石垣を這い上がるように

2005-03-28 21:35:04 | The 城
eb61e913.jpg現存12城の7番目は丸亀城。JR丸亀駅から見上げれば1キロくらいのところにピラミッド級の巨大な石垣があり、その上に小さく見える。城はもともと戦闘用の施設であることからして難攻不落になっていて、安易に観光することができる城ばかりではない。いくつかの城を攻略してわかったのは、城の根元まではタクシーで行けるが、そこから先はすべて自分の足で登らなければならない。ここもそうだろう。駅からただただ歩く。

もう一つ逆説的な経験だが、鉄筋コンクリートで再建された城は、逆に観光化されていて、天守閣までクルマで行けるようになっていたり、町じゅうに地図や案内表示が氾濫しているのだが、逆に本来貴重品である木造の400年ものは、あまり大事にされているとはいえない。「なくなってから大事さがわかるものは親とカネ」とは古来からの言い草だが、もう一つ「天守閣」も追加しなければならない。

何となく、駅前に表示してある観光地図を頭に入れて歩きだすが、瀬戸内海から吹き上げるあまりの強風に、メイン道路は寒すぎるので、ややあぶない感じのする繁華街を歩くと市役所の裏手に出て、城址公園の向って右から入ることになった。すると矢印看板があり、右向きの矢印には男・1000メートル、左向きの矢印には、女・500メートルと書いてある。おおざっぱな案内だ。経験的には、坂道の傾斜が違うのだろうとは思う。身延山にも男坂、女坂というのがある。しかし、サトヤ選手のような女性もいるのだし・・・。さらに男が1000メートルで女が500メートルというのもよくわからない。坂の傾斜がきつい方が距離が短いはずだが??そして、時間に若干の余裕があることを確認して、距離の長い方へ行く。そうすると、山の裏側へ進み、搦手口(からめてぐち)への長い坂が待っていた。エントランスロードが長いのは、そこが戦闘の時の最後の攻防戦が行われるような設計だからだ。そしてこの丸亀城は、正面から攻略することはまず困難だ。断崖絶壁の巨大な石垣の上に天守閣がある。

現在の丸亀城は、1660年に建てられたものだが、実際には1597年に初代の城が建てられている。高松城を本城とした生駒氏である。しかし、1615年に江戸幕府が「一国一城令」を出したため、丸亀城の方を廃城にしたのだ。ところが1650年に生駒氏がお家騒動で廃封になってしまい。讃岐は二分され、この丸亀は山崎氏の所領になる。そうすると、城はすでに取り壊されているので、再度、立て直すことになったわけだ。ああ、もったいない。その後、山崎氏に嫡男がなく、京極氏に交代となり、明治に至るわけだ。このように、城がなくなる理由もさまざまで、第二次大戦の最末期に爆撃の目標となった城や、天災というべき地震や火災でなくなったものもあるのだが、人為的にとりこわしたものもある。そして、さまざまな困難を潜り抜けたのが現存12城ということだ。

そして、坂道は石段にかわる。天然の石段は、一段ずつが不規則なので、足元を見ながら登ることになるが、まったく息が切れる。年金生活になってから全国お城めぐりの漫遊旅行をしようなどと考えていると、大失敗になるだろう。繰り返すが、「戦闘用軍事施設」なのだ。そして、美しい写真を撮ろうとか考えている人には、城の正面は逆光になることが多いという知識も必要だ。

やっとのことで登場成功。もう一つの忠告は、天然天守閣にはエレベーターはない。はしごのような垂直に近い階段を上りと下りの人が譲り合いながら利用しなければならない。山を登りきった後に、足腰にさらに体力の余裕を残しておかないといけない。そして丸亀城の天守閣からの眺めは最高だ。瀬戸内海が広く見渡せ、水軍の動静は一目でわかる。現代では本四架橋の中で唯一鉄道併設の瀬戸大橋が眺められはずなのだが、当日は、はげしい風にあおられ、涙目で橋の詳細はよく見えなかった。涙目になった理由は、瀬戸内海からまき上げられた”海水のしぶきそのもの”かもしれないし、巨額の債務を負う本四架橋を見て、自分の老後の年金の破綻を想起して”怒りの涙”が溢れたのかもしれないが、ただの”花粉症のせい”なのかもしれない。

下りは、女道・500メートルの方を通ったら、石段だらけの急坂だ。予想通りだ。駅前で○○といううどんやに行って、きつねうどんを注文したら、最高の味だった。399円。きつねが特製(たぶん自家製)であるのと、つゆのだしが絶品。カウンターののれんのスキマから厨房をのぞいて見るが、秘伝をスパイすることはできなかった。

これで7/12だが、まだ12/12を狙っているわけではない。

パリーグ開幕!

2005-03-28 21:34:29 | スポーツ
ソフトバンクと西武が2勝、ロッテ、楽天が1勝1敗、オリックス、日ハムが2敗。
それにしても楽天の第2戦0-26はどうしたのだろう。負けゲームは手抜きすることになったのだろうか?(効率経営?米国では大敗ゲームでは野手がピッチャーやることもあるらしい。そのうち、やるかな?)

よく1回表に1点取って、その後ずっと0点で進むことを「スミ1」というが、まさかペナントレース全体でスミ1にならないだろうね。

米国でも新設の4球団は最初の年はまったくダメだったのだから気にすることはないのだが、その4球団のうち、2球団(マーリンズとダイヤモンドバックス)はワールドチャンピオンになっている。しかし残りの2球団(ロッキーズとデビルレイズ)はほとんど最下位のままだ。どっちのコースだろう?