ICT工夫
全ての自由を奪えても、自由を求める自由だけは奪えない
  だからネットの使い方も 工夫 したい こうふ のブログ




2019年3月28日から始まっていたJR東海の 「リニアのある日本」動画シリーズが、9月26日の 「 リニアのある日本:リニアのある未来」 で完結しました。

東京~甲府~名古屋~大阪としてスーパメガリージョンの中核街として活性化することが謳われているようです。

山梨県駅の効用を取り上げた動画をご紹介しておきます。9月30日正午の時点で YouTube 視聴数は 2,547回 となっていますので、すでに山梨県庁様や議員様、多数の方々がご覧になったと思えます。
「10時から品川でミーティングがあるが、9時半頃のリニアに乗れば間に合う、宿の美味しい朝ご飯をゆっくり味わってから出発します・・・」 と語られます。まさに県庁様が説く 「リニアで変わるやまなしの姿」

リニアのある日本:東京から大阪までを、まるで1つの街のように。

JR東海のリニア中央新幹線広報ページ 「暮らしの変化を映像で見てみる リニア中央新幹線と日本の未来」 で 2019年03月28日に公開された 「甲府/山梨 リニアのある日本:東京から大阪までを、まるで1つの街のように。

この動画は2分半ほどです、ゆっくりご覧ください。

暮らしの変化を映像で見てみる リニア中央新幹線と日本の未来
『JR東海 リニア中央新幹線の公式サイトです。リニア中央新幹線がもたらそうとしている日本の未来を、今までの歴史とともに読み解きます。』
このJR東海のページは Windows 8 以後の標準になったパソコンのディスプレイ幅(1366 ピクセル)で見られる事を前提にした作りです。(私はこのブログではディスプレイ幅 1024 ピクセル~昔のモニター標準サイズ~を想定して書いています。)
公開されている動画は YouTube からの送信ですから YouTube をご覧になれるパソコンなら問題ありません。

JR東海 ニュースリリース 『2019.09.27 【社長会見】動画コンテンツ「リニアのある日本」を公開!』

リニアのある日本

【以下は YouTube にリンクしています】

2019/03/28 想像できる未来を、超えよう。/JR東海(2分16秒)

2019/03/28 飯田/長野 リアルに会うから、新しいビジネスが生まれる。
 長野県で医療用精密機器メーカーを経営する40代男性が主人公です。リニア中央新幹線の開業により、Face to Face コミュニケーションが拡大することで、イノベーションが促進されていくことを描きます。 (2分8秒)

2019/03/28 名古屋/愛知 仕事との向き合い方が変わり、家族の時間も増える。
 愛知県の化粧品メーカーに勤務する30代女性が主人公です。リニア中央新幹線の開業によって、働き方や家族のあり方が変わっていくことを描きます。(1分54秒)

2019/03/28 甲府/山梨 東京から大阪までを、まるで1つの街のように。
 出張で日本を訪れた、外国人の40代男性が主人公です。山梨県の宿で彼が語る驚きを通して、東京・名古屋・大阪の3大都市圏が一体化し、ヒトの流れが活発化になっている様子を描きます。(2分29秒)

2019/09/26 中津川/岐阜 ふるさとで暮らしながら、都会でも働き続ける。
 定年を機に故郷の岐阜県に住まいを移した、建築家の60代男性が主人公です。農業を趣味にしながら、リニアを利用して東京で打ち合わせをしています。ライフスタイルの多様化で、シニア層の活躍の場が一層広がることを描きます。(2分18秒)

2019/09/26 静岡/さらに便利になった新幹線で叶う、家族と共にある生活。
 静岡県に住み東京の金融機関に通勤する、30代男性が主人公です。母親との同居の決め手は、リニア中央新幹線の全線開業で東海道新幹線の利便性が向上したことでした。ますます便利になった新幹線と共にある生活を描きます。(2分27秒)

2019/09/26 リニアのある未来
 これまでの動画で描いてきたような1人ひとりの暮らしの変化が積み重なり、日本全体に影響を与えていくことを描く、ショートムービーシリーズの総集編です。(1分50秒)

リニア中央新幹線の情報(ブログ版)から一部転載しました。JR東海様のほか、国政・地域行政、事業関係者様が発信された内容を、正確に理解し、綿密に検討する、私はそのスタンスでリニア中央新幹線事業について記録しています。
何についても同じですが、その事業・事案を推進する立場から大局的、総合的に考察していくことで実相に行き着くと考える私のスタンスです。
自分の思いだけで賛成したり、自分の理念だけで頭ごなしに批判するのは無意味だとする考え方を私は学生時代、恩師から学びました。
予定の1%も進んでいませんが時間の余裕がある限り、リニア事業考察を続けるつもりです。

原子力 明るい未来の エネルギー
この記事に戴いたコメントへのお返事として追加掲載です。
【毎度の追録】
 このたび、当社ホームページ内「リニア中央新幹線サイト」において、リニア中央新幹線のコンセプトムービーおよび開業後の暮らしのイメージを描いたショートムービーをご紹介するコンテンツが完成しました。リニア中央新幹線全線開業がもたらす移動時間の劇的な短縮によって人々の暮らしや社会がどのように変化していくのか、イメージを抱いていただける内容となっております。ぜひご覧ください。
『2019.09.27 【社長会見】動画コンテンツ「リニアのある日本」を公開!』 を開いて読めるPDFファイル冒頭に記載されたメッセージです。
この完成したコンテンツに 「相模原/神奈川」 が無いのは何故でしょうか?
事業者JR東海様に成り代わり、山梨県庁様、山梨県内議会議員様、県民の皆様、リニア推進の立場から皆様のお考えを、この記事のコメント欄でご教示いただければ幸いです。当然ですが匿名で結構でございます。


コメント ( 4 ) | Trackback ( )




OCN 公式ページ 個人・法人向けサービス OCN メール
【OCN メール】に関するサポートのお知らせです。 2019年07月19日 12時00分更新、となっていますが最初の公開は 2019年4月8日 頃でした。
 私の手元には OCN のこの件に関する一斉配信が 4月16日 に着信して OCN の記事を確認した事を覚えています。
OCN メールにしばしばスパム・メールが来ているなら、今回の OCN メール設定更新に絡めて危険なスパムメールが届く可能性はあります。十二分にご用心ください。

確認および対処方法・・・2019年10月1日以降のメールの推奨設定値について、対処方法を詳しくご案内します。
『何を確認すればいいかわからない』 あるいは 『推奨設定値だけ知りたい』 をクリックすると、その部分にジャンプします。
当該記事の説明を読み、自分のパソコン等のメール設定を確認・修正すれば良いのです。
もしかすると OCN からメール設定の変更を求めるメールが届いているかも知れません。(スパマーがこれを装うことは十分あり得るのでご用心、日本語がおかしなメールは 100% 危険

メール設定の更新が必要な場合、それに詳しい他人や業者に依頼する時は、メールのパスワード設定のやり方だけは、その方々から学んでおいてください。手元の変更方法だけでは無く OCN サイトでメールパスワード変更のやり方も。
送受信テストも完了してご自宅に戻られたら、テストで使われたメール・パスワードを変更しておくことは大切です。

OCN メールを使っていてもメールソフトは使わずに、メール送受信はホームページを見る時と同様に、Internet Explorer や Edge などのブラウザで OCN メールページ mail.ocn.jp を開いて処理している(Webメール)なら、今回の件は関係ありません。上に書いたスパムメールに注意することは大切です。
OCN Webメール には迷惑メール判断をして、受信メールフォルダーから分離する機能がありますから、それを利用されると良いでしょう。

インターネット接続は OCN(NTT) との契約でも、メールは全く異なるモバイルサイト(携帯電話、スマートフォン等)で、使用機の設定により送受信するだけの場合もあると思います。それは今回の OCN のセキュリティ対策とは無関係と思います。



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




台風19号の来襲により中止になりました。

【中止の告知】甲府商工会議所 「地域活性化・イベント」 KOFU JAZZ STREET 2019年10月12日(土)開催(以下引用です)

 甲府ジャズストリートは桜座、コットンクラブ、茶寮 凮月堂、ALONE、EBLの5店で同日に行われるライブを自由に歩き回れるジャズのイベントです。このイベントにご参加いただくには5店共通パスポートが必要です。

 甲府ジャズストリートの最大の特徴は、出演者との距離が驚くほど近いことです。参加者の皆さまからは、”演奏者の息遣いまで聞こえる!?”と、驚きの声をいただくこともあります。全出演者が混ざって即興セッションするオープニングセレモニー。時には出演者と会場の掛け合いもあり、ローカルならではのジャズ演奏を存分にお楽しみ頂けます。

 最近は、東京や神奈川、千葉など首都圏からご参加いただく方も増えています。お友達やご家族の皆さんで楽しまれる方も多くなりました。肩ひじ張らず、食事や地酒を召し上がりながら、心ゆくまで音楽をご堪能下さい。
甲府ジャズストリートパスポート購入について
 甲府ジャズストリートにご参加いただくには「5店共通パスポート」が必要になります。このパスポートをお買い上げいただくとイベント中は参加5店を自由に回ってJAZZを楽しむことができます。
 イベント前日までご購入いただけるお得な「前売券」と「当日券」の2種類を販売しております。
前売りチケット(1枚 税込 6,000円)をご購入いただく方法 ※いずれの方法も事前にご連絡ください。(メールまたはお電話にてお願いします。)
1) 参加5店舗で購入する方法、直接お問合せ下さい。
 ◇桜座(055-233-2031)
 ◇コットンクラブ(055-233-0008)
 ◇茶寮凮月堂(055-233-3354)
 ◇ALONE(055-232-2332)
 ◇EBL(055-227-8203)
 ●参加店では前売券の事前予約を承っています。当日、店頭にてチケットを引き渡します。
2) 直接「甲府商工会議所」へ来所していただく方法
 営業時間:午前9時~午後5時30分(土・日・祝日除く) ※来所前に当社にご一報ください。055-233-2241
3) 代金前払いでチケットを郵送する方法 【引用略します、アップロードされているPDFファイルを参照してください。】
【画像クリックで別ページに拡大します】

昨年、2018年10月13日 甲府ジャズストリートが開催される記事を書いていたことに気付いて、そこでリンクしていた 甲府商工会議所の甲府ジャズストリート2018ページ を開こうとしたら セキュリティ・エラー になりました。
http から https に移行された時に www.kofucci.or.jp から www を外した kofucci.or.jp に移行されたのが原因と判明しましたので、2018年記事のリンクは修正しました。
私のブログやWebサイトで甲府商工会議所さんへのリンクは他にもあるはずなので、いずれ修正するつもりですが、忘れないようにメモしておきます。

【いつもの蛇足】 気になるのでちょっと確認しました。日本商工会議所の 全国の商工会議所一覧 山梨県 から甲府商工会議所を確認すると 『URL http://www.kofucci.or.jp』 のままでした。恐らく過去に甲府商工会議所にリンク設定してある経済界・企業サイトでも同様な未更新(未修正)サイトがあると思えます。開こうとしたらセキュリティ・エラー表示ではまずい、記事が消えているのは何処にもあるが、これは信用失墜に至る。
www.kofucci.or.jp でアクセスされた時に自動的に kofucci.or.jp に修正してページを表示させる事は甲府商工会議所様のサーバー内設定で可能なはずだと思います。(以上 追記 2019-09-26 16:30)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




【以下は 2019-09-22 に記録・アップロードした内容】

東京電力福島第1原発事故に関して、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力の旧経営陣3人(勝俣恒久元会長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長)に、検察官役の指定弁護士は禁錮5年を求刑、2019年9月19日、東京地裁は無罪判決を言い渡した。

以下は東京地裁から裁判の関係者や報道陣に配付されたと思われる「判決要旨」の内容紹介で全文ではありません。
この「判決要旨」については、 福島原発刑事訴訟支援団 が次のように記されています。PDFファイルでアップロードされています。

注意事項
この判決要旨は、実際に法廷で永渕裁判長が述べた内容から省略されている部分があり、しかもそれが山下調書に関わるところなど、争点として重要な部分であるということで、判決要旨をそのまま受取るのは危険だということに留意してください。
裁判長が実際に法廷で述べた内容については、傍聴メモからまとめる作業をしているところです。
【判決要旨から 主文 と 結語 を冒頭にして以下のように引用しました。主文と結語以外は新聞サイトに掲載されていた判決要旨の要約とでも言えるもので全文ではありません。
「判決要旨」の項目見出しを各ブロック冒頭に引用しました。「判決要旨」の目次のようなものです。ブロック内の要約記事は新聞掲載からの引用で、おそらく共同通信が配信したものと思えます。
なお原文から引用した 結語 は半角読点が使われた改行の無い文章なので編者が全角読点で書き改行もしています。半角読点の独特な書き方で私は初めて知りました。】

判決要旨
【主文】
被告人らは、いずれも無罪。
第9 結語
 本件事故の結果は誠に重大で取り返しのつかないものであることはいうまでもない。そして、自然現象を相手にする以上、正確な予知、予測などできないことも、また明らかである。
このことから、自然現象に起因する重大事故の可能性が一応の科学的根拠をもって示された以上、何よりも安全性確保を最優先し、事故発生の可能性がゼロないし限りなくゼロに近くなるように、必要な結果回避措置を直ちに講じるということも、社会の選択肢として考えられないわけではない。
しかしながら、これまで検討してきたように、少なくとも本件地震発生前までの時点においては、賛否はあり得たにせよ、当時の社会通念の反映であるはずの法令上の規制やそれを受けた国の指針、審査基準等の在り方は、上記のような絶対的安全性の確保までを前提としてはいなかったとみざるを得ない。
確かに、被告人ら3名は、本件事故発生当時、東京電力の取締役等という責任を伴う立場にあったが、そのような立場にあったからといって、発生した事故について、上記のような法令上の規制等の枠組みを超えて、結果回避義務を課すに相応しい予見可能性の有無に関わらず、当然に刑事責任を負うということにはならない。
 以上の次第で、被告人らにおいて、本件公訴事実に係る業務上過失致死傷罪の成立に必要な予見可能性があったものと合理的な疑いを超えて認定することはできず、本件公訴事実については犯罪の証明がないことになるから、被告人らに対し刑事訴訟法336条によりいずれも無罪の言渡しをする。
理由の要旨
 第1 本件公訴事実の要旨
 第2 前提となる事実
  1 東京電力による本件発電所の設置,運転
  2 被告人らの東京電力における地位と権限等
  3 本件発電所の概要
  4 本件事故の概要
   (1) 本件地震の発生と津波の襲来
   (2) 本件地震発生から津波到達までの1号機~4号機の状況
   (3) 津波到達後の1号機~4号機の状況
   (4) 死傷結果の発生

【事故の概要】・・・4の要約

 2011年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とするマグニチュード(M)9・0の地震が発生。規模、震源域とも国内観測史上最大だった。高さ約13メートルの津波が第1原発に襲来し、防波堤を越えて全面的に遡上(そじょう)し、小名浜港工事基準面からの高さ4メートル盤、10メートル盤の全域が浸水。同47分、1~3号機は震動を検知して原子炉が緊急停止し、各基や外部から電力の供給を受けられなくなり、非常用ディーゼル発電機の電気で非常用復水器、原子炉隔離時冷却系など炉心を「冷やす機能」の設備が作動していた。

各基ではタービン建屋などに大量の水が入って非常用ディーゼル発電機や電源盤、蓄電池の多くが水をかぶって電源のほとんどを喪失。1~3号機は炉心を冷やす機能を失った結果、圧力容器の水位が低下して燃料が露出し、燃料や被覆管の温度が急上昇し、被覆管の材料が化学反応を起こして大量の水素が発生。被覆管が溶融して燃料から大量の放射性物質が放出され、圧力容器から格納容器、さらに原子炉建屋内に漏れて蓄積した。

1号機は12日午後3時36分ごろ、3号機は14日午前11時1分ごろ、何らかの原因で水素に火が付き、原子炉建屋が爆発。2号機は1号機爆発の衝撃で原子炉建屋上部のブローアウトパネルが外れて隙間ができ、水素や放射性物質が放出された。4号機は3号機の水素が配管を通じて原子炉建屋に流れ込み、15日午前6時14分ごろ、爆発した。

死亡した44人は双葉病院の入院患者32人と介護老人保健施設ドーヴィル双葉の入所者12人。長時間の搬送・待機を伴う避難を余儀なくされて過度の負担がかかるなどし、3月14日ごろから29日までの間に同病院や搬送過程、搬送先で死亡した。
第3 本件の主たる争点
 1 はじめに
 2 当事者の主張の骨子
  (1) 指定弁護士の主張
  (2) 弁護人らの主張
 3 本件の主たる争点
第4 本件における予見可能性についての考え方
 1 予見すべき津波
 2 津波襲来の可能性の根拠の信頼性,具体性について
  (1) はじめに
  (2) 結果回避のための防護措置等
  (3) 検討の視点
第5 予見可能性判断の前提となる事実関係
 1 平成23年3月初旬の時点における地震及び津波に関する一般的知見
 2 本件発電所の原子炉の設置許可等
 3 土木学会の津波評価技術
 4 「長期評価」の公表
 5 「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」の改訂
 6 新指針を受けた耐震バックチェックの指示
 7 新潟県中越沖地震を契機とした「中越沖地震対応打合せ」の開催
 8 平成20年2月16日開催の中越沖地震対応打合せ
 9 「長期評価」に基づく東電設計によるパラメータスタディの実施
 10 被告人武藤に対する平成20年6月10日と同年7月31日の担当部長らによる説明
 11 平成21年2月11日開催の中越沖地震対応打合せ
 12 被告人武藤に対する平成21年4月ないし5月頃の
   担当部長らによる東電設計の津波水位計算に関する報告
 13 土木学会第4期津波評価部会における議論
 14 小括

【争点】・・・上記の要約

本件の主たる争点は被告らに津波襲来の予見可能性があったと認められるか否かである。

10メートル盤を超える津波の襲来が人の死傷の結果に至る因果の経過の根幹をなしている。そのような津波の襲来の予見可能性があれば、津波が主要建屋に入り、非常用電源設備などが水をかぶり、電源が失われて炉心を冷やす機能を喪失し、結果として人の死傷を生じさせ得るという因果の流れの基本的部分も十分に予見可能だったと言える。

指定弁護士は<1>津波の遡上を防止する対策<2>遡上しても建屋への浸水を防ぐ対策<3>建屋に水が入っても重要機器が設置されている部屋への浸水を防ぐ対策<4>原子炉への注水や冷却のための代替機器を高台に準備する対策-を講じ、全てが完了するまで運転を停止すれば事故を回避できたと主張する。

しかし、いつの時点までに対策に着手していれば事故前までに全て完了できたのかが判然としない。津波襲来の情報に接するのは武藤栄元副社長が早くて08年6月10日、武黒一郎元副社長が同年8月上旬、勝俣恒久元会長が早くて09年2月11日と認められ、仮にこれらの時期から全ての措置に着手しても、発生までに完了できたのか、証拠上明らかではない。結局、事故を回避するには運転停止しかなかった。

事故の結果が重大であることは明らかだ。他方で電力はライフラインの一つで第1原発はその一部を構成し、小さくない有用性が認められる。結果の重大性を強調するあまり、想定し得るあらゆる可能性を、根拠の信頼性や具体性の程度を問わずに考慮して必要な措置を義務付けられれば、法令上は認められた運転がおよそ不可能になる。
第6 「長期評価」の信頼性
 1 「長期評価」の内容
 2 作成主体,作成過程
 3 評価方法,審議経過
 4 過去の地震の評価
 5 一つの領域として評価したことについて
 6 専門家らの評価
 7 公表前後の経緯
 8 他の機関の扱い
  (1) 防災対策関係
   ア 中央防災会議
   イ 福島県「津波浸水想定区域図」
   ウ 茨城県「津波浸水想定区域図」
  (2) 保安院
  (3) 他の電力会社,基盤機構
  (4) 小括
 9 津波ハザード解析の結果
 10 小括

【長期評価】

政府の地震本部は02年7月、「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」を公表した。福島県沖でもM8・2前後の地震が起きる可能性があるとしていた。

08年2月16日、被告3人らが出席し新潟県中越沖地震対応打ち合わせが開催された。資料に記載された第1原発の津波想定を5・5メートルから7・7メートル以上に変更する情報を認識する契機だったが、想定の変更が了承され、耐震バックチェックに長期評価の見解を取り込む方針が決定された事実までは認定できない。出席者の新潟県中越沖地震対策センター所長はこれらの事実があったと供述するが、整合しない事実があるなど信用性に疑義がある。

11年3月初旬の時点で「長期評価」は地震発生の可能性の具体的な根拠を示さず、地震学や津波工学の専門家、実務家、内閣府が疑問を示し、中央防災会議や地方自治体の防災計画、原子力安全・保安院の審査や原子力安全基盤機構による解析にも取り込まれなかった。東電の土木グループ担当者らだけでなく他の事業者からも直ちに対応した工事を行い、完了するまで原子炉を停止する必要があるとの認識が示されなかった。長期評価に客観的な信頼性、具体性があったと認めるには合理的な疑いが残ると言わざるを得ない。
第7 運転停止措置の容易性又は困難性
 1 はじめに
 2 運転停止のために必要な手続等
 3 運転停止措置の技術的な困難性

【運転停止の困難性】

事故発生前、第1原発は運転停止命令を受けておらず、事故も発生していなかった。多重的な対策が完了するまで相当な期間にわたって原子炉の運転を停止することになれば被告らの一存で容易に指示、実行できるものではなく、社内はもとより社外の関係機関に運転停止の必要性、合理性について具体的な根拠を示して説明し、理解、了承を得ることが必須だったと認められる。手続き的に相当な負担を伴うものだった。

指定弁護士は、事故を回避するためには単に原子炉を停止するだけでは足りず、11年3月初旬までに各基の原子炉を停止した上、炉心が露出することを防ぎ、圧力容器内に水を補給しやすくするため、格納容器と圧力容器のふたを開け、圧力容器を水で満たしておく必要があったと言う。しかし、このような停止方法は本件事故発生経過を調査、検討した結果を踏まえた事故後の知見に基づくものだ。地震発生前の時点で、炉心損傷を防ぐため圧力容器の水位を高くしておくとか、放射性物質を「閉じ込める機能」を犠牲にして格納容器と圧力容器のふたを開放しておくといった発想に至るのは、実務的には相当に困難だった。指定弁護士が主張する運転停止方法は、技術的観点からも相当に困難なものだったと考えざるを得ない。
第8 予見可能性の検討
1 本件において業務上過失致死傷罪が成立するために必要な予見可能性
2 平成23年3月初旬の時点における被告人らの認識
 (1) 被告人武藤の認識
 (2) 被告人武黒の認識
 (3) 被告人勝俣の認識
 (4) 小括
3 予見可能性の存否
 (1) 「長期評価」等を基礎とする予見可能性
 (2) 情報収集義務(情報補充義務)

【予見可能性】

原子炉等規制法の定める原子力施設の安全性に関する審査は、原子力工学など多方面にわたる高度な最新の科学的、専門的知見に基づく総合的な判断が必要とされる。自然現象を原因とする原子力災害は原因となる自然現象の発生メカニズムの全容解明が今なお困難で、正確に予知、予測することも困難である。

原子炉等規制法や審査指針などからすると、原発の自然災害に対する安全性は「どのようなことがあっても放射性物質が外部に放出されることは絶対にない」といった極めて高度なレベルではなく、最新の科学的、専門的知見を踏まえて合理的に予測される災害を想定した安全性の確保が求められていたと解される。保安院が東電などに長期評価を取り入れた対策が完了するまで運転停止を求めなかったことからも実際上の運用として同様だったと解される。

加えて運転停止という事故の結果回避措置に伴う手続きや技術的な負担を考えれば第1原発に10メートル盤を超える津波が襲来する可能性については当時の知見から合理的に予測される程度に信頼性、具体性のある根拠を伴うものである必要があったと解するのが相当である。

武藤元副社長や武黒元副社長は長期評価に基づいて津波の数値解析をすると最高水位が15・7メートルになることなどを認識していたが、担当部長から解析結果の基礎となった長期評価の見解に根拠がなく、信頼性が低いと報告を受けていた。勝俣元会長は10メートル盤を超える津波が襲来する可能性を示唆する見解があるという認識はあったが、内容や信頼性は認識していなかった。

被告3人は報告を受けた時期の先後や内容の濃淡に差があったにせよ、いずれも10メートル盤を超える津波が襲来する可能性について信頼性、具体性のある根拠を伴っているとは認識していなかった。

被告3人は条件設定次第で10メートル盤を超える津波が襲来する数値解析結果が出ること、もしくはそのような津波襲来の可能性を指摘する意見があることは認識していたのだから、津波襲来の予見可能性がおよそなかったとは言いがたい。しかし武藤元副社長や武黒元副社長は長期評価の見解自体に信頼性がなく、適切な条件設定は専門家集団である土木学会で検討途上だと認識していた。勝俣元会長は長期評価の内容も認識していなかった。

被告3人にとって数値解析の結果が出たからと言って、直ちに対策工事に着手し、完了するまで運転を停止しなければ津波の襲来で炉心損傷などの重大事故につながる危険性があるとの認識がなかったとしても不合理とは言えない。

11年3月初旬までの時点の原子力安全対策の考え方から見て、被告3人の対応が特異なものだったとは言いがたく、逆にこのような状況下で津波襲来を予測して対策工事を実施し、完了するまで運転を停止すべき法律上の義務があったと認めるのは困難というべきだ。

従って被告3人に第1原発に10メートル盤を超える津波が襲来することについて、発電所の運転停止措置を講じる結果回避義務を課すにふさわしい予見可能性があったと認めることはできない。

指定弁護士は、被告らが一定の情報収集義務を尽くしていれば10メートル盤を超える津波の襲来を予見可能だったと主張する。しかしながら長期評価の見解は客観的に信頼性に疑義があり、東電社内はもとより他の事業者、専門家、原子力安全に関わる行政機関からも直ちに長期評価に基づく対策工事を実施し、完了まで運転を停止すべきといった指摘はされなかった。長期評価の見解を貞観津波とともに検討していた土木学会第4期津波評価部会も、具体的な波源モデルや数値計算の方法について審議の途上だった以上、被告らがさらなる情報の収集・補充を行っていたとしても、上記内容以上の情報が得られたとは考えがたい。指定弁護士の主張を検討しても予見可能性についての判断は動かない。

そもそも東電は会社の規模、業務の多様性と専門性に加え、態勢からも業務分掌制が採られ、一次的に担当部署に所管事項の検討、対応が委ねられていたことなどに照らせば、土木グループなどの担当部署が情報収集や検討を怠り、あるいは収集した情報や検討結果を被告らに秘匿していたというような特殊な事情もうかがわれず、被告ら3人は基本的には担当部署から上がってくる情報や検討結果などに基づいて判断すればよい状況にあったのであっても、被告らが情報の収集・補充を怠ったことが問題となる事情はうかがわれない。

私が上掲の要約記事を見たのは =福島第1原発事故を巡る強制起訴=判決要旨詳報(佐賀新聞)と 東電旧経営陣無罪「予見可能性認定できず」判決要旨(日刊スポーツ)です。
日本経済新聞にはさらに要約した記事がありました 東京電力旧経営陣に無罪 東京地裁の判決要旨
日本経済新聞と日刊スポーツで記事の末尾に(共同)と記されていたので共同通信の配信だと思いましたが、共同通信サイトでは見つかりませんでした。

関連記事を確認して、1点の曇りもない不当判決~「原発事故無罪放免」に激しい怒り相次ぐ 東京地裁前9.19レポート(文責:黒鉄好)は大変参考になりました。

 『海渡雄一弁護士は「指定弁護士側に有利な証拠を裁判長はことごとく黙殺、被告らに都合のいい部分のみつまみ食いして無罪放免した。どうせマスコミは判決要旨しか見ない、長い判決文は読まないと高を括って、都合よくつまみ食いした部分だけを判決要旨にまとめているので、みなさんも判決要旨の取り扱いには注意してほしい。その判決要旨がすべてだという報道はしないでほしい」とメディアに注文をつけた。』
 『3.11以降の産経の報道を注意深く観察すると、そこには原発と原子力ムラに対する危機感が見て取れる。「こんなずさんな状況を放置したら、原発事業が今後、日本では立ちゆかなくなる。原発推進を主張できなくなる」という、私たちとは正反対の意味での危機感だ。』

私はこの産経新聞への評価に同感するのです。強制起訴の東電旧経営陣3被告全員に無罪 東京地裁判決(2019.9.19 13:17)の記事末尾の 「もっと読む」 をクリックして開いてください。

ついでに・・・
東京新聞 【首相の一日】 9月19日(木) 【午前】8時52分、公邸から官邸。9時35分、大谷直人最高裁長官。10時29分、ニュージーランドのアーダン首相を出迎え。記念撮影。30分、儀仗隊による栄誉礼、儀仗。38分、アーダン首相と首脳会談。11時50分、共同記者発表。
朝日新聞 首相動静―9月19日  【午前】8時52分、官邸。9時35分、大谷直人最高裁長官。10時29分、ニュージーランドのアーダーン首相を出迎え。記念撮影。30分、儀仗(ぎじょう)隊による栄誉礼、儀仗。38分、アーダーン首相と首脳会談。11時50分、共同記者発表。
大谷直人最高裁長官は東京地裁判決の日に総理と面談されたようです。どんなお話しだったのでしょうか。

新聞が「判決の要旨」として報じたものは東京地裁が発した「判決要旨」の要約である、おそらく共同通信が「判決要旨」を要約した「判決の要旨」として全国各紙に流したものと思います。この点を明確にする為に原文の目次を確認して記載しました。
2019年度上半期が終る忙しい時に余計な仕事で時間を費やしましたが、私自身が ICT(Information and Communication Technology)の工夫としてやっておきたいことでした。

私はリニア中央新幹線事業の問題と原発人災との類似性を思います。マスコミ情報だけでは無くそのソースを確認することが大切、その為にネットを活用する、情報が曖昧なオオヤケ組織には必ず問題がある、地域を滅ぼす・・・と毎度の締めでこの記事を終ります。


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




いつもお米を買うお店ですが、和穀菜汁 魁 のホームページに掲載されていました。
皆様ご承知と存じますが、イートイン とは飲食店(食品店)で買った物を、その店内施設で食べることで、いわば「外食」です。通常の買い物として持ち帰るのは テイクアウト と言われます。

今回の消費税増税による軽減税率制度は外食には適用されない、イートインには適用されないので、和穀菜汁さんはイートインをお止めになるのでしょう。
和穀菜汁さんには美味しい おむすび もあります。10月からは店外に出て駐車場に停めた車の中で食すか、持ち帰ることになりますね。
◇ 国税庁・消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)、面倒くさいですが読んでおくと何かの役に立つかも知れません。

レジ袋、マイバッグ、買い物袋のことは、以前山梨県でも話題になりました。その頃からスーパーマーケットではレジ袋有料になりました。私もその頃から自前の買い物袋を使うようになったのです。店内では空の買い物袋は折畳み、お店指定の買い物カゴを持って回ります。
コンビニではお店のレジ袋(無償)が使われていますが、おそらく万引き対策の意味もあるのではないかと思っています。
私は全てのレジ袋有料化には賛成です。消費税が2%増えただけでもお店の負担は大きくなる、食品、食材が軽減税率でも、それを店頭に並べる為の包装材などは高くなった消費税で仕入れているはずです。
国政、地域行政が珍妙な仕事での税金浪費を止めれば増税は不要。そこんとこが一番大事でしょう。

和穀菜汁


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




甲府市の2019年9月定例会に提出予定の案件に、リニア中央新幹線事業に伴い移転する甲府市立中道北小学校に関する工事案件がありました。

甲府市2019年9月議会提出予定案件表

2019年8月28日の 令和元年9月市議会定例会の招集告示に伴う市長記者会見、この記事の資料2点のうち、資料1 令和元年9月甲府市議会定例会提出予定案件表(PDF:183KB)にありました。画像は当該部分の切り出しです。
資料2 令和元年9月甲府市議会定例会補正予算概要(PDF:159KB)については後日時間があれば確認してみます。

【市長記者会見において総務部長が説明されていますが、この件については以下の通りです。ナカミチ キタ と読みます】
 次に、NO.17からNO.19までの「工事請負契約の締結」につきましては、中道北小学校移転に伴う校舎・給食室増改築(建築主体)工事、屋内運動場・プール改築(建築主体)工事、校舎・給食室増改築(機械設備)工事の請負契約締結案件であります。

甲府市立中道北小学校移転については以前に整理していましたが、いつ頃、どのように移転事業が始まるのかは確認していませんでした。
何気なく気付いた情報ですが、後日の為に記録しておきます。

尚、甲府市9月定例会については、令和元年9月定例会日程 が広報記事です。
質問戦はすでに終っていますが質問内容は 令和元年9月定例会発言通告一覧 から読み取れます。
中道北小学校移転事業は民間事業のリニア中央新幹線に建設敷地を提供する為です。JR東海が移転費用を負担することになっています。その甲府市財政(会計)上の扱いはどのようになっているかを私は気にしています。その事を過去の記事に書きました。
◇ 2017年05月24日 甲府市中道北小学校新校舎完成・移転は2021年4月、JR東海工事はその後



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




◇ 2019年9月20日 11時5分 記者が見た被災地の現状~台風禍の千葉南部(さんにちEye 山梨日日新聞電子版)

【冒頭のみ引用しておきます】
台風15号の影響で電力網に壊滅的な被害を受けた千葉県南部。大規模停電や断水でライフラインが遮断され、住民からは「いつまで続くのか」と、いら立ちがピークに達している。南房総市出身の本紙記者が14、15の両日、現場を歩いた。〈松本飛勇馬〉

いつも訪問しているブログ 2019年9月21日記事で紹介されていたので、記事からリンク先の山梨日日新聞記事を開いたら、読者登録していない私でも全文拝読できました。
掲載された12本の写真も全て拡大表示されました。

今回問題を拡大した停電ですが、通信手段の途絶については、一般人が Wi-Fi によるスマホ等では通信不可能であっても、独自無線装置ならバッテリーなどによる電源がある限り可能なはずです。決められた周波数で自力発信するので、電波が届く範囲ならスマホとは異なる無線受信機で受信できるものです、受信アンテナが破損していなければ。
いつだったかアマチュア無線の方々が山岳事故や災害情報など受発信されていた話も記憶にあります。
【今回の停電災害で太陽光発電設備が役立ったかどうか、この知識が無い私は知りません。】
地域自治体、政府が停電だから地域情報の収集が出来ないとは言えないと思っています。
大規模被災が報じられる中、内閣改造が予定通りに行なわれたニュースを知って私はそんな日本国政府の愚かさにあきれました。任命された閣僚の誰一人もこれは後日にしましょうと進言されなかったのでしょうか。
広島市の土砂災害 の時と何も変わっていない。現政府を選んだのは国民ですから、それで満足すべき・・・かな



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




◇ 2019年9月26日 あいちトリエンナーレ2019国際フォーラム 『情の時代』における表現の自由と芸術 の開催告知です(愛知県文化芸術課)
 2019年10月5日(土曜日)午後1時から午後5時まで(開場:正午)
 2019年10月6日(日曜日)午後1時から午後6時まで(開場:正午)
【上記開催日の会場その他は記事を参照してください】
◇ フォーラムの様子は YouTube ライブで配信とのことです・・・あいちトリエンナーレ_YouTube

◇ 2019年09月30日 19時04分 「不自由展」10月6日にも再開=事前予約制など導入-愛知(時事ドットコム)
◇ 2019/9/30 20:53 少女像維持、知事が歩み寄り 「不自由展」再開へ(日本経済新聞 要読者登録の記事)
【時事ドットコムから引用】 展示中止を受け、企画展の運営メンバーが9月、芸術祭の実行委員会に展示再開を求める仮処分を名古屋地裁に申し立てていたが、30日に和解が成立した。県側は和解に向け、中止前と同じ内容で展示することや万全の警備対策を講じることなどを説明。10月6~8日をめどに再開する方向で協議を進めることになった。

日本経済新聞の記事は事案の経緯も詳しい。文化庁が補助金約7800万円の不交付を発表したと報じられましたが、私はフォローしませんでした。
◇ 2019年9月26日 あいちトリエンナーレに対する補助金の取扱いについて(文化庁)
【以上、2019-09-30 追記】
あいちトリエンナーレのあり方検証委員会
 2019年09月25日 第3回会議 議事概要中間報告 2019年9月25日 [PDFファイル/938KB]

 2019年09月17日 第2回会議 議事概要資料1 これまでの調査からわかったこと [PDFファイル/2.31MB]
 2019年08月16日 第1回会議 議事概要
 2019年08月09日 検証委員会設置

◇ 愛知県県民文化局 文化芸術課
◇ 2019年8月31日 社会の分断映す芸術祭 あいちトリエンナーレ2019  移民、ジェンダー…共感で排外主義にあらがう(日本経済新聞・会員登録版)
 『芸術祭のテーマは「情の時代」。「情報によってあおられた"感情"に翻弄された人々が世界中で分断を起こしている」との危機感から津田氏が選んだ。「表現の不自由展・その後」の中止は、図らずもその分断の深さを露呈してしまった。・・・他者への共感をもって排外主義にあらがう作品のメッセージは、この一件を契機にかえって強固になったように感じる。10月14日まで。』(日本経済新聞・編集委員 窪田直子氏の記事末尾から引用させていただきました。強調は引用者によります。)
【以下は 2019-08-02 掲載して 8月16日追録までの記事です、サブタイトルは 「リニアの海に溺れる愛知を救う情」でした。】
◇ 2019年8月16日 あいちトリエンナーレ検証委が第1回会議 「表現の自由」議論する公開フォーラム提案(毎日新聞)の報道から(日本経済新聞の登録読者向け記事も参照)・・・
 愛知県は2019年8月16日、企画展「表現の不自由展・その後」が中止となった国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」について、今後のあり方を検証する有識者委員会を開いた。
 表現の自由を考える公開フォーラムは芸術祭の中で9月中の開催を目指す。県民や作家、有識者らが幅広く参加、芸術祭のあるべき姿を議論するほか、表現の自由を巡る現状などについて情報を共有する。
 これを基に有識者委は2019年11月末までに提言をまとめる。

◇ 2019年8月16日 あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」第1回が開催。大村愛知県知事「公開フォーラム」実施に意欲(美術手帖)【Yahoo!ニュースで転載されています
 『委員会のメンバーは、国立国際美術館館長・山梨俊夫(座長)、慶應義塾大学総合政策学部教授・上山信一(副座長)、アグロスパシア株式会社取締役兼編集長・岩渕潤子、国立美術館理事・太下義之、信州大学人文学部教授・金井直、京都大学大学院法学研究科教授・曽我部真裕の6名。大村知事はオブザーバーとして委員会に参加した。』
 各委員の発言概要が掲載されています。

愛知県庁サイト―あいちトリエンナーレのあり方検証委員会 第1回会議の開催について 『2019年8月13日 - 会議は、公開で行います。・傍聴の申込みは、当日、午後1時30分から午後1時45分まで会場で受け付けます。・傍聴の希望者が予定定員の30名を超えた場合は、抽選により決定します。』 と検索エンジンのキャッシュに残っていました。

「こっそり開催のトリエンナーレ検証委員会の告知ページが削除」(ネティズンさんの記事がありました)地方行政サイトでは日常茶飯事のようなもんです、いちいちこだわっていたら地方行政ネットなど見る気もしなくなる・・・こうして地方は滅びていくのです。

◇ 2019年8月4日 「表現の不自由展・その後」中止、「中止が中止になる事態」望む声も(井澤宏明・ジャーナリスト/掲載・週刊金曜日オンライン)
 井澤宏明さんの連載記事 夢か悪夢かリニアが通る! はいつも拝読していますが、今回は あいちトリエンナーレ事件 についてお書きになりました。

 表現の不自由展・その後

別件でしんぶん赤旗を確認していたら、以下の記事が出ていたのでリンクだけしておきます。
 愛知芸術文化センターで開催されていた「表現の不自由展・その後」は 2019年8月3日で終了した(終了させられた)とのことです。
赤旗以外の記事も確認してみたので日時順に追加しておきます。有料記事も多いのでリンクは限定しますが、その紙面から関連記事を確認できるはずです。私のスタンスはこのページを作成した最初に津田大介さんのコンセプトとメッセージを紹介した事につきます。【追記 2019-08-05 23:00】

検索で記事がヒットします・時事新報・あいちトリエンナーレ
検索で記事がヒットします・日本経済新聞・あいちトリエンナーレ
2019年08月05日 「脅迫あってはならぬ」菅官房長官、慰安婦像の展示中止で(産経新聞)
2019年08月05日 名古屋市長、現代アートの潮流に逆行 思想信条で判定せず 「表現の不自由展」中止(毎日新聞)
2019年08月05日 愛知の企画展中止問題 行政の検閲 言語道断 小池氏批判(しんぶん赤旗)
2019年08月05日 表現の不自由展中止に抗議 名古屋で市民ら(しんぶん赤旗)
2019年08月04日 「慰安婦像」展示の企画展中止、公的イベントで適切だったか(産経新聞)・・この記事は冒頭の「反応」をクリックするとリンク先 Twitter に多数の読者意見が投稿されています。
2019年08月04日 まさに表現の不自由…「暴力で封殺するな」現地で抗議も(朝日新聞)
2019年08月04日 表現の自由への脅迫 テロ予告や職員個人に攻撃も 愛知 国際芸術祭 企画展中止(しんぶん赤旗)
2019年08月04日 「表現の不自由展」中止に 愛知・国際芸術祭 脅迫・圧力発言受け(しんぶん赤旗)
2019年08月03日 日本ペンクラブ声明―あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」の展示は続けられるべきである(一般社団法人日本ペンクラブ 会長 吉岡 忍)

パラパラと記事を読みながら、このイベントのテーマが「情の時代」と名付けられた意味を知りたいと思いまして、コンセプト のページタイトルに気付いて開きました。行政が書いたような「開催目的」を遥かに超えたコンセプトでした。

 人間は、たとえ守りたい伝統や理念が異なっても、合理的な選択ではなくても、困難に直面している他者に対し、とっさに手を差しのべ、連帯することができる生き物である。いま人類が直面している問題の原因は「情」にあるが、それを打ち破ることができるのもまた「情」なのだ。
 アートはこの世界に存在するありとあらゆるものを取り上げることができる。数が大きいものが勝つ合理的意思決定の世界からわれわれを解放し、グレーでモザイク様の社会を、シロとクロに単純化する思考を嫌う。

 『2015年、内戦が続くシリアから大量に押し寄せる難民申請者を「感情」で拒否する動きが大きくなっていた欧州各国の世論を変えたのは、3歳のシリア難民の少年が溺死した姿を捉えた1枚の写真だった。』 と書かれていた事件を私は知りませんでした。2015年9月は安保法制が成立する状況にあったから私の頭もブログもそれに集中していた・・
溺死したシリア難民の男児の写真に世界が衝撃(2015年9月4日 WSJ Japan)
シリア3歳児の溺死写真が波紋、世界中が難民問題から目をそむけられなくなった(2015年09月03日 Huffington Post Japan)
・・・ふと思います。リニアに溺れて静岡県叩きに熱中なさる愛知県知事を救えるのは愛知県民皆様の情じゃないかと。リニアの海から救い出してあげてください。【以上 2019-08-03 追録】


あいちトリエンナーレ開催・企画概要 2019年8月1日~10月14日
開催目的
 新たな芸術の創造・発信により、世界の文化芸術の発展に貢献します。
 現代芸術等の普及・教育により、文化芸術の日常生活への浸透を図ります。
 文化芸術活動の活発化により、地域の魅力の向上を図ります。

会場案内から確認して愛知芸術文化センターで 「表現の不自由展・その後」

◇ 2019年8月2日 「表現の不自由展・その後」について津田大介芸術監督が会見を行った際に配布したステートメントです(あいちトリエンナーレ公式サイトの掲載記事)

私がこの記事を確認したのは goo ニュース記事に気付き、読んだことによります・・・芸術祭での『平和の少女像』展示…津田大介芸術監督「展示の変更含めた何らかの対処」を検討(2019/08/02 19:28 東海テレビニュース/gooニュース掲載)

 『1日に始まった芸術祭『あいちトリエンナーレ』。慰安婦問題をめぐり日本と韓国の間で論争となっている「少女像」や、昭和天皇をモチーフにしたとみられる作品が展示され、波紋を呼んでいます。この件について、芸術監督を務める津田大介さんが2日午後会見し、企画の変更も含め検討する考えを明らかにしました。』

津田大介さん: 「『表現の不自由展・その後』の企画自体の展示の変更を含めた、何らかの対処を行うことも今考えています。余波があまりにも大きいということは僕も認識しています。分断がこれまで進んでいて、また、その量によってまたひとつ日本の表現の自由が後退したかもしれない。今回のまたこの騒動が、その実証になってしまっているように、今起きていることを芸術監督として、そして一個人、ジャーナリストとしても捉えています」  と、「企画自体の変更も含めて対応を検討している」と話した津田監督ですが、その理由として次のような点を挙げています。  1つが「抗議の電話が多い」こと。中にはテロ予告や脅迫のような電話などもあり、それが一日鳴りやまない状態が続いているといいます。さらに、個々の職員を問い詰めるような人もいて、職員が危険にさらされているといいます。  そして2つ目は社会の分断状況が生まれてしまっていること。以上のことから「変更も含めた検討」を発表したということです。  津田監督は、「様々な意見があることは承知していますし、展示されているものの中で、見た人が不快になるような表現があることは理解している」としたうえで、「実際に展示を見てもらって判断してほしい。冷静に議論がしたい」とも話しています。

津田大介芸術監督のステートメントは末尾に次のように書かれて終っています・・・

 『この状態が続き、来場者及び職員の安全が危ぶまれる状況が改善されないようであれば、展示の変更も含め何らかの対処を行うことを考えています。ただし、日本が、自国の現在または過去の負の側面に言及する表現が安全に行えない社会となっていることをそうやって内外に示すことの意味を、よくお考えいただき、自制的に振る舞っていただくことを期待しております。』

いみじくも8月2日から甲府市でも 映画 『新聞記者』 の上映が始まりました。

トリエンナーレ、検索したら案の定ヒット Wikipedia トリエンナーレ、トリエンナーレ形式の展覧会、国内リストがありましたが、あまりの多さにビックリしました。



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




2019年9月13日 自由民主党ニュース 【訃報】宮川典子衆議院議員逝去

宮川典子衆議院議員が逝去されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
 宮川典子 衆議院議員(南関東ブロック・当選3回、在職6年10ヶ月)
文部科学大臣政務官、党女性局長代理等を歴任

通夜・葬儀は近親者のみで執り行われ、お別れの会が下記の通り、開催されます。
<故 宮川典子 衆議院議員 お別れの会>
日時:9月29日(日)13時00分~
場所:アピオセレモニーホール甲府
   (山梨県中巨摩郡昭和町清水新居1020 電話0120-11-4490)
葬儀委員長:麻生 太郎 副総理・財務大臣
喪主:(弟)宮川啓一郎 殿
【以上、自民党広報を転載し大文字化など引用者が編集しました。】
2019年9月15日昼過ぎ、遅い昼食を取りながらNHK甲府放送局のニュースサイトを見ていて訃報に気付きました。9月12日ご逝去、享年40歳

衆議院-議員情報-議員一覧 から
 宮川 典子(みやがわ のりこ) 比例代表(南関東)選出、自由民主党・無所属の会
 昭和五十四年四月五日山梨県笛吹市に生る、慶應義塾大学文学部人間関係学科教育学専攻卒業
 ○元中・高教諭 ○自由民主党女性局長代理 ○衆議院文部科学委員会理事 ○著書「漂流しはじめた日本の教育」 ○当選三回(46 47 48) (令和元年7月2日現在)

自由民主党山梨県連サイトでは記事が見つかりませんでしたので、自由民主党本部サイトを開いたら冒頭に上掲記事がありました。
「お別れの会」開催の記載がありましたので引用・掲載させていただきました。紙媒体情報から御存じない方のお役に立てばと存じます。
ご冥福をお祈りいたします。
宮川典子_Facebook
宮川典子_Twitter
拝見出来ましたので 2020年9月12日 追録


コメント ( 0 ) | Trackback ( )




まちかどの近代建築写真展 X
山梨県内の近代建築と土木遺産、なつかしの甲府のまちかど
会 期 2019年 9月12日(木)~10月 6日(日)
      09:00~17:00 (最終日は 15:00 まで)
      休館日:月曜日 (月曜が祝日の場合は火曜日)
      9月16日(月・敬老の日) と 23日(月・秋分の日) は 開館
会 場 甲府市藤村記念館(JR中央線 甲府駅北口前の広場にあります)
入場料 無 料
主 催 甲府市教育委員会
    NPO法人甲府駅北口まちづくり委員会
協 力 近代建築探訪メーリングリスト/まちかどの近代建築写真展実行委員会
山梨県内各地で「取り壊された建物」の記録写真も多数展示されています。
私が知っているのは旧甲府市役所庁舎や甲府郵便局などですが、長年お住まいの方々なら、各地で懐かしい建物の写真が沢山あると思います。
第10回まちかどの近代建設写真展


藤村記念館の2階では「全国の擬洋風建築写真」が100点以上も展示されていますので、こちらもお忘れなくご鑑賞ください。
私はそこでドキッとする写真を拝見しました。(左下画像)
すぐに思い出したのは3.11石巻市での記録写真です。 2011年4月開催、まちかどの近代建築写真展で追加展示されていた被災建物写真です。(右画像)
◇ 2019年07月31日 旧石巻ハリストス正教会教会堂、来月2日から公開(河北新報)
ジェーンズ邸の写真展示を補足して、2016年4月の熊本地震で被災した状況も展示された今回写真展スタッフさん達の思いはいかばかりか、頭がさがります。

ジェーンズ邸
被災・ジェーンズ邸
旧石巻ハリストス正教会教会堂
熊本地震からの復旧に関して
熊本洋学校教師ジェーンズ邸 復旧状況:工事のため休館中/復旧見込み:平成33年度公開予定・・・熊本洋学校教師ジェーンズ邸


コメント ( 0 ) | Trackback ( )


« 前ページ