紅白墜落。

2005-01-05 23:08:27 | 市民A
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ビデオリサーチ社が視聴率を発表した。昨年より約5%減少し、とうとう40%を切った。
 
毎年5%ずつ減り続けるとあと8年で0%になる。というのは、半分冗談だが半分本気なのは、0%になっても放送を続けるのではないかと思われるほど、マンネリ化して、スタッフ自身、何のためにやっている番組かわからなくなっているのだろう。無目的で漫然とやっているのが感じられてしまう。と評論するほどは見ていないので恐縮(受信料はBS分まで払っている)。10分くらいは見ていたが・・・
 
視聴率が落ちた理由を列挙してみよう

1.エビジョンの居直りへの視聴者の反発
2.ヒットしていない歌手(のどじまんゲスト専用)を多数起用
3.多チャンネル化
4.対抗番組の充実(特に生番組の格闘技)
5.「正月気分」の希薄さ
6.SMAP不出場による団塊ジュニア世代の横向き(冷めている)
7.韓流スター大量招聘に対する反発
 
理由の1から4まではよく言われているのだが5、6、7は私のオリジナル。
5についてだが、こたつに入って家族でみかんを食ベながら、紅白を見て、行く年、来る年の除夜の鐘を聞く、という世界はもはや存在しない。そういう素朴なシチュエーションは「サザエさん」か「冬のソナタ」の中のような架空の世界だ。
6についてだが、本来、視聴者の大勢になるべき団塊ジュニア代表アーティストはあまりいないのではないだろうか。早い話、冷めているのだ。
7については、一体、何だろう。確かに冬ソナは韓流ブームの一因だが、隣国のスターまで独り占めしようというのは、ナベツネ方式だ。さらに言うと、冬ソナはNHKが作った番組ではなく、KBSから買っただけだ。
 
民法側も来年は本気で対抗番組を考えるだろう。しかし曙関では来年はもう無理だろう。ネット上では、「マケボノ君」と呼ばれ始めている。清原かな。いっそ、紅白に呼ばれなかった人だけで番組やってみたらどうだろう。桃灰歌合戦とか。あるいは疑惑政治家の釈明、糾弾の場である黒白討論会とか。サッカー天皇杯を18時間位早めてもいいかもしれない。
 
個人的感想では、是非、海老ジョンのために、ぺ・ヨン・ジュン氏を審査員席に座らせたあげたかったのだ。そうすれば、ネットオークションではNHKホールの入場券が高額でおばさま方に買占められてしまい、ぺ様の一挙一動に大騒ぎになってしまい、ステージ上の歌手のことなど誰も気にしなくなるということになっただろう。そうすれば、まちがいなく、紅白最後の日がきたはずだ。
 
しかし、一方、NHKの目論見(があればだが)とまったく違う観点で紅白を評価される方もいる。最近愛読をはじめた「そして海の外日記」の管理人の方は、ひとりで迎える大晦日の紅白は、「完璧だ」と言い切る。その気持ちは私なりには理解できるが、ここに下手なことばを書くのはやめる。

木村剛氏、振興銀行社長に!

2005-01-05 23:07:46 | 市民A
blog界では木村氏と切込隊長が日本振興銀行の運営に関する社内バトルに関して論争(?)を行っていたことは有名だ。最近おさまったなと思っていたら、1月1日に社外取締役であった木村氏が社長になっていた。あまり聞かない話だ。
 
中小企業向け無担保ローンで、銀行と商工ローンの中間の10%程度の利率を設定しようとした木村氏のビジネスモデルと、あくまでも保証と担保による低利融資を狙っていた旧経営陣とでは相容れない局面があったのかと想像される。そして、ごく日本的に旧経営陣が「やめてやる!」とか言って投げだしてしまったのかもしれない。日本的といえば、この銀行の名前は日本興業銀行というのに極似しているではないか。
 
社長就任ということは突然なのだが、12月17日に磯崎哲也氏が自己blogであるisologue12月17日号「芥川龍之介と日本振興銀行」の中で、蜘蛛の糸方式という解説をしていた。
 
簡略化すると、破綻した企業がいる地獄の世界へ、運悪く大銀行の融資システムの中で見込みのある中小企業まで突き落とされ、カネが回らず血の海に沈みかけている。木村氏が考えているのは、お釈迦様である振興銀行が蜘蛛の糸を極楽から下して、そういう善良な中小企業を助け出そうという作戦なのだが、糸にはちょっとましな企業だけでなく、地獄にふさわしいよう企業も群がってしがみつくことになってしまう。本来は、お釈迦様自らが血の海に降りて血まみれになって善人だけを救出しなければならないのだが、あくまでも糸でつりあげる方式を続けている間に、糸が品切れになって、お釈迦様もあきらめて立ち去ってしまうというような説明だ。
 
しかし、事態は磯崎氏の予想とは違う方向に向かい、木村氏自体が血の海の中にに降りてしまったわけだ。
 
実は隣の韓国は、通貨危機の後、銀行はリストラの末、無担保融資とその貸付先企業の経営アシストというようになっている。銀行員の給料は7掛けになったらしいが。
 
一方、中国では、事情が違う。設備投資産業が賑わっていて、逆に資金が足りず、あやしい私的金融がはびこっているのだが、当局は規制か放任か悩んでいるらしい。
 
しかし、なかなか、日本では木村氏の思惑どおりいかないと予測されることがある。まず、信用金庫や信用組合自体が、この世界に突っ込んできたことがあげられる。彼らが貸し漁った残りの危険領域だけだと、それこそ破綻予備軍ばかりに融資することなる。

もう一点は、少し根源的なのだが、バブルで打ちのめされた結果、日本の産業は今や軽産業型に変わりつつあるのではないかと考えるのである。よく資本金1000万円も集められない会社は信用できないというようなことも言われるが、おカネを使わなくても資金回転がつけられる会社でなければ、逆に信用できないということかもしれない。また会社が優良になれば、逆に資金は借りてくれない。つまり、多額のカネを借りるということからして、優良企業ではないということかもしれない。
 
実際、現在優良地銀といわれる中でも、貸付先が見当たらず右往左往しているところはある。
 
そういうことで、何か、矛盾を感じる銀行である。

NIKKEI NETによれば、(木村氏は振興銀の社長就任に合わせ、ビジネス誌を出版する会社の社長を12月末に退任。4日付で金融コンサルタント会社「KFi」社長も辞任し、伊藤達也金融担当相が設けた「アドバイザリー・チーム」メンバーも同日付で退いた。)そうだ。ゴーログも中断かなと覗くと、1月4日に更新されているが、なぜかあさっての話題だ。