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厚生労働省 平成23年4月4日報道発表資料に、食品中の放射性物質に関する暫定規制値の取扱い等について があります。
そこに、『2 地方自治体の検査計画については、別紙2のとおりです。その中では、原子力災害対策本部の対応方針としての食品の出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方も参考として添付しました。』 とあり、その別紙2で山梨県は対象外だと確認しました。PDFファイルをいちいち開くのはメンドクサイので、これを読み落としていました。
以下はその引用ですが、時系列的には以下の記事だと思いますのでリンクしておきます。
◇ 厚生労働省-平成23年3月17日 放射能汚染された食品の取り扱いについて
◇ 厚生労働省-平成23年4月4日 食品中の放射性物質に関する暫定規制値の取扱い等について
 この中に、食品中の放射性物質に関する検査の実施状況(平成23年3月19日~4月3日)については、参考資料(PDFファイル)があります。
 5月13日までの都県の状況もPDFファイルででていますが、それは末尾に追記しました。
◇ 厚生労働省-報道発表資料
平成23年3月19日 福島県産及び茨城県産食品から食品衛生法上の暫定規制値を超過した放射性物質が検出された件について・・・これがおそらく(第1報)
平成23年3月20日 食品中の放射性物質の検査結果について(第2報)
以降ほぼ毎日、「食品中の放射性物質の検査結果について(第*報)」 として発表されています。これを見ていて感心したのは新潟県です。柏崎刈羽があるので器材も人材も揃っているのでしょうか。
平成23年5月17日 食品中の放射性物質の検査結果について(第69報) この中に、別添7:山梨県公表資料(16時50分公表) これについて末尾に記載しました。
◇ 農林水産省で、水産物の種類毎の放射性物質の検査結果について があります。
食品の放射性物質検査データから都道府県別に確認できます。
 これは財団法人 食品流通構造改善促進機構が厚生労働省の食品の放射性物質検査データを検索可能な状態にしたものでボランティアで運用されているもの
厚生労働省の「食品中の放射性物質の検査結果について(第*報)」に収録された都県からのデータが一覧として整理されているので見やすいです。

地方自治体の検査計画について 平成23年4月4日 厚生労働省
1  基本的考え方
 「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」(平成14年3月)の追加要件を設定。

2  対象自治体
 総理指示対象自治体(福島県、茨城県、栃木県、群馬県)及びその隣接自治体(宮城県、山形県、新潟県、長野県、埼玉県、千葉県)並びに暫定規制値を超えた食品の生産自治体(東京都)

3  対象品目の選定
 1  これまでの検査結果
 放射性物質の降下状況は、福島第1原子力発電所からの距離が最も大きく影響していると考えられるため、都道府県ごとに検査結果を整理した。
ア 野菜類(ヨウ素131)
 (ア) 平均値又は中央値が1000Bq/kg 超
  ホウレンソウ(茨城県、栃木県、千葉県)、パセリ(茨城県、千葉県)、シュンギク(栃木県、千葉県)、カキナ(栃木県)、サンチュ(千葉県)、チンゲンサイ(千葉県)、セルリー(千葉県)
 (イ) 平均値又は中央値が500Bq/kg から1000Bq/kg
  ホウレンソウ(神奈川県、埼玉県、群馬県)、サニーレタス(茨城県)、ミズナ(千葉県、茨城県)、コマツナ(千葉県、東京都、埼玉県、神奈川県)、カキナ(群馬県)、ネギ(千葉県)、シュンギク(群馬県)
イ 乳(ヨウ素131)
  平均値又は中央値が500Bq/kg 以上
  原乳(茨城県)
注) セシウム(134+137)の暫定規制値超過例
 パセリ(茨城県・2110Bq/kg)、ホウレンソウ(茨城県・1931Bq/kg)、コマツナ(東京都・890Bq/kg)、ホウレンソウ(栃木県・ 790Bq/kg)、カキナ(群馬県・555Bq/kg)、ミズナ(茨城県・540Bq/kg)

  2 指標とするべき品目(重点的にチェックする食品)
   ア ホウレンソウ、シュンギク、カキナ、ミズナ、コマツナ(露地物を優先して選択)
   イ 乳
   ウ その他国が別途指示する品目

3 上記のほかの対象品目
 ア 生産状況を勘案した主要農産物
 イ 市場において流通している食品(生産者情報が明らかなもの)
 ウ 環境モニタリングの状況等を踏まえ国が別途指示する品目(例:一定の海域の水産物)

4 検査の頻度
 週1回程度(曜日などあらかじめ計画すること)。ただし、暫定規制値を超える又は近い放射性物質が検出された場合、検査頻度について国が指示することがある。

5 検査の地域
 地域的な広がりを把握するため、農作物については、農業生産等の実態や産地表示の状況も踏まえて、自治体がその県域を適切な区域に分け、当該区域毎に複数市町村で採取。

4 その他
 上記の内容については、必要に応じて国が地方自治体に別途指示することがある。

Map_distance 足柄茶の放射能汚染については、その他の対象品目ということになるでしょう。
条件1 「福島第1原子力発電所からの距離が最も大きく影響している」
条件2 「隣接自治体」
条件3 「暫定規制値を超えた食品の生産自治体」
厚生労働省の東日本大震災関連情報(水道・食品関係) に、【食品関係情報】 3.食品中の放射性物質に関する検査について
ここに、「関係都県における食品中の放射性物質に関する検査計画の策定状況」 と 「関係都県における食品中の放射性物質に関する検査の実施状況」 (いずれもPDFファイル)があります。

「・・・検査の実施状況」は5月13日までの都県の状況です。そのPDFファイルの最後に挿入されている「福島第一原子力発電所と各都県との距離」の図を見ても、山梨県の方々は不安を感じないのでしょうか。
他県の状況を見ていて「想定すべきこと」からお茶の検査だけでよいのでしょうか。

◆ 発表日:2011年5月17日 山梨県内で生産されたお茶(生茶葉)の放射性物質検査について 大月市と上野原市の結果
◆ 発表日:2011年5月13日 山梨県内で生産されたお茶(生茶葉)の放射性物質検査について 南部町の結果

山梨県 知事記者会見(平成23年4月21日木曜日)に「環境放射能の測定について」 という質疑応答がありました。

記者-先ほどの観光の話に関係するかもしれないのですが、毎日、放射線量を甲府の衛生環境研究所で測っていますが、これを北麓地方でモニタリングポストを設けたりとか、北杜市の方で設けたりとか、そのようなお考えはお持ちでしょうか。
知事 【参考ページ-山梨県の環境放射能の状況について
 今のところ、環境放射線量は1箇所で、大気については衛生環境研究所で大気を測り、水質については、甲府市の平瀬浄水場の水質を測っているわけです。今のところ検査機器が1台しかないものですから、あまりたくさんは測れないわけです。1回測るのに6時間かかると聞いておりますから、現在、測定機器を発注しておりまして、大分品不足のようですけれども、できるだけ早く2台目を購入したいと思っております。
 今の段階では、検査能力的にそう多く増やすことはなかなか難しい。先日、東京で水道水に高い濃度のもの(放射性ヨウ素)が出たときに、東京に近い上野原で水質を測りましたけれども、そのくらいのことが1台の検査機器では目一杯でありまして、2台目になれば、さらに検査能力が高まりますから、ご指摘のようなことも考えられるかもしれませんけれど、別途それ以外にいろいろな検査を行なわなければならない面もあります。
 例えばですが、要請が来ているわけではありませんが、ワインを輸出するときに輸出ワインの検査も行なったらどうかとか、他にいろいろなものがあるだろうと思いますから、今の段階で2台目が入ったからといって、おっしゃるようなことができるかどうか分かりませんけれども、少なくとも検査能力が高まることは間違いありませんので、検査の充実は図っていきたいと思っております。

器材が無いということは担当できる人材も少ないと感じられます。これまでずっと見てきた原発震災に関する情報で感じた事【山梨県自身で発信されている情報がほとんど無い】を、既に横内知事が表明されていたことに気が付きませんでした。しかし、県内民間には器材も人材もあるような気がします。足柄茶の記事に書きましたが、山梨県内の学校には「はかるくん」も幾つかはあると思います。
知事部局と教育委員会の縦割り行政を超えて、ICTが地域力の総力戦であると同様に、安全・安定・安心の山梨県総力戦体制を構築されたらいかがでしょうか。予算はありますね、とりあえず山梨県環状道路北部・東部の凍結とか・・・(^o^)

上記の検査結果データにいつも出てくる「暫定基準値」は、その適否について、「測定対象としている放射性物質」についてはその範囲について、多くの方々が疑問を感じられることと思います。これまでリンクしてきた民間のブログ記事などで関係記事は読むことができます。私は強烈な外部被ばくで倒れるのは困るけど、内部被ばくで少し寿命が縮まることはもう気にしなくてよい、やりたい仕事が未だ少し残っているので、それを片付ける時間が欲しいだけです。最期をどこで迎えるかは天命です。



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コメント
 
 
 
はじめまして。山梨放送に勤務している者です。 (berrysummer)
2011-05-26 18:49:25
はじめまして。山梨放送に勤務している者です。
5月23日の読売朝刊で、中国が食品輸入規制を緩和。山梨と山形は対象外。の記事を読みました。

そこには詳しい理由は何も書かれておらず、不安になりました。
山梨県内でこの事実を知る人自体少ないように思います。
今回わかりやすく説得力のある情報に驚かされました。
貴重な情報をありがとうございます。
3月11日の地震のあと、東電にいる人物から、
「放射能はすでに漏れている。これから季節風が吹くと甲府盆地に、海風が吹くと山形に放射線は溜まる。」
との電話がありました。
当時の私は、メルトダウンがおきているわけない、ましてや山梨にくるなんてありえない。
と、完全に信じていませんでした。
今の状況を県民はもっと知るべきです。

 
 
 
berrysummerさん、メッセージありがとうございます。 (ictkofu)
2011-05-26 20:19:47
berrysummerさん、メッセージありがとうございます。
私も5月23日の読売新聞記事は読んでいます。
中国の温家宝首相来日で出てきた話でしたが、記事としてはこれが読めます・・・
http://www.shinmai.co.jp/news/20110525/KT110524BSI090015000022.htm
中国、県産食品輸出禁止継続 県関係者から疑問の声 信濃毎日新聞 5月25日(水)
>除外された対象県も「農産物の放射性物質検査で平常値に収まっており、もともとなぜ対象になったのかも分からない」(山梨県農政部)とする。

長野県から山梨県の内部情報が分かるのはありがたいです。

次のような記事が出ていました。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110526-OYT1T00376.htm
タイ政府、日本産食品の輸入規制一部緩和 
2011年5月26日11時03分 読売新聞
> タイでは現在、福島、宮城、茨城など12都県の食品を輸入する場合、放射性物質が基準値を下回っていることを証明する書類の提出を義務付けている。保健省によると、このうち、埼玉、山梨、長野、新潟、山形を対象から外し、神奈川を新たに加える。緩和の実施時期について、同省では「1か月以内」としている。

http://ictkofu.blogzine.jp/kofu/2011/04/post_b0e3.html
2011.04.14 食品の輸出と福島原発人災の関係
を書きましたので、対象除外についてはこちらにもコメントとして追記しました。

今日5月26日夕方のテレビニュースで下水汚泥からの検出結果が報じられていました。
これは次の記事に関係する事なので、詳細を確認できたらブログに書きたいと思っています。
2011.05.13 東京都下水汚泥の放射能汚染
http://ictkofu.blogzine.jp/kofu/2011/05/post_3491.html
 
 
 
はじめまして。 (yukimasa)
2011-05-28 14:58:31
はじめまして。
こちらのサイト、さっき知ったばかりで今はただただ驚いています。
山梨での原発事故関連情報を、ここ迄まとめていただける方がいらっしゃることに
驚きと感謝でいっぱいです。
いま記事をほんの少し見せていただいただけですが、
これからじっくり読ませていただきます。

山梨に住んでいながら、何もできない自分を恥じますが
今日はこのような素晴らしいブログに出会えて
山梨も捨てたもんじゃないと、少し幸福感を感じています。

これからもよろしくお願いします。
 
 
 
yukimasaさん、メッセージありがとうございます。 (ictkofu)
2011-05-28 17:02:11
yukimasaさん、メッセージありがとうございます。
山梨県内(甲府市)にいて、自分と知人を守るのにどうすればよいか、そのために調べています。
同じソースから県外にいる仲間、知人の為にもその地域の情報を調べて伝えることもできます。
ICTは地域の総力戦だと思うので、私ができることをやってみようというスタンスです。
私のブログにリンクした以外の情報にyukimasaさんが気付かれたら、ぜひコメントでご教示ください。
今後ともよろしくお願いいたします。
 
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