三菱みなとみらい技術館

2016-02-14 00:00:45 | 美術館・博物館・工芸品
横浜のMM21(みなとみらい)地区にある三菱重工ビルの一階にある展示館である。

街の中で目立たないので存在を知らなかったのだが、前を歩いて気が付いた。

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三菱重工といえば、プラスの話といえば国産ジェット旅客機MRJ。マイナスといえば長崎造船所で造船工事中に再三出火があり、「不審火」ではないかといわれている。

さらにプラスなのかマイナスなのかわからないのが原子炉。さらにロケット技術もあるし、鉄道システムもあるし、軍用機もあるし、深海探査船もある。春節を隠れ蓑に中国人の産業スパイ風も多く訪れている。

時節柄人気がないのが原子炉の模型。精巧だ。

不思議なことに、パンフレットにもウェブサイトにも原子炉の模型があることは記述されていない。この館の中でもっとも精巧な模型なのに。

あのドーム型なのが原子炉そのものかと思っていたら、あれは原子炉格納庫というらしい。高さ約60メートル。実際の原子炉は高さが11メートル強、直径が3.4メートルといささか小振りだ。その中にウランの燃料棒を差し込んでいくわけだ。燃料棒は実物サイズが展示してある。

かなり念入りに、稼働再開のための安全設備が追加されたことが映像でわかるようになっている。ともかく原子炉についてはかなり細かな展示がなされているように感じた。

そして、三菱重工というのは、精密かつ巨大なアナログ製品を作るための会社であることがよくわかるのだが、他人事ながら、事業撤退(たとえば豪華客船)をしようとしても、専門の人材をどうすればいいのかというような大問題があるのだろうと想像。技術者といっても専門性はまったく異なっているのだから、共通分野って見当たらない。

と思うと、この科学館の中で多くの親切な館員の方が働いている理由がなんとなくわかる。