竜王就位パーティに

2007-01-27 00:00:36 | しょうぎ
e266ff2e.jpg1月22日に都内のホテルで開かれた読売新聞社主催の竜王就位式のパーティに潜り込んだ。まず、受付の記帳の列に並ぶのだが、毛筆で名前を書こうとすると、私の前に記帳されていた名前は「中井広恵」と書かれていた。ということは、列で前にいた女性は、中井さんだったわけだ。後姿でわからなかった。最近、あれこれと記帳の機会が増えてきたせいか、毛筆も若干上達してきて、「へたうま字」を中井達筆の横に並べることができた。

さっそく米長会長のスピーチだが、読売新聞社と将棋担当のS記者に配慮してか、朝毎共催の名人戦問題は一切なし。これから始まるネット棋戦や渡辺竜王の将棋ソフトとの対局などを軽く流す。1988年に始まり、19期にわたる竜王戦史の必ず一番上に登場する第一期竜王戦七番勝負の米長邦雄×島朗戦、その結果の「0勝4敗」を何とか記録から抹消してしまいたいのだが・・とぼやいていた。その5年後に逆に米長は中原誠から4勝0敗で名人位を獲得するのだが、秘かに知りえた元弟子の女流棋士と対戦相手とのラブアフェア情報を活用したのかどうかは不明だ。

その後、白瀧呉服店の社長が挨拶。渡辺竜王の対局用の和服は、すべてこの呉服店が一任勘定で保管しているそうだ。それでは、もしやレンタル着物では?などとつまらない勘ぐりは不要だろう。何と、獲得した賞金は3,200万円だ。

しかし、渡辺竜王のスピーチというのも、普通のことを喋っているのに、どこかおかしい感じがする。落語家の素地ありだ。あるいは、人気のブログを書いているうちに、話の筋のサービス精神が豊かになったのだろうか。

そして、今シリーズの7局全部を振り返っていたのだが、特に2連敗の後の第三局の終盤の最後の最後に、将棋史に残るような奇跡の△7九角という手があって、シリーズの流れが変わったのだった。確かに、その手は、「角の捨駒」という感じがする。詰将棋以外で捨駒を見るのはあまりないだろう。例えて言えば、タクシーに乗って、降りる時に財布を忘れたことに気付いて、「困った!」と思った瞬間に、床に一万円札が落ちていたようなものだ(例が悪すぎるかな)。

そして、いつものようにパーティにはまだ幼児である竜王の長男も出席。幼児記憶には父親が主役のパーティがどのように残るのだろうか。そして、何十人かの出席棋士の中には、先日、米長会長を著作権侵害で訴えた武者野六段もいた。まあ、会長が和解金を払って解決したから「和解した」ということでいいのだろう。

e266ff2e.jpgまた、人気先行の、プロなりたて、まだ未勝利の美少女棋士伊奈川女流2級も高校の制服で出席。もちろん、そっくりさんのお姉さまも一緒だ(制服は異なる)。同門の方々と懇談している場に近づくと、先輩棋士に恐ろしい質問をしていた(ように聞こえたが耳の錯覚かもしれない)。「(対局中の)昼食休憩中に(別室で)駒を動かして考えていいのでしょうか?」って・・。即座に、「頭の中で考えて下さい!」と一喝されていた(ように聞こえたが、耳の錯覚かもしれない)。それはそうだろう。駒を動かして考えているところを他人に発見でもされたら・・・、翌日には、全棋士の笑い物になってしまうだろう。似たような話だが、以前、中原氏の話を読んだことがあるが、二日制のタイトル戦には磁石駒付きの携帯用将棋盤を持っていったそうだ。1日目の夜に検討するのだろう。伊奈川さんも早く二日制のタイトル戦に登場して、羽生さんを打ち破ってもらいたいところだ。パーティの遠景写真に伊奈川姉妹が写っていたのだが、肖像権に配慮し、花束の陰で失礼。

e266ff2e.jpgそして、女流将棋協会(仮称)設立準備委員会の方々は、ほとんどがこのパーティに出席されているようだった。女流棋士の幹部の方々は、あれこれ密談風なのだが、「今度は、反対派の○○を除名しようかしら」などと物騒なことを相談しているのだろうか。そして、除名で思い出したのだが、読売のS記者だが。出身のK大学将棋部から除名されているという噂を聞いたことがある。詳細は不明だ。

前々週の問題は、オーソドックスな詰将棋。▲2一飛 △1三玉 ▲1二桂成 △同玉 ▲2三銀 △1三玉 ▲3五馬 △2四合 ▲2二飛成まで9手詰。1五角は、9手目▲2二銀不成という変な余詰の対策。原案は、攻方2四桂1枚、玉方2二玉・3三歩・1一香の3枚、持駒、飛・金なのだが、金を銀に変えるところから改造開始した。




e266ff2e.jpg今週もオーソドックスな問題(とも言えないかな)。捨駒はないし・・。わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ、正誤判断。