「へしこ」のある町

2016-02-26 00:00:59 | あじ
「サバのへしこ」というなじみの薄い食品を注文したのは、ふるさと納税制度で福井県の美浜町である。「へしこ」は地元では有名だが、全国的に美浜町が有名なのは「原発」の方だ。1号機、2号機、3号機の他に高速増殖炉もんじゅだ。

ところが、今日現在、1号機と2号機の廃炉はきまっている。3号機については再稼働の審査が必要だが、関西電力は同時に大飯と高浜の再稼働を申請していて、3ヶ所同時進行は書類作成の遅延や検査官の人員からいって無理だろう。ぐずぐずしていると一応の原子炉の寿命40年にかかりそうだ。

そして、かつて1号、2号、3号とも重大な事故を起こしている。街の住民の半分は原子炉まわりの仕事に従事しているが、1995年の13,000人からずっと人口は減ってきている。

現在は10,000人程度。かなり急激な人口減の背景には原発があるのだろう。

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そして、サバの「へしこ」だが、サバの糠漬である。保存食。産業の核になるとは思えないが重要な観光資源だ。もともと美しい海岸をもった街だったのだが、海岸に出ると原発が見えてしまう。

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ところで、へしこの味だが、まずは塩辛い。そして、微妙にイカの塩辛の味がするのだが、気のせいかもしれない。