「こやし」になる人たち

2011-01-15 00:00:43 | 市民A
1月14日、菅内閣が改造された。2回目だ。昨年6月8日に鳩山政権を引き継いだ後、1回目の改造が9月17日。過去の例からいっても内閣改造のインターバルが短い。

いままで何代かの政権は、壊れそうなまま走り続け、約1年でバタッと倒れるというスタイルだったが、この内閣は、クルマでいえば不調な部品を取り換えながら軽整備でだましながら進もうということなのだろうか。とはいえ、修理の回数が増え、取り換える部品が中古品で、しかも別のクルマから外してきたような感じが漂う。やはり、結果として短命なのか、あるいは総選挙なのか、よくわからない。

それで、歌人の孫が引き受けるお仕事というのは、間違いなく「消費税増税」だろう。

それは一面では、菅政権にとっては、民主党を痛めることなく消費税大増税を決行するための捨石と思っているのだろう。

が、囲碁七段にとって、自分の石の死活については、たぶん別の読みを持っているような気がする。

思えば、政界再編とかいってもこの一年で動いたのは、歌人の孫だけだったわけだ。まず、自民党批判をしてから離党。それから新党立ち上げに参加。ただ、どうみても「たちあがれ党」の中では異質な感じだった。そして、だぶん裏工作の末、新党を見捨てる。

歌舞伎役者が、若い女性をたぶらかし、弄んだ末、ぽいする行為のことを、「芸のこやし」というのだが、なんとなく、「自民党」も「たちあがれ党」もこやしにされたような感じが漂うわけだ。

そして、次のこやし。

菅政権が、捨石と見ているのは、「高福祉高負担型増税」を打ち出そうとしているからなのだろう。実際に孫が、そういう悪手を打つとは思えないわけで、せいぜい、よく見慣れた「中福祉中負担」ということではないだろうか。案外、もう一人の囲碁七段からのアドバイスで「小福祉小負担」ということだってあるだろう。というか、消費税10%が上限のような気もする。必然的に民主党の目標から逸脱して自民党の目標に近付く。結局、民主党もこやしになるかもしれない。

一方、本人、活きる気まんまんという気もする。

もっとも政治の世界は、白石と黒石の二種類ではなく、グレーとかまだら模様とか将棋の駒のように表と裏の色が違う石もゴロゴロしているのだから、どうなるものなのだろうか。

国民が政治家の私腹のこやしになるのだけは、勘弁だ。