湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

8/26 避難所・地域における回復期と治療支援&保健活動を切り出す (2-18)

2015-08-27 05:03:02 | 地震津波災害ボランティア

2015/08/26 記
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(前回のつづき)

避難所生活が5日目に入った。自衛隊やDMATの医療関係者が到着し、限界に達していた地元病院や救護所支援の医療関係者が、交代で一休みできるようになった。しかし自衛隊は、被災建造物や地崩れの現場から、次々と負傷被災者を送り込んでくる。病院は、一次トリアージ後の負傷者の容態変化による併行処置の優先順位付けの厳しい判断に晒されていた。

その負傷被災者の家族や、家族の安否確認がとれない家族が、病院や仮設遺体安置所と避難所の間を激しく行き来した。避難所の掲示板には、他避難所の利用者名とメッセージが、次々に貼り出されていた。電話・インターネット掲示板の回線が安定して通じないために、口コミが大事な情報源になっていた。

こうした安否情報は、避難所の各所で噂されていた。特に、いままで元気で負傷のために休んでいる人たちの耳にも届いていた。自分の家族の安否もわからない。家族が捜しに出ようにも、自分が介護を必要とするために、重石になっていると思いつめ始める。被災前から寝たきりの高齢者たちも、体位変更やおむつ交換・清拭・食事と絶え間なく続く世話を心苦しく感じていたが、彼らの頭の中には、被災以前の地域施設とその職員やケア・マネ、保健師さんたちのイメージがあり、まもなく避難所生活という受け入れがたい状態は終わり、施設のサービスが復活すると考えている方もいらした。

認知症が進んでいる方以外の寝たきり高齢者は、こうしたストレスフルな苦しみを抱えており、家族が被災以前のように揃わない高齢者は、家に戻れぬまま、徐々に虚脱状態に引き込まれて行った。この段階、嘘の希望や期待を持たせることや、逆の無責任な絶望を煽ることは避けなくてはならない。どのような苦しみの中でも、今を丁寧に見つめていけば、そこに手がかりとなる人や出来事の縁(よすが)はある。それを共有するような専門的な心のケアに当れる方の接触が必要だった。

それは無理な要求かもしれない。逆に家族が寝たきりの方々に、ともに生き残っていることの価値を分かち合えるような、それらの方を必要とし、放置しているわけではないということを伝えられるような対話を勧められるような相談相手としての心のボランティアが入っていければ、つまり家族を支えている方たちの相談相手を形作れないか。

回復期に入っていく、この時期。寝たきりの方には2つの方向からのアプローチが必要になっていた。ひとつは、意識のしっかりしている方へのグリーフ・ケア的関わりのこと、もう一つはフィジカルな生活不活発病(廃用症候群)対策的な関わりだ。回復期初期からのかかわりが、従来の大災害の時に立ち上がりにくかったのは、避難所生活そして仮設住宅生活という従来の地域コミュニティが途切れた場面の「見通し」が想定されていなかったことが大きい。この辺は行政との対話が早期に立ち上がる必要があり、地域被災の大きさが制約となることは避けがたいことではある。

医療・福祉・生活支援専門職の周辺に位置する素人協力者の活動が躊躇していたのは、プライバシー侵害を恐れてのこと。従来の地域コミュニティの絆が途切れていることが、むしろ幸いのこともある。利害関係がないというところから、地元のよそ者が避難所内巡回ボランティアを行うことの大切さを感じる。勿論、この手のボランティアのなり手がいないことは分かっている。おそらくは、食事や物資配給とか理髪サービスのような形で、寝たきりの方との接点を取り、配達速度を気にせずに世間話をするボランティアという契機をもった活動がケアの厚みを身につけるということ、そこに専門職がボランティアとの連携指導を保つという関係をつくることだと思う。

(つづく)


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夏期講習の裏支えという通信サポートは時代遅れだということはわかる。むしろTV電話なのでサテライト授業を志向するのは時代の流れだろう。しかし、その場合でも生徒のフィードバックの価値をどうとらえるかということだろう。私のしていたことは、対面指導の補佐として通信メディアを使うという古い形をわざとやっている。スタティックな設問を解く事が学力であるとは思っていないからだ。情緒的な肉声対話礼賛はナンセンスと考えるが、それほどまでに直接対話は豊かだということだ。

今日は珍しく社会人リターンマッチの問い合わせが、JR相模原の塾側から1件入った。来年の受験ではないことがわかったので、通信サポートを取ることになったが、11月の高卒資格認定試験が終わるまで、仮契約の形で話がきまった。塾長がネパール(?)から帰ってこないので、契約承認してもらえるかは不透明だ。

母の風邪話は迷惑な話だが、気分のものだった。今朝、浜見平の友人の車に乗って食事に出かけていった。まあいいかと思いつつ、冷蔵庫の中でダメになる材料にため息をついている。主夫の嘆きかなと。

夜間傾聴>ふたり

(校正1回目済み)

 

 

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