言葉の救はれ・時代と文學

言葉は道具であるなら、もつとそれを使ひこなせるやうに、こちらを磨く必要がある。日常生活の言葉遣ひを吟味し、言葉に学ばう。

復刊『國語學原論』

2007年03月27日 22時18分41秒 | 国語学

国語学原論 上 (1) 国語学原論 上 (1)
価格:¥ 735(税込)
発売日:2007-03
  岩波文庫で、時枝誠記の『國語學原論』が復刊された。まことに慶賀すべきことである。時枝誠記のついて、このブログの讀者ならあらためて説明する必要もないので、くどくどと説明はしないが、「言語過程説」といふものを主張し、構成主義的言語觀(橋本進吉によつて提唱され、今日の學校教育の文法の基礎になつてゐるもの)にたいして異論を唱へたものである。

   この本の初版は、昭和16年である。時枝が當時の植民地朝鮮半島の京城帝國大學の教授をしてゐて、想を得たものである。

  上下2卷のうち、今月はその上卷のみの發行。假名遣ひは「現代かなづかい」に、漢字は新字體に改められてゐるが、まあ讀んでもらへればこれにまさることはない。廣く讀まれることを期待する。

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