今号の紹介です。
3面の渋沢栄一についての記事が面白かつた。明治の財界人と言へば、三菱の岩崎弥太郎が有名であるし、その後の日本の経済的発展を担つた財閥の創業者に比べれば、渋沢といふ存在の役割も意味もあまり明瞭ではなかつた。確かに、第一銀行創立など約500社の企業創立に関与したといふ偉業はまさに空前絶後と言つてよい。かつ『論語と算盤』といふ署名が象徴するやうに道徳と経済とを複眼的にとらへる人物が日本近代の勃興期に登場した意味は大きい。しかしながら、渋沢といふ名称を企業につけないことによつて、人々の意識からはその「偉業」が伝はらなくなつてしまつた。
私もまたその一人であつて、これまであまり渋沢栄一といふ人物に関心がなかつた。それが大河ドラマで取り上げられることで、改めて脚光を浴びるといふのは慶賀すべきことである。今回のこの駒沢大学の村山元理教授の文章もじつに大切な渋沢月旦評となつてゐる。
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ミャンマー軍のクーデターに”大義”はない
アジア母子福祉協会監事 寺井 融
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コラム 北潮 (韓国の民主主義理解は違ふんぢゃないの、といふお話)
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ラムザイヤー教授の慰安婦「性奴隷」否定論文をめぐる、『ニューヨーク・タイムズ』記者との問答・顛末
明星大学戦後教育史研究センター 勝岡寛次
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教育隨想 「歴史総合」は日本の若者を根無し草にする(勝)
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渋沢栄一 その人物像とメッセージ
駒沢大学教授 村山元理
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「この世が舞台」
『カクテル・パーティ』T・S・エリオット
早稲田大学元教授 留守晴夫
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コラム
民主主義と専制主義の闘い(紫)
告発・漏洩の系譜(石壁)
マルクスは三度死ぬ(星)
現代病(梓弓)
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