樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

神様の食べ物

2006年11月08日 | 木と飲食
散歩していても、赤い柿の実に目を奪われるようになりました。
カキの学名は、Diospyros Kaki (ディオスピロス・カキ)。1775年に来日したスウェーデン人の医師ツンベルグが柿の実の美味しさに感動して、「神様の食べ物」という意味の「ディオスピロス」を属名に、日本名の「カキ」を種名にして命名しました。

      
     (メジロがつついているのが見えますか?鳥も柿が大好きです。)

私は田舎育ちで、生家の裏庭には柿の木があり、秋になると赤い実を取って食べました。いくらでも食べ放題です。近所からもいただきました。
それが当たりまえだったので、大きくなって都会に出てきたとき、果物屋さんでお金を払って柿を買うという感覚が理解できませんでした。ようやくお金を払って食べるようになったのは、40歳位だったと記憶しています。

柿にもブランドがあるようで、美濃の蜂屋が有名です。昔は、この柿100個と米1石2斗が取引されたそうですから、よほど美味しいのでしょう。宇治市のひと山奥に宇治田原という町があって、コロ柿という干し柿の産地として知られています。
日本の図鑑には「中国や朝鮮半島には渋柿しかない」と書いてありますが、韓国の学者は「朝鮮半島の南部には甘柿がある」と書いています。干し柿の作り方も大陸から伝わったようです。
私も干し柿は大好きで、お正月にはいつも1日に3つも4つも食べてしまいます。まさに「神様の食べ物」です。
コメント (2)
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