ホリエモン流をF1で行う企業

2005-03-15 13:56:39 | スポーツ
新株発行差し止めとなったのは、当然といえば当然なのだが、両者が次々と奇策を編み出すので本当に囲碁や将棋のようになってきている。それも、あまりはっきりしない法体系の中でのバトルなのでどちらが勝つのかよくわからないし、どちらも株主やユーザーのことをちょっと後回しにしているように見える。特に、ニッポン放送の社員決議には、驚くばかり。寡占企業で収益が上がっていて、あちこちに隠しているお宝と高収入を守ろうとしているだけだ。ニッポン放送の決算を見ると、単体経常利益が年9億円なのに連結になると85億円になるのは、一体なんだという気がする。

しかし、だからといって、上場しないというのでは、本末転倒。実際にテレビ会社はそろって上場しているものの、実質支配をしている新聞社の方は上場していない。ニッポン放送の方がまともだったのかもしれない。あるいは、上場すると、放送の公共性が失われるというのだろうか?それは、新聞の世論の方が、テレビ世論より上という思い上がりからくる思考法なのだろうが、世界はテレビやネットの時代である。「ネットが新聞を殺す」前に、「テレビが新聞を瀕死状態にしてしまって、ネットが最後のとどめを刺す」だけなのじゃないかな。

実際、知りたいニュースがあれば、テレビだけではなく、世界中の新聞社のネット版を見ているわけだし、配達される新聞も、単にメディアの一つでしかない。

ちょっと話がずれたのでF1のことだが、メルボルンでの第一戦でM・シューマッハ(フェラーリ)大敗。ルノーが圧倒的に強く、トヨタは安全運転に徹し、ホンダはいいところなし。この初戦から数レースはアジアの方で行われるので、レース間隔が長く、各チームがあれこれとルールブック(レギュレーション)を読み直して、秘策を練るわけだ。今年も色々と笑える話が多い。

まず、メルボルンで優勝したフィジゲラ(ルノー)が去年まで所属していたチームザウバーは、「クビにしたのではなく、彼の方が逃げて行った」と責任逃れをはじめた。それから、新車開発が遅れていたフェラーリは、当初第5戦から新車の投入を予定していたが、第3戦のバーレーンから使うそうである。こういう予定外の行動は、トラブル続きの原因となるのは、歴史的必然だが。

そして、今シーズンは同じエンジンを最低2回使うことというルールに変更になっている、金持ちチームでなければ参加できないようでは、F1の存続自体難しいからだ。ということで、第2戦は第1戦と同じエンジンを搭載しなければならないはずだったのに、ルールの裏を読んだチームがいた。BAR(ホンダ)だ。そう佐藤琢磨が所属している。第一戦でBARの二人のドライバーともなぜか途中リタイア。エンジンを大切に使う作戦かと思っていたのだが、そうではなかった。どうも、変だと思ったら、第一戦のリタイア車は、1回ではなく0回となるそうだ。そして0回のクルマは走っていないことになって、第2戦では、新エンジンが認められるそうだ。早い話がルールに抜け道を見つけたわけだ。勝てそうもなくなるとリタイアして、出走履歴を帳消しにして、新エンジンを使うという作戦で、そういうつもりではなく、途中リタイアしたM・シューマッハも同じような作戦をとるかどうかだが、そうすると第2戦と第3戦と同じエンジンを使わなければならないのだが、第3戦には新エンジンがやってくるので、これも考える必要がある。

でも、ちょっとホンダって出口が見えないで焦っているな。しかし、こちらは東京地裁とは無縁。自主運営ルールだ。

将棋盤から視覚を考えてみる

2005-03-15 13:55:18 | しょうぎ
a0613fe7.jpgまず、3月8日の詰将棋解答選手権の解答から
上図:4四金、5五玉、4五金、5六玉、5四金まで5手詰
下図:4九角、3八歩、1七歩、同玉、3八玉、5七桂不成、1八歩、1六玉、2八玉、4九桂成、1七歩まで11手詰

まあ、一般の部の問題だが、特に下の問題は正解者が非常に少なかった。難問。

それで、上の問題は、盤と駒を画像にしてみた。だいたい、指し将棋の時の角度で写したが、見てわかるように、大変に見にくい。遠近法が効くので、遠い駒は小さく見えるし、駒の表面の文字は遠くなるとみにくい。また盤自体、遠近法で台形に見えるし、ますめも先の方が細くなる。

それで、実際には、人間の網膜は球形なので、この二つの画像の中間的なものに見えるのではないだろうか。将棋に限って言えば、この遠近法の画像を大脳の中で平面的な図形に翻訳して、考えているのだろうと思える。

さて、実際に直接ものを見る場合と、メディアを通じて見る場合を考えてみる。例えば、テレビや映画、新聞の写真などは、リアリティをカメラでとらえてから、ほとんどの場合、平面的なパネルやスクリーンや紙の上に表現して、それを網膜を通じて、大脳の中で再現している。五感のうち他の4感は直接的に体に入ってくるのに対し、視覚はこのように一旦、平面化という作業が入っているわけだ。
21世紀はその平面化というのを回避して、いきなり網膜や大脳に感じることができるような技術が開発されるのではないかと思っている。そして、それを研究できる企業は世界に数少ないだろう。一つはサムソン電子で、一つはソニーのはずなのだが。