エジプトのピラミッドなど「世界7不思議」に代わる「新・世界7不思議」の最終候補に、万里の長城やエッフェル塔、自由の女神像などとともに日本から唯一、清水寺が選ばれたというニュースが流れました。木造建築としてもただ一つだそうです。有名な「清水の舞台」が対象になったのでしょう。たまたま、しばらく前に清水寺を取材していたのでご紹介します。
清水の舞台は本来は能のステージとして作られているそうです。能舞台は昔からヒノキで作られており、人が晴れ姿を披露する場所を「檜舞台」と言うのもここに由来します。
材の使い方にも工夫があって、優良材のヒノキも若干は反るので、普通の床板では凹型に反るように使いますが、能舞台では逆に凸型に反るように施工するそうです。その方が、演者がスムーズに摺り足できるからです。
現在の清水の舞台を見ると、さすがのヒノキも観光客の靴で凹型に磨り減っていました。ここで能を舞うのは難しいでしょうね。
舞台の板材はヒノキですが、それを支える柱はケヤキです。ケヤキは城や橋などの構造材に使われるくらい強度の高い材なので柱に使われたのでしょう。
この舞台は釘を1本も使わずに組み立てられていて、それが「新・世界7不思議」の候補に選定された理由の一つのようです。
清水寺にはもう一つ、奥の院にも舞台があって、こちらの柱にはケヤキではなくスギが使われていたようです。このことは、以前訪れた京大宇治キャンパスの「材鑑調査室」で知りました。
修理の際に提供された標本が展示してあり、「清水寺 奥の院 舞台柱 寛永再建時の当初材 スギ」と書いてあります。さすがの清水寺も、サブステージの建設には、ケヤキの代わりに入手しやすく安価なスギを使ったのでしょう。
(京大「材鑑調査室」に展示されている奥の院の柱材・スギ)
この「新・世界7不思議」はスイスの財団が主催していて、21の候補からインターネットや電話の投票で選び、7にちなんで来年の7月7日午前7時に締め切って選ぶそうです。そのサイトは英語版ですがこちらです。
清水の舞台は本来は能のステージとして作られているそうです。能舞台は昔からヒノキで作られており、人が晴れ姿を披露する場所を「檜舞台」と言うのもここに由来します。
材の使い方にも工夫があって、優良材のヒノキも若干は反るので、普通の床板では凹型に反るように使いますが、能舞台では逆に凸型に反るように施工するそうです。その方が、演者がスムーズに摺り足できるからです。
現在の清水の舞台を見ると、さすがのヒノキも観光客の靴で凹型に磨り減っていました。ここで能を舞うのは難しいでしょうね。
舞台の板材はヒノキですが、それを支える柱はケヤキです。ケヤキは城や橋などの構造材に使われるくらい強度の高い材なので柱に使われたのでしょう。
この舞台は釘を1本も使わずに組み立てられていて、それが「新・世界7不思議」の候補に選定された理由の一つのようです。
清水寺にはもう一つ、奥の院にも舞台があって、こちらの柱にはケヤキではなくスギが使われていたようです。このことは、以前訪れた京大宇治キャンパスの「材鑑調査室」で知りました。
修理の際に提供された標本が展示してあり、「清水寺 奥の院 舞台柱 寛永再建時の当初材 スギ」と書いてあります。さすがの清水寺も、サブステージの建設には、ケヤキの代わりに入手しやすく安価なスギを使ったのでしょう。
(京大「材鑑調査室」に展示されている奥の院の柱材・スギ)
この「新・世界7不思議」はスイスの財団が主催していて、21の候補からインターネットや電話の投票で選び、7にちなんで来年の7月7日午前7時に締め切って選ぶそうです。そのサイトは英語版ですがこちらです。