路を解明すると簡単なのか?こんなことでも左脳派と右脳派とでは考え方が違う。

左脳派ならこう考えるだろう。
迷路は、二又選択の繰り返しで、最初一つの道は徐々に枝分かするトーナメント表のようなツリー構造なので、逆に出口から道を辿れば容易に入口まで戻れるはずだ。

右脳派はこう考える。
もし、完成した迷路の入口から解く場合より出口から解く方が難しかったら、編集者は迷路を180度回転させて出口の方を入口に変えてしまうだろう。だからいつも出口から出発した方が簡単なのだ。

二つをくらべると、なんとなく右脳派論理の方がチャランポランのようだが、よく考えると、それの方がいつでも正しいとも言える。

それでは右脳派でも苦戦する迷路はどうやって作ればいいかということだが、こうすればいい。まず普通の入口から入ると難しい迷路を一つ作る。次に同じように入口から入ると難しい普通の迷路を用意し、入口と出口を逆にして、出口から入るような迷路を用意する。そして、その二つの迷路を合併させればいいのだ。そうすると、難しいところから入って難しいところへ抜ける形ができる。ただし、二つの迷路の継ぎ目を見抜かれたら終わりだ。

それで、今、同じような迷路問題で頭をひねっているのが日本だ。国連安保理常任理事国問題だ。韓国は大反対で反対パーティ展開中だし、中国の対応も不鮮明だ。今後の外交戦略の可能性は多岐である。まさに道の多い迷路状態だ。こういう時はどうすればいいのかと言うと、まさに出口側であるべき姿を考えてみればいいのだろう。となれば、常任理事国である中国に拒否権を使われないようにすることがもっとも肝心なことになる。隣国の反対など、どこの国でも起こるだろうが既存常任理事国には配慮が必要だ。国連本部の誘致でもいい(沖縄なんか最適だ)。

猿芝居と呼ばれようが、呼ばれまいがかまわないが、ここまできたら日・独・ブラ・イン連合で突っ走るしかないだろう。低姿勢が必要だ。案外、問題はアフリカから選ばれる常任理事国かもしれない。エジプト・南アフリカ、ナイジェリアのうち一つだろうがいずれも隣国は心優しくはない。

とりあえず、首相は財布を握ってアフリカ歴訪へ行かなければならないだろう。さらに最近はブラジルがアルゼンチンに攻められているようだ。サッカーの試合で逮捕者まででている。アルゼンチンとブラジルは長いライバルだったのだが、勝ち抜けは許さないということらしい。5年で年利5%のはずだった国債を35年間塩漬けにしてくれた国に言われるとは情けないが、ブラジルはじっとがまんしているようだ。

首相は、南アメリカにも財布をもって行かねばならないだろうが、間違ってもアルゼンチン国債の仕組みを勉強してきては困る。そして、もはや常任理事国プレゼント投資の途中で降りるわけにはいかないのだ。