今号の紹介です。
世のマスコミの偏向振りは、度し難いものとなつてゐる。左翼が勢ひづいてゐるといふ構図である。きつかけは7・8事件であるが、そのことの解明はどこかに行つてしまひ、安倍憎し、保守憎しのルサンチマンの炎が日本の言論界・世論を焼き尽くしてゐる。3年後に訪れる冷静な振り返りは、きつとさう記録するであらう(さうあつて欲しい)。あるいは、まさに戦時中になつてゐて、それどころではないかもしれない(今は戦前の様相でもある)。
まさに惨状である。そんな中で本紙だけは、そのことに異を唱へてゐるやうに見える。現状は、世界的には第三次大戦前夜であり、国内的には左翼の跳梁跋扈であり、「個人主義をうまく利用した全体主義」と「個人を相対化する共同体主義」とが対立してゐる。個人、国家、世界でこの世界観の対立してゐるといふ深層の構図を明確に示してゐるのが、今号の主題のやうに読み取れた。もちろん、それは意図的に組まれたといふのではなく、執筆者の主張が見事に編集者によつて引き出され、編まれたといふのが本当のところであらう。かういふ思潮は決して言論の、あるいは世論の主流にはならないだらう。が、法灯として保存され、点され続けてゐることに希望を感じてゐる。
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ウクライナ戦争は世界大戦への序章か?〈上〉
過去の「大戦」を顧みての今後
軍事史家 山本昌弘
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コラム 北潮(少数民族問題は、法の支配の下でのみ解決できる)
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『日本共産党暗黒の百年史』を上梓して
「党史」を「真実」とするカルト信仰から開放されて
元日本共産党板橋区議会議員 松崎いたる
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教育隨想 指導者と忠誠心ー菅前首相の弔事に思ふこと(勝)
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池上彰・佐藤優対談『日本左翼史』への疑問
池上・佐藤両氏の思想基盤は何なのか
NPO法人アジア母子福祉協会監事 寺井 融
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コラム 眼光
岸田氏に足らざるもの(慶)
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コラム
弔意の表明(紫)
戦果報告・報道の難しさ(石壁)
「保守」であることの難しさ(星)
かはいさうな安倍元首相(梓弓)
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