![19982bd1.jpg](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/ac/970564d38f9cfaaf80a940aaf4351b8e.jpg)
そしてほこりを払って箱から出したものに、古いウィスキーがある。何と「大阪万博記念ウィスキー」だ。箱の一部に傷があるが、中身は美しい琥珀色。1970年と書いてある。なぜ、これがダンボールに入っているかというのは、初代の持ち主が下戸だったから手を付けなかったからだ。そして下戸はウィスキーを買ったりしないのだから、何らかの理由で誰かから貰ったのだろう。そして、今、私のところにある。
そして、コレクションケースの下段の隅に箱入りで収められたというのは、きわめて妥当な行為だったのであるが、数日後、NET上で、おそろしい記事を見つけた。asahi.comの記事だ(2005年05月13日02時33分)。
100万円ウイスキー、1日足らずで売り切れ
サントリーが売り出した100万円ウイスキー「山崎50年」=サントリー提供
11日に限定50本で売り出された1本(700ミリリットル)100万円(税別)の国産ウイスキー
「山崎50年」が1日で売り切れた。販売元のサントリーは「ウイスキーとしては破格の高さ
なのに、こんなに早く売り切れるとは」と驚いている。
山崎50年の熟成期間は50年以上と国産で最も長く、値段も最も高い。11日午後2時、同社の
ホームページに酒屋などを通じて注文を受け付けると告知したところ、12日朝になって注文
票が次々とファクスで舞い込んだ。午前11時に50件に達した。個人のほか飲食店からの注文
もあったという。
同社は「ウイスキーは長い年月をかけてじっくり寝かせるが、ウイスキーファンはこんなに
も決断が速いんですね」。
50年で100万円ということは1年で2万円である。そして私のウィスキーは1970年製。35年である。35年×2万円はいくらかというような計算も欲望の前には困難になる。よく考えれば70万円ではないか。なぜか1センチほど液面が下がっているが、決して飲んだわけではない。惜しむらくは樽醸造ではないのだが、逆にビンに入ったままということは本物の証明でもあるわけだ。
実は、これからどうすべきか良く分らない。とりあえず、銀行の貸し金庫に入らないことだけは間違いないので、またダンボールに詰め直して目立たない場所に隠してしまい15年後を待つことになったのである。そして、コレクションケースに空いてしまったスペースには、沖縄サミット記念泡盛のビンがダンボールから一軍昇格することになったが、こちらの価値はいつまでたっても2000円札並みなのだろうと予測しておく。
追記:週末にはトランクルームへ移送予定。