樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ヤマガラ体操

2006年11月09日 | 野鳥
朝の散歩に訪れる大吉山にはいろんな人が来ます。太極拳をやっている女性、なぜか後ろ向きに歩いている男性・・・。その中に、いつも小鳥に餌をやっている、スキンヘッドでいかつい体格のおじさんがいます。外見は怖そうですが、心根は優しいのでしょう。そのギャップが微笑ましくて、いつも心の中で「クスッ」と笑っています。

      

いつもは東屋のベンチに寝転がって足や腹筋の体操をするのですが、その日は先客があったので、スキンヘッドおじさんが座る別のベンチで体操を始めました。
すると、おじさんと勘違いしたのか、ヤマガラが寄ってきました。ベンチの上に伸びるイロハモミジの枝に止まって、仰向けになっている私を見下ろしながら「ニーニー」、ベンチの隅に降りてきて「ニーニー」、しまいにはスニーカーの先に止まって「ニーニー」と餌をねだります。
ヤマガラは人なつっこい鳥で、手のひらに餌を載せて待っていると、手に止まって食べます。スキンヘッドおじさんもいつもそうやって餌をやっています。人を恐れないので簡単に捕獲され、昔はおみくじを引く見せ物にされました。

      

私もヤマガラが好きで、以前はメールアドレスをyamagara@~にしようとしたこともあります。バードウォッチングを始めた頃、(当時は免許がなかったので)マウンテンバイクに乗って手当たり次第に近所の山に鳥を見に行きました。真夏はバードウォッチングには不向きなのですが、それでも野山を走りました。
当然、鳥はほとんど出現しません。「今日も骨折り損のくたびれ儲けだな」と思っていると、ヤマガラが現れてニーニーと慰めてくれました。そんなことが何度かあって、私のお気に入りの鳥の一つになったのです。
以前、大吉山でキビタキの声に合わせて体操したことを書きましたが、そんなヤマガラが近くをウロウロするので、気になったり写真を撮ったりで、この日はいつもの体操ができませんでした。

コメント (6)
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