防衛大臣記者会見概要(3月28日 平和安全法制が施行されてからの1年を振り返って) 平成29_2017年3月28日(08時37分~08時43分)
首相官邸・防衛大臣 稲田 朋美 (いなだ ともみ)
【引用中の改行編集、強調、(年月)の補足は引用者です。】
Q:明日(2017.03.29)で安全保障関連法が施行されてから一年となりますが、これについて大臣の受け止めと、また、改めてなのですけれども、安全保障関連法についての意義をお願いします。
A:わが国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増している中において、一国のみで自国を防衛することはできないというふうに思います。
その中において、この平和安全法制は、平成27_2015年に国会で成立をし、昨年の3月(2016.03.29)に施行して一年経ったわけですけれども、大変意義深いものだというふうに思っています。
【編注・
自衛隊法等の一部を改正する法律で改正される法律の一覧(2016-03-22 ICT甲府ブログ)】
昨年の施行から一年間、必要な教育訓練を重ねつつ、駆け付け警護や宿営地共同防護といった新たな任務などの付与、さらには
自衛隊法第95条の2の規定に基づく米軍等の部隊の武器等防護の運用開始など、具体的な取組みが進んでいるということは、国民の命と平和な暮らしを守るというわが国の防衛、そして、平和安全法制の目的を実現していく上で極めて重要だというふうに思っています。
Q:中国や北朝鮮の挑発行為が続いている中で、今後、安保法制に基づいてどういう活動をされていく考えがありますでしょうか。
A:安保法制に基づいてというか、いつも申し上げておりますけれども、
一つはわが国自身の、例えば北朝鮮に対するミサイル防衛システム、そういったわが国自身の防衛力をしっかりと整備をしていくということ、
さらには日米同盟の重要性、発展・深化、これはこの平和安全法制の下でしっかりと確立をしていく、
さらには価値観を共有する国々との連携、
この3本の柱でしっかりとわが国の領土・領海・領空、国民の生命・身体・財産、そして平和な暮らしを守っていくということでございます。
Q:関連なのですが、南スーダンで援助関係者への襲撃が相次いでいるということで、25日に援助関係者6人が殺害される事件がありました。これについての防衛省の把握と受け止めをお願いします。
【編注・援助関係者に襲撃、6人死亡 南スーダン(CNNニュース 2017.03.27)、南スーダンで襲撃6人死亡 NGO職員、車で移動中(2017年3月27日)秋田魁新報】
A:いつも申し上げておりますけれども、ジュバは比較的平穏とはいうものの、南スーダンは非常に治安が厳しく、さらには部族間の対立であったり、武装集団の襲撃であったりとか、そういったものは続いております。
その中で、国連人道問題調整事務所及びUNMISSの発表によると、25日の朝、ジュバから地方に向かう途上で6名の援助関係者が殺害をされました。 国連は同殺害を強く非難をし、南スーダン政府に対して調査を要求していると承知をいたしております。
今、冒頭でも申し上げましたように、南スーダンの治安・人道状況というのは極めて厳しいものでありますし、日本政府としても懸念をしているところでございます。
わが国としては、南スーダン政府が国際社会と協力しながら、自国の人権状況の改善に向けた取組みを強化していくことを引き続き求めていく所存でございますし、毎日、南スーダンの情勢、さらには派遣施設隊の活動の報告を受けております。
この中でもしっかりと日本らしい活動をしている施設隊ではありますが、その安全状況をしっかりと把握して、無事に撤収作業が終わり、御家族の元に帰国されるまで緊張感をもって進めて行きたいと思っております。
Q:今回の襲撃事案によって、特にPKO5原則が崩れているとか、有意義な活動ができない状況になっているとか、そういったことはないでしょうか。
A:PKO5原則については維持されている状況です。
新たな紛争当事者が出現をしているとか、国または国準との間の武力紛争が発生しているという状況ではありません。そういう意味において、PKO5原則は維持されている状況でありますし、また、日々の報告を受けておりますことを勘案いたしましても、また、作業状況を見ましても、自衛隊の施設隊が安全を確保しつつ、有意義な活動をできる状況にはあるというふうに思っておりますが、しかしながら、緊張感をもって情勢は見極めていきたいですし、現地の状況について細心の注意を払って注視していきたいというふうに思っております。
Q:確認ですが、これまでのところ、駆けつけ警護や共同宿営地防護といったような任務は行われたということはないですか。
自衛隊法第95条の2
(合衆国軍隊等の部隊の武器等の防護のための武器の使用)
第九十五条の二 自衛官は、アメリカ合衆国の軍隊その他の外国の軍隊その他これに類する組織(次項において「合衆国軍隊等」という。)の部隊であつて自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動(共同訓練を含み、現に戦闘行為が行われている現場で行われるものを除く。)に現に従事しているものの武器等を職務上警護するに当たり、人又は武器等を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる。ただし、刑法第三十六条 又は第三十七条 に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。
2 前項の警護は、合衆国軍隊等から要請があつた場合であつて、防衛大臣が必要と認めるときに限り、自衛官が行うものとする。
国準=国家に準ずる組織
伊勢崎「英語で発信したら大変なことになる」➡︎ 稲田「国家or国準の間でなければ戦闘ではない」 (2017年02月09日 Dancing the Dream ブログ記事)参照してください。最近は国会も確認していないので「国準」という日本語を乱すような略語が使われていることを知りませんでした。
ついでに、【全文】自衛隊は南スーダンで「戦闘」していたのか。黒塗りの日報、公開します(2017/02/9 www.buzzfeed.com)
私もWebサイト管理上の「重要影響事態」にしばしば直面していますので「存立危機事態」に至らないよう持てる限りの力で応戦しています。しかし勉強不足を痛感して夜も眠れないのが実情です。我が日本国お役人様も国民の安全・安定・安心の為に命懸け、月月火水木金金のお仕事、お疲れさま。・・・と、私は昨年の記事に書きました。しかし休む暇も無い応戦に疲れてきたので、そろそろコッチから仕掛けて敵の攻撃基地を殲滅する方が楽かとも思います、ステルス核兵器こそ最上の手段かも知れませんが、手元にそれが無い、あっても使いこなせる知識も技術も無いので如何ともし難いのが無念。