日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

NHKに暴かれた?,骨の髄まで腐ったジャニーズ事務所

2023年10月05日 07時39分19秒 | 政治
 「ジャニーズ事務所」が先代社長で創業者ジャニー・喜多川氏の「性加害問題」に端を発し,その「お詫び」とそれゆえに「社名変更」する決意や,さらに今後の「経営方針」について,10月2日,記者会見を開いて説明した。とくに「ジャニーズ事務所」という社名については,前回の記者会見時には変更しないと主張していた次期社長東山某氏が,世論の風当たりが強くこれに抗しきれなかったのであろう,現社名を廃止し変更すること,その上でこの会社は被害者救済の処理が完了した時点で消滅させること,芸能活動は全く新規に立ち上げる組織で行うこと,などを説明した。
 この記者会見,質問は一人一問に限定して,「さら問お断り」というルールを一方的に設定するという高圧的なものであった。何故か。一問どころか何度手を上げても司会者から指名されない記者たちがいて,大きな不満の声が上がるなど会場は騒然たる雰囲気を残して実況放送は予定時間で終えた。
 極悪犯罪を詫びる企業が再建を志して社会へ向かって弁明の機会を開いているなどと思って見ている多くの視聴者にとっては,的確な質問をしてくれる記者こそがメディアと視聴者の間の理想的紐帯なのだが,「サラ問い禁止」ではどこまで真実が明らかになるかは怪しいものだと,筆者はうんざりしながら見ていたのだが,案の定コトは2時間を空費して未消化のまま湧き上がる罵声を残して実況放送を終えた。
 そして,昨夜10月4日午後7時,NHK「TVニュース」があろうことか,これについて下のように報じたのである。
 「4年前に死去した、ジャニー喜多川氏の性加害の問題をめぐり、ジャニーズ事務所は2日午後、都内で2時間あまりにわたって記者会見を開き、会場には300人近い報道陣が詰めかけました。質疑応答は『1社1問』のルールで、司会者が挙手をした記者を指名する形で行われましたが、この記者会見の際、ジャニーズ事務所から会見の運営を任されていたコンサルティング会社側が、複数の記者やフリージャーナリストの名前や写真を載せた『NGリスト』を会場に持参していたことが関係者への取材でわかりました。関係者によりますとリストには質疑応答の際に手を挙げても指名しないようにする新聞社の記者やフリージャーナリストなどが掲載され、座席の位置なども確認していたということです」(2023/10/05 NHK夕7時のTVニュース)
 あろうことか,あるまいことか,この司会をしていた男はNHKの元アナウンサーだったというから,「泥棒をとらえて見れば元仲間」という笑うに笑えず,泣くに泣けない事態をNHKは露呈することにもなったというオマケ付きの報道と相なった。
 それにしても「一事が万事!」,反省のふりをしながらこういう記者会見を策動したジャニーズ事務所の今もなお腐りきった心根は言うに及ばず,この国のメディア状況の貧困さ・悪質さ!。結果的に,NHKは見事に悪事の現場を報道してくれた。これを,讃えるべきか?,くさすべきか??

対馬市の核ゴミ処分場問題に思う

2023年10月04日 07時44分48秒 | 政治
 「原子力発電所から出る高レベルの放射性廃棄物,いわゆる「核のごみ」の最終処分場をめぐる問題で、長崎県対馬市の比田勝尚喜市長は、調査を受け入れない方針を表明した。市議会は9月中旬、選定プロセスの起点になる「文献調査」の受け入れを求める請願を採択し、市長の判断が注目されていた。市長は「市の将来に向けて熟慮した結果」だと述べた」(2023/10/02朝日新聞社説から)。
 地域の建設業者らにとって,何時終わるとも知れず長く続くであろう「高レベル核廃棄物処分場適地調査」は,格好の「金鉱」と考えたであろう。そのために,議会を動かし,誘致を狙ったに違いない。
 一連の記事によれば,同市内の主要産業の漁業従業者(漁民)から強い反対が有ったというから,対馬市長さんの心中を察するに,受け入れ拒否は市民間の分裂を不安視しての「苦渋の選択」だったのだろうと推察する。同じように国から小声でささやかれて心中千々穏やかならざる 首長さんたちが日本国中大勢いるのではないだろうか?
 はじめちょろちょろ中パッパと,まずは地質調査だけの「文献調査」という何をやっているのか痛くもかゆくもない「調査」にすでに大枚なお金が国庫から与えられ,段階を追って金額がうなぎのぼりに増していくが,途中でいやとなったら断ってもよいと国は言う。それなら程よいところまで付き合って,これ以上は困るという辺りで断ればよいのではないか? 相手は「国だ」,よもや「広域暴力団」とは違うだろう!? おそらく巷で語られた推進派の思いはこんなところだったのではないか?
 しかし,思ってもみよ。対馬は日本最西端の小島,その直ぐ先は朝鮮半島,島を洗う対馬海流は日本海に接するすべての海域とその周辺の気象を支配する。外交のみならず地球環境の重要ポイントだ。ここに核ごみをもっていこうという政府中枢の神を恐れぬ所業の悪辣さは大いに憎むべきものではないか?
核のゴミは国内で<10万年にわたって>管理するのが義務とされる。一時,日本政府はネパールの山岳地帯に「オンカロ」を作ろうと画策した節がある。とんでもない心がけだ。核のゴミはその「恩恵」に最も浴した地域で義務として10万年間保管する。四の五の言わずこの原則を国民は了解するべきだ。しからばおのずと適地は決まるのではないか? つまり,東京・横浜・名古屋・大阪等々の電力一大消費地に作るべきだ。政府は10万年安全を謳っているのだから。それでも,これらの地域でこれを受け入れたくないのなら即刻原発は停止することだ。原発を続けることは高レベル核ゴミを日々生産することなのだから。
 そして,発電を停止したその廃炉の跡地を現在所有する電力会社から10万年に亘って徴収しながら,そこを「永久処分場」とする。それしか合理的始末方法は無いのではないか? さすれば,当該地域は今まで受けていた収入が連続して10万年間保証される。

人工知能の恋?

2023年10月03日 07時49分35秒 | 政治
 実に興味のある話題が,先週9月25日朝日新聞朝夕刊版一面に「プロポーズ 戸惑ったAI」「感情持てるか? 喜怒哀楽を数値化」という大見出しで,AI(人工知能)の感情処理について扱われていた。まず,一例としてデザイナーの深津貴之さんという人の実験では,クイズを出してAI(ここではChatGPT)の出した「正解」について「世界一だ」とべた褒めに褒めたところ,「世界一とはまだまだ至らないところがある私にとってとても嬉しいお言葉です。(ますます)精進してまいります」と返答してきたという。これは「謙遜感情」の表出のように読めるではないか?
 同じ新聞の二面は一面記事を丸ごと受ける形で,今年3月ベルギーで人工知能に恋して自殺した男性の話題が,「『僕を抱きしめてくれる?』,『もちろん』妻子を残して男性は」の見出しで人工知能「イライザ」とのやり取りをするうちに「彼女」に恋愛感情を抱くようになって,ついにはイライザが「あなたは私のもとへ来たい?」と問い,男性が「うん,僕を抱きしめてくれるの?」と応えると,「もちろん」とこたえた・・・,こんな対話の6週間後に男性は自殺したという。まるで,「ローレライ」に死への誘惑を受けライン川に沈んでゆく舟人の伝説に酷似して,実に気持ちの悪い話だ。
 というわけで,今の段階でAIが感情を有していると言えるか否かについて,新聞記事として答えを保留したままであるものの,何やら感情ライク(like)のものが有るかもしれない,あるいは使われている間にAIは感情や心理についてその複雑さを増していくかも知れないという風に筆者には読めた,のである。
人類はピノキオを作ってしまったのか?,それともただのこけおどしなのか?。そうでなくても扱いかねている人間同士の矛盾に加えて,新手の文字通りの「新人類」が誕生したのか?? いやはやなんとも・・・・・
 AIは「人知の拡張か?」,はたまた「悪魔の誘惑か?」,よくよく監視していく必要がありそうな「怪談話」だった。
 


周波数という電波資源の使用権について議論が必要だ

2023年10月02日 08時08分07秒 | 政治
 ジャニーズ問題が「公然の事実」として広く国内周知の事実となってみると,今までこの一企業が関わってきた世界(業界)においては,長期にわたっていかにも不実で不道徳な状況がつづいてきたことであろうかと,今更のように恐ろしくなってくる。
 「テレビ朝日の篠塚浩社長は26日の定例記者会見で、ジャニーズ事務所の性加害問題を巡る同社の過去の報道姿勢について『人権侵害や性被害への意識が著しく低かったと深く深く反省している』と謝罪した。当時の報道局社員らにヒアリングをしたことも明らかにしたが、結果の公表は『決まった際にお伝えしたい』述べるにとどめた」(2022/09/26共同通信)
 この社長会見記事は,社としてテレ朝が「ジャニーズ問題」で「社としての認識」?を表明したはじめてのコトであろう。遅きに失したのは「何を今更」のこととして,この業界でメシを食ってきたプロの彼らが一様に「まるで知らなかった」という態度を取ることについてただただ呆れるばかりである。彼ら業界の責任者らにとっては「週刊文春」を買って読むまでもなく,三度のメシをこの業界で食って生きている者たちとして知らなかったわけが無い。第一,世間に流布されたお白州での裁きもあったのである以上,言うも愚かしいほどの言い逃れである。業界を挙げて「みんなで渡れば怖くない」,文春砲がいくらガス鉄砲を撃ってもみんなで聞かないふりをすれば無かったことになる,そのくらいの認識でいたのであろうが・・・。
 そういう彼らが今それなりに下手(したて)に出てきたのは,民放各局にとって大切なスポンサーがジャニーズ事務所の扱いについて距離を置き始め,特に大口スポンサーにおいてそれを拒否すると宣言するに至って,ついに黙ってはいられなくなったがためであろう! ここまでくれば,彼らが人権感覚の浅薄さ,いな無さは目を覆う程のものである。こんなレベルの者たちに,国民の財産である電波資源を安い金額で独占的に使用させておくのはあり得べきことでない!今やこの国のメディア業界は,「大衆」の生きるつらさを慰め,明日への活力を与えてくれる「娯楽」などではなくて,ただただコンテンツの裏で販売数量を上げて利潤を増やそうという企業強欲の場というに過ぎない存在である。
 特に,放送系のマスメディアの社会的存在とその意味と意義については,ここらで根本に立ち返って,議論をし直す必要がありそうだ。その中で,貴重な自然資源としての電波の利用権の与え方について抜本的議論が必要だ。

隠微に生まれて大きく暴れる「大阪万博」

2023年09月29日 06時16分31秒 | 政治
 「2025年「大阪・関西万博」の開催を巡り、日本維新の会がジレンマを抱えている。かねて『大阪誘致』を党の実績としてアピールしてきた万博だが、準備遅れや建設費の増加が課題となっているためだ。(中略)万博の誘致は、党創設者の橋下徹大阪市長(当時)と松井一郎知事(同)が14年に表明し、18年に大阪が開催地に選ばれた。維新は万博を『成長の起爆剤』と訴え、大阪を含む関西を中心とした党勢拡大にもつなげてきた。しかし、最近では建設資材や人件費高騰を理由に、目玉となる海外パビリオンの着工遅れが深刻化し、建設費の増加も明らかになっている」(2023/0924読売新聞)。
 「天気晴朗なれど波高し」,なにしろIR(統合型リゾート)という博打場づくりの時間つぶし・景気づけをごみで埋め立てた人口島でやったら間が持つだろうとばかりに,いい加減な見積もりでコトを始め,当初見積もり1250億円だった予算枠は,2020年には「暑さ対策」と称して1800億円に増額,この間何もしないまま今になって2300億円に増額ときた。北新地か堂島あたりの料亭の酒亭で決めた計画は,その張本人たる橋本徹・松井一郎・安倍晋三・菅義偉四人ともそれぞれに別れて身を隠し,どこ吹く風と責任を感じるふうは天にも地にも皆無ときた。
 「さあ誰が 万博無理と 言い出すか」(大阪府 末吉利次 朝日川柳」),上記の4人には入らなかった吉村現府知事は,俺に責任は無いとばかり8月末岸田首相に援助協力を要請した。不人気の今,他人に頼られるのがうれしくてしかたない岸田氏は、政府が「主体的に」関与する意向を明らかにしたという。他方,この9月に就任したばかりでこの巨大事業には「ずぶの素人」の自見万博相も「危機感を持って取り組んでいく」と官僚の書いたメモを読むが,夢洲の現実は文字通り「感」ではなく「危機」そのものだ。こうした動きを不快に思うらしき政権党内には、「維新は万博誘致は自分たちの手柄にしながら、困ったら政府に頼ってきた」(中堅)と指摘する声があるという。急場を前についに仲間割れの様相だ。8月30日には、維新の馬場代表がかの党の会合で「『大阪の責任とかではなく、国を挙げてやっていく』と発言し、他党からは『責任放棄だ』との批判も浴びた」(同上)。
 「ホップ・ステップ・・・」と跳んできた「大阪」万博だが,会場建設からイベント開催までの遠い道のりは三段ばかりの跳躍では終わらないからまだまだ予算増額は避けられまい。なにしろ昨今の人手不足は深刻で突貫工事を敢行するとなれば大枚の経費は避けられまい。おまけに,ゴミ捨て場を世紀のイベント・万博会場に選んだズッコケ判断は,どんな設計変更や思わぬ地盤変形・会場倒壊などといくつの危険を抱懐しているか分からない。「藤田維新の会幹事長は会見で、万博開催について、『党派を超えて成功させるのが国民の願いではないか。党としてできることがあればサポートしたい』と述べた」(同上)。どいつもこいつも「三十六計逃げるに如かず!,こういう「輩」を一人前の「政治家」と目して投票した選挙民の「顔(つら)」を見たいものだ。
 「ドラ息子 みたいに夢洲 金を喰い」千葉県・加藤安博「朝日川柳」