将棋盤から視覚を考えてみる

2005-03-15 13:55:18 | しょうぎ
a0613fe7.jpgまず、3月8日の詰将棋解答選手権の解答から
上図:4四金、5五玉、4五金、5六玉、5四金まで5手詰
下図:4九角、3八歩、1七歩、同玉、3八玉、5七桂不成、1八歩、1六玉、2八玉、4九桂成、1七歩まで11手詰

まあ、一般の部の問題だが、特に下の問題は正解者が非常に少なかった。難問。

それで、上の問題は、盤と駒を画像にしてみた。だいたい、指し将棋の時の角度で写したが、見てわかるように、大変に見にくい。遠近法が効くので、遠い駒は小さく見えるし、駒の表面の文字は遠くなるとみにくい。また盤自体、遠近法で台形に見えるし、ますめも先の方が細くなる。

それで、実際には、人間の網膜は球形なので、この二つの画像の中間的なものに見えるのではないだろうか。将棋に限って言えば、この遠近法の画像を大脳の中で平面的な図形に翻訳して、考えているのだろうと思える。

さて、実際に直接ものを見る場合と、メディアを通じて見る場合を考えてみる。例えば、テレビや映画、新聞の写真などは、リアリティをカメラでとらえてから、ほとんどの場合、平面的なパネルやスクリーンや紙の上に表現して、それを網膜を通じて、大脳の中で再現している。五感のうち他の4感は直接的に体に入ってくるのに対し、視覚はこのように一旦、平面化という作業が入っているわけだ。
21世紀はその平面化というのを回避して、いきなり網膜や大脳に感じることができるような技術が開発されるのではないかと思っている。そして、それを研究できる企業は世界に数少ないだろう。一つはサムソン電子で、一つはソニーのはずなのだが。


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