樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

樹皮ハンドブック

2006年11月27日 | 樹木
自称「プチ樹木ジャーナリスト」の林将之さんが、『葉で見分ける樹木』に続いて、文一総合出版から『樹皮ハンドブック』を出版されました。
林さんは樹木の鑑定サイト「このきなんのき」も開設されていますし、以前このブログにもコメントをいただいたことがあります。

         

一般向けの樹皮専門図鑑はおそらく初めてでしょう。私は樹を主に葉で識別しますが、葉だけでは見分けられないときは樹皮も手がかりにします。でも、これまでは樹皮専門の図鑑はありませんでした。
この図鑑がありがたいのは、樹木ごとに若木、成木、老木の3つの写真が掲載されていること。樹木も人間と同じで、年齢によって肌の様子が変化します。例えば、ケヤキは若い間はツルツルの滑らかな肌ですが、老木になると外皮がウロコ状に剥がれてガサガサした肌になります。その変化が一覧できるのがこの図鑑のポイントです。

      

林さんも書いておられますが、樹皮だけで樹を識別するのは難しいです。よく似た樹皮もあるし、葉以上に個体差や年齢差があります。でも、その違いを観察するのもツリーウォッチングの楽しみでしょう。
ちなみに、表紙に16種の樹皮が掲載されていますが、私はまぐれ当たりも含めて5種類しか正解できませんでした。
文一総合出版は日本で唯一のバードウォッチング雑誌『Birder』を出版していますし、鳥の図鑑もたくさん出しています。このハンドブックシリーズには、カモやタカ、シギチドリの図鑑もあり、バードウォッチャーにとっては馴染み深い図鑑シリーズです。値段も千円少しで、「こんな値段でいいの?」と思うくらい安くてオススメです。
コメント (11)
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