三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「SNSで日本・中国“狙撃”する徐ギョン徳教授… 「黙っていれば認めたと勘違いしている」」

2022年06月08日 | 韓国で
「中央日報日本語版」 2022.06.08 16:09
■<インタビュー>SNSで日本・中国“狙撃”する徐ギョン徳教授…「黙っていれば認めたと勘違いしている」

【写真】過去「タイムズ・スクエアの広告」が最高だったとすれば、今は「SNSとYouTubeが最高」という徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授は「『Pachinko パチンコ』のように、韓国の歴史と伝統を文化的にコンテンツの中に落とし込むやり方で日本と中国の歴史わい曲を阻止するほうが今の時代には一番効果的のようだ」と語る。[写真 クォン・ヒョクジェ写真専門記者]

 オリンピック(五輪)で少数民族に韓国民族の衣装を着せてキムチを「泡菜(パオツァイ)」と表記する中国を指摘し、独島(トクド、日本名・竹島)を「日本領土」と表記して佐渡金山を国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産に推薦しようとする日本に抗議メッセージを出す。北京冬季五輪の韓国ショートトラック選手を中国が「反則王」として描写した映像に対して国際オリンピック委員会(IOC)に抗議メールも送る。誠信(ソンシン)女子大教養学部の徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授(48)のことだ。
 中国や日本が韓服・キムチ・独島などを「自分のもの」として主張したり、歴史歪曲(わいきょく)をしたりする発言があると、間違いなくメディアには徐教授のSNSメッセージが登場する。徐教授が今年SNSで批判メッセージを出した事案だけで32件、週1.4回の計算になる。
 徐教授はどこの機関長でも、独立有功者の子孫でも、ましてや利害当事者でもない。徐教授の活動に誰かが報酬を与えるわけでもない。先月20日、ソウル敦岩洞(トンアムドン)の誠信(ソンシン)女子大学にある研究室で会った徐ギョン徳教授は「中国の東北工程、日本の歴史歪曲に対して黙っていれば認めたと勘違いしている人々が多い」とし「誰かはこれに対して反論しなければならず、その時その時対応を迅速にして記録を残すことが重要だと考えた」と述べた。
 最も最近では国連のホームページに「日本海」だけが使われていることに対して抗議メールを送ったと知らせ、日本極右団体が『少女像風船人形』を作ったことに対して批判する文を書いた。日本・中国政府だけではない。ファッション雑誌VOGUEで韓服を「漢服」と紹介したり、韓国食品医薬品安全処(食薬処)や国内企業がキムチを「泡菜」と表記したりすることに対しても一つひとつ指摘する。
 自ら正面対抗に出ることもある。日本外務省が旭日旗を擁護する韓国語の広告映像を韓国YouTube(ユーチューブ)に出した時も、逆に「旭日旗はナチスの象徴と同じ意味」という内容を入れた日本語の広告映像を作って日本YouTubeに出した。2月22日に日本が「竹島の日」行事を行うことに対抗してあるオンラインショップと協業して独島関連の商品を販売する「独島マーケット」を開いたこともある。旧正月(ソルラル)には「Chinese New Year」英文表記を「Lunar New Year」に変えるキャンペーン、北京冬季五輪時は旭日旗模様の検索、閉幕式には韓服着るチャレンジ、佐渡金山のユネスコ世界遺産登録反対署名運動などを行い、人々の参加も誘導している。
 ニューヨーク・タイムズ(NYT)やウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)、タイムズ・スクエアなどに韓服・独島・アリラン・ビビンバなどを紹介したり、日本の戦犯行為を伝える大型広告を出す活動家として、2000年代中盤からメディアに紹介され始めた徐教授は最近ではSNSを「メイン武器」として使う。徐教授のインスタグラムはフォロワーが10万人を越え、フェイスブックは3万人を越える。徐教授は「全世界から海外同胞が送ってくれる情報提供が多いに役立っている」と話す。

【写真】徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授の研究室のドアの近くには鬱陵島(ウルルンド)と独島(トクド、日本名・竹島)を撮影した大型写真が飾られている。[写真 キム・ジョンヨン記者]

 徐教授は「以前はタイムズ・スクエアや紙面広告が最も象徴的で効果的だったが、今はYouTubeを含めたSNSが最も効果的」としながら「時代に合うように広報方式も変えなければなければならないと考えて、以前は『強対強』式の対応をしていたが、今はコンテンツに自然に落とし込んで韓国を伝えていくほうが多くの人々に受け入れてもらえる」と付け加えた。
 徐教授のSNS活動に共感して「外交部は何をしているのか、文化体育観光部は何をしているのか」と非難する一部大衆もいるが、徐教授は「当然韓国の土地だが、政治外交的にアプローチする理由もなく、文化コンテンツとして伝えていくほうが重要だと考える」とし「私がしていることは公共部署ではなく民間だからできる活動で、部署の役割は他にもあるのではないかと思う」と話した。
 「韓国広報専門家」に要約される徐教授の肩書のうち最もルーツとなるのは「広報」だ。成均館(ソンギュングァン)大学造景学科を卒業した後、修・博士過程を造景学分野の「環境広報」に関連した内容で修了した徐教授はキャリアの開始点も「広報」だった。「歴史」と「韓国」はなにかの縁でつながった「隙間」だった。1996年に初めてのバックパック旅行の途中、「8月15日エッフェル塔の下で会おう」といううわさで韓国人旅行客を集めて作った光復節万歳三唱イベントが徐教授の初めての「企画」だった。当時、夏休みを利用して欧州にいたある日刊紙記者がこの場面を撮影してメディアにも紹介された。徐教授は「当時でさえ外国人は『日本? 中国?』しか聞かなかった。『グローバル化』が叫ばれていたにも関わらず、韓国がこれほどまで知名度がないということが残念で悔しかった」と話した。
 「韓国広報を業とするべきだ」と思ったことはないが「なにかの縁でこうして続いている」という徐教授は「歴史的基盤が不足している」という一部の指摘に対して「私は『歴史専門家』ではなく『伝える人間』」としながら「歴史に関連した資料をたくさん見るが、専門家からいつも確認を取り、今まで大きな間違いや誤った情報を拡散したことはない」と話した。
 コンテンツ企画と製作にかかる費用は関連企業の後援や募金を充てている。キムチ関連の映像コンテンツはキムチ会社である「大象(テサン)」、韓服関連のコンテンツは衣類企業の「Lashevan Korea」と一緒に製作する形で費用を充当し、製作ではなくリサーチや翻訳など日常的諸般費用は教授の月給や講演費などで充当している。
 今年は女優ソン・ヘギョとともに支援する美術館韓国語サービス事業を地道に進めていて、独島の美しさを見せるためにドローンショーも企画している。徐教授は「ドラマ『Pachinko パチンコ』でソンジャがキムチを売っている場面一つで中国のキムチ所有権主張に反論する内容を伝えることができる」とし「独島は韓国の土地だと繰り返して言うよりも、美しい独島を韓国のコンテンツとして見せるほうがはるかに効果的」と話した。
 25年以上にわたり「韓国広報」一本でここまできた徐教授に残るものは何があるのかと聞くと、「何かが一つずつ変わって行く過程を見る面白さ」と答えた。「意味のあることを面白くしたくてやっている」としながら「韓国の地位が高まって以前よりも活動しやすくなった」と付け加えた。
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