ICT工夫
全ての自由を奪えても、自由を求める自由だけは奪えない




赤字54億円は全て県民負担に(UTYテレビ山梨ニュース 2018.02.22 18:50)

およそ54億円の最終赤字は全て山梨県民が負担することになります。
閉鎖した山梨県北杜市の明野処分場を巡り、業者に賠償を求めた裁判で全面敗訴した山梨県は2審の判決について上告しないことを決めました。
「裁判を通じて県民負担の軽減を図ることができなくなってしまうので、県民の皆様に大変申し訳なく深くおわび申し上げます」(山梨県環境整備事業団の会見)。
この裁判は北杜市の明野処分場が閉鎖する原因になった汚水漏れを検知するシステムのトラブルは施工に問題があったとして、県環境整備事業団が業者4社を相手におよそ14億円の賠償を求めたものです。
今月(2018年2月)8日東京高裁は業者に賠償責任を求めた県側の控訴を全て棄却する判決を言い渡し、県側は最高裁へ上告するか検討してきました。
その結果、事実認定の請求が棄却され、法律上の争点がないと判断し上告しないことを決めました。 裁判は県側の全面敗訴が確定することになり、54億8400万円が見込まれる明野処分場の最終赤字は全て県が負担することになります。
構想から建設、稼動まで3代の知事が関わった明野処分場は、大規模施設整備の見通しの甘さの教訓と巨額の県民負担が残りました。

「構想から建設、稼動まで3代の知事が関わった明野処分場」・・・私がご就任の時から存じているのは山本知事、横内知事、そして後藤知事(現職)ですが、明野処分場の建設計画は 山梨県環境整備センターの主な経緯 にあるように平成6_1994年9月から始まっています。多分、天野知事の時代と思いますので天野知事からの3代で積み上げられた問題の結末でしょう。

公益財団法人山梨県環境整備事業団
明野処分場は通称で「山梨県環境整備センター」が正式名称ですね。
情報公開 にアップロードされている財務諸表から54億という最終赤字の内容を理解できるかどうか、3月15日締切の仕事が終ったら余勢を駆って学習してみたいと思います。
このブログで明野処分場については、「明野処分場シンポジウムから考えたこと」(2012-05-26)を書いていますが、その他 カテゴリー・明野処分場 として整理した記事13本かと思います。

毎日新聞山梨版 2018年2月23日記事 によると、『赤字のうち約45億円は既に支払い済みという。処分場は2024年度までに汚水処理を終え、処分場も廃止する見通し。』 とのことです。NHKが報じた「廃止に向けた汚水処理などの作業で最終的に廃止に至るまではあと6年かかる」のが、現在(2018年2月)から2024年3月末までの6年間だとはっきりしました。

県側が全面敗訴受け入れを表明(山梨県)(2018/2/22 19:23 山梨放送)

 漏水システムの異常感知で閉鎖に追い込まれた明野最終処分場をめぐり県が施工業者に損害の穴埋めを求めた裁判で、県環境整備事業団は22日、全面敗訴の高裁判決を受け入れる考えを明らかにした。
 総額54億8400万円の赤字は全額県費で負担することになる。
 明野処分場は2009年5月に稼働したが漏水検知システムが2度にわたり異常を感知し、搬入量が予定を大幅に下回ったまま2014年、閉鎖に追い込まれた。
 事業団はシステムの異常は工事で遮水シートを損傷させた施工業者に責任があるとして、4社に14億2900万円の損害賠償を求め、甲府地裁は1社に一部の支払いを命じたが、2審の東京高裁は今月8日、「業者が遮水シートを損傷したか認定できない」として請求を棄却した。
 判決を受け事業団は会見を開き、全面敗訴の判決を受け入れる考えを明らかにした。
 広瀬久文専務理事「県民負担が軽減できず、申し訳ない」と述べた。
 明野処分場は県が建設や運転費に45億円を投入。
 今後も水の浄化などに9億4000万円かかり、合わせて54億8400万円の赤字は全て県費負担となる。
 明野処分場を巡っては候補地選定の不透明さや県の事業の進め方が「建設ありき」だとして住民の意見を2分する反対運動が巻き起った。
 長年、処分場の建設に反対してきた明野処分場対策協議会の篠原出相談役は「ずさんな計画が県民に巨額の借金を負わせた」と非難した。
 事業団は会見で責任の検証について「今後検討したい」と述べるに留めている。

明野処分場裁判 県側が上告断念(NHK甲府放送局ニュース 2018年02月22日 17時58分)

相次ぐトラブルで閉鎖となった県の最終処分場をめぐり、運営していた財団法人が業者4社に賠償を求めた裁判で県側の控訴をすべて棄却した2審判決について県側は最高裁判所への上告を断念しました。
これにより54億円を超えると見込まれる最終的な赤字はすべて県が負担することになります。

この裁判は、北杜市明野町にある県の産業廃棄物の最終処分場で平成22_2010年と平成24_2012年に汚水漏れを検知するシステムのトラブルが起きその後、閉鎖したことを受けて、処分場を運営する山梨県環境整備事業団が埋め立てや施工を行った業者4社に14億円あまりの賠償を求めたものです。
2審の東京高等裁判所は今月(2018年2月)8日、業者4社に賠償責任を求めた県側の控訴をすべて棄却する判決を言い渡し、県側は22日最高裁判所への上告を断念したことを明らかにしました。
理由について県側は、2審判決は、事実認定に基づく部分が控訴棄却の理由になっていて、憲法違反や判例違反を審理する最高裁判所への上告にはなじまず判決が覆るとは考えにくいためとしています。
これにより県側の敗訴が確定し、54億8400万円と見込まれる最終的な赤字は県がすべて負担することになります。

処分場では現在、廃止に向けた汚水処理などの作業が進められていますが有害物質が環境基準を下回って最終的に廃止に至るまではあと6年かかる見通しです。
山梨県環境整備事業団の廣瀬久文専務理事は、「裁判を通して県民の負担を減らそうとしたができずに申し訳ない」と述べました。

廃止まで6年間・・・この財団法人を一旦解散して笛吹市の最終処分場担当として新規蒔き直し、明野処分場はリニア新幹線工事の発生土で完全に埋め立ててしまうとしたら状況はどう変化するか、そんな事も考えましたが、そうは問屋が卸さないようです。・・・・いや、2024年3月末以後、早川町のリニア工事発生土仮置き場から移送する事は可能かも知れません。54億の幾分かはこれでカバーできるかも。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




2013年1月11日の県内ニュースで、明野処分場の地元住民が2012年11月に山梨県監査委員会に提出した住民監査請求が却下されたと報じられました。
報道によれば監査委員は 「おととしに行われた住民監査請求と同じ内容であり、請求の対象にならない」 などとしたとの事ですが、そういうことなら受け取って請求内容を見れば直ちに却下の判断になるでしょう。いわゆる門前払いで良いわけです。なんか変ですね?

監査請求した当時の昨年11月の記事は毎日新聞山梨版で未だ読めましたが、まず、2012年11月10日 県環境整備センター:北杜最終処分場問題 反対グループの搬入停止求める要請書、県から拒否回答という記事です。私はこの記事から 明野処分場に県外ゴミって本当? を書きました。
毎日新聞はこの続報として2012年11月21日、北杜最終処分場問題 反対派が住民監査請求 「県外のごみ搬入」との記事を出しました。
『県監査委員会事務局によると、今後は意見聞き取りなどを行い、21日から60日以内に結論を出す。県環境整備課は「協定は、県内の中間処理業者が出したごみは搬入できると解釈している。県外で出たごみが混入する可能性はあるが違反には当たらない」としている。』 とのことでした。
そして、「県監査委員が住民請求を却下 処分場補助金は適法」、毎日新聞山梨版 2013年01月12日の記事です。記事内容は最初に見た県内ニュースとはニュアンスが違います。
県内ニュースを見ただけでは、処分場地元住民の方々が同じイチャモンを繰り返す、まるで「クレーマー」のように感じられますが、11月20日からおよそ50日かけて結論を出したのですから、門前払いできる監査請求では無かったのでしょう。

私は地元住民の方がこれほど心配なさる理由は正当だと思います。それは、2012.12.21 明野処分場で漏水検知、またオオカミが来た? で書いたオオカミの正体が分かったからです。
山梨県環境整備事業団の広報記事は未だ読んでいませんが、読売新聞山梨版 2013年1月12日記事、漏水検知不具合 半月前から…明野処分場 が読めたからです。

強い電流が流れたことによるヒューズ切れが、安全サイドに判断される設計になっているようです。ヒューズが切れない程度の電流は計器に感知されて漏水となるが、ヒューズが切れるほどの電流が流れる漏水では計器に電流が来ない状態なので事故を認知できない?
「測定計器に過大な電流が流れることをヒューズで防いでいた」 と言うなら 漏水ではヒューズは切れないが電線同士が接触するような場合の電流値ではヒューズが切れる設計だったわけです。それが起った。今後も起る可能性を否定できません。オオカミが来たのかどうか判断できないレベルのシステムで原発で言えばストレステストに不合格。処分場そのものがオオカミでした。
現状の漏水検知のシステムは役に立たない。作り替えるなら新造以上に金がかかるでしょう、故に、明野処分場は欠陥施設として廃棄処分が妥当です。それに公金をつぎ込んでいる状況を納税者として認められるかというのが住民監査請求だったと私は理解しました。

私は 2012.08.26 危機意識が無い明野処分場は危険だろう という記事を書いていたのですが、「安全性という最も大事な部分には自信を持っている」 と語られたという事業団専務理事が、今回の問題をどうお考えか、そのコメントもメディア記事で読んでみたいと思っています。フェールセーフという言葉をご存じないとは思えないので・・・

にほんブログ村 山梨情報←このテーマで情報を探すなら 人気ブログランキング  ブログ記事索引
<script type="text/javascript" src="http://e-yumura.saloon.jp/js/blogzine_ext.js"></script><script type="text/javascript">ext();</script>


コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




山梨県内各紙が報じているので、委細は省きます。山梨県議会議員こごし智子さんのブログ記事、2012年12月20日 明野処分場、漏水検知システムがまた作動しました。があり、私は今回の事件を知りました。
(財)山梨県環境整備事業団が運営する明野処分場の問題については、これまで特に分類を決めずに、ニュース、原発震災、行政・議会などのカテゴリーに入れていましたが、「明野処分場」カテゴリーを設定しました。今回の事件で記事を追加するかどうかは成行きによります。私が書いておきたいことは既に書いています。

山梨県サイトには、「公共関与による廃棄物最終処分場整備の必要性について」(更新日:2010年6月7日)があります。 (この記事はスマホ用ページもあります)
「公共が関与して整備する必要性があります。」 と書かれている項目は山梨県環境整備事業団の設立理念を理解するために山梨県の皆さんは既にお読みになっておられることと思います。
「民間事業者は、採算性を確保するため、短期間、かつ広域的に埋立廃棄物を処理することが一般的です。」 とも書かれていますから、福島県の災害廃棄物が山梨県に入って来ている「かも知れない」 と、県庁さんは民間処分場の監督・測定など必要な対策を進めておられることと思います。

古いタイプの「公共が関与する」とろくなことにはならない、311以来(それ以前からも)国民は身にしみているはずです。私が民主党政権に少し期待したのは、「新しい公共」というコンセプトでした。今後、どのようになるかわかりませんが、NPO(Non Profit Organization 特定非営利活動法人※)なども関係するコミュニティビジネスの動きは、益々広がっていくと思っています。古い公共が関与するとシロアリ育成事業に転化していくだけでしょう。
(※ ここで使われる「非営利」という単語の意味を正しく理解していないと、NPOの発展も活用もできません。ボランティア大国の方々は十二分にご注意)

にほんブログ村 山梨情報←このテーマで情報を探すなら 人気ブログランキング  ブログ記事索引
<script type="text/javascript" src="http://e-yumura.saloon.jp/js/blogzine_ext.js"></script><script type="text/javascript">ext();</script>


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




明野処分場に県外ゴミって本当?
日時 : 2012年12月2日(日)  13:30~16:00
会場 : 高根環境改善センター 1階 多目的ホール
コーディネーター : 川村晃生さん(慶応大名誉教授 みどり・山梨 代表)
アドバイザー : 梶山正三弁護士
主催 : 明野廃棄物最終処分場問題対策協議会

県環境整備センター:北杜最終処分場問題 反対グループの搬入停止求める要請書、県から拒否回答 /山梨 毎日新聞 2012年11月10日が報じていますから、山梨県の皆さまはご存じと思います。NHKもニュースで流した(記事が出た)のですが、今は見えません。
(震災がれき広域処理については、特に福島県の廃棄物処理について福島県外業者も参入して持ち出しているはずなので、国が定めた線量以下ならナンデモアリの状況になっていると思いますが、手元にメモしていたデータを忘失したので探し出せたら追記します。)

にほんブログ村 山梨情報←このテーマで情報を探すなら 人気ブログランキング  ブログ記事索引
<script type="text/javascript" src="http://e-yumura.saloon.jp/js/blogzine_ext.js"></script><script type="text/javascript">ext();</script>


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




読売新聞山梨版 2012年9月28日記事、明野処分場…「漏水なし」原因究明終結 と報じました。

鈴木氏は電気工学の観点から、検知システムの作動は、遮水シートに空いた微細な穴を電気を帯びた物質が通り抜けたことが原因と報告。「穴は漏水するほどのものではなく、システムも十分に機能していた」とした。
材料工学が専門の沢氏は、何らかの原因でシートに穴が空き、埋め立ての進行で徐々に荷重が増えて数か月後に穴を通して通電したと分析した。

(財)山梨県環境整備事業団の広瀬正三専務理事は「大筋で県側の説明を裏付けてもらえた。システムは正常に機能しており安全性も確保できている。適正な処分場運営に努めたい」と話したそうですが、検知システムが作動した時には、その都度同じ検証を繰り返さねばならないことになるのではないか。
すなわち、この検知システムに信頼性があるのかという新たな問題が発生したように私は感じました。
下手するとSPEEDI情報隠しのような問題が出ないとも限らない。
Internet Explorerの脆弱性のように、その都度パッチ(修正プログラム)を適用し続けねばならない。Windowsと一心同体のInternet Explorerの宿命で、不具合なソフトは削除するというような方法がとれない。同じことが明野処分場で生じているような気がします。
Internet Explorerの脆弱性を指摘したハッカー(クラッカーでは無い)にマイクロソフトが損害賠償請求したことは無かったと思います。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




2012年8月26日に 読売新聞山梨版が、「ワイドリポート」として明野処分場問題について2本の記事を出しました。
「明野処分場 稼働延長に課題山積」 と 「是非巡り論争20年」 です。後者の内容から下に引用します・・・記者の質問にお二人が答えています・・・

――現在、漏水検知システム異常検知の原因を再度、専門家2人が究明している。7月末の中間報告では県側の「銅線の直接接触」との結論が否定された。
 広瀬専務理事「中間報告の段階で正式にコメントできない部分はあるが、異常検知の原因に当たる現象すべてを検証できていたかと言われれば、不十分だったと認めざるを得ない。だが、今、システムは正常に動いている。安全性という最も大事な部分には自信を持っている」
 篠原代表「当初の県側の原因究明は全くいい加減で不十分だったと証明された。そもそも原因が分からない状態で搬入を続けるのはおかしい。明野処分場は今、モニタリング機能がまひした状態だ」

(財)山梨県環境整備事業団 広瀬正三専務理事の答えはおかしいでしょう。
今、システムは正常に動いていても、最も大事な部分は異常事態への対応です。それが出来ていることを明確にする、異常事態にはどのように対応できるのか、その点をきちんと答えねばならない。
漏水警報が鳴った時に銅線(検知システム)の不具合なのか、事実漏水なのか、オオカミショウネンをどのように判断できる体制がとられているか、その事が問題の本質です。

まるでNOだ!氏が大飯原発の再稼働をさせたのと同じような思考回路しか持ち合わせていないと思えました、コリャ駄目だよ。
無免許の子供が見よう見まねで何十キロも安全運転できているから、運転免許が無くても安全に自信を持っているとほざくようなものだ。

読売新聞の記者さんは中立の立場で質問をし答えを記事にしただけでしょうから、通常の記者会見の質疑応答とは違います。
ネットでも紙面でも、判断するのは常に読者です。

ひとつ大事なことがあります。新聞のこのような記事から批判する時には、掲載された発言内容は、それで全てだったのかどうかの判断です。これは取材された側のブログなどで時々読める問題です。ですから広瀬専務理事として、ご自身の発言が意図した通りに掲載されていないという場合には、それを何らかの形でネット発信しておく必要があります。
ですから、私はこういう記事をすぐにWebページにはせずに、まずはコメントやトラックバックが可能なブログで書いています。

にほんブログ村 山梨情報←このテーマで情報を探すなら 人気ブログランキング  ブログ記事索引
<script type="text/javascript" src="http://e-yumura.saloon.jp/js/blogzine_ext.js"></script><script type="text/javascript">ext();</script>


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




2012年7月25日に鈴木嘉彦先生により実施された電気回路実験については、既に報じられていますから省きます。

Akeno120725_news

Q4 山梨県環境整備センターの遮水構造は、どのようになっているのですか。
『電気的漏水検知システムを設置し、万が一、上層遮水シートが破損した場合でも直ちに破損個所を検知できる構造となっています。』 これが役に立たないことを指摘されても、専務理事は安全性を明言したことになると思いながらニュースを見て、とっさに画面を残しました。

山梨県環境整備事業団を見ても処分場の写真や図面から理解を深めるのは難しそうです。
山梨県環境整備センターについて(県庁)には、検討段階の図面があります。
こういう情報発信構造を観ると、両者は明野処分場の生みの親と育ての親と言うよりも、山梨県という親が生み落とした一卵性双生児みたいです。産みっぱなしで無責任体質だけを引き継いだ双子ちゃん、いや、一頭二体のカイブツか。

環境問題シロウトの私が感じるだけですが、漏水警報が鳴っても、またオオカミショウネンかと放置されるようになっていくのが、こういう検知システムじゃないですか。

参考-2012年5月26日(土) 明野処分場シンポジウムから考えたこと

にほんブログ村 山梨情報←このテーマで情報を探すなら 人気ブログランキング  ブログ記事索引
<script type="text/javascript" src="http://e-yumura.saloon.jp/js/blogzine_ext.js"></script><script type="text/javascript">ext();</script>


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




2012年5月26日(土) 14:00から甲斐市敷島総合文化会館で開催された明野処分場シンポジウム―赤字と安全のゆくえ― に参加することができました。【主催 : みどり・山梨

明野処分場シンポジウム
坂野 斎さんは所用により欠席され「明野処分場シンポジウムによせて」という書面が配付されました

シンポジウムのスタートは梶山正三弁護士の「明野処分場の課題と今後」という基調講演でした。講演というより問題を把握するに必要な廃棄物埋立事業の本質的な解説をしていただけたと私は理解したのですが、これは目からウロコでした。何しろ環境問題には知識が乏しく、ごみの埋め立てと言えば東京夢の島を思う程度の私です。
廃棄物処分場とは10万年後の世界に引き継ぐ核廃棄物最終処分場の短期決済版みたいなものだとしか私は考えていなかったのです。ですから管理型というのはプールのようなコンクリートの器を埋めていくものだろうなどと、冷汗ものです。

梶山さんのお話から私が理解したのは、埋め立てるということは、有害物を時間をかけて環境に排出していく方法なのだということです。人智を尽してそれをコントロールし、モニタリングしながら、環境が変化しないように少しずつ自然の中に出していく方法が埋め立て事業らしいと一応理解しました。
しかし、明野処分場にはそのモニタリングシステムが完備していない、欠陥を前提としたフェイルセーフ(失敗しても安全は確保)という考え方が欠如しているようです。それでは原発で言われていることと同じではないですか。約5.5年と短期間での埋立終了で終るのではなく、10年、30年、50年というスパンの事業のようですが「最期」は想定外として、誰も責任をとらない仕掛けになっているのか。

漏水問題(電気的検知システムの不具合)を追求するだけになって、廃棄物埋立とはどういうことなのかという観点から、本質的な問題を提起しないような住民運動ではいけないというご意見のように私は感じました。

事業者と行政の体質に目を向けるべきである、というご指摘もありました。「安全管理委員会」とは何のために設置された、どのような組織なのかを考えずに、住民運動が安全管理委員会に期待を抱いているのはおかしいというご指摘もあったように思います。これについて私は全く同感です。

以前からIT関係などフォローしている時に、梶山さんが書かれたことを使わせていただけば、「ご用学者」+「ご用市民」+「味付け要員」(異見ある国民をなだめる調味料)で構成される政府の***審議会だといつも思っていました。甲府に来てネットから情報を得ているうちに地方行政もそれに習っているらしい事を知りました。でもメンバー表を見てもどのような方々か私は知りませんので審議会の最終提言・報告を見て判断しているだけです。いつも行政の想定通りになっていますよ。これを「アリバイ工作」とネティズンは呼びますね。

明野処分場シンポジウム

いのち・むすびばからの意見発表もありました。震災がれき広域処理問題ですが、これは私も色々書いている事なので省きます。
明野処分場は県内の産業廃棄物を受入れるという協定になっているので、福島の汚染廃棄物を全国拡散する環境省工作が進行中 に関わる問題は、明野協定が変更されない限り持ち込まれることはないそうです。

しかし、山梨県、(財)山梨県環境整備事業団及び北杜市の三者で締結された協定書ですから、北杜市長が認めれば前二者の望むように改訂出来るものでしょう。2008年11月16日に当選された現市長白倉政司さんは2012年11月に改選を迎えます。今年の北杜市市長選挙は震災がれき広域処理への明野対応についても決定的な意味をもつことになるものだと思います。

2012年5月29日(火)12時~13時 場所:参議院議員会館地下1階B107会議室
明野処分場シンポジウム

今回、「いのち・むすびば」から紹介されたので、この事を私は知ったのです。『当連合会は、本件事故の被害者に対する人道的援助の第一次的責任は国にあることを踏まえ、包括的な援護立法を制定すべきであると考え、生活再建支援制度の創設、国による被害者の健康管理調査と無償医療の実施及び被害者の自己決定権の尊重等の提言を行っております。』 日本弁護士連合会の2012年05月29日分広報記事
「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク」に、2012.04.14 自主避難者支援 恒久的な対策立法を急げ という記事があります。
「被害者同士を対立させる」ような国家政策の犠牲となっている人々が確かにおられるのです。人として当り前の選択権、自己決定権を奪われ、それを行使するに罪悪感すら伴う、そういう状況に置かれているのは、福島県の方々だけでは無いことを山梨県の皆様も考えるべきだと思います。

これこそは、フォトジャーナリストが記録した明野処分場問題写真集だろうと思います。
明野処分場シンポジウム

明野処分場問題も震災がれき処理も、狭い地域が関係するだけの事では無いはずです。「環境」にも市町村境界はおろか町内会(自治会)の境界があるかのように対応している行政に対して、なんら疑問を抱いていない人々が大半かのように思える山梨県なのでしょうか。
会場ロビーに展示されていた多数の写真は、まるでピューリッツァー賞候補作品のように私には見えました。

にほんブログ村 山梨情報←このテーマで情報を探すなら 人気ブログランキング  ブログ記事索引
<script type="text/javascript" src="http://e-yumura.saloon.jp/js/blogzine_ext.js"></script><script type="text/javascript">ext();</script>


コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




明野処分場シンポジウム―赤字と安全のゆくえ―
 日時 : 2012年5月26日(土) 14:00~16:30
 会場 : 敷島総合文化会館(甲斐市島上条1020 TEL : 055-277-4111)

報告者
 梶山 正三(弁護士)・・・梶山正三ゴミ弁連会長が震災ガレキのそもそもを徹底検証する(イベント広報記事)
 坂野 斎 (BANNO Itsuki) (山梨大学工学部電気電子システム工学科助教)
 中茎 佳奈子 「いのち・むすびば」事務局
 篠原 眞清(北杜市市議会議員)
 野沢 今朝幸(笛吹市市議会議員)
 大崎 喜久江(明野処分場対策協議会)
司会・川村 晃生(かわむら てるお)(みどり・山梨

マンガで解説

関連記事
震災がれきと放射能~「広域処理」と山梨の子供の安全を考える~(「4月3日のひろば」 「広域がれき処理」問題研究チームのブログ)
4月3日のひろば~原発のない未来に向けて “はじめのいっぽ” 踏み出しませんか?
震災瓦礫と地域の自立、他地域への思いやり 2012.04.05
明野処分場のストレステスト 2012.03.21
明野処分場審理で住民側弁護士の答弁 2012.02.09
明野処分場に未解明な技術問題? 2012.02.04
財団法人 山梨県環境整備事業団 | 安全管理委員会 開催記録と資料
 平成24年3月23日第6回安全管理委員会の添付資料で「坂野山梨大学助教からの意見書」など関係資料がアップロードされています。

私はこういう案内記事を書きながらいつも思います。
震災がれき広域処理に賛同し、山梨県でも受入れようという、はっきりした意見をネットで読みたい。
明野処分場は安全であるという見解をお持ちの方の、はっきりした意見をネットで読みたい。
そういう方々を対等に交えたシンポジウムが開催されると良い。

にほんブログ村 山梨情報←このテーマで情報を探すなら 人気ブログランキング  ブログ記事索引
<script src="http://e-yumura.saloon.jp/js/blogzine_ext.js" type="text/javascript"></script><script type="text/javascript">ext();</script>


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




とりあえずNHK甲府のニュース(03月23日 12時16分)からですが、『23日の委員会で県側は「斜面上の引っ張る力は、計算上、ゼロまたは非常に小さい上、県側の考察とは別の力で、シートの破損が起き、広範囲の電極が接触する例は、全国の同じような処分場で報告されていない」などと主張して、坂野助教の意見に反論しました。』 『このあと、委員会は「さらに考察を深める必要がある」として、今後、坂野助教の意見も参考しながら、電気や力学などの専門家による小委員会を新たに設け、原因についての見解をまとめることを決めました。』
「全国の同じような処分場で」 という事は、明野処分場は全国的標準仕様で建設されているということでしょう。
私はパソコンのトラブルを調べる時に、Windowsのバージョン、パソコンのメーカー、インストールされているソフト、そしてアクセスプロバイダーや回線の問題などインターネット環境、それぞれを順を追って確認していきます。それぞれに似たようなトラブル報告が見つかることが多いので、参考にして対処できます。
NHK報道の通りなら最終処分場というのも同様に標準化された仕様と使い方のエラーを切り分けられるらしいので大変参考になりました。原発も福島の事故があったのだから、同じことは何処でも起ることが明確になりましたね。(2012-03-23)


3月23日の安全管理委員会では、県内で引き受ける震災瓦礫の焼却灰を明野処分場で埋立可能にする議題も審議されると思えるネット情報があります。一定レベルまでの放射能汚染や、焼却できない重金属汚染が確認される瓦礫はそのまま埋めていく方策が可能になるかも知れません。明野処分場が短期間で満杯となる量を引き受け、国に貸しを作ることも可能でしょう。そして直ちに境川処分場の整備にとりかかり、そこも震災瓦礫で埋めていくなら山梨県は「絆」のお手本となるでしょう。そのためにも下記に書いた「ストレステスト」は大切です。事業団は予定通りに「公益」財団法人に変身し責務を果せるでしょう。(2012-03-22 01:30)


まず、2012.02.04 明野処分場に未解明な技術問題? で、「横内知事は坂野斎さんの2通目の意見書を知らずに搬入を再開された」と書いたのは私の誤解でした。
3月19日の県内報道では、3月23日の安全管理委員会で公式の場では初めて山梨県としての見解を明らかにする方針と報じられていますので、この件を再録しておきます。

前記事では「ほくと未来ネットワーク」の記事を参照できただけだったのですが、朝日新聞デジタル 2012年01月21日 「漏水なかったのか 科学的な議論不在」(マイタウン山梨) が保存されていて読むことができました。

朝日新聞さんには申訳ないが、「坂野意見書、2通目の概要」 の内容が意見書の全てではないかも知れません、原発震災報道でもしばしば感じていることです・・・給食測定と基準値改訂(昨年11月末~12月初め)に関しても記者クラブ的報道への疑惑はありました。

報道は「県は」と書きますが、当事者は財団法人山梨県環境整備事業団です、これは公設処分場の整備運営の為に設立された財団で理事長は山梨県知事のアテショクですから、意思決定の主体として「山梨県」という表記は間違えでは無いでしょう。原子力発電政策について通商産業省の官僚が主導していても、政策として閣議決定、国会議決を経て「国は・・・」と表記されるのと同じようなものです。しかし、原発情報は通産やエネ庁などのホームページで掲載されます。

まわりくどい話はおいといて、坂野斎さんの2通目の意見書を事業団のホームページに公開し、トップページから分かりやすくリンクしておくべきでしょう。事業団(山梨県)はこれを安全管理委員会で検討するのだと示されれば、県民もソースを確認できるから判断も出来ると思っています。

「ストレステスト」とは、物理的な機能のテストだけではないと私は思っているのです。それは未来に想定される事態にも対処できる情報公開能力のテストでもあるべきです
事業推進に不都合なデータは隠され続け、批判的意見も報じられる事なく封じ込めて来た結果が原発震災を引き起こし日本を滅亡の危機に追い込んでいることを決して忘れてはいけません。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 前ページ