環境省に 富士山登山者数調査結果 というホームページがある。
『環境省関東地方環境事務所では、平成17年度より、富士山の4登山道の各八合目付近に赤外線カウンターを設置し、八合目以上への登山者実数調査を実施しています。』
「赤外線カウンターを設置」にはなるほど!と思った。こういうソースが分かれば後はデータを検討すればよい。行政や報道記事に頼る必要も無い。「富士山保全協力金」の収支報告を見れば 納入率も概算はできるわけで、収支報告が出てこないようなら・・・・こういう制度には裏があるというのが毎度のこと。
◇ 2014.09.16 の記事、アルピニスト野口健が語る「富士山登山鉄道構想」(日刊SPA!) 参考になる記事だった。
2014年9月3日に、山梨県の数値、静岡県の数値しか報じないメディアがあったので、検索してみたらスポニチが両方合わせて報じていた。
富士山入山料1億3000万円 試算の半分に [ 2014年9月3日 19:42 ]
NHK山梨のニュースで、『7月1日の富士山の山開きから1人1000円の入山料を任意で集めています。県によりますと、1日午前8時までに山梨側の登山道では、6合目を通過した登山者の56パーセントに当たる9万9000人余りが協力し、およそ9700万円』
毎日新聞静岡版で、『今年から本格導入した富士山の入山料「富士山保全協力金」について、静岡県は3日、8月末までに約3万9800人から計約4038万円を集めたと発表した。県は今月10日までの開山期間中に約7900万円が集まることを見込んでいたが、約半分にとどまった。』 2014年09月03日 18時01分(最終更新 09月03日 18時28分)
この両方まとめて報じたのがスポニチ記事ということになる。静岡県側での納入率は確認できなかった。
入山料は昨年、試行的に行なわれたと思うが、その結果と使途を報告する掲示板などがそれぞれの登山口に掲出されていたのかどうかは知らない。
さっと検索して見えた記事にリンクしておくが、もし登山者が事前にこれらのページを見ていたとしたら、納入率は高かったろうと思える。ちなみに検索キーワードは、「入山料」ではなく、正式名称の 「富士山保全協力金」 とした。
「富士山,入山料,富士山保全協力金,協力金,缶バッジ」 という Keyword を静岡県のページが設定していた。
9月4日の朝刊掲載と思える記事をネットから確認した。
富士山:入山料、徴収率56%どまり 目標半分9701万円 知事「改善を検討」 /山梨(毎日新聞山梨版)の記事が優れていた。
今回のニュースソースは 9月3日の山梨県知事記者会見 だと分かり、それも確認した。
毎日新聞は知事の発言だけでなく、 観光資源課 でも確認した情報を記載しているのが参考になった。
『登山道の誘導員や診療所の人件費などに既に約1億6000万円が使われており、同課は「新たな予算措置や支出の削減が必要になる」』 など。
静岡県の入山料収入についてソースを再確認したが不明、しかし、くらし・環境部長トーク「第35回富士山一斉清掃」 (更新日:平成26年9月4日)が出ていた。静岡県サイトには 「ようこそ部局長室へ」 があることをリニア問題を調べている時に気付いた。「株式会社静岡県」の株主であり社員でありユーザーでもある静岡県民にとって素晴らしいカテゴリーだろうと拝察する。
入山料を取らなかった長い時代、富士登山者の利便性や安全確保などに、山梨県や静岡県ではどのような予算でどんな対策が講じられてきたのか、私は知らない。世界文化遺産になったことで様々な情報発信が再編成されたと思うので、いつか時間があれば確認しておきたいと思う。
静岡県・富士山保全協力金のお願い--平成25年度の実施状況(14,988件 14,974,472円)
静岡県ページからリンクされているのが、寄付金の受入 | 世界遺産 富士山とことんガイド 『富士山の環境保全、登山者の安全対策、富士山の顕著な普遍的価値の情報提供のために大切に使わせていただきます。どのような事業に使ったのか、後日、HPで公表いたします。』・・・サイトのホームページは 世界遺産 富士山とことんガイド
ちなみに、静岡県ホームページでは 「注目情報」 から、「安全で快適な富士登山のために」、そこから関連リンクとして 「富士山保全協力金」 に誘導される。
文化・観光部 から富士山について総体的な情報が得られると思える。
山梨県・富士登山をされる皆様へ 「富士山保全協力金」のお願い
山梨県ホームページ では 「注目情報」 から 「富士登山をされる皆様へ」 に入れる。富士登山に関する総合的な情報はおそらく 観光資源課 の記事から得られるだろう。
山梨県ホームページからリンクされている 世界遺産「富士山」 は 観光部 と関係無く、山梨県知事政策局富士山保全推進課 の仕事だ。登山計画に役立つ情報を得るには、ここから入るのが良いだろう。
SEO(Search Engine Optimization) という言葉がネット界で使われるようになって久しいが、静岡県の Keyword 設定はそのひとつの形と思える。気になったニュースから確認してみたが、ネットを活用した情報発信は難しいものだとあらためて感じた。
9月3日の夜、ニュースに気付いて下書きしていた記事に4日確認した報道記事で追加した。いつも感じていた事だが、山梨県庁の組織構成はネット時代にそぐわない無駄が多すぎると思える。来年の知事選でのひとつのテーマは、組織のぜい肉をいかに処分して、情報管理・処理を踏まえたネットワークシステム発想から県庁組織を再構成できる人が知事になるかどうかだろう。その意味でこの記事は政治・社会カテゴリーに設定しておく。
言わずもがなだが、二元代表制の下で県議会議員の資質もネットワークシステムを理解できることは当然だ。おそらく数人を除いて現職は交代せねば山梨再建はできないだろう。