海辺のポリス

2005-05-15 10:07:36 | 市民A
96d88104.jpg皇帝のいる近隣国に在住している友人から写真が届いた。先代の皇帝が自分のこどもたちを集め、海の対岸にある敵国の崩壊を予言し、明るい未来の物語を教えている銅像である。

というのは、まったくのウソだ。歴史的建造物の立ち並ぶ、横浜大桟橋のすぐそばの海岸に建っているある高層ビルの前にあるブロンズ像だ。そしてその歴史的景観保存条例違反(ではない)の高層ビルを一人で使用しているのは、神奈川県警本部である。桜田門の警視庁よりは小さいが、それでも迫力だ。まず、このビルの定員を埋めてから各警察署に人員を配置するせいで、派出所に警官が足りなくなることがあるのかもしれない。あるいは、事件が多すぎて警官が足りないのだろうか。

実は、神奈川県警は本部ビルも立派だが、各地の警察署も立派で大きい(例外もあるが)。しかし、大きい敷地を確保するために駅から遠いことが多い。いくら権力があっても、駅前の一等地を没収したりはできない。クルマなら便利でも徒歩では行くのに苦労することがある。

先日、運転免許証の更改のため、勤務先を早退けして電車で向かったのだが、最寄り駅から遠く、近道のつもりが遠回りになったりして、たどり着かない。そして、やっと警察署の建物に着いたのだが、どうも建物の裏の方らしく、あちこちの窓に鉄格子が取り付けられている。まずい!?。駐車場の入口からやっと敷地内に入ったのだが、よくみると、駐車しているのは、パトカーばかり。中にはパトカーの運転席で眠ってるのも一人。社用車駐車場だ。しかし、一応どのクルマも鍵が掛けられているようには見える。しかし、車庫のように見える建物は、よく見ると、整備工場になっている。パトカー専用整備だ。こちらは、よくみるとボンネットが開いている。ボンネットが開いていれば、たぶん簡単にエンジンはかかるだろう。そっと持ち出せば、1時間くらいのサイレンドライブは楽しめそうだが、ぐっとガマンする。見つかれば、サイレンパトカー同士のカーチェイスという、楽しい企画になるのだろうが、トラブルに巻き込まれると困るので見て見ぬふりとする。

あまりウロウロしていると、本当に捕まるので、敷地内散策をやめようとしても玄関がわからないので、その辺の通用門から入ってしまうとトイレや給湯室があり、廊下を突き進むと、正規の玄関からの通路に出て、通常コースに戻った。しかし、結構、無警戒なものだ。通用門ですれ違って、足早に立ち去ったスニーカー男は誰であったのだろうか。

ところで、県警本部前のブロンズ像の制服警官の指差す方向には何があるのだろうかと、考えると、とりあえず、神奈川県庁があり、横浜スタジアムがあり、JR関内駅があるのだが、その指のずっと先は日本の北西方面を指し示しているし、さらにそのずっと先には佐渡があり、さらに海を超えた隣国はやはり皇帝のいる国になってしまうのだが、そこにはなにか楽しいものがあるのであろうか?