ICT工夫
全ての自由を奪えても、自由を求める自由だけは奪えない
  だからネットの使い方も 工夫 したい こうふ のブログ




Log20110530 政府発表が全く信頼されていないことを示しているのでしょうか、情報整理の為に記事を書いた本人も驚くアクセスでした。
検索エンジンから入って来られる読者がほとんどですからデータベースの検索と同じようなものです。検索エンジンもYahoo!をお使いの方が9割以上になっているのは、私の技術系サイトにアクセスされる読者がお使いのツールがほとんどGoogleなのとは対照的です。

2011.05.12 茨城県取手市と守谷市の放射線量の解釈について にトラックバックをいただいた3.11東日本大震災後の日本は実に素晴らしいサイトです。
2011.05.24 山梨県の地表も放射能汚染されている-可能性がゼロではない という記事を書きましたが、ご自分で放射線量の測定を続けておられる甲府市内の方からコメントを頂きました。5月30日の深夜のコメントには、「原発から300キロ、という距離がどうしても邪魔をして、無駄な安心をしてしまうようです。」 とお書きになっておられます。私が考えていることもまさにそれなのです。

山梨県庁や市町村行政がこの問題について遅れているとは私は思いません。職員の中には知識もやる気も豊かな方々が多数おられるだろうと思っています。しかし、トップダウンで指示が出て予算が付かなければ動きがとれないのも行政の世界だろうと思います。
予算が無いなら、当面は県内大学、企業、あるいは個人で放射能測定器材の保有状況や担当できる人員を調べて全県的なボランティア体制を組むことくらいはできそうに思います。そして測定結果が逐次公開されて市民、県民の安全・安心の根拠になると感じています。すべてはトップリーダー次第だと思っています。その点からは日本国としても菅直人内閣は取替えねばならないのです。

検索語のログ

福島県の学校で暫定基準とされた、20mSv/yr(年間で20ミリシーベルト)には問題があることは既に書いています。
学校の校庭を利用するときの限度値である「毎時3.8マイクロシーベルト」、これは年間20ミリシーベルトを前提にして、1日に屋外で8時間、室内で16時間過ごすと想定する。そして、室内の放射線量を屋外の0.4倍として、1時間当たりの線量を計算すると3.8マイクロシーベルトになる。「放射能への不安からストレス症状に、安全の目安は毎時3.8マイクロシーベルト」(日経BP記事から引用)
しかし、平常時は年間 1mSv と決められているので、 単純に 3.8 / 20 = 0.19 マイクロシーベルト/毎時 と計算して考えることが必要です。子供の1日生活が想定された「8+16」だけでしょうか。そして食事をしたり飲み物を飲んだりする、それらの放射性物質の含有も考慮されているでしょうか。
20mSv/yr (3.8μSv/h) 政府が決めた、政府が発表した、それを参照して「健康には問題ありません」と書いているサイトを見るたびに、あなたの子供や孫がその場所で毎日8時間泥んこ遊びをしている生活を想定しているかと問いたいです。

ジャーナリスト 木下黄太のブログ 「福島第一原発を考えます」で、5月29日の記事、警告:東京など首都圏で低線量被曝の症状が子どもたちにおきているという情報は衝撃的です。コメントが既に260件以上入っています。親御さん達から子供が鼻血を出すというケースが多数投稿されています。
関東甲信越、山梨県も梅雨入りしました、地表に堆積した放射性物質は地下に浸透していくでしょう。梅雨入り前に学校の校庭や公園で地表の放射線量を測定して記録・発表しておけば、子供たちも親御さん達も安心できたのに、もう手遅れです。今後は地下水に注意せねばなりません。山梨県特産のミネラルウォーターのミネラルは放射性物質とは違うことをアピールすることも必要です。

原子力発電の最終的な問題は、核廃棄物をどうするのかに尽きると思います。2011.05.09 核廃棄物の最終処分場 を書きました。「100,000年後の安全」はテアトル石和でも上映中です。原発推進論者と拝察していますが横内正明山梨県知事もこの映画は既にご覧になった上でのご意見かと思います。産業廃棄物を扱う明野処分場問題とは比較にならない大問題をどのように解決すべきかというご意見も知事記者会見の時にでもお話しいただけるとありがたいと思っております。

これからブログを書く時間も限られそうなので先走って書いておきます・・・・
6月のポイントは菅直人内閣不信任の成行きでしょうか。もはや倒閣なくして、日本復興はない(日経BP 2011年05月25日 財部誠一)
2011年05月29日「世相を斬る あいば達也」で、菅擁護・朝日新聞行き場失う 「政局」に殆ど触れなくなっている、などマスコミ以外の記事は豊富です。

もう一つ6月には夏場計画節電の具体的な様相が見えてくるはずです。2011年05月29日 保坂展人世田谷区長から「世田谷区内の消費電力」の情報開示を求めてという素晴らしい記事が出ました。
引用はしません、保坂さんの記事はいつでも読めます。「無計画停電」の時に私は、企業の言うなりになるのではなく行政主導でやるべきだと書きました。でも東京電力から地域の電力需要の詳細を開示させて行政が主導した「計画停電」を実行させた自治体はなかったと思います。
保坂さんは区長なので「15%節電」 という公的な目標値を踏襲されているようですが、これだってどんな根拠で15%なのか、私には未だわかりません。電力需給に関する検討会合「電力需給緊急対策本部」は5月16日をもって「電力需給に関する検討会合」に改組されました。---なにこれ!? ちょっと目を離しているといつの間にか変節している、無節操な連中のやることはワカラン。

さらに6月は岩手県、宮城県、福島県を除いて予定通りにテレビアナログ地上波の最期になる月です。7月に入るとアナログテレビで見る画面はデジタルへの切替を警告するメッセージ表示だけになり、7月24日にそのアナログの電波送信も終るのだと、どこかで読んでいます。本当にそうなるのか7月1日以後の画面を確認するためにアナログ装置は残しておくつもりです。
まあどちらにせよインターネットが主流の私には関係無いですが、不要になったアナログテレビが東北3県の被災者の皆さんにリユースされてお役に立つかも知れないのは救いです。
以前記事にしていたデジアナ変換については、総務省 平成23年5月20日「デジアナ変換」を実施するケーブルテレビ事業者の公表-地上デジタル放送への完全移行に向けた受信環境整備-によると、山梨県内でもこれを実施するCATV事業者が富士吉田市、都留市、富士河口湖町にあります。平成23年7月24日が実施予定日になっていますので、7月1日から放送内容が変わるという話はガセネタなのかも知れません。
もう一つついでに、7月以後の議会中継でインターネット中継を併用しない議会は時代遅れだと批判されるかも知れません。地デジ以降を機会にテレビ離れが加速する、それなら議会中継は廃止となるケースも出てくるかも知れません。
NHKが中継せず、マスコミの記事もかなり抑えた書き方だったのですが、参議院 行政監視委員会 5月23日はインターネット界では評判でした、いまも録画は見られます。



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菅直人内閣の不信任案が可決されると国会解散になるのを恐れる陣笠議員があるらしいが、平野貞夫さんの記事、「日本一新運動」の原点(57)── 菅首相退陣のため内閣不信任案の提出を! に以下のような事が書かれていた。
これは千葉県議会選挙の時の浦安市選挙区のケース同様、それ以上の問題なのだ。不信任案が通った時に菅直人氏が国会を解散するなら東北は見捨てたと言うに等しいだろう。

このことがわかっていても、内閣不信任案が成立すれば、菅首相が解散を断行するというブラフにおののく衆議院議員がいると聞く。1日でも長く国会議員をやりたいようだ。こんな人間は国民のためにならず、次の総選挙での落選を私が保証する。
 岩手・宮城・福島の被災3県の7~9ぐらいの小選挙区では、物理的に選挙を行うことが不可能と思われる。仮に内閣法制局や官邸の弁護士政治家たちの三百代言に乗って、菅首相が狂気の解散を断行したとき、どんな問題が起こるか考えてみよう。
 わが国の憲法は、基本原理を「国民主権―参政権―選挙権と被選挙権」とし、かつ「代表制民主主義」である。仮に6月中に解散となれば被災3県で、推定2百万人台の有権者の選挙権と被選挙権が行使できない。議員数で比例票を考えると、約15名ぐらいの国民の代表が選ばれることができなくなる。一定の地域から国民の代表者が総選挙に参加できないことがわかっていて、意図的に解散することは、衆議院の構成に正当性を与えない。各党の所属議員数も正当に構成されない。従って首班指名で選ばれる首相なども正当性がない。

先日トラックバックを戴いたことで知ったブログ、3.11東日本大震災後の日本 は実にありがたいサイトだが、「5/27 海水の放射能をmBq/Lの感度で測定しているところがあった!」 の記事で紹介されていた 「コラム・渡邉 豊・北海道大学・大学院・海洋化学・地球環境・物質循環」の記事、2011.04.15 記 いま、その真価が問われる海洋学、地球化学。を拝読して目頭が熱くなった。「これまでに培ってきたその知識と技術を、今まさに、社会に還元すべきときである。今そこにある危機。学者の学者たる真価が問われている。今こそ、真価を発揮すべき海洋学、地球化学。 今やらなくて、いつやるのか。」
「学者」、「学問領域」の単語をそれぞれの分野に置き換えて考えると、山梨県から東北に出かけて困難な活動を続けておられるボランティアの方々の想いもきっとそこにあるのだと思う。
甲府市の宇野善昌副市長の twitter では5月26日のツブヤキ-『明日午後10時甲府発→28日午後11時帰甲の強行軍で、甲府市役所職員ボランティア41名+市議会議員5名が、災害支援隊として宮城県東松島市へ行きます。私も参加し、1日だけですが、被災家屋の片づけ等に頑張って来ます。』

2011年4月27日、世田谷区長に就任された保坂展人さんは、2011年05月27日初登庁から1カ月、だんだんと加速していきます とブログを発信されておられる。「情報公開・住民参加」の二本柱で、時代の要請に応えていくという決意を原点・・・として国政から区政に転進された保坂さんの想いはこれまでのブログでも分かるが、やはり「今そこにある危機」に対する政治家の思いと行動を見ているような気がする。

佐藤正久さんの「ヒゲの隊長のリーダー論」 に書かれていた任務分析の手法、「METT・T(メット・ティー)」は参考になった。
1)使命・任務 Mission、2)敵・ライバル・障害 Enermy、3)自分達の部隊・戦力 Troop、4)地形・戦う場所 Terrain、5)戦う時間・期間 Time の要件を把握し分析し計画することだ。これはビジネスでよく使われる5W1H(何故、何、何処、何時、誰、どんな方法)とも通じるが、真に命懸けである点ではMETT・Tはより実戦的かもしれない。施策を間違えば自分も仲間も死ぬということだ。
狂った政治によりこれからの日本を背負うべき子供たちが死ぬ、それをやめさせるためにやるべきことは一つしかない。司令官を変えることだ。



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SPEEDI : System for Prediction of Environmental Emergency Dose Information 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(スピーディ)は、原子力発電所などから大量の放射性物質が放出されたり、そのおそれがあるという緊急事態に、周辺環境における放射性物質の大気中濃度および被ばく線量など環境への影響を、放出源情報、気象条件および地形データを基に迅速に予測するシステムです。
◇ トップページ > 原子力防災に関する取組 > 防災技術開発 > SPEEDI
 関係道府県のモニタリングデータと防災情報 > 神奈川県 ここからも見えるように、関係道府県とは原子力発電所あるいはそれに関係する原子力施設について周辺環境モニタリング対象となる道府県です。神奈川県の観測地点の意味については既に確認済みです。おそらく補助金行政に必要な行政区分で決めているだけで全ての国民の安全というような大局的な視野から決められているものではありません。
(財) 原子力安全技術センターが BOUSAI.NE.JP を登録しています。

財団法人 原子力安全技術センター 『昭和61年から原子力防災に関する業務を開始し、特に、SPEEDIネットワークシステムの整備・運用を中心とする業務を進めてまいりました。この原子力防災に関する業務は、平成11年のJCO事故を境に急速に拡大することとなり、国等との緊密な連携のもとに、充実強化を図っています。』--国土交通省の所管法人です--平成23年度事業計画(PDFファイル)には SPEEDI について明示的な情報はありません。
サイトマップあるいはリンク集から SPEEDI は確認できません。

原子力安全委員会--SPEEDI ホームページ (※1)【今後サイトの変更がなければ、このページをマークするのが良いと思います】
緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)は、本来は、原子炉施設から大量の放射性物質が放出された場合や、あるいはそのおそれがある場合に、放出源情報(施設から大気中に放出される放射性物質の、核種ごとの放出量の時間的変化)、施設の周囲の気象予測と地形データに基づいて大気中の拡散シミュレーションを行い、大気中の放射性物質の濃度や線量率の分布を予測するためのシステムで、文部科学省によって運用されているものです(参考:SPEEDIによる計算の流れ)。
しかし、今回の東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故では、事故発生当初から、放出源情報を原子炉施設における測定や、測定に基づく予測計算によって求めることができない状況が続いています。このため、大気中の放射性物質の濃度や空間線量率の変化を定量的に予測するという本来の機能を活用することはできていません。
ここに示す結果は、このような制約条件のもとで実施された計算によるものです。

として、シミュレーションの結果画像をPDFファイル化したものが多数アップロードされています。
原子力安全委員会・会議資料

文部科学省原子力安全課---環境防災Nネット--ビジュアル・ホームページ
◇ 文部科学省-東日本大震災関連情報--<放射線量等分布マップ等>緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)等による計算結果(※1)
◇ 文部科学省トップ > 都道府県別環境放射能水準調査結果 【政府・行政・マスコミが安全について語る根拠】
--福島原子力発電所周辺の放射線モニタリングデータ 【これは SPEEDI ではない】

経済産業省--原子力安全・保安院--緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の計算結果について(※1)

今回の原発震災を確認している時、SPEEDI に最初に気が付いたのは、ガジェット通信の記事でした--
【放射能影響予測】SPEEDIの試算が発表される、2011.03.24記事、現在は「4月26日追記:ようやくSPEEDIの予測データが毎日公開されることになりました。」まで更新されています。【2011.05.27 確認】
◇ 2011/04/18 19:43  【共同通信】 拡散の試算図2千枚、公表は2枚 放射性物質で安全委『国の拡散予測としては、ほかに気象庁の予測があるが、同庁は「SPEEDIが国の正式な拡散予測」として、今月5日まで公表していなかった。』
気象庁--IAEAの要請により作成した放射性物質拡散のシミュレーション資料について
Google SPEEDIで検索すれば最新の記事もヒットしますので、検索設定のみしておきます。

私がこの記事を書いておこうと思ったのは、テレビ朝日ニュース、【原発】政府がSPEEDI運用見直しへ 事故後初撮影(05/27 11:51) に気が付いたからです。
『福島第一原発の事故で、放射能の拡散を予測して避難計画に役立てるはずだったSPEEDI(スピーディ)ネットワークシステムについて、政府は運用を見直す方針を明らかにしました。謎に包まれたSPEEDIを事故後、初めて撮影しました。
SPEEDI担当者:「これがSPEEDIネットワークシステムです。『福島第一』を選択し、 実行ボタンを押します。10時に計算された空気吸収線量率を選択して実行ボタンを押します」
今回の事故では、測定器のトラブルで事故直後の放射性物質の放出量がつかめず、SPEEDIで正しい予測図が描けませんでした。こうした状況で、原子力安全・保安院などが風向きや風速など、測定できたデータを頼りにSPEEDIで予測図を試算しましたが、従来の制度では避難計画に活用する決まりになっておらず、生かされませんでした。このため、政府は放射性物質の放出量がつかめていない時の予測図も活用できるよう制度自体を見直すほか、将来的には総理官邸にSPEEDIの端末を置き、直接操作できるようにすることも検討します。』

ブックマークしていたサイトを確認、整理しながら悲しくなります。文部科学省、経済産業省、国土交通省が絡んでいて、情報発信を一元化する形にはならない。相互リンクでカバーする方法も稚拙だと思えます。このような人々の敷いた道を歩かされて子供たちが死んでいくのだろうな・・・どうしたらこんな行政システムを改革できるか、政治を変えるしかない。

こんな風に既得権益を温存する形で動いているのも平常時なら仕方ないのが世の中の現実でしょう。しかし非常時国難に対応する時の大本営トップリーダーが全くどうしようもない人達なら、戦いは勝てない。死屍累々となる日本の姿をWebページの作り方から見ている私、ネットオタク。



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山梨放送の2011年5月26日夕方のニュースで、浄化センターの汚泥から微量の放射性物質 との報道がありました。

山梨県庁からの報告は、県土整備部下水道課でした。
下水道維持管理業務を山梨県から受託管理する(財)山梨県下水道公社各地の浄化センターで、「放射性セシウム」が検出されてその放射能濃度は、桂川清流センター(大月市) 99 Bq/kg 、峡東浄化センター(笛吹市)  37 Bq/kg、富士北麓浄化センター(富士吉田市) 33 Bq/kg、釜無川浄化センター(富士川町) 34 Bq/kg だったようです。
山梨県下水道課長の言葉として「健康への影響はない、来週にも再度、測定調査を行い対応を決める」とテロップが流れていました。

今後は、例えば釜無川浄化センター 管理データのようなページか、あるいは県庁下水道課のページで東京都と同様な時系列データが積み上げられて、観光客の皆さんや地域の県民が安全、安心を納得することになると思います。
ちなみに、東京都で平成23年5月12日-下水処理における放射能測定結果 [当局で測定した直近の全β(ベータ)放射能の値] と、平成23年5月19日-下水処理における放射能等測定結果 とはデータの表記に違いがあります。
5月12日データには放射性物質を特定せずに、※「全β(ベータ)放射能」とは、放射性物質による汚染のレベルを捉えるために測定する総量としての放射能です。と説明され、5月19日データは ヨウ素131 セシウム134 セシウム137 それぞれの値を示しています。

【追記】 山梨県庁トップ > 広報(広報誌・広報番組・発表資料) > 山梨県流域下水道汚泥中の放射性物質の調査結果について(発表日:2011年5月26日) が出ています。
下に追記した甲府市データと異なり、調査を依頼した分析機関名は記載されていません。「不検出」についても測定の検出限界は不明です。

私は夕方のニュースはテレビ山梨を見ていましたので、甲府市に関して画面をキャプチャーしました。
甲府市浄化センター(大津町)と平瀬浄水場(これは上水道です)で、脱水汚泥と焼却灰から放射性セシウムを検出、東京や茨城に比べ5分の1程度、との事です。--茨城県-本県の公共下水道における脱水汚泥の放射濃度測定結果などがあります。
20110526テレビ山梨

「ベクレル(Bq)とシーベルト(Sv)」 で検索するとこれらの単位の意味と、換算する計算法などを解説した記事が多数ヒットします。
意味するところが異なる単位で、東北電力サイトの、シーベルト(Sv)とベクレル(Bq) という記事に定性的な解説があります。
放射線による人体への影響度合いを表す単位を「シーベルト(Sv)」、放射性物質が放射線を出す能力を表す単位を「ベクレル(Bq)」といいます。
放射性物質にはさまざまな種類があり、放射性物質によって、放出される放射線の種類やエネルギーの大きさが異なるため、これにより人体が受ける影響は異なります。このため、放射線が人体に与える影響は、放射性物質の放射能量(ベクレル)の大小を比較するのではなく、放射線の種類やエネルギーの大きさ、放射線を受ける身体の部位なども考慮した数値(シーベルト)で比較する必要があります。

すなわち県庁さんが、「健康に影響ありません」 とおっしゃるなら人体への影響を示す シーベルト で語る方が適切ではないか、例えば福島の子供たちの 20mSv/年 問題と同じ単位で語られるなら理解しやすいと思います。

計算式は Bq数 × 線量換算係数(Sv/Bq) = Sv になるそうです。Bq/kg から導くので Sv/kg と表わされる事になるでしょう。
≪内部被ばくに関する線量換算係数≫ - 緊急被ばく医療研修 このページにある換算係数を使って電卓を叩けば (下水汚泥ですから、たぶん吸入摂取の場合の係数を使う?) シーベルトで話せそうな気がします。
仮に汚水処理場に1トン(1000kg)の汚泥の山があり、その傍で1時間作業された職員がおられたとすれば、何シーベルト/時を浴びた事になるでしょうか。【甲府市浄化センターでは処理によって一日約50tの汚泥が発生する】
原子力村に関係無い真っ当な専門家のコメントと共に、我が子を心配するお母さん達に向けて、丁寧に、分かりやすく、報じたり、県庁(甲府市)のホームページで公開することは可能だと思います。

このような問題の時に、テレビに数値が出ないようなニュースを流すべきではありません。それが風評を巻き起こすことになります。

【追記】 甲府市上下水道局で、2011年5月26日付け、2件が掲載されています。
【更新】 平成23年6月10日発表時にページが変更されました-汚泥等の放射性物質の測定結果について、下の2件のリンクは切れました。
浄化センター脱水汚泥等の放射性物質測定結果について『脱水汚泥等の放射性物質の測定につきましては、今後も必要に応じて実施し、公表してまいります。 コンポスト製品(甲州有機)につきましては、原料として3月11日以降の脱水汚泥を使用した製品は安全確認ができるまで出荷いたしません。』・・・これは素晴らしい
平瀬浄水場脱水汚泥の放射性物質測定結果について『脱水汚泥の放射性物質の測定につきましては、今後も汚泥中の放射性物質の動向を把握するため、定期的に続け公表してまいります。 平瀬浄水場で浄水した水道水の放射性物質の測定は、山梨県の衛生環境研究所で毎日行っており、放射性物質は確認されておりませので、安心してご利用いただけます。』
日立協和エンジニアリング株式会社 甲府市が測定を依頼した会社
甲府市のデータで「不検出」については、※測定下限値10Bq/Kg と注記されています。これも素晴らしい。

甲府市の下水処理場でこれまで放射能濃度を測定していたかどうかは知りませんが、このようなデータは平時から常に見ている事で、非常時を認識できるものと思います。原発から遠い甲府市ではこれまで必要無かったと思いますが、今から始めて値が下がっていく状態を市民に見せていけば、安全、安心な甲府市をアピールできます。
2011.05.13 東京都下水汚泥の放射能汚染 を書いた時に私は下水汚泥の源に汚染があることを感じながら、その事も書きました。東京都がその後どうしたかは知りません。
甲府市でもどうするかはわかりません。しかし、宮島市長がいつもおっしゃる、子供は宝、それを行政の行動で示すべきです。まず学校の校庭、公園の砂場など、子供たちが居る場所の地上50cmで測定を始めていただきたいと思います。


毎日新聞山梨版 2011年5月26日 富士吉田市が放射線測定班 7月発足『放射線量計は携帯タイプでγ(ガンマ)線0・01マイクロシーベルト~100・0ミリシーベルトまで測定可能。同班は職員2人が月曜~金曜の午後2時~同8時、市役所と明見小グラウンド、下吉田第2小グラウンド、吉田小グラウンド、富士小グラウンドの計5カ所で測定、異常値が出た時は、県衛生環境研究所に連絡して協議する。』 先を越されてちょっと口惜しい気がする、向うが7月ならこっちは6月からいかがでしょう。富士吉田市ホームページを「監視」したいと思います。



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参議院インターネット審議中継で、左部分(左ペイン pane 表示領域)にある「会議名からの検索」-「行政監視委員会」をクリックします。
右ペインに「過去の審議中継」として日付順にリストされます。開会日-会議名-収録時間-会議の経過・発言者等 のテーブルになっています。

開会日「2011年5月23日」が閲覧する会議です。
最初に、「会議の経過・発言者等」 にある左端のアイコン(ノートを開いた画像)をクリックすると、「会議の経過」として以下の内容が表示されます。
行政監視委員会(第四回)
 政府参考人の出席を求めることを決定した。
 原発事故と行政監視システムの在り方に関する件について参考人京都大学原子炉実験所助教小出裕章君、芝浦工業大学非常勤講師後藤政志君、神戸大学名誉教授石橋克彦君及びソフトバンク株式会社代表取締役社長孫正義君から意見を聴いた後、各参考人及び田嶋経済産業大臣政務官に対し質疑を行った。
 参考人の出席を求めることを決定した。

中央のアイコン(人の顔)をクリックすると「発言者一覧」として以下の内容です・・・
 末松信介(行政監視委員長)
 小出裕章(参考人 京都大学原子炉実験所助教)
 後藤政志(参考人 芝浦工業大学非常勤講師)
 石橋克彦(参考人 神戸大学名誉教授)
 孫正義(参考人 ソフトバンク株式会社代表取締役社長)

開会日「2011年5月23日」をクリックすると録画再生が始まります。最初は開会前の音の出ない画面で議員が着席する様子などが流れています、2分30秒頃から開会宣言になります。
「発言者一覧」からお名前をクリックすると、その方の発言から再生が始まります。繰り返し視聴する時は便利です。
参考人は先ず一人15分程度で発言し、その後で質疑に入り、午後4時頃を目処に終了というのが冒頭の委員長の発言です。

参議院ホームページから今国会情報-第177回国会(常会)(平成23年 1月24日~)を開き、行政監視委員会の委員名簿を確認できます。

「今国会情報」の左ペインで、会議録情報を開くと、「30日以内に参議院で行われた会議」 から「第177回国会 行政監視委員会 第3号 平成二十三年五月十六日(月曜日)」を読むことができます【2011年5月25日現在】。
この公開スピードから見ると、5月23日の議事録も近日中に読めると思えます。
「行政監視委員会 第2号 平成23年04月18日」及びそれ以前の議事録は国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)で読み出すことができます。

今回の参院行政監視委員会については、既に多数のブログ記事が発信され、Youtubeでもアップロードされています。参議院の行政監視委員会「原発事故と行政監視の在り方」 孫正義 を開いてみれば関連ファイルが並んでいます。

2011.04.12 原発人災の三乗は私自身にも責任がある と大仰なタイトルで書いた記事で、石橋克彦さんについては書いています。小出裕章さん、後藤政志さんについてもネット記事で知っている方々でした。
私はこのお三方が参考人として選定された経緯を知りたいと思います。と言うのは、今回の委員会について報じるマスメディアの記事を一覧すれば分かりますが、この委員会から今後につながる最大のテーマは孫正義さんが提起された「電田プロジェクト」に集約されているように感じられるのです。大変失礼な言い方になりますが、反原発のお三方が国会に参考人として招聘されたのは「電田プロジェクト」を引立てるためだったのではないか・・・
こういう天邪鬼な発想はともかく、私は今回の議事録を歴史に残る貴重なものとして保存したいと思っています。
そして「電田プロジェクト」については、前にちょっと書いた電力ハイウェイという地域・地方主権のインフラとも関係して期待をもって注目していこうと考えています。



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子供の頃に沢山見た西部劇で、二度と見たくないと思った映画がある。カスター将軍率いる第七騎兵隊の全滅を描いた映画だった。指揮官が愚かだから騎兵隊が全滅したことを子供心にも理解したから、「黄色いリボン」などで騎兵隊が大好きだったボクはこんな映画はもう見たくないと思ったのだろう。

菅直人氏の言動を見ていて、とうとうカスター将軍を思い出してしまった。今はネットがあるのでしまい込んでいた不快な記憶を呼び覚ます・・・
リトルビッグホーンの戦い
ジョージ・アームストロング・カスター
カスター将軍

「今はカスターを悪党として描くのが流行だ。19世紀の白人アメリカ人がカスターを英雄とするのを流行とした様に」
「カスターについて誰か論じる時、中立的な意見は殆どなく、終わりの無い批判と擁護が繰り返される。カスターが知っていた事、知らなかった事、そして知りえなかった事について様々な議論が続けられている。」
歴史が判断すると言うのはこういう事だ。
日本国民は滅びる前に歴史に学ぼう。外国の実話なら太平洋戦争を語るよりは楽だろう。

既に出ている評価のひとつ・・・宮崎学オフィシャルサイト 2011-05-19 ロシアから見た福島原発事故
『事故の環境汚染・人的被害の大小について意見はロシアでも分かれている。ほとんどの専門家は福島は第2のチェルノブイリではないと考えている。福島では燃料の露出もなければ原子炉の爆発もない。
一方、福島の影響はチェルノブイリよりも大きいと主張する専門家たちもいる。チェルノブイリでは原子炉が爆発し黒鉛が燃えた。しかし、損壊した原子炉は1つだけだった。日本では3つの原子炉と4つの使用済み核燃料プールが損壊している。放射線放出はチェルノブイリの20倍だ。そしてこの放出は1ヶ月以上続いている。
福島事故の結果、国際社会は原子力発電について統一した安全基準を作る必要があるというのがロシア人専門家の一致した意見だ。』
 と締めくくられています。歴史に学ばなかった日本の原発推進の愚かさはこうして歴史に名を留める。数百年後かも知れないがその歴史を学ぶのは既に絶滅した大和民族以外の人々に違いない。
かろうじて世界各地で流浪の民となった大和民族の末裔は現代の我々を恨むしかないだろう。



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「八ッ場(やんば)あしたの会 - 八ッ場ダムを考える」を開いて2011年5月13日記事、八ッ場ダム建設で発電量減少に気が付きました。
朝日新聞群馬版 2011年05月11日 ダム湖貯水で水量減少 水力発電能力は低下 にリンクされていて、この内容に驚きます。
『八ツ場ダムは2008年の計画変更で、治水と利水が主だったダムの用途に発電が加わり、県企業局が発電所をつくることになった。流量の維持や洪水調整、利水の補給のために放流される際にのみ水を使う。』 これが何故問題になるのかは「八ッ場あしたの会」の記事に詳しいので省きます。
『「電力不足のいま、発電もできる八ツ場ダムの必要性は高まった」。ダム推進派からはそんな声が出る。』 と朝日新聞が書いていますが、私もこの問題を知らなければ、環境と電力をはかりにかけて八ッ場ダム反対の考えを切り替えていたかも知れません。

電力需給を担当する経済産業省も、この八ッ場ダム発電事業による下流域発電能力低下は知っていたはずです。しかし国土交通省にクレームを付ける必要はなかった、「どうぞおやりください、結構ですよ、こっちには原発推進があるから・・・・」だったでしょう。
しかし原発震災により状況は激変しました。電力需給に責任がある菅直人政権は八ッ場ダム発電事業計画についても適否の判断を下さねばならないでしょう。
発電事業は取り止めると決定するなら、八ッ場ダム本来の問題だけが残りますから、政治判断の実態は国民にも見えやすくなります。
お互いの縄張りは荒さないように権益を確保してきた官僚にはつらいでしょうが、この問題は国土交通省vs経済産業省の戦いということは明らかです。
石原慎太郎都知事、森田健作千葉県知事など、流域自治体で八ッ場ダム推進を唱える方々は、この電力問題についても既に知っておられるでしょう。それが国難を増大させた現在でも不足分は原発でカバーできるとの判断かどうか地元記者クラブで明言されるべきでしょう。



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電気新聞 2011年5月19日記事、電事連、賠償枠組みで要望 各社の負担規模の明確など【以下引用、(一)は編者の独断により追加】
電気事業連合会は18日、13日に政府が決定した東京電力福島第一原子力発電所事故の賠償支援枠組みに関連し、将来の原子力賠償に備えた共済的な仕組みの必要性や原子力の重要性の明確化などを求める要望書を政府に提出した。
一、賠償支援枠組みが福島の事故にも適用される理由を明確にするよう国に要望。
一、原子力損害賠償法に「国による援助」が明記されていること、被災者への迅速かつ十分な補償が重要であること、原子力が国策で遂行されてきたことから、国も賠償責任を果たすべきとの見方を示している。
一、電力各社の負担については規模の明示を要請。
一、安定供給の継続や金融市場からの信用維持の支障とならず、顧客や株主から理解、協力が得られる仕組みと負担水準にすることも求めている。
一、電力各社の顧客に対し、制度の趣旨や目的について国が十分な説明責任を負うことが不可欠とも訴えている。


◇ 経済産業省トップ > 東日本大震災 関連情報 > 原子力被災者への支援について > 原子力発電所事故に関する賠償などについて
 原子力発電所事故経済被害対応チーム関係閣僚会合において東京電力福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて決定されました。(平成23年5月13日) 』
 Twitter 経済産業省 @meti_NIPPON
◇ 首相官邸トップ > 政府の地震情報・生活支援【東日本大震災への対応】 > 東電福島原発・放射能関連情報
民主党
◇ 民主党-原発事故影響対策プロジェクトチーム座長荒井 聰公式ホームページ
 「活動レポート」に収録された記事で、「2011/5/12 原発事故影響対策PTで補償スキーム了承」 に経過が報告されています。
電気事業連合会
東京電力
原子力損害の賠償に関する法律(1961-昭和36年6月17日法律第147号)
原子力基本法(1955-昭和30年12月19日法律第186号)


平成23年5月13日 東京電力株式会社 政府による「原子力災害被害者に対する緊急支援措置について」の決定を踏まえた当社の対応について

 昨日、政府の「原子力発電所事故経済被害対応チーム関係閣僚会合」において、
原子力損害賠償紛争審査会が公表した「東京電力(株)福島第一、第二原子力発電
所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する第一次指針」に記載された農林漁
業者の方々が被った損害に関し、当社から当面の必要な資金を速やかにお支払いす
ることなどについて決定がなされました。
 当社といたしましては、「第一次指針」に基づき、現在具体的なお支払い方法等
について検討を行っているところですが、この政府決定を踏まえ、農林漁業者の方
々が被った、対象となる損害について仮払いが実施できるよう、早急に関係箇所と
調整を進めてまいります。
 具体的には、5月末頃までに仮払いを開始することを目指し、お支払い手続きが
円滑に進むよう、関係事業者団体等の皆さまに対象となる損害に係わる書類等をと
りまとめていただく方向でご協力をお願い申し上げたいと考えております。
 そのうえで、当社としては、各団体からいただいた書類等を確認させていただき、
ご請求の一定比率についてお支払いを実施できるよう進めてまいりたいと考えてお
ります。
 また、中小企業者の方々が被った損害に関しましても、政府決定を踏まえ、当社
として、円滑な仮払いの実施に向けた仕組みについて、関係団体等のご協力も得つ
つ、早急に検討してまいりたいと考えております。
 なお、今後、関係箇所との調整を踏まえて具体的な対応が決まりましたら、改め
てお知らせ申し上げます。

東京電力福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて
平成23年5月13日
原子力発電所事故経済被害対応チーム
関係閣僚会合決定

東京電力福島原子力発電所事故(以下「事故」)については、4月17 日に東京電力株式会社(以下「東京電力」)が「事故の収束に向けた道筋」を公表している。政府は、東京電力に対し、この道筋の着実かつ極力早期の実施を求めているところであり、また、定期的にフォローアップを行い、作業の進捗確認と必要な安全性確認を行うこととしている。政府としては、一日も早く炉心を冷却し安定した状態を実現すべく、国内外のあらゆる知見、技術等得られるすべての力を結集し、万全の対策を講ずる。

事故によって住民や事業者の方々に大きな損害が発生していることに対し、今般、東京電力が、原子力損害の賠償に関する法律(以下「原賠法」)に基づく公平かつ迅速な賠償を行う旨の表明があった。また、東日本大震災による東京電力福島原子力発電所の事故等により資金面での困難を理由として、政府による支援の要請があった。

この要請に関し、
第一に、賠償総額に事前の上限を設けることなく、迅速かつ適切な賠償を確実に実施すること、
第二に、東京電力福島原子力発電所の状態の安定化に全力を尽くすとともに、従事する者の安全・生活環境を改善し、経済面にも十分配慮すること、
第三に、電力の安定供給、設備等の安全性を確保するために必要な経費を確保すること、
第四に、上記を除き、最大限の経営合理化と経費削減を行うこと、
第五に、厳正な資産評価、徹底した経費の見直し等を行うため、政府が設ける第三者委員会の経営財務の実態の調査に応じること、
第六に、全てのステークホルダーに協力を求め、とりわけ、金融機関から得られる協力の状況について政府に報告を行うこと、
について東京電力に確認を求めたところ、これらを実施することが確認された。

政府として、
 第一に、迅速かつ適切な損害賠償のための万全の措置、
 第二に、東京電力福島原子力発電所の状態の安定化及び事故処理に関係する事業者等への悪影響の回避、
 そして第三に、国民生活に不可欠な電力の安定供給、
という三つを確保しなければならない。

このため、政府は、これまで政府と原子力事業者が共同して原子力政策を推進してきた社会的責務を認識しつつ、原賠法の枠組みの下で、国民負担の極小化を図ることを基本として東京電力に対する支援を行うものとする。

政府は、今回の事態を踏まえ、将来にわたって原子力損害賠償の支払等に対応できる枠組みを設けることとし、東京電力以外の原子力事業者にも参加を求めることとする。

また、電力事業形態のあり方等を含むエネルギー政策の見直しの検討を進め、所要の改革を行うこととする。今回の支援の枠組みが、この検討・改革に支障を生じさせないようにするとともに、一定期間後に、被害者救済に遺漏がないか、電力の安定供給が図られているか、金融市場の安定が図られているか、等について検討を行い、必要な場合には追加的な措置を講ずるものとする。

(具体的な支援の枠組み)
政府の東京電力に対する支援の枠組みとして、次のように原子力事業者を対象とする一般的な支援の枠組みを策定し(別添図参照)、速やかに所要の法案を国会に提出することを目指す。

1.原子力損害が発生した場合の損害賠償の支払等に対応する支援組織(機構)を設ける。

2.機構への参加を義務づけられる者は原子力事業者である電力会社を基本とする。参加者は機構に対し負担金を支払う義務を負うこととし、十分な資金を確保する。負担金は、事業コストから支払を行う。

3.機構は、原子力損害賠償のために資金が必要な原子力事業者に対し援助(資金の交付、資本充実等)を行う。援助には上限を設けず、必要があれば何度でも援助し、損害賠償、設備投資等のために必要とする金額のすべてを援助できるようにし、原子力事業者を債務超過にさせない。

4.政府または機構は、原子力損害の被害者からの相談に応じる。また、機構は、原子力事業者からの資産の買取りを行う等、円滑な賠償のために適切な役割を果たす。

5.政府は、機構に対し交付国債の交付、政府保証の付与等必要な援助を行う。

6.政府は、援助を行うに先立って原子力事業者からの申請を受け、必要な援助の内容、経営合理化等を判断し、一定期間、原子力事業者の経営合理化等について監督(認可等)をする。

7.原子力事業者は、機構から援助を受けた場合、毎年の事業収益等を踏まえて設定される特別な負担金の支払を行う。

8.機構は、原子力事業者からの負担金等をもって必要な国庫納付を行う。

9.原子力事業者が負担金の支払により電力の安定供給に支障が生じるなど例外的な場合には、政府が補助を行うことができる条項を設ける。


以上、「第一に、」などの改行は編者の独断によります。ソースは経済産業省ページにあるPDFファイルです。画像はそのPDFファイルからキャプチャーしたものです。こういう歴史に残る文書に関係者のフルネームを記載しない経済産業省のだらしなさがハッキリ見えるので、あえて画像で保存しました。
マスメディアの記事は検索すれば、残っているものは読むことができるでしょう。
変節菅 直人政権が「ステークホルダー」という外国語を使った事に十分注意しましょう。法案の審議過程に注目し、一つ一つの言葉の定義や官僚の裁量を許さない法制化が行われるかどうかに注意しましょう。マスメディアの報道には眉に唾をつけて読み、ネット発信される一般市民、フリージャーナリストの記事に注意しましょう。

20110513 20110512



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厚生労働省 平成23年4月4日報道発表資料に、食品中の放射性物質に関する暫定規制値の取扱い等について があります。
そこに、『2 地方自治体の検査計画については、別紙2のとおりです。その中では、原子力災害対策本部の対応方針としての食品の出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方も参考として添付しました。』 とあり、その別紙2で山梨県は対象外だと確認しました。PDFファイルをいちいち開くのはメンドクサイので、これを読み落としていました。
以下はその引用ですが、時系列的には以下の記事だと思いますのでリンクしておきます。
◇ 厚生労働省-平成23年3月17日 放射能汚染された食品の取り扱いについて
◇ 厚生労働省-平成23年4月4日 食品中の放射性物質に関する暫定規制値の取扱い等について
 この中に、食品中の放射性物質に関する検査の実施状況(平成23年3月19日~4月3日)については、参考資料(PDFファイル)があります。
 5月13日までの都県の状況もPDFファイルででていますが、それは末尾に追記しました。
◇ 厚生労働省-報道発表資料
平成23年3月19日 福島県産及び茨城県産食品から食品衛生法上の暫定規制値を超過した放射性物質が検出された件について・・・これがおそらく(第1報)
平成23年3月20日 食品中の放射性物質の検査結果について(第2報)
以降ほぼ毎日、「食品中の放射性物質の検査結果について(第*報)」 として発表されています。これを見ていて感心したのは新潟県です。柏崎刈羽があるので器材も人材も揃っているのでしょうか。
平成23年5月17日 食品中の放射性物質の検査結果について(第69報) この中に、別添7:山梨県公表資料(16時50分公表) これについて末尾に記載しました。
◇ 農林水産省で、水産物の種類毎の放射性物質の検査結果について があります。
食品の放射性物質検査データから都道府県別に確認できます。
 これは財団法人 食品流通構造改善促進機構が厚生労働省の食品の放射性物質検査データを検索可能な状態にしたものでボランティアで運用されているもの
厚生労働省の「食品中の放射性物質の検査結果について(第*報)」に収録された都県からのデータが一覧として整理されているので見やすいです。

地方自治体の検査計画について 平成23年4月4日 厚生労働省
1  基本的考え方
 「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」(平成14年3月)の追加要件を設定。

2  対象自治体
 総理指示対象自治体(福島県、茨城県、栃木県、群馬県)及びその隣接自治体(宮城県、山形県、新潟県、長野県、埼玉県、千葉県)並びに暫定規制値を超えた食品の生産自治体(東京都)

3  対象品目の選定
 1  これまでの検査結果
 放射性物質の降下状況は、福島第1原子力発電所からの距離が最も大きく影響していると考えられるため、都道府県ごとに検査結果を整理した。
ア 野菜類(ヨウ素131)
 (ア) 平均値又は中央値が1000Bq/kg 超
  ホウレンソウ(茨城県、栃木県、千葉県)、パセリ(茨城県、千葉県)、シュンギク(栃木県、千葉県)、カキナ(栃木県)、サンチュ(千葉県)、チンゲンサイ(千葉県)、セルリー(千葉県)
 (イ) 平均値又は中央値が500Bq/kg から1000Bq/kg
  ホウレンソウ(神奈川県、埼玉県、群馬県)、サニーレタス(茨城県)、ミズナ(千葉県、茨城県)、コマツナ(千葉県、東京都、埼玉県、神奈川県)、カキナ(群馬県)、ネギ(千葉県)、シュンギク(群馬県)
イ 乳(ヨウ素131)
  平均値又は中央値が500Bq/kg 以上
  原乳(茨城県)
注) セシウム(134+137)の暫定規制値超過例
 パセリ(茨城県・2110Bq/kg)、ホウレンソウ(茨城県・1931Bq/kg)、コマツナ(東京都・890Bq/kg)、ホウレンソウ(栃木県・ 790Bq/kg)、カキナ(群馬県・555Bq/kg)、ミズナ(茨城県・540Bq/kg)

  2 指標とするべき品目(重点的にチェックする食品)
   ア ホウレンソウ、シュンギク、カキナ、ミズナ、コマツナ(露地物を優先して選択)
   イ 乳
   ウ その他国が別途指示する品目

3 上記のほかの対象品目
 ア 生産状況を勘案した主要農産物
 イ 市場において流通している食品(生産者情報が明らかなもの)
 ウ 環境モニタリングの状況等を踏まえ国が別途指示する品目(例:一定の海域の水産物)

4 検査の頻度
 週1回程度(曜日などあらかじめ計画すること)。ただし、暫定規制値を超える又は近い放射性物質が検出された場合、検査頻度について国が指示することがある。

5 検査の地域
 地域的な広がりを把握するため、農作物については、農業生産等の実態や産地表示の状況も踏まえて、自治体がその県域を適切な区域に分け、当該区域毎に複数市町村で採取。

4 その他
 上記の内容については、必要に応じて国が地方自治体に別途指示することがある。

Map_distance 足柄茶の放射能汚染については、その他の対象品目ということになるでしょう。
条件1 「福島第1原子力発電所からの距離が最も大きく影響している」
条件2 「隣接自治体」
条件3 「暫定規制値を超えた食品の生産自治体」
厚生労働省の東日本大震災関連情報(水道・食品関係) に、【食品関係情報】 3.食品中の放射性物質に関する検査について
ここに、「関係都県における食品中の放射性物質に関する検査計画の策定状況」 と 「関係都県における食品中の放射性物質に関する検査の実施状況」 (いずれもPDFファイル)があります。

「・・・検査の実施状況」は5月13日までの都県の状況です。そのPDFファイルの最後に挿入されている「福島第一原子力発電所と各都県との距離」の図を見ても、山梨県の方々は不安を感じないのでしょうか。
他県の状況を見ていて「想定すべきこと」からお茶の検査だけでよいのでしょうか。

◆ 発表日:2011年5月17日 山梨県内で生産されたお茶(生茶葉)の放射性物質検査について 大月市と上野原市の結果
◆ 発表日:2011年5月13日 山梨県内で生産されたお茶(生茶葉)の放射性物質検査について 南部町の結果

山梨県 知事記者会見(平成23年4月21日木曜日)に「環境放射能の測定について」 という質疑応答がありました。

記者-先ほどの観光の話に関係するかもしれないのですが、毎日、放射線量を甲府の衛生環境研究所で測っていますが、これを北麓地方でモニタリングポストを設けたりとか、北杜市の方で設けたりとか、そのようなお考えはお持ちでしょうか。
知事 【参考ページ-山梨県の環境放射能の状況について
 今のところ、環境放射線量は1箇所で、大気については衛生環境研究所で大気を測り、水質については、甲府市の平瀬浄水場の水質を測っているわけです。今のところ検査機器が1台しかないものですから、あまりたくさんは測れないわけです。1回測るのに6時間かかると聞いておりますから、現在、測定機器を発注しておりまして、大分品不足のようですけれども、できるだけ早く2台目を購入したいと思っております。
 今の段階では、検査能力的にそう多く増やすことはなかなか難しい。先日、東京で水道水に高い濃度のもの(放射性ヨウ素)が出たときに、東京に近い上野原で水質を測りましたけれども、そのくらいのことが1台の検査機器では目一杯でありまして、2台目になれば、さらに検査能力が高まりますから、ご指摘のようなことも考えられるかもしれませんけれど、別途それ以外にいろいろな検査を行なわなければならない面もあります。
 例えばですが、要請が来ているわけではありませんが、ワインを輸出するときに輸出ワインの検査も行なったらどうかとか、他にいろいろなものがあるだろうと思いますから、今の段階で2台目が入ったからといって、おっしゃるようなことができるかどうか分かりませんけれども、少なくとも検査能力が高まることは間違いありませんので、検査の充実は図っていきたいと思っております。

器材が無いということは担当できる人材も少ないと感じられます。これまでずっと見てきた原発震災に関する情報で感じた事【山梨県自身で発信されている情報がほとんど無い】を、既に横内知事が表明されていたことに気が付きませんでした。しかし、県内民間には器材も人材もあるような気がします。足柄茶の記事に書きましたが、山梨県内の学校には「はかるくん」も幾つかはあると思います。
知事部局と教育委員会の縦割り行政を超えて、ICTが地域力の総力戦であると同様に、安全・安定・安心の山梨県総力戦体制を構築されたらいかがでしょうか。予算はありますね、とりあえず山梨県環状道路北部・東部の凍結とか・・・(^o^)

上記の検査結果データにいつも出てくる「暫定基準値」は、その適否について、「測定対象としている放射性物質」についてはその範囲について、多くの方々が疑問を感じられることと思います。これまでリンクしてきた民間のブログ記事などで関係記事は読むことができます。私は強烈な外部被ばくで倒れるのは困るけど、内部被ばくで少し寿命が縮まることはもう気にしなくてよい、やりたい仕事が未だ少し残っているので、それを片付ける時間が欲しいだけです。最期をどこで迎えるかは天命です。



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2011.05.12 足柄茶の放射能汚染を想定外にしないために の補足です。
神奈川県内の放射線等の情報(大気、水道水、食品など)
『モニタリングポストが設置されていない地域についても、当分の間、簡易型測定器を用いて補完的に測定することとしました。(平日の9時、13時に測定)』 として、厚木市の総合防災センター、開成町の足柄上合同庁舎、小田原市の小田原合同庁舎での測定値が5月11日分から掲載されています。ページで、「県央、足柄上、西湘」 とリンクされたPDFファイルです。

この追加情報は、経済産業省の各自治体が公表しているモニタリングデータ-神奈川県情報には未だ追加されていませんが、神奈川県内のリンクを追っていけば分かります。

既存の神奈川県内のデータは以下で確認できます・・・
茅ヶ崎市 これは文部科学省の委託による全国版の一つ
横浜市内における放射線量の測定状況について 横浜市独自の監視体制
川崎市、横須賀市 神奈川県独自の監視体制
川崎地区設置場所と環境放射線リアルタイム表示
 東芝の原子力事業に関係する施設が川崎市浮島にある
横須賀地区設置場所と環境放射線リアルタイム表示
 (株)グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンが横須賀市内川にある
◆ 放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング 神奈川県のPDFファイル

神奈川県内で生産された農畜水産物について検査結果の広報ページ

ちなみに、長野県産農林畜産物の放射性物質の測定結果 がありました。
ふと気になりましたが、各地の「道の駅」地産農産物販売所では、このようなデータは掲出されているのでしょうか。

竹中英太郎記念館 竹中英太郎記念館の館長さんが沖縄からブログを発信されました。5月19日、竹中 労さんのご命日(1991年没)に合わせて、そのご功績を偲ぶ「語やびら島唄」が開催されます。会場は那覇市泉崎の琉球新報ホール

宮崎学さんが 2011-05-15 報道されない4号機の危機的状況についてをお書きになっています。
鈴木邦男さんの最新記事は 5月16日の対談 『北一輝とは何者なのか』 です。
私は竹中労さんの繋がりでこのお二人のサイトをいつも訪問しています。歴史に「もしも・・・」は無いから今この時に言葉を発する事ができる方々からの発信を気合を入れて読み続けたいと思っています。



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