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スイングアームピボット

2006年04月09日 | サスペンション

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来週に納車予定のSさんのFLのスイングアームです。

リアハブの整備のついでに外してみました。タイヤが外れていれば簡単です。

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シールは意外と大丈夫そうですけれど、ココで茶色のサビが見えると・・・・。

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雰囲気は悪いですね~。

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グリースは少ししか入って無いし、ベアリングもサビています。

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グリースを拭き取ってみると良く分ります。

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ココのベアリングは回転運動ですけれど、1回転も回らず数度しか振り子運動しかしませんので、手入れを怠るとローラーのサビだけでなく、アウターレースが痛んでしまいます。

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このアウターレースを抜くのには、やはりSSTの登場です。

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スイングアームのグリスアップは赤矢印のニップルから行います。

そして青矢印の小穴から、余分なグリースが排出するようになっています。

この穴のお陰でスイングアームの筒状の基部の中はグリースで満たす必要があり、マニュアルにもそう記載されています。グリースが足りない場合には、このケースのように小穴からの水の浸入でベアリングが錆びてしまいます。

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ニップルが詰まっていないか確認してみました。

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このように中に出てくれば良いでしょう。

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グリースは純正のベアリンググリースのカートリッジ、グリースガンはアメリカ製のゴツイのを使っています。

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ベアリングとシールは新品を使います。共にハブのものと同一ですが、シールは後期型のシール性に優れたモノにしました。

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グリースをベアリングのケージの間にも押し込んで、たっぷり塗っておきます。

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ベアリングを置いてからもグリースをタップリ塗っておきます。

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シールのリップにもグリースを塗っておかないとリップとスペーサーが磨耗します。

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一連の作業でシールの外側の淵部分の塗装が剥げてしまうので、タッチアップしておきました。

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ピボットシャフトとロックワッシャーです。

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スイングアームを取り付ける前に、ピボットシャフトとフレーム側のネジが正常であるか確認すると良いでしょう。

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ピボットベアリングのマニュアルによる調整方法は、まずシャフトを軽く閉めた状態でのスイングアームの重さをはかり、秤の表示の重さに1~2ポンド(450g~900g)を足した数値で引き上げ、それでスイングアームが動きだすようにピボットシャフトを締めます。

ハブと同じベアリングを使用して使い方も似ていますが、ベアリング間のスペーサーが無いため、強く締めればスイングアームが動かなくなるまで締まってしまいます。逆に調整トルクが少なすぎればスイングアームは横方向にガタついてしまいます。

いうなればトリプルツリーのベアリングの使い方と同一と言えるでしょう。

こうしたベアリングの使い方はプリロード(与圧)を掛けると言って、昔のFR車クルマのフロントハブやデフのドライブギアも同じで、荷重が掛かってガタついては困る高剛性が求められる部所に使われています。

日本車では大型バイクのスイングアームピボットの支持には、今でこそニードルベアリングなどが使われていますが、割合最近までブッシュで済ませていました。ドウカティさえベベルの時代はブッシュでした。ハーレーのH-DはヘビーデューティーのH-Dではないかと時折思いますが、テーパーローラーベアリングはスイングアームの最初から採用していたのですね。

リアサスペンション自体の性能も大事ですが、ピボットを整備するのも大事な事です。

*リアサスペンションは重要保安部品ですから、分解整備は設備と技術の整った認証整備工場で行う事をお勧めします。


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