ICT工夫
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平成23(2011)年5月12日 日本医師会の定例記者会見で、『文部科学省「福島県内の学校・校庭等の利用判断における暫定的な考え方」に対する日医の見解』 がPDFファイルで公開されました。
『国際放射線防護委員会(ICRP)が3 月21 日に発表した声明では「今回のような非常事態が収束した後の一般公衆における参考レベルとして、1~20 ミリシーベルト/年の範囲で考えることも可能」としているにすぎない。 この1~20 ミリシーベルトを最大値の20 ミリシーベルトとして扱った科学的根拠が不明確である。また成人と比較し、成長期にあ る子どもたちの放射線感受性の高さを考慮すると、国の対応はより慎重であるべきと考える。』
文部科学省では、実地調査を踏まえた学校等の校庭・園庭における空間線量低減策について (事務連絡 平成23年5月11日) を出しています。
別紙として、「学校等の校庭・園庭の空間線量低減のための当面の対策に関する検討について」(日本原子力研究開発機構 ) と 「工事施工上の留意事項」 がPDFファイルでアップロードされています。 【以上、2011.05.12 追記】


「こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。」 (国民の祝日に関する法律

2011.04.05 食品中の放射性物質に関する暫定規制値 は記事にしていたのですが「未だ分からないこと」は今も分からないまま時間が過ぎました。
◇ 文部科学省トップ > お知らせ > 報道発表 > 平成23年度の報道発表 > 福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について 平成23年4月19日・・・これが初出のようです。
美浜の会--4月21日 文部科学省・原子力安全委員会交渉 子どもに年20ミリシーベルトの安全基準を撤回せよ
子どもに20ミリシーベルトの被ばくをさせるのか!4月21日 対政府交渉 2011年4月21日、参議院議員会館

◇江川紹子さんのホームページで、「『適切でない』と申し上げた」~”子どもにも20mSv/年”問題と放射線防護学の基礎 2011年05月01日
 本間俊充氏((独)日本原子力研究開発機構安全研究センター研究主席・放射線防護学)から得た説明を整理されています。
「確定的影響」と「確率的影響」という言葉はどこかで見たことがありますが、本間さんの説明を整理された江川さんの記事はとても分かりやすいです。ブログのタイトルになった言葉は以下の部分からと思います・・・

平時の「1mSvが限度」という概念から比べると、20mSv/年という数値はとても高い。びっくりするのは当然です。
私は、福島の学校の子どもたちについて意見をもとめられた時、現存被曝状況を適用して、被曝をできるだけ低くしなければならない、と申し上げました。20mSv/年というのは、飯舘村の計画的避難が決められた時に用いられました。これを越す可能性がある人たちは避難をしなさいということです。「それと同じ値を、学校を再開するために、子どもに適用することは反対です」と申し上げました。

記事には、『「これ以上だったら絶対に受け入れられない」というレベルと、「これ以下だったら何のためらいもなく受け入れる」というレベルの間には、グレーゾーンとも言うべき「ある程度がまんする」という領域があります。』 と本間さんの言葉があります。多くの政治的決断というのはこのようなグレーゾーンにおいて行われるものでしょう。グレーゾーンを狭めるために情報公開が必要なわけですし、人々が情報を精読し理解できたなら白か黒かの判断もできます。そこにどうしても「確率的」な部分が残る時は、まさに人々をして由らしむるトップリーダーでなければなりません。

この問題で辞任された小佐古敏荘(こさこ としそう)さんに関するニュースはいくつか読みましたが、
「子ども20ミリシーベルト」に反対し内閣官房参与を辞任した専門家の決断-辞任理由全文があるNHK「かぶん」ブログ、一部削除された報道
◇ 2011年5月2日23時14分  読売新聞 「老婆心ながら守秘義務」と官邸、小佐古教授に は情報管制にはいつも関心ある私が興味深く読んだ記事です。「守秘義務」というのは誰のために何を秘すべきなのかが一番肝心ですが、それを考えずに都合の悪い事を言う相手を黙らせるために使う人も多いと思えます。
福島県小学校等の校庭利用「線量基準年間20mSv」に関する資料(仮) というリンク集がありました。

『政府の原子力発電所の新増設計画について、山梨県関係国会議員6氏のうち、3氏が「見直しが必要」と考えていることが、山梨日日新聞のアンケートで分かった。6氏はいずれも東日本大震災の発生前は計画を容認しており、福島原発事故を受けて“転向”した格好。残る3氏は「今後も原発に頼らざるを得ない」とし、見解は分かれた。』という記事が2011年05月04日のネット版に出ていました。時間があれば調べて議員の名前を特定してみたいと思っています。ちなみに「転向」の原義を確認すればここで引用符が使われる意味が分かるでしょう。
浜岡原発がトラブルに見舞われた時には山梨県内の子供たちにも 前例により 20mSv が適用される・・・というような話に発展するかもしれません。「無関心ですみませんでした」とすら言えないその時が来る「確率」に政治判断が求められています。



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